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2017年12月18日 (月)

超光害地での星野撮影。

Photo

●オリオン中心部
2017年12月14日0時11分~ ボーグ 557FL+レデューサー0.8× 合成焦点距離 200mm/F3.6 IDAS LPSD1フィルター キヤノン EOS 6D(HKIR改) ISO400 90秒露出 SWAT-350ノータッチ追尾 Photoshopにて画像処理 撮影地 東京都目黒区
 
以前、東京で撮影したオリオン星雲バラ星雲をブログアップしましたが、今回は光害が落ち着いて撮影に適した時間について探ってみました。撮影場所はユニテックのある目黒区で、渋谷駅から直線距離で1.5キロくらいの位置。2等星くらいまでしか見えない超光害地です。前回のオリオンとバラは20時前後からの撮影ですから、まだ人工光が溢れていて天体撮影向いてない時間帯でした。そこで、何時くらいに落ち着くか探ってみました。下の画像をご覧ください。
 Photo_2

すべて同じ設定の撮って出しをトーンカーブ調整しただけのものです。光害の状態だけを調べるなら、一定間隔で固定撮影した方が正確ですが、実践に則して、オリオン座を追尾しながら、22時から1時間ごとに4枚撮ってみました。徐々に背景が暗くなっていることが分かります。写真からは、この地での光害は0時頃にほぼ落ち着くようです。房総に遠征したときも0時くらいに本来の暗さになる感じなので、どこでも同じような傾向なのかもしれません。馬頭星雲もバッチリ写っていますし、一枚撮りでここまで撮れれば、多枚数コンポジットで仕上げれば、そこそこ見ばえのする作品が撮れそうです。ただ、光害による複雑なカブリの処理が大変です。なお、12月上旬の東京でのオリオン座の南中は23時半頃で、2時には南西に傾き、その時は三軒茶屋方向の光害の影響を受けて1時のコマより若干ですが悪化してしまいました。この場所からオリオン座を狙うなら、23時半~2時半頃までの3時間が「おいしい時間」で、1時頃に南中する11月末頃が撮り頃のようです。撮影地や撮影対象の位置によって光害の影響が違うので、その土地に合わせる必要がありますが、コンポジット枚数を多くして天体からの微弱な光をできるだけ集めることで、淡い対象も描出できますから、あまり神経質にならずにバンバン撮った方がいいでしょう。できれば光害の多かった時間帯と少なくなってからの時間帯の画像を分けて処理し、それらを50:50で加算するのではなく、40:60とかにして、高画質の方を高めるなどのさじ加減をすればいいかもしれません。都内に限らず感じるのですが、光害が落ち着いてる時間帯は0時から薄明開始までのようです。
 R622

上の撮影機材にR62フィルターを追加し、ISO800で90秒露出したものです。光害カットとR62フィルターの併用により、ナローバンドとはいえませんが半値幅50nmくらいの安価でお手軽なバンドパスフィルターになっています。R64は入手しにくいのでR62を使いましたが、R64をお持ちならその方がもっと効果的です。画像は一枚物なので、極度な強調処理は控えてますが、馬頭の周りの淡い部分も写り始めています。光害地でも夜半近くなればそこそこいけそうですが、いかがでしょうか。ちょっぴり可能性を感じています。なお撮影場所が南向きのベランダで、北極星が見えないため、スマホの傾斜計と方位磁石による設置です。それでも焦点距離200mmで90秒露出程度ならシャープな光学系でも点像に写せます。ただ時間経過とともに徐々に構図がズレてきますので、時々もとの構図近くに戻してやる必要があります。厳密には回転のズレもあるし、それなりに大きくズレるとレンズの周辺部の歪みなどの収差で、コンポジットしたときに周辺部がうまく重ならないことがあります。そんなときは「トリミングしてしまえ」ぐらいの気軽な気持ちで光害地での撮影を楽しんでもらいたいです。もっと本格的?な高画質を得ようとすると、一晩では露出時間が足りなくて、何日かに分けて撮影することになります。その時は、極軸もちゃんと合わせたいし、構図の再現にも気を使わないといけないので気軽さがなくってきますけど、何十時間も露出すれば、そこそこ暗い空で撮ったのと変わらないくらいまで画質を上げられるはずです。もちろんそんなことはお勧めではありませんが、多少の光害があっても露出時間をかければかけるほど、無光害地へ行ったときの画質にどんどん迫れるということはデジタル時代の面白さだと思います。
 
http://www.unitec.jp.net/

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