その他

2018年4月10日 (火)

SWAT-300をSWAT-310へアップグレードします。

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本日発売の新製品SWAT-310ですが、おかげさまで第一ロットはご予約分で完売となりました。現在、月末納品予定で第2ロットを生産中です。第2ロットもほとんどご予約で埋まっておりまして、あと数台はゴールデンウィークに間に合いますので、ご購入予定のお客様は販売店様へ早めのご予約をお勧めします。

さて、SWAT-300をお持ちのユーザー様にお知らせです。このたび、SWAT-300をSWAT-310相当にアップグレードするサービスを開始します。赤経恒星時目盛環、大型ベアリングを追加しての耐荷重性能向上など、魅力あるアップグレードになっています。5月末までのお申し込みにつきましては特別価格にて対応します。この機会をお見逃しなく。なお、特殊改造につき、お申し込みは弊社へ直接お願いします。

■SWAT-300→310アップグレードサービス
アップグレード価格 32,000円(税別)
2018年5月末までの特別価格 27,000円(税別)
※お預かり期間は通常10日間程度です。
※電装パネルは「SWAT-300」のままとなります。
※グリスアップなど基本メンテナンスも行います。
※SWAT-350へのアップグレードサービスは終了となります。
 
お申し込みは、こちらからメールにてお願いします。
 
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2018年2月21日 (水)

お勧めの参考書「写真レンズ星空実写カタログ」。

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いま話題の西條善弘さん著、「写真レンズ星空実写カタログ」(誠文堂新光社刊)を購入しました。まえがきには、焦点距離200mm以下でF4より明るいレンズが約300本あり、それらをすべてテストして書籍化することを目指しているそうで、そのうち半分のテストを終えたところで、いったん区切って本書の発売になったとのことです。35mmフルサイズ用が51本、APS-Cサイズ用が26本、マイクロフォーサーズ用が28本、トータルで105本のレンズが掲載されています。
ページ構成は上の写真の通り、レンズ外観と仕様、筆者の寸評、実写星野画像、絞り開放とわずかに絞ったときの中心と周辺星像の拡大(周辺減光補正あり)、周辺減光の画像からなっています。中心と周辺星像の拡大画像でレンズの性能が一目瞭然です。こりゃレンズメーカーもたまったものではないですね。(笑) 著者の作例写真はどれも秀逸で、構図の参考にもなります。
新たな試みとして、拡大画像には「星像のシャープさを判定するためのゲージ」が採用されていて、ゲージと星像を比較することで、そのレンズのシャープさを簡単に判断できるように工夫されています。
昨日のブログの「ふたご座」の画像は、上の写真に掲載されているシグマ50mm F1.4で撮影したものですが、私が選択した絞り値F2は、周辺星像が開放よりかなり改善しているとはいえ、ちょっと中途半端で、西條さんのテスト結果ではF2.4まで絞ると全面でほぼ完璧な星像を示すことがわかります。このように最適な絞り値を探るときの目安としても大いに参考になります。もちろんスピード優先の撮影がしたいときは開放の方が適していますし、周辺減光の改善を狙ってあえて絞り込む場合もありますので、目的によって最適な絞り値を選ぶことが肝心です。ただし、あまり絞ると回折で輝星に放射状の光条が出ます。
このように、「写真レンズ星空実写カタログ」は天体撮影ファンにお勧めできる素晴らしいレンズカタログに仕上がっています。後編が今から楽しみです。できれば、気軽に天体撮影ができる300mmクラスまで網羅して欲しいと思います。
  
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2018年2月15日 (木)

FUJIFILM X-T2の天体撮影適性はいかに…。

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昨年のソニーさんに続いて、今度は富士フイルムさんから天体撮影の依頼がきました。機種はX-T2。同社ミラーレス一眼のフラッグシップ機です。一般撮影では評価も高く、フィルター改造なしでもHαが写るとのうわさも耳にしています。さらに15分までの露出やインターバルタイマーなど、天体撮影に嬉しい機能も標準で搭載されていて、APS-Cサイズではありますが、価格も意外とリーズナブルな感じで好感が持てます。まずは、どれほど写るのか試してみます。乞うご期待。
なお、このカメラを天体撮影にご使用の方で、ご要望などありましたらコメント受け付けております。
  
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2017年10月 6日 (金)

USBモバイルバッテリーのご使用について。

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SWATポータブル赤道儀は6V~12Vの幅広い電圧でご使用いただけるように設計されています。付属のバッテリーケースが9V用なのは、エネループで7.2Vで使えるようにしたためなのと、単三電池4本の6Vだと、最初は問題ないのですが、徐々に電圧低下を起こして、6V以下に低下してまい正常に駆動できなくなる恐れがあるためです。12Vでも問題ないのですが、モーターが過剰なトルクを出して、その発熱で電池を消耗します。そのため6~9Vくらいがお勧めの電圧です。
さて、最近USBモバイルバッテリーを電源として使用したいというお問い合わせが多くなってきました。USBモバイルバッテリーは容量の種類も多く、値段も下がってきたことから、お使いになりたいユーザー様もいらっしゃると思います。自己責任となりますが、簡単に流用できる方法をご紹介します。
上の写真は、amazonで1,600円で販売していた10000mAhのモバイルバッテリーをSWATの電源として流用した例です。USB出力ですから、5Vですので、そのままではSWATの電源として使えません。そこで、USB5Vを9Vに昇圧するDC-DCコンバーターが内蔵され、φ5.5センタープラスのDC電源ジャックに変換するケーブルを使用して駆動しています。このケーブルもamazonで800円ほどで販売しています。この組み合わせで、簡単にSWATの電源としてお使いいただけます。ご検討いただいているユーザー様のご参考になれば幸いです。ちなみに写真の組み合わせで12時間連続駆動してみたところ、バッテリー残量は40%以上ありましたので、残量表示がそこそこあてになるとすれば、フル充電で一晩は余裕です。
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様々な容量のモバイルバッテリーが販売されています。容量10,000mAhあれば15時間以上の駆動が可能です。上の写真はマジックテープでSWAT-350の背面に取り付けた例です。バッテリーはそこそこの重さがありますから、取付を工夫すれば、ウェイト代わりにも使えます。さらに容量の大きなバッテリーでしたら、ヒーターの電源としても使用できるでしょう。
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DC-DCコンバーターを内蔵した便利なケーブル。USB5Vを9Vに昇圧します。
 
※ご紹介のUSBモバイルバッテリーとケーブルは、実際に使用して問題なく使えることを確認していますが、ご使用にあっては自己責任とさせていただきます。粗悪な製品も多いため、ご購入の際には充分ご注意ください。また、SWATのDCジャックはセンタープラスです。極性を必ずご確認ください。
 
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2017年9月16日 (土)

ソニー製カメラの天体写真適性はいかに…。

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ソニーさんのα7sIIで天体写真を撮影する機会を得ました。これまで自分ではキヤノンしか使ったことがないので、同様の事が出来るのか取説と睨めっこしながらになりそうです。ちょっと試したところ、タイムラプスアプリ(1,028円)をインストールすれば、30秒以内の露出でインターバル撮影が出来るようなので、それでテスト撮影してみたいと思います。

ネット上で広く知られている問題点は、「星喰い現象」「4秒以上露出で微光星消失」「31秒露出以上は12bit」「赤はあまり写らない」「マウント開口部でケラレる」「長時間露出のインターバル撮影タイマーがオプションにない」などです。さて、撮影の結果はいかに…
 
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2017年4月17日 (月)

拡大撮影のための新兵器導入。

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シーイングの良いときの月面拡大撮影用にCMOSカメラとノートパソコンを導入しました。これまで、月全体の撮影ではデジタル一眼で満足いく結果を得ていたのですが、シーイングの良い時の部分拡大撮影では、テレプラス2段重ねといった、正直お勧めできない方法で撮ってました。それでも拡大率が足りず、コンポジット用に撮影枚数を稼ぐのにも時間がかかり、効率の悪さを感じていました。そこで、協栄産業大阪店のSさんに相談したところ、「加曽利さん、いいのありまっせ~、QHY5III290Cなんてどうでっしゃろか~」(加曽利さん、QHY5III290Cがお勧めですよ。)とおっしゃるので、「ほな、それもろうときまひょ!」(じゃぁ、それください!)と二つ返事したところ、品揃え豊富な協栄さん、速攻で送っていただけました。このカメラにはソニー製の裏面照射タイプ1/2.8型CMOSセンサー「IMX290」が採用されていて、ピクセルサイズが2.9μmと小さく、低ノイズで月面や惑星の拡大撮影に好適なスペックです。さすがはSさん、いいカメラを推奨しますね。モノクロタイプも用意されているので、LRGBの本格的な撮影を目指す方は、そちらも選択肢となります。そのほか、カメラ以外にもベランダで撮影するのにノートパソコンが必要です。これはDELLの安いのを購入。両方で約10万円の出費となりました。

カメラが届いたのが14日。QHY社の正規代理店でもある協栄さんならではの心の行き届いたサービスとして、日本語のセットアップマニュアルに加え、各種ドライバ、キャプチャ-、オートガイド用のソフトウェアが入ったCDが添付されていました。マニュアルの手順でドライバとキャプチャーソフトをインストール。動作確認のため、手元にあったKOWAのズームレンズをカメラに装着して、ノートのUSB端子にカメラを接続してみます。キャプチャーソフトを立ち上げると、すんなりライブビュー画像が表示されました。こうなると、すぐにでもテスト撮影したいところです。夜を待って、ボーグ107FLをベランダに持ち出し、ワクワクしながら、カメラをセッティングしました。あいにく、その夜のシーイングが悪く、ゆらゆらの月面をちょっとだけ撮影して撤収しました。一応、問題なく撮れているようです。無事に動作確認を終えて、次はちゃんと撮影してしてみたいところですが、都合良くシーイングの良い日と巡り会えるわけもないですね。それでも昨晩は、14日の夜よりかなりマシな感じだったので、ちょうど南中していた木星でチャレンジしました。月が昇ってくる頃には曇りそうな予報なので木星でテスト撮影です。
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■撮影データ
2017年4月16日20時44分~ ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL15mm QHY5III290C 1/30秒露出で5分間撮影 AutoStakkert2で約1200枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
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■撮影データ
2017年4月16日23時18分~ ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL15mm QHY5III290C 1/30秒露出で3分間撮影 AutoStakkert2で約430枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
 
上が最初の撮影。ちょっと像が甘い感じだったので、もう少し撮影時間を短くしてスタック枚数を減らしたのが下の画像です。惑星の動画撮影をPCカメラでするのは初めてで、1フレームの露出時間やゲインの設定も手探りです。撮影時間も一枚で撮った方がいいのか、短時間で分けた方がいいのか、よくわかりません。まずは体験することが大事と判断して、細かいことは気にせず気軽にやってみました。引き伸ばしレンズは15mmのプローセルアイピースを使用。拡大率も適当な「超いい加減撮影」ですが、初めての撮影でも口径107mmで上の画像くらいの解像度を得られました。シーイングが良ければもっと拡大しても大丈夫そうです。木星は自転が速く、短時間で撮影しないと模様がズレてしまいます。そのあたりの最適値も煮詰めていかないと口径の能力をフルに発揮させられないです。フィルム時代からすれば大満足な仕上がりですけど、上手な方の作品を見ると、口径の違いはあるとはいえ、とんでもなく微細な模様まで写し出されているので、もっと高画質を目指せそうです。惑星撮影に詳しい方、ぜひご指導ください。ただ本格的に惑星撮影するには10cm級では厳しいですね。せめて15cm、出来れば25cmは欲しいです。本来の目的は月面の拡大撮影です。シーイングの良い日が訪れるのを待つことにします。

最近のCMOSカメラは製品のバリエーションが豊富で選択肢も増えてきました。カラー、モノクロの他、撮像素子のサイズやピクセルサイズなど様々で、さらに星雲・星団の撮影に適した冷却タイプまで10万円前後で登場しています。ご購入の際には、協栄産業さんのような知識が豊富なお店で、撮影目的をよく相談してからの方がよさそうです。
 
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2017年3月 5日 (日)

ビクセン三脚アダプターをGTIZO 5型で使う。

カメラ用三脚としては強度が高く、ポタ赤での使用にお勧めできるGTIZO 5型システマチック三脚ですが、トップレートの表面に貼ってある樹脂製の緩衝材は精密な天体追尾にはない方がいいとう、ユーザーさんからのご指摘にお応えして、ビクセン三脚アダプターを使った「裏技」をご紹介します。
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トッププレートには樹脂製の円盤が貼ってあります。一般撮影では取り付ける機材の底面に傷が付かなくてよいのですが、天体撮影ではなるべく「柔」な部分をなくしたいですね。
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そこで、ビクセン三脚アダプターの出番です。「何でビクセン?」とお思いでしょうが、実はこのパーツの直径がGTIZO 5型のトッププレートと同じなんです。もうお気づきですね。これを勘合に使うのです。極軸微動ユニットにビクセン三脚アダプターを取り付けます。
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こんな感じになります。これでGTIZO 5型三脚に取り付けられます。極軸微動ユニットのボトムプレートの方がちょっと大きいのがミソで、GTIZO三脚からの脱落防止になります。
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ピッタリですね。GTIZO 5型をお使いの方は、ぜひご検討いただければと思います。

こんな「裏技」を思いついたのは、ユーザーの作例ページで有名なHUQさんと別件でやりとりしていたときに、HUQさんから「極軸微動ユニットをGTIZO 5型三脚にダイレクトに取り付けたい」と要望をいただきました。何か方法はないかとあれこれ思案していたときに、GTIZOのトッププレートとビクセン三脚アダプターの直径が偶然にも同じだったことに気づいて、試してもらったところ、とても具合がよいとのことで、ブログに書かせていただきました。そんなわけで、上の写真はHUQさんが試した時の画像をいただいたものです。
 
話は変わって、今日は「月面X」が見られる日です。日没後、すでに見え始めていると思いますので、早めに準備してご覧ください。過去に私が撮影した月面Xはこちらで。
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19時現在、東京では薄雲がかかっています。頑張れば写せるかもしれせんが、なんだか気合いが入らないので、撮影は止めておきます。上の画像は、200mm望遠+1.4倍テレプレス、EOS 6D ISO3200で手持ち撮影です。
  
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2017年2月18日 (土)

超光害地で超お気軽撮影。

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●バラ星雲
2017年2月17日19時15分~ ボーグ 71FL+レデューサー0.72×(合成焦点距離 288mm F4.1) IDAS LPS-D1フィルター キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO200 90秒露出×71枚+ISO400 90秒露出×60枚 合計131枚コンポジット ステライメージ7でダーク&フラット補正、コンポジット処理 さらにフラットエイドで追加補正 仕上げはPhotoshopで画像処理 SWAT-350によるノータッチ追尾 撮影地 東京都目黒区
 
前回のブログの続きです。今回も渋谷駅から1.5キロほどの超光害地の南向きベランダで、スマホだけで極軸調整して撮影しています。光害カットフィルターのIDAS LPS-D1フィルターを使いたくて、ボーグ71FL+レデューサーを選択しました。131枚ものコンポジットで、何とか炙り出したのが上の画像です。それでも、ノイズで荒れてますね。参考のため撮って出しを下に掲載します。
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元天文ガイド編集長で株式会社輝星の高槻さんは、「分子雲まで出すつもりの作法を行なえば、光害地での撮影も充分可能」とおっしゃっています。また、「星空は光害の海に沈むことなく浮かんでいる」という合い言葉の下、光害地撮影ファンの有志の人達と試行錯誤しているそうです。フィルムのように、光害が星の像を押しのけて沈めてしまうことはないのでデジカメなら光害地でも使える理屈ですね。

前回の極軸調整の補足ですが、座標変換で計算すると極軸設置精度は、300mmで30秒露出の場合、高度/方位が1度くらい狂っていても問題はありません。60秒なら0.5度狂っても大丈夫です。今回は90秒露出して点像を得てますので、20分程度で収まっていることになりますね。なかなかの設置精度です。

スマホの傾斜計は非常に正確で、SWAT-300/350の削り出し筐体の工作精度を活かせます。コンパスアプリは偏角も補正してくれるようですが、ただしスマホの精度は5度ほど狂うことがあるので、普通のマップコンパスの方がお勧めです。その時は偏角を調整してください。南中時に影響があるのは、高度でなくて方位です。高度は追尾速度に影響します。いずれにしろ短時間露出なら無問題。コンパスはカメラの電池や赤道儀のベアリングのほか内蔵のモーターなどで狂うので、ポタ赤から少し離した位置で針を確認して、そーっと近づけて「どのくらい狂うか」見極めてから読むと正確です(重要!)。

超光害地の北極星が見えない南向きベランダでも、簡単セッティングで、作例くらいの画質が得られます。都市にお住まいの方も気軽に星野撮影を楽しんでみてはいかがでしょうか。ただし、空の暗いところで撮影したときよりも画像処理がかなり大変です。(笑) オマケ画像はフラットエイドで使用した補正用のマスクです。色カブリがひどいです。(汗)
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フラットエイドは、ぴんたんさんが作成されたフリーソフトで、天体の画像処理を行う上で、とても役立つ優れたツールです。これをフリーで提供していただけるこは、ありがたいことです。ぴんたんさんに感謝します。

ダウンロードは↓のページから。「Software」をクリックしてください。使い方もあります。
http://figomura.ddo.jp/shinyadoraku/

シェーディング画像作成で上手くいかなかった場合は、私の環境では「シェーディング画像ビニング倍率」を「2」にすると大丈夫でした。
 
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2017年2月16日 (木)

BORG新カタログにSWAT作品が掲載されました。

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今、絶好調のボーグさんの新総合カタログが刷り上がりました。早速、見本が届きましたが、SWAT作例コーナーで活躍されている横浜の蒼月さんと愛知のHUQさんの作品が掲載されています。私の写真も載せていただきました。新カタログは最新の107FLから36EDまでの魅力のフルラインナップです。ボーグ製品をご検討中の方はもちろん、そうでない方もぜひ手にとってご覧ください。なお、SWATとの組み合わせは来週に迫ったCP+でドーンと展示予定です。新カタログをゲットするだけでも価値があります。ぜひご来場ください。
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55FLのページには愛知県のHUQさんがSWAT-200で撮影した「すばる周辺」が掲載されています。
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71FLのページは、横浜市の蒼月さんがSWAT-200で撮影した「M31アンドロメダ大銀河」が掲載されました。
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そして90FLのページには、私の「干潟星雲周辺」が掲載されています。

このように、軽量コンパクトなBORG製品はSWATポータブル赤道儀と抜群の相性です。負荷がかかっても高い追尾精度を維持し、耐荷重性能にも優れ、極軸の粗動回転機構やオートガイダー対応、豊富なオプション群が高度な撮影までサポートします。将来的にも安心してお使いいただけます。ボーグ鏡筒をお持ちの方はもちろん、これから購入される方も、ぜひSWAT赤道儀をお選びください。

※カタログの作例データで、私と蒼月さんのカメラが「EOS60D改」となっていますが、「EOS 6D改」の誤りです。
 
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2017年2月14日 (火)

追尾精度を測ってみよう。

以前、「追尾精度お気軽チェック!」というブログ記事で、どれくらいの焦点距離のレンズまでノータッチ可能かを簡単に調べる方法を書きましたが、今回はその続編で、ピリオディックモーションを数値で測ってみる方法をご紹介します。まず設置方法は前回と同様に極軸は合わせません。だいたい北に向けて設置します。ですから北極星が見えなくても大丈夫です。焦点距離は1000mmくらいがお勧めですが、400mmくらいでもそれになりに測定できます。気軽にやってみてください。

赤道儀の追尾精度は一般的にピリオディックモーションと呼ばれます。赤道儀のモーターが正確に回転していても、途中のギヤの精度不良で追尾速度は「速くなったり遅くなったり」を繰り返します。それでピリオディック(周期)モーション(運動)と呼ばれています。この周期は構造上、ウオームネジ1回転になるので、通常ウォームネジが一回転したとき、追尾速度が速くて西に動いたときと遅くて東に動いたときの正常値との誤差の幅を角度で表します。

これまで、星を点像に写すために必要な精度は、弊社ではおよそですが、50mm標準レンズで±40″、200mm望遠で±10″、400mm超望遠で±5″程度としています。デジタルカメラの撮像素子は詳細なので、『天文年鑑』(誠文堂新光社)などに以前から載っているフィルムの場合の数値よりも1.5~2倍ほど厳しく定めています。超望遠ともなるとシンチレーションで星像がボケるので、計算の精度より少し甘くても大丈夫なこともありますが、最新のデジタル対応レンズは解像度も高く、高画素化したカメラの性能と相まって、弊社の計算上の精度では足りないかもしれません。このあたりは、実際に星を撮って確認してみる必要がありますね。

赤道儀で日周運動を追尾しながら、真南の天の赤道付近を撮影してみましょう。都会の光害で、低感度に設定してもかぶる場合は、短時間露出にして比較明で合成しましょう。露出時間は一周期半くらいで充分です。あまり長くすると、星の軌跡が円弧を描くので、最大振幅がわかりにくくなります。高度をちゃんと合わせて真南を撮ればほぼ一直線に写りますが、あまり気にせずに撮りましょう。赤道儀の一周期はウォームホイールの歯数で計算します。24時間を「分」に直すと1440分です。これを歯数で割れば、何分かわかります。144歯なら一周期はちょうど10分ですね。この場合は15分も露出すれば充分です。早速撮影してみましょう。

さて上記を踏まえ、赤道儀を購入したら、どれくらいの追尾精度を持っているのか、まずは確認しておきたいところです。そうでないと、星を点像に写せる焦点距離と露出時間の目安がわからないまま撮影することになり、なかなか点像に写せないと悩むことになってしまいます。また固有のピリオディックモーションの特性を知っていれば、それを上手く利用して、撮影効率を高めることも出来ると思います。
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これが撮影するレンズの方向です。SWAT本体の面に対してレンズが平行になるようにして真南に向けます。天の赤道から上下にズレると、その分結果が甘く出ます。上の写真はSWAT-350に200mm望遠を載せてますが、今回は300mm望遠に3×テレプラスを装着して900mmで撮影しました。結果は下の写真です。
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焦点距離900mm、キヤノンEOS 6Dで10分間撮影したピリオディックモーションの画像。左がピクセル等倍で、右は拡大です。極軸の東西を狂わせて撮影すると星は南北に流れて写りますが、今回は下の吉田さんの写真に合わせるために横位置にしました。写真の左側が北で上側が西になります。SWAT-350のウォームホイールは210歯でウォームネジ一周7分弱ですから、約一周期半のモーションが記録されています。赤い線がピリオディックモーションによる最大振れ幅です。黄色い▲がボトム(東)とトップ(西)の位置。撮影した星の軌跡が正しく南北でなく斜めになった場合は(極軸の上下がズレているとそうなります)、少し回転させてかまわないので、正しく縦か横になるように調整してください。トップとボトムの位置にガイドラインを持ってきます。それぞれ星の光跡の幅の中心です。ガイドラインの幅を画像処理ソフトで超拡大して、何ピクセルか測ります。画像の例では10ピクセルになります。

次に1ピクセルあたり、どれくらいの角度か調べます。画角は便利な計算サイトで調べましょう。フルサイズで900mmの時の水平画角は「2.29152°」となりました。(カメラメーカーのサイトや取説には正確なセンサーサイズが記載されていますので、それを手動で入力すればより正確です) それを、撮影したモードの解像度で割ります。解像度はPhotoshopなどの画像処理ソフトで開いて「解像度」を見れば簡単にわかります。1ピクセルあたりの角度を調べるには、同じレンズで二重星を撮影したり、惑星を撮影して離角や視直径のピクセル数を数える手法もあります。意外に簡単なのが、月や太陽を撮影して測定する手法です。その日の月や太陽の視直径はプラネタリウムソフトなどでわかります。 

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EOS 6Dの幅(水平方向)は「5472」ピクセルです。これで先ほどの水平画角「2.29152°」を割ると、1ピクセルあたりの画角は「0.00041877192°」になり、角度の秒(″)に換算すると×60×60ですから1ピクセルは「1.5 ″」です。

1ピクセルあたり「1.5″」とわかったところで、これを撮影した画像にあてはめますと、トップとボトムの差は「10ピクセル」でしたから、トータルのピリオディックモーションは1.5″×10ピクセルでトータル15″、ピリオディックモーション±7.5″という数値が導き出せます。SWAT-350としては標準的な追尾精度です。

±7.5″はフィルム時代なら焦点距離400mmクラスを完璧にノータッチ出来る精度なんですが、デジタル時代になって、カメラもレンズも恐ろしいほど高解像になってきました。ですので、焦点距離200mm程度までなら安心してノータッチ出来る精度と考えた方がよいでしょう。それから撮影したモーションの星の光跡が、画像のように滑らかなことも重要です。滑らかであれば、露出時間をモーションの一周期よりも短くすることで、もっと長い焦点距離でも星を点像に写すことが出来ます。上の測定画像は10分間ですが、それを5分割して2分間分のモーションを考えてみれば、それぞれ±3秒角程度に収まると思います。それくらいあれば、400~500mmクラスで撮影しても、80%くらいの歩留まりを確保できると思います。運悪くボトムからトップに向かうところでシャッターが切れた一枚が少し流れるくらいでしょう。高感度に設定して、2分程度の露出で撮影枚数を稼ぎ、大量コンポジットで高画質を得る方法は、ある意味、理に適った方法といえます。

赤道儀によっては、この星の光跡が細かい周期でギザギザして、さらにそれが大きなサインカーブを描くようなものもあります。ギザギザの幅が大きいと、サインカーブの波に上手く乗れず、いくら露出時間を切り詰めても点像にならないこともあります。こんな時は焦点距離を短くするのが一番ですね。
 
最後に、SWAT-200と350ユーザーでもある関西のレジェンド、吉田隆行さんのサイトに掲載されている方法もご紹介します。
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吉田さんが所有しているSWAT-200のモーションと二重星の合成画像です。ギザギザのない、とてもきれいなサインカーブを描いてますね。吉田さんは、あらかじめ離角のわかっている二重星を撮影しておいて、それから赤道儀の方位をわざとずらしてモーション撮影を行っています。もちろん同じ光学系です。二重星の17秒角(緑ライン)が13ピクセルなので、1ピクセルあたり1.31秒角になります。対してSWAT-200の最大振幅(赤ライン)が14ピクセルなので、トータル18.3秒、±9.2″のピリオディックモーションと読み取れます。吉田さんは控えめに「±10~14″前後」と書いてますけど、SWAT-200としては優秀な成績といえます。
  
赤道儀は同じモデルでも、それぞれ違ったピリオディックモーションになります。このあたりは機械ものですので、多少の「当たり」「外れ」が出てしまうのは仕方ないことですが、SWATシリーズは、できる限り一定のモーション幅に収まるようにギアまわりを入念に研磨して高精度を達成しています。SWAT-300/350は全機(SWAT-200は抜き取り)、実際に測定して、±7″前後を確認してから出荷しています。 赤道儀を購入したら、まずどれくらいの追尾精度を持っているのか測ってみましょう。そのうえで、その特性に合った使い方をするのが成功率を高める近道です。標準レンズも追尾できないほど精度の悪い製品も出回っているようですけど、そんな製品も広角専用と割り切って使えばよいのです。
  
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