2017年10月 5日 (木)

季節は廻る。

東京都八王子市の関原謙介様より、SAMYANG 35mm F1.4で撮影したオリオン座付近をお送りいただきましたのでご紹介します。
   Orion_case2

●季節は廻る
2017年10月1日 SAMYANG 35mm F1.4 Asp 絞りF4 ニコン D810A ISO1600 180秒露出×16枚をStellaImage7でコンポジット トータル露出時間48分 ニコンキャプチャーNX2およびNXDにて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 山梨県甲州市
 
■コメント
この夏の天候不順を嘆いているうちに時の経つのは速いもので、また、オリオンの季節になってしまいました。実際、今回使用したSamyagの35mmレンズは夏前に購入したものですが、6月に夏の天の川を撮った次がオリオンになるとは夢にも思いませんでした。そのような感慨(と愚痴)を込めて、この写真には「季節は廻る」とのタイトルを付けさせていただきました。
 
■係より
本当にこの夏はどうしようもない天気が続きました。ここに来て、ようやく晴れる日が多くなってきて、ホッとしているところです。今回は広角35mmで撮影したオリオン座付近です。朝方にはもう冬の星座が空高く昇っていて、撮影に適した対象になっています。オリオン座を取り巻く、Hαの散光星雲が浮かびあがってますね。F4まで絞って輝星に回折が出たことで、星座の形を目立たせる効果が出ました。これから、透明度が増してくるので、まだまだ冬の対象が楽しめますね。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年10月 3日 (火)

シグマ135mm Artによるカリフォルニア星雲、すばる周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、話題のシグマ 135mm F1.8 Artによる「カリフォルニア星雲、すばる周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。追尾はSWAT-200です。
 California2pleiades_s

 

California2pleiades_

●カリフォルニア星雲、すばる周辺
2017年10月1日0時40分~4時00分 シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 F1.8 110秒露出×30枚コンポジット+F2.8 15秒露出×8枚コンポジット(高輝度部分) SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsight、Astro Pixel Processorで画像処理 撮影地 千葉県大多喜町 ※下は拡大トリミング
 
■コメント
先日の土曜日、千葉県大多喜町に加曽利さんとご一緒させていただいたときに、話題の SIGMA 135mm Artレンズを拝借して撮影した画像です。ペルセウス座、おうし座、おひつじ座の境界付近ですね。135mmでフルサイズだと、カリフォルニア星雲からIC348、NGC1333、そしてすばるまでが、ちょうど画角いっぱいに収まるので、135mmレンズをお持ちの方にはよく撮影対象にされる領域だと思います。今回は、その両隣をちょっとだけ広げて撮影し、モザイク合成しました。赤いカリフォルニア星雲と青いすばるの間に広大な分子雲がたなびいて非常に美しい領域ですが、カリフォルニア星雲の東(左)側には、C/2017 O1(ASASSN彗星)の緑色も素敵なワンポイントとして加わっています。135mm Artレンズは噂に違わぬ解像力で、開放でも四隅の星像の崩れが小さく、色収差もほとんど気になりません。素晴らしいレンズですね。今回は月没後の時間が限られていたので、開放でバシャバシャ撮ることにしました。明るさは正義です。ただ、開放だと周辺部の輝星の光芒が2つに割れます。それがすばるだと、周辺の青いガス雲の形状を乱してしまうので、この作例では、F2.8に絞った短時間露光画像を使って補完することにより、それを和らげるとともに、星像をよりシャープに仕上げてあります。それから、ピント調整が非常に難しいですね。バーティノフマスクを使ってジャスピンに合わせるのに5分かかりました。あれを1~2分でできるようになったら名人芸でしょう。しかしこれは、近くから無限遠まで幅広く合焦させなければならない一般のカメラレンズなので致し方ないわけで、天体写真を撮影する際には、容易な微調整を可能にする何らかのフォーカシングシステムがあると良いですね。
最後に、この画像の高解像度版はこちらからご覧いただけますので、是非一度ご覧になってください。
https://flic.kr/p/XWxNrf
 
■係より
シャープな星像で話題のシグマ135mm F1.8 Artによる作品です。このレンズ、実は私の元に届いたばかりのもので、まだカメラに取り付けてもいない新品状態だったのですが、ファーストライトは蒼月さんにさらわれました。(笑) 全面シャープな星像に加え、分子雲のあぶり出しもお見事です。彗星のエメラルドグリーンも美しいワンポイントを添えてくれました。モザイクだとその鋭い星像と分子雲の微妙な濃淡が伝えきれないので、高解像画像から、一部を切り出して掲載しました。充分なコンポジット枚数と高輝度部分に短時間露光画像を合成して、白飛びを抑えた丁寧な画像処理を施して、フォトコン入選水準の大作に仕上がっています。都心部からわずかに1時間ちょっとの気軽な撮影地の房総でここまでの作品が撮れることにも驚きました。私も蒼月さんの作品を目標に頑張ります! 同じ日に私が撮影したすばるの拡大をブログに掲載していますので、よろしければご覧ください。ご投稿ありがとうございました。またよろしくお願いします。

2017年9月29日 (金)

いて座のスタークラウド付近。

東京都八王子市の上村裕様より、話題のシグマ135mm F1.8 Artによる「いて座のスタークラウド付近」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Bambi

 

Bambi_crop

●いて座のスタークラウド付近
2017年9月18日20時6分~ シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art 絞りF2.5 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO800 180秒露出×10枚コンポジット PixInsightにて画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 長野県諏訪郡
 
■コメント
18日の夜、台風一過の快晴を期待して、久しぶりに遠征しました。この夏は本当に晴れ間が少なく、シーズンは過ぎてしまったのですが、いて座のスタークラウド付近を撮影しましたのでお送りします。話題のシグマ 135mm Artを使っています。前回は開放でテストしましたが、今回はF2.5と少し絞ったので一段と鮮明になっています。微光星のハイライトを飛ばさぬよう、階調優先でナチュラルに仕上げました。この付近は、ちょうど1年前にSWATを使って最初に撮ったエリアでして、当時と比べれば、少しは見れるようになったかなと思います。いや、まだまだですね。(笑)
 
■係より
いつもありがとうございます。話題の135mm F1.8 Artレンズによる作品です。F2.5まで絞って、星像のシャープさとともに、周辺減光も改善するので、画像処理がやりやすくなりますね。このレンズ、最周辺の光量が40%ほどと豊富ですから、ちょっと絞ればフラット補正しなくてもよいくらいの元画像になると思います。星像のシャープさも特筆もので、一年前のキヤノン100mmマクロと比べても、より鋭い星像を結んでいるようです。今回は改造カメラなので、赤い星雲もよく出ていますね。ご投稿、ありがとうございました。またお送りください。

2017年9月24日 (日)

はくちょう座中心部。

前回に引き続き、横浜市にお住まいの蒼月様より、SWAT-200による「はくちょう座中心部」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Northamerica2sadr

 

Sadr

●はくちょう座中心部
2017年9月18日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ[7872](288mm, F4.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 240秒露出×11~14枚コンポジット SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsight、Astro Pixel Processorで画像処理 撮影地 天城山登山口駐車場 ※下はサドル付近のみの拡大
 
■コメント
先日、北アメリカ星雲周辺の画像を投稿させていただきましたが、その近くのサドル周辺エリアも続けて撮影していましたので、モザイク合成しました。本来は写真左下も埋めて4パネルで完成とする予定だったんですが、予想外の雲の総攻撃には勝てず、1パネル欠けてしまいました。どうです、この華麗な負けっぷり!(笑) リベンジは来シーズンになってしまうんでしょうか。
この辺りのエリアは、赤い星雲が広範囲に広がっていて見応えがありますね。サドル周辺の赤い星雲は、北アメリカ星雲やペリカン星雲とは色が違うことにも注目です。また、サドルの北側には小さく青い反射星雲もあったりして、
見ていて飽きないエリアですね。
ところで、私の SWAT-200 は、梅雨入り前にグリスを交換してから、これが初の本格稼働でした。グリスが切れていた頃と比べると、なんとなく動きが良くなったような気がします。やはりグリスを切らしてはいけませんね。今後も大事に付き合って、永く撮影の友となってほしいと思っています。
 
■係より
今回は、前回の北アメリカ星雲に追加する形で隣接域をモザイク合成していただきました。蒼月さん自身は1パネル欠けてしまったと敗戦の弁を述べていらっしゃいますが、まったくそんなことはなくて、なかなかどうして見応えのある美しい作品に仕上がっています。薄雲の飛来でわずかに輝星が滲み、かえって恒星の色が表現できて、決してマイナスではないと思います。サドル付近は単一の赤一色になりやすい領域ですが、蒼月さんの画像処理テクニックで微妙な濃淡がよく出ていて、お見事です。それにしてもサドル付近の散光星雲の拡がりはものすごい大きさですね。巨大な北アメリカ星雲が小さく感じます。
SWAT-200はウオームギア回りとターンテーブルの粗動回転部は、まったく別構造になっていますから、粗動回転部のグリス切れは追尾精度に一切影響しませんので、ご安心ください。どうぞ末永くご愛用ください。
このたびは、ご投稿ありがとうございました。次回作、お待ちしております。

2017年9月22日 (金)

デネブ、北アメリカ星雲周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、SWAT-200による「デネブ、北アメリカ星雲周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 20170918_northamerica

●デネブ、北アメリカ星雲周辺
2017年9月18日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ[7872](288mm, F4.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 240秒露出×14枚コンポジット SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) 撮影地 天城山登山口駐車場
 
■コメント
台風一過の18日、実に4か月ぶりの撮影を楽しみに天城高原に向かいました。心配していた風は日没後には穏やかになり、絶好の撮影日和と思ったのですが、次第に雲が波状攻撃をしかけてくるようになり、10時過ぎくらいにはべた曇りになってしまいました。台風一過でもダメとは今年の夏はどうしてしまったんでしょう。とはいえ、晴れていた間に何か所か細かく撮っていましたので、その中から今回は1枚だけで恐縮ですが、お送りします。
多くのファンに人気のデネブ周辺エリアですが、天候不順で撮影できないでいた間に観測好期終盤を迎えつつあり、薄明が終わる頃には既に天頂付近に来るようになってしまいました。しかし、青、赤、黄色と色とりどりなこの領域を逃すわけにはいきません。銀河系屈指の明るさの恒星と言われるデネブの青い光は、地球から見てもやはり強烈です。近くにはサドル周辺の赤い星雲もあり、リベンジしてまとめて撮り直したいところではありますが、どうやらそれは来シーズンになりそうですね。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。今年の夏はどうしようもなく晴れませんでした。蒼月さんもなんと4ヶ月ぶりの出撃で、ようやく星空に出会えたようです。18日の夜は私も房総へ出かけましたが、1時過ぎにベタ曇りになって撤収しました。さて、お送りいただいたのは北アメリカ星雲周辺です。ボーグ71FLとレデューサーで288mm/F4.1となり、フルサイズの画角的にピッタリの対象です。いつもながらの完璧なピント出しで全面シャープな星像に加え、上等な画像処理で星雲周辺に広がる微妙な濃淡も見事に炙り出しています。恒星の白飛びも抑えて、実に雰囲気のある仕上がりとなりました。久しぶりとは思えないさすがの出来です。これから秋の長雨シーズンでぐずつくこともあると思いますが、それ以後はなんとしても晴れて欲しいですね。ぜひ、またお送りください。お待ちしております。

2017年9月15日 (金)

皆既日食前夜の星空。

前回の皆既日食に続いて、ドイツの黒田健一様の作品です。日食の前夜に撮影した天の川とはくちょう座の星雲です。
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●夏の天の川(撮影データなし)
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●北アメリカ星雲付近(上)、網状星雲付近(下)
2017年8月21日00時08分(現地時間)~ シグマ 135mm F1.8 DG HSM 絞りF2.2 ニコンD810A ISO3200 120秒×20枚をステライメージ7でコンポジット SWAT-350にてノータッチ追尾 ステライメージ、Nik Collectionで画像処理 ノートリミング 米国オレゴン州カニータリゾート&スパ
 
■コメント
米国皆既日食の前夜、見事な星空でした。砂漠の中ということもあり、星だけでなく流れ星もたくさん見れました(写真にも写っています)。機材のチェックもそこそこに、加曽利さんも絶賛のシグマ135mm F1.8で北アメリカ星雲と網状星雲を狙ってみました。ちなみに、この日がこのレンズのファーストライトです。それにしてもこのレンズ、こんなに明るいのに本当にシャープですね。街中のスナップ写真にも使ってみようと思います。
 
■係より
はくちょう座の星雲はシグマの最新レンズ、135mm F1.8 Artで撮った作品です。このレンズはシグマさんからデモ品をお借りしてIC1396を撮影したことがありますが、そのシャープな星像に驚いた記憶があります。今回の作品もその高性能が遺憾なく発揮された作品です。写野全面に広がる天の川の星屑ひとつひとつが、まるで針先でついたような鋭さです。明るいので星雲もよく写りますね。このたびはご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年9月12日 (火)

2017アメリカ皆既日食。

ドイツにお住まいの黒田健一様より、アメリカ皆既日食の作品をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●2017アメリカ皆既日食
2017年8月21日10時21分(現地時間)~ ボーグ90FL+1.4倍テレコンバーター(700mm F7.8) ニコンD810A ISO320 1/125~1/20までの9段露出9枚をステライメージ7でコンポジット SWAT-350にてノータッチ追尾 NikCollectionで画像処理 トリミング あり 米国オレゴン州カニータリゾート&スパ
 
■コメント
地球を2/3周して、米国オレゴンの日食ツアーに参加してきました。機材は、今年新調したボーグ90FL+SWAT350をはじめ、双眼望遠鏡や全球カメラ等、三脚6本分の機材を持ち込みました。私にとって初めての皆既日食だったのですが、想像をはるかに超えた美しさで、長旅の疲れも吹き飛んでしまいました。コロナの写真は、私が双眼望遠鏡でみたイメージにかなり近いと思います。しかしながら、双眼望遠鏡で見えた躍動感あるプロミネンスやコロナのイメージは、画像デバイスが進歩したとはいえ、いまだ表現できないのだと実感しました。
 
■係より
いつもご投稿、ありがとうございます。今回の皆既日食は天気に恵まれて、みなさん大いに楽しまれたようです。初めての皆既日食で、ここまで見事に写せたら、とてもよい思い出になったのではないでしょうか。流れるような幾筋ものコロナが良くわかります。皆既日食は一度見ると虜になるといわれますが、これから皆既をもとめて世界中を旅することになるかもしれませんね。実は私も一度しか見たことがないので、次は2035年に楽しみたいと思っています。生きていればですが…(笑) 黒田様からは他にも今回アメリカで撮影した星野写真もお送りいただいています。後日掲載いたします。
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皆既中の風景。明るい星が見え始め、360度夕焼けのようになります。
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皆既前の観測地。絶好の天気に恵まれました。

2017年9月10日 (日)

ボーグ55FLによるカリフォルニア星雲。

東京都八王子市の上村裕様より、ボーグ55FL+SWAT-350による「カリフォルニア星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●カリフォルニア星雲
2017年9月3日1時47分~ ボーグ 55FL+レデューサー0.8× 合成焦点距離 200mm F3.6 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO800 300秒露出×17枚コンポジット PixInsightで画像処理 SWAT-350 M-GEN 1軸オートガイド 撮影地 千葉県大多喜町
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●月齢12の影響
 
■コメント
届いたばかりのボーグ 55FL+レデューサーのファーストライトで撮影した、カリフォルニア星雲をお送りします。この日は、薄明開始2時間前までは月齢12くらいの大きな月が出ているので、撮影は1対象に絞り、低感度で撮影しました。左上が他の四隅より流れていますが、スケアリングの狂いでしょうか。それでも、ほぼ周辺まで星像の歪みは気になりません。200mm F3.6の恩恵は大きく、低感度をとるか、撮影時間短縮をとるか、選択肢が増えますね。
おまけですが、月の影響を見てみました。中央部分を短冊にして並べたものです。5分毎のカットで、左から4コマ目(赤丸)が月の入り(1時55分)、右端はほぼ天頂です。月の入り後、10分程度はまだ少し明るいようです。以降は、光害の影響でしばらく明るいですが、天頂に向かうにつれて徐々に軽減されます。
 
■係より
上村さんも55FLを購入されたのですね。このレンズ、シャープでとても明るく、なかなかの性能です。早速、ファーストライトでカリフォルニア星雲を撮影されました。ノイズの少ないISO800でたっぷりめの5分露出として、17枚もコンポジットしていますので、星雲から周囲の分子雲まで滑からな階調が得られました。これだけ見応えのある作品に仕上げるのは機材の性能と画像処理を含めた撮影技術の確かさがあってのことですね。さすがです。おまけでお送りいただいた月光の影響も参考になります。当日のカリフォルニア星雲は月から100°以上離れていましたが、月齢12くらいの大きな月だと月没後もしばらくは月の薄明?の影響が残るということですね。いつもご投稿いただき、ありがとうございます。また、よろしくお願いします。
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撮影風景

2017年9月 6日 (水)

月齢12.4。

東京都八王子市の上村裕様より、ボーグ107FLによる「月齢12.4」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 

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●月齢12.4
2017年9月3日20時27分~ ボーグ 107FL+キヤノン EF2×IIIエクステンダー+ケンコー デジタルテレプラス PRO300 2× 合成焦点距離 2400mm F22.4 キヤノン EOS 5D MarkIV ISO200 1/30秒露出×10枚 AutoStakkert!3でスタック RegiStax6、Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都八王子市
 
■コメント
今週初めに撮影した月齢12.4をお送りします。撮影開始して30分程度で雲が広がって撮影終了となりましたが、この夜はシーイングに恵まれ、久しぶりに納得いく月面になりました。前回お送りした時は、処理の関係でグレースケール画像でしたが、今回は、カラーのまま最終調整まで持っていけました。
 
■係より
いつもありがとうござます。今回の月面はシーイングにも恵まれて、とてもシャープに仕上がりましたね。虹の入り江、アリスタルコス、ガッサンディ、シッカードなどの見どころが満載です。カラーで仕上げていただいたので、微妙な海の色の違いもわかります。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年8月25日 (金)

夏の球状星団。

大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、夏の球状星団三態をお送りいただきましたので、早速ご紹介いたします。自宅ベランダからSWAT-350+シグマ600mm望遠で撮影されました。
 M131

●M13
2017年8月24日21時08分~21時50分 シグマ 150-600mm F5-F6.3 600mm 絞りF7.1 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO不明 露出3分×14枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 大分県佐伯市
 M41

●M4
2017年8月24日19時50分~20時40分 シグマ 150-600mm F5-F6.3 600mm 絞りF7.1 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO不明 露出3分×14枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 大分県佐伯市
 M221

●M22
2017年8月24日20時18分~21時00分 シグマ 150-600mm F5-F6.3 600mm 絞りF7.1 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO不明 露出3分×10枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
ご無沙汰しております。4月に肺炎で重篤な時もあったり、この7月中旬には心臓弁膜症で心臓手術を行ったりして長い事天体写真から遠ざかっていました。心臓手術も順調に回復しているので またシグマの150-600ミリズームで天体写真に挑戦してみましたのでご笑覧ください。天気も晴れていても薄雲や靄でいいときは無いのですが、あまり球状星団は撮る人が少ないようなので代表的な球状星団を600ミリで撮ったのをお送りします。M-GENも使ってみましたが M22の時はガイド失敗だったようです。撮影場所は自宅ベランダからです。機材はいずれも、SWAT-350と600ミリズーム、カメラはキャノンX7iです。画像加工はほとんどしていません。
 
■係より
体調を崩されていたとのことで、どうぞご無理をなさらないようにご自愛ください。さて、今回は球状星団三態をお送りいただきました。いずれも見応えのある大型のものばかりです。球状星団は15cm以上の望遠鏡で少し高めの倍率で見ると、ボール状に集まる星が分離して見えて、とても見応えがあるのですが、小口径ではモヤッとしているだけでイマイチな感じです。でも写真で撮るときれいに分離して写るので、迫力があって面白い対象なのですが、仰る通りあまり撮る人はいないようです。ヘルクレス座のM13は北天最大最美といわれるだけあって、迫力のある姿をしています。さそり座のM4はアンタレスの近くで見つけやすい球状星団です。すぐ左上(北東)にNGC6144という小型の球状星団があるので、比べると面白いです。アンタレスの回りの黄色い散光星雲も写り始めていますね。そして、いて座のM22ですが、これもとても巨大でM13に勝るとも劣らぬ迫力です。写すと天の川の中にあるので星だらけになります。ちょっとマイナーですが、いて座にはM55という密集度が低いまばらな球状星団もありますが、これがけっこう大きいので、写すと面白いですよ。ぜひ狙ってみてください。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年8月20日 (日)

シグマ135mm F1.8 Artによるサドル付近。

東京都八王子市の上村裕様より、シグマの最新Artレンズ、135mm F1.8による「サドル付近」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●サドル付近
2017年8月19日22時12分~ シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art 絞り開放 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 90秒露出×7枚コンポジット Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 千葉県南房総市
 
■コメント
シグマ 135mm F1.8 DG HSM | Art を使って、はくちょう座のサドル付近を撮影しました。テストを兼ねていたので、あえて絞り開放で撮影しています。評判通り、過去発売されたArtラインの中でもトップクラスの描写力で、最周辺の星像は絞り開放とは思えないほどでした。コンポジット前の一枚をストレート現像し、右下をピクセル等倍で切り出した画像もお送りします。細かく見れば、最周辺より少し内側付近で若干歪な星像となるところもあり、実際は少しだけ絞ってやった方が良さそうです。20枚ほど撮影しましたが、部分的に雲が入っていたので、最終的に7枚となりました。快晴の夜が待ち遠しいです。
 
■係より
最新のシグマArtレンズでの作品です。テストを兼ねて、あえて絞り開放で撮影していますが、周辺星像も上等で、開放でもかなりハイレベルなことがわかります。最周辺のピクセル等倍切り出しもお送りいただいたので、下に掲載します。フルサイズ最周辺の開放でこの星像なら積極的に使っていけそうなレベルですね。さて、はくちょう座のサドル付近も北アメリカ星雲付近と並んで赤い散光星雲が広がるエリアです。天の川に沿って、かなり大きく広がっていますので、中望遠程度でも充分楽しめます。この夏、晴れたらぜひ狙ってみたい対象です。ご投稿、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。
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これが最周辺?と思わせるような素晴らしい星像です。高価なレンズですが、その価値は充分ありそうです。

2017年8月16日 (水)

夏の大三角とペルセウス座流星群。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、「夏の大三角とペルセウス座流星群」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●夏の大三角とペルセウス座流星群
2017年8月12日21時51分 シグマ 24mm F1.4 DG HSM Art 絞りF2 プロソフトンA(W)フィルター使用 ニコン D810A ISO3200 30秒露出 SWAT-200によるノータッチ追尾 和歌山県で撮影
 
■コメント
久しぶりに作例写真を投稿いたします。今年のペルセウス座流星群は月に恵まれず残念でしたが、極大前の2時間で6個ほどの流星を見ることができました。写真では右上にかろうじて明るい流星をとらえることができました。
 
■係より
どうも今年の夏もひどい天候不順で、関東地方にいたっては梅雨明け後もろくに晴れてくれません。そんなことで作例写真のご投稿もパタッと途絶えてしまって寂しい限りでしたが、久しぶりに大阪のSI様から、今年のペルセ群をお送りいただけました。生憎の月齢でしたが、星空が楽しめただけでも羨ましいです。作例はシグマの24mm Artで夏の大三角を狙ったものですが、緑色の流星がかろうじて画角を横切ってくれてラッキーでした。このエリアも夏のハイライトといえるほど魅力のある天体の宝庫で、はくちょう座の北アメリカから、ケフェウス座のIC1396、そしてカシオペヤ座へと大型の散光星雲が続いています。天の川もけっこう濃いので見応えがあります。月が大きくても、ここまで素晴らしい作品に仕上げられるのはSI様の技術の高さですね。どうもありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年7月23日 (日)

シグマ 14mm F1.8 Artによる波照間島の天の川。

神奈川県川崎市にお住まいの宮崎信男様より、シグマの最新作「14mm F1.8 Art」レンズの作例をお送りいただきましたのでご紹介します。画像処理なしのJPEG撮って出しです。
 Photo●波照間の天の川
2017年7月19日21時11分 シグマ 14mm F1.8 DG Art  絞り開放 ソニー α7RII ISO1250 60秒露出 SWAT-200による自動追尾 撮影地 波照間島

■コメント
シグマの新レンズによる天の川をお送りします。場所は波照間島の東端、高那崎です。焦点距離14mm、F1.8開放、SWAT-200による追尾です。α7RIIでISO1250の60秒露出。JPEGの撮って出しとなります。画像処理はしておりません。素晴らしいレンズですね。本社が川崎市ということもあり、とても親近感を感じます。
 
■係より
話題の新レンズ、シグマ 14mm F1.8 DG Art の作品です。私のところにもこのレンズを絶賛する情報が多数入っています。中心星像の素晴らしさはもちろんですが、特筆すべきは周辺星像のシャープさです。超広角14mmレンズとしては最高といえる性能ではないでしょうか。シグマの方の話では、このレンズの設計者が星好きの方だそうで、天体撮影を意識して設計したそうです。作例は35mmフルサイズカメラでF1.8開放ですから、これから購入を検討されている方の参考にもなります。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年7月 2日 (日)

宮古島の天の川。

東京都八王子市の関原謙介様より、無光害の宮古島で撮影した「海からそそり立つ天の川」と「さそり座と天の川中心付近」をお送りいただきました。ナチュラル版とハイコントラスト仕上げを並べて掲載します。
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●海からそそり立つ天の川
2017年6月23日 ニコン AI AF Nikkor 14-24mm f/2.8G ED 14mm 絞りF4 ニコン D810A ISO1600 360秒露出×1枚+固定撮影1枚をPhotoshop CS3 ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 沖縄県宮古島
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●さそり座と天の川中心付近
2017年6月27日 SAMYANG 35mm F1.4 Asperical IF 絞りF4 ニコン D810A  ISO1600 180秒露出×9枚+300秒露出×3枚 合計12枚コンポジット(総露出時間42分) StellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 沖縄県宮古島
 
■コメント
梅雨空の関東圏から星空を求めて先島諸島の宮古島へ遠征しました。「海からそそり立つ天の川」は宮古島の南部の海岸で人口照明の無いところを選び撮影をしたものです。今回、新星景写真と呼ばれる方法を試してみました。これは、星を追尾して撮った写真の星の部分と、同じ視野で追尾をせずに撮ったものの風景部分を合成する手法です。海に突き出た陸部分がボケていないことに注目ください。SWATは高い追尾性能にも関わらず、このような旅行にも持って行ける可搬性も兼ね備え、星景写真にも向いた赤道儀と思います。
「さそり座と天の川中心付近」は、この遠征のため購入したSAMYANG 35mm F1.4でさそり座と天の川の中心を狙ったものです。なにしろ価格の安さが魅力のレンズで、写りに若干の不安が有ったのですがこの結果には満足です。この夜は周囲にさえぎる物のないさとうきび畑の真ん中で撮影を行ないました。2時をまわる頃には西の空に沈むさそり座の尾付近から、東の空に昇って来たカシオペヤまでつながった壮大なアーチ状の天の川を堪能する事が出来ました。
 
■係より
「梅雨空のもとを飛び立ち、無光害の南の島へ」。いや~、天文ファンにとってはなんとも羨ましい遠征旅行です。作品もレベルが高いです。一枚目の天の川は輝星が絶妙にボケて、実に美しい仕上がりです。ソフトフィルターを使ったのでしょうか。空の条件にも恵まれて、アンタレスの少し北(上)には巨大な赤い散光星雲Sh-27も写っています。この星雲はへびつかい座に位置します。低空には関東圏では写しにくい「さいだん座」の星も確認できます。二枚目の銀河中心部は、この遠征のために用意したSAMYANG 35mm F1.4 による作品です。F4まで絞って周辺減光と収差を抑え、シャープな星像となりました。なかなか良さそうなレンズですね。M16付近からえび星雲にかけての賑やかなネオン街に加えて、アンタレス付近や青い馬星雲まで、夏の見どころ満載の贅沢な作品となりました。梅雨真っ盛りのこの時期に、ため息しか出ない素晴らしい星空に出会えるとは思っていませんでした。関原さん、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年6月24日 (土)

バンビの横顔。

東京都八王子市の上村裕様より、「バンビの横顔」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●バンビの横顔
2017年6月19日21時31分~ ボーグ107FL+フラットナー1.08× 合成焦点距離 648mm F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 300秒露出×19枚コンポジット SWAT-350 M-GEN 1軸オートガイド Photoshopで画像処理 長野県諏訪郡 ※下は拡大トリミング
 
■コメント
いよいよ梅雨本番になってきましたね。19日は夜半過ぎまで晴れそうでしたので撮影に出かけました。超望遠でバンビの横顔を撮影してきましたのでお送りします。650mmで狙うには窮屈な対象なのですが、そのぶん構成する星を分解して撮影できました。ですが光害の影響がなくなる高度になった途端、突風が吹き始めてその後の歩留まりはイマイチでした。画面を構成する要素のほとんどが星だと、わずかなブレも気になります。結局使えたのは半分くらいでしょうか。107FL+フラットナーはフルサイズ最周辺でも収差が少なく光量も豊富です。SWAT-350+M-GENが5分露出でも正確に追尾してくれるので、画面全域で目が覚めるようなシャープな星像が得られます。今回のように、星が密集した領域のクローズアップ撮影には好適でした。
 
■係より
関東地方では19日が梅雨本番前の最後のチャンス?の晴れ間でした。平日でしたが、長野まで遠征しての撮影ということで、気合いの入った作品になっています。対象は「バンビの横顔」。といっても、ボーグ107FL+フラットナーで焦点距離650mmの望遠なので、ご覧の通りの大迫力の「横顔」になりました。天の川の中心に近いため、ものすごい数の星で構成されていて、まさに星屑という表現がピッタリな感じですね。その星屑の微妙な色の違いや暗黒帯の分布、Hαっぽい赤い部分もあって、こんなに華やかなエリアだったとは思っていませんでした。下に105mmで撮影した画像に今回のエリアを切り出してみましたので参考にしてください。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。
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2017年6月 9日 (金)

光害地で撮るM83銀河-2017年春総決算。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害地で撮るシリーズの「M83銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●M83銀河
2017年4月18日~6月5日 タカハシ FS-60Q(f=600mm F10.0)+IDAS LPS-D1フィルター ニコン Df(クリアフィルター改造) ISO800 露出2分×14枚+3分×85枚+4分×114枚+5分×572枚+8分×44枚 計829枚中811枚をコンポジット 総露出時間約64.4時間 SWAT-200(赤経体)+ SS-one mini(赤緯体) MaxImDLにて2軸ガイド(MaxImDL にてコマ毎にディザリング実施) ガイダー:f=100mm F2.8+ LPS-D1(FF)+ASI185MC 撮影地 愛知県春日井市
 
■コメント
東海地方もいよいよ梅雨入りしてしまいました。2017年4月18日~6月5日に渡って、愛知県春日井市のIR駅近の自宅ベランダから撮影し続けた M83 の総決算です。
「遠征できなくても、高価で大きな望遠鏡を持っていなくても、星が好きで、自宅から晴れ間をみては小さな望遠鏡+デジカメ+ポタ赤でコツコツ撮り溜めれば、これぐらいの天体写真が撮れる」という指標になれば幸いです。
当地にて、M83 は南東の瀬戸方面の街灯りの中から昇り、開けた名古屋ドーム方面の光害の上を南中高度25°で通過し、南西のJR名古屋駅方面へ沈みます。
 
■係より
なんと光害地で811枚もコンポジットして丁寧に画像処理した驚異のM83です。前回、190枚時点の作品にくらべて、腕の淡い部分の拡がりや暗黒帯の詳細、Hα星雲、腕の部分の青みがかった色調など、すべての質が大幅に向上しています。ノイズも一段と低減して、滑らかになっています。トータル65時間にも及ぶ努力が実った作品といえるでしょう。2ヶ月近くにわたって、コツコツと撮影して、これだけ素晴らしい作品を作り上げるのは、ふつうの人には真似できないですね。いや~恐れ入りました。そして敬服いたしました。次のターゲットは何になるのでしょうか。今から楽しみです。

2017年6月 1日 (木)

アンタレス周辺とさそりの尾部。

東京都八王子市の関原謙介様より、「アンタレス周辺」と「さそりの尾部」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●アンタレス周辺の反射・散光星雲
2017年4月28日 ニコン AI AF Nikkor 180mm f/2.8D IF-ED 絞りF4 ニコン D810A IDAS LPS-D1フィルター ISO2200 120秒露出×60枚(総露出時間2時間)をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 静岡県松崎町
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●さそり座の尾周辺の散光星雲
2017年4月29日 コーワプロミナー500+TX07(合成焦点距離350mm/F4) ニコン D810A IDAS EUIB-IIフィルター ISO2200 120秒露出×12枚(総露出時間24分)をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 静岡県松崎町
 
■コメント
いずれも1ヶ月前の新月期の撮影です。5月は何かと忙しく、処理が1ヶ月遅れとなってしまいました。
「アンタレス周辺の反射・散光星雲」は定番の構図で、以前にも350mmで撮影したものを掲載していただきましたが、今度は180mmレンズで広い領域を時間をかけて撮影してみました。
「さそりの尾周辺の散光星雲」は、さそり座の下部、さそりの尾周辺の2つの散光星雲を撮影したもので、何か「宇宙の暗闇にうごめく奇怪な生き物」といったおどろおどろした感じになり気に入りました。これらの星雲は彼岸花星雲、出目金星雲と呼ばれていますが、もう少し気の利いた名前は無かったものかと思います。南中高度が低く立木にじゃまされ、12枚しか画像を取れませんでしたので、南の開けた南伊豆まで遠征し再挑戦したいと思います。
 
■係より
いつもご投稿いただきまして、ありがとうございます。今回はさそり座の人気エリアを二題お送りいただきました。アンタレス周辺は色彩豊富で特に人気が高いエリアです。今回は180mm/F2.8の望遠をF4まで絞って、2時間分もの長時間露出で撮影しました。その甲斐あって、星雲の微妙な濃淡や色彩を階調豊かに表現できており、暗黒星雲のコントラストも効いていて、お見事な作品となりました。彼岸花星雲と出目金星雲はさそり座の尾部のため南中高度が低く、透明度の良い日でないとなかなかすっきり写せない対象です。トータル28分露出で、周辺の淡い星雲も写っていますので、条件は良かったようです。両方の星雲を狙うのに焦点距離350mmは絶妙な長さで、ちょうど良く収まりました。このエリアは赤い星雲がデジカメで簡単に写せるようになったおかげか、以前よりも注目度が上がってきたように思います。日本からは南中高度が低いのが難点ですが、南伊豆は20度くらいまで昇るので、透明度に恵まれたら、ぜひ撮り増ししてより高画質を目指してください。またのご投稿、楽しみにしております。

2017年5月30日 (火)

IC4592青い馬星雲。

東京都八王子市の上村裕様より、「IC4592青い馬星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●IC4592青い馬星雲
2017年5月28日0時4分~ ボーグ107FL+フラットナー1.08×合成焦点距離648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 300秒露出×13枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド Photoshopで画像処理 撮影地 長野県諏訪郡 下の画像は下が北です
 
■コメント
梅雨入り前の新月期でしたが、週末すっきり晴れることはなかなか難しいですね。土曜日の晩は怪しい雲行きでしたが、梅雨明けまでしばらく撮れなくなるので遠征しました。GPVでは、長野方面だけ晴れ間が期待できそうなので、よく行く富士見高原に向かいました。梅雨入り前の新月期、みなさん考えることは同じようで(笑)、10名以上の方がお越しでした。
今回撮影したのは、この夏撮りたい対象の一つ、青い馬星雲(IC4592)です。4枚モザイクで狙うつもりだったのですが、夜半まで雲に覆われていたので急遽1コマ撮りに変更しました。窮屈な構図で、枚数も13枚しか稼げなかったのですが、なんとか仕上げることができました。北を上にすると馬に見えないので、北を下にした画像(下)もご覧ください。次回以降、枚数を稼いで分子雲の構造を炙り出そうと思います。
107FLとSWAT-350の組み合わせを使い出してしばらく経ちましたが特に問題なく運用できています。撮影機材もコンパクトなため、設置と撤収が楽でいいです。(笑)
 
■係より
梅雨入り前、最後の新月期の週末とあって、各地で賑わいを見せたようですね。さて、今回はさそり座の北部に広がる「青い馬星雲」をお送りいただきました。位置の詳細は下の画像をご覧ください。ボーグ107FL+フラットナーで、焦点距離648mm/F6.1と、超望遠撮影となりますので、M-GENでしっかりオートガイドさせて、5分間にも及ぶ露出でもきっちり点像を保っています。さすがに大迫力の「青い馬」になりました。ほぼノートリミングなので、ノイズも目立たず、充分に滑らかな画質になっています。ピント合わせも正確で、仕上げも美しく、見事な作品になりました。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。
 Photo昔はさそり座がこんなにカラフルで華やかな星座だとは思ってもいませんでした。デジタル時代になって、Hαや淡い分子雲が写せるようになったおかげですね。

2017年5月26日 (金)

しし座のトリオ銀河とM13。

横浜市にお住まいの蒼月様より、SWAT-200による「しし座のトリオ銀河」と「M13」を送りいただきましたのでご紹介します。
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●しし座のトリオ銀河
2017年4月28日、29日、5月20日 ボーグ 71FL+フラットナー1.08×(432mm, F6.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 360秒露出×22枚コンポジット SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) 撮影地 天城高原、八千穂高原
 
■コメント
432mmではもの足りない対象ですが、少々遅めの「春の銀河まつり」(笑)参戦です。夏の天の川を待つ時間を使って少しずつ撮影をしていました。NGC3628(通称・ハンバーガー銀河)の左側から、薄っすらではありますが、にょろっと tidal tail が割と長く伸びているのがわかりますでしょうか。写真上の方に少し反るように伸びています。さすがにノイズまみれではありますが、
今年の春はこれを写すことを一つの目標としていたので、まがりなりにも写せてほっとしました。
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●M13
2017年5月20日 ボーグ 71FL+フラットナー1.08×(432mm, F6.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 150秒露出×16枚コンポジット(中心部は15秒露出×10枚コンポジットを合成) SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) 撮影地 天城高原
 
■コメント
三つ子銀河同様、BORG71FLにとっては決して大きな対象ではありませんが、こちらにも年に一度はご挨拶しておかないといけませんね(笑)。
小口径で正味40分ほどの簡単な撮影ですから、迫力は大したことありませんし、この日の天城はかなり霞んでいて透明度が悪い空だったのですが、SWAT-200がきっちり動いてくれたおかげで、まずまずの出来に写ってくれました。なお、HDRではありませんが、中心部等の輝度が高い部分は15秒露出データで補完し、なるべく中心部まで分解するように処理しました。球状星団はこの「つぶつぶ感」がたまりませんよね。この球状星団の中心部では、一辺わずか3光年の立方体の中に100個ほどの恒星が入るんだとか。もしそこに住んでいたら、さぞや夜が賑やかでしょうね。
 
■係より
横浜の蒼月さんより2ヶ月半ぶりにご投稿いただきました。まず「しし座のトリオ銀河」は春の人気領域で、ここは毎年の撮影が義務づけられてます。(笑) 今回はNGC3628(上の銀河)から左(東)に伸びる尻尾のような淡い腕?を写すことを目標にしていたそうですが、見事に炙り出しています。こんなたなびく尻尾があるのは、私は最近まで知らなかったです。M65とM66も渦構造が写っていますね。さすが焦点距離430mmともなると、あきらかに迫力が増してきます。つづいて、北天の球状星団の代表といえる「M13」です。こちらも年に一回の挨拶は欠かせないですね。(笑) 普通に撮影すると中心部が飽和して白飛びしてしまいますが、短時間露出の画像を合成して、中心部まで星が分離しています。蒼月さんのならではの豊かな色彩で、ため息が出るほどの美しい姿を捉えています。M13の左上(北東)に写っている小さな銀河は12.2等級のNGC6207です。ご投稿ありがとうございました。夏の天体が撮り頃を迎えてきました。ぜひまた素敵な画像をお送りください。

2017年5月23日 (火)

木星と土星。

東京都八王子市の上村裕様より、「木星」と「土星」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Jupiter

●木星
2017年5月20日21時37分~ ボーグ107FL+Or6mm QHY5III178M 2×2ビニング 1/60秒露出 AutoStakkert!3で3000枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 東京都八王子市
 Saturn

●土星
2017年5月20日23時18分~ ボーグ107FL+Or6mm QHY5III178M 2x2ビニング 1/15秒露出 AutoStakkert!3で3000枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 東京都八王子市
 
■コメント
先週末は好天に恵まれましたね。そんな週末に撮影した木星と土星をお送りします。以前、月面を撮影してから、ベランダからのお気軽撮影にはまってしまいました。そうなると、もっと拡大して撮影したくなり、気づけばQHYCCDが手元に。(笑)
月面は明け方に昇ってくるので、最初の撮影は木星と土星にしました。低倍率からスタートしたのですが、最終的に6mmのアイピースで撮影することにしました。ここまで拡大すると像は非常に暗くなります。2×2ビニングで感度を担保しましたが、正直やりすぎですね。(笑)
シーイングが良好だったので、予想以上に細かな部分が写ってくれました。何より、光害地のベランダでも気軽に撮れるのがいいですね。月面もトライしてみようと思います。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。作例コーナーでは、とても珍しい惑星をお送りいただきました。QHYのモノクロCMOSカメラを入手されての拡大撮影ですが、とてもよく写っています。口径10cmとしては最高レベルで、ここまで写せるという見本のような作品です。この日はシーイングが抜群に良かったようで、高解像な作品を狙うには最高の日でした。タイミングが良かったですね。色情報を得てカラー化したくなってしまいますが、カラーカメラで別撮りするか、フィルターで三色分解するか…、悩みはつきないですね。惑星や月面は投稿が少ないので、ぜひまたお送りください。お待ちしています。

2017年5月16日 (火)

M13とω星団。

和歌山市にお住まいの福田将之様より、球状星団北天の王様「M13」と「NGC5139 ω星団」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M131152
M13tri1152

●M13
2017年5月3日 ビクセン ED81S+0.6×レデューサー+75mm絞り環(約400mm F5.3)  キヤノン EOS Kiss X7i改 IDAS HEUIBⅡ EOS MFA ISO1600 90秒露出×7枚コンポジット SWAT-200にて自動追尾 撮影地 護摩壇山 下は拡大トリミング
 Omega1152
Omegatri1152

●NGC5139 ω星団
2017年5月3日 ビクセン ED81S+0.6×レデューサー+75mm絞り環(約400mm F5.3)  キヤノン EOS Kiss X7i改 IDAS HEUIBⅡ EOS MFA ISO1600 90秒露出×5枚+30秒露出×4枚 合計9枚コンポジット SWAT-200にて自動追尾 撮影地 護摩壇山 下は拡大トリミング
 
■コメント
透明度は良かったもののシーイングは最悪。ピントを詰めても星がボテボテです。特に低空は酷いものでした。しかしながら追尾は安定。SWAT200とドイツ式赤緯ユニットにウェイトシャフト2本追加、バランスウェイト2個付けて、約400mm鏡筒でノータッチガイドというチャレンジングですが、撮影を重ねるごとに安心感が深まります。
 
■係より
大型の球状星団2態をお送りいただきました。M13はヘルクレス座に位置する北天最大かつ最美な球状星団です。口径15cm、出来れば20cm以上で高倍率をかけると、細かい星が分離して迫力ある姿を楽しめます。M13の左上(北東)にある小さいモヤッとしたものはNGC6207銀河です。ケンタウルス座のω星団は、写真でも分かるとおり、さらに明るく巨大な球状星団です。ただし、南中時の東京での地平高度は10度にも達しないため、なかなか観察できるチャンスが少ない星団です。ちなみに石垣島では25度近くまで高くなります。福田さんは、ビクセンの8cmEDアポクロマート屈折に0.6×の強力なレデューサーを装着して400mm/F5.3まで明るくして撮影しています。しかも小型軽量のSWAT-200でノータッチ追尾なのがすごいです。90秒露出できっちり点像を保っていますし、細かい星もよく分離していて迫力がありますね。画像処理も上等で、飽和しがちな中心部もよく表現されていてお見事です。梅雨入りが近づいてきました。月末の新月期は晴れてもらいたいですね。ご投稿、ありがとございました。ぜひまたお送りください。

2017年5月12日 (金)

三裂星雲と干潟星雲。

兵庫県宝塚市にお住まいの吉田隆行様から、SWAT-350ノータッチによる「三裂星雲と干潟星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●三裂星雲と干潟星雲
2017年4月29日3時10分~ シグマ APO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM 絞りF3.5 IDAS HEUIB-IIフィルター キヤノン EOS 6D改(Astro6D) ISO1600 240秒露出×6枚コンポジット SWAT-350ノータッチガイド 奈良県五條市大塔町にて撮影
 
■コメント
夏の天の川で輝く三裂星雲と干潟星雲を、シグマの明るい望遠レンズとSWAT-350を使って撮影しました。元画像は、春霞の影響で天の川の色合いが赤っぽく濁ってしまったので、青みを足し、天の川の色合いを整えました。
200ミリ前後のレンズの画角は、夏の天の川の中に浮かぶ星雲・星団を撮るのにちょうどよいですね。SWAT-350なら手軽に持ち運びできますし、直焦点撮影のサブ機としても重宝しています。
 
■係より
今回は高性能なシグマの180mm望遠レンズで撮影した三裂星雲と干潟星雲付近をお送りいただきました。春霞の影響があったとは思えないほど、クリアでコントラストの効いた天の川です。豊富な階調と色彩、バンビの首飾りから干潟星雲の右(西)方向にかけての淡いHαの広がりを見事に写し出しています。天体写真のお手本のようなナチュラルな仕上げは、まさに吉田さんの真骨頂といえますね。シグマの180mmマクロのシャープな星像も気持ちいいです。
SWATシリーズポータブル赤道儀は、吉田さんをはじめ超ベテランの方のサブ機としても高い評価をいただいています。それは追尾性能の高さに加え、優れた機動性や耐荷重性をコンパクトな本体に凝縮しているからこその評価といえましょう。メイン機材の長焦点撮影に神経を集中させ、サブのSWAT-350で気軽に200mmクラスをノータッチ。高性能なSWAT-350ですから、超シャープなシグマの180mmマクロでも安心してノータッチ撮影が可能です。これが吉田さんの最近の撮影スタイルです。
 Photo

シグマのAPO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSMは、フローライト相当の光学レンズを3枚も使用した贅沢な設計で、諸収差を完璧といえるほどのレベルで補正しています。ただし、200mmクラスとしては大型の部類で、吉田さんは、SWAT-200と350の両方をお使いですが、迷わずSWAT-350を選択されました。これで、安心のノータッチ撮影を実現しています。

2017年5月 6日 (土)

月齢8.9。

東京都八王子市の上村裕様より、「月齢8.9」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 

Top●月齢8.9
2017年5月5日22時35分~ ボーグ107FL+フラットナー1.08×+キヤノンEF2×IIIエクステンダー+ケンコーデジタルテレプラス PRO300 2×合成焦点距離2592mm F24.2 キヤノン EOS 5D MarkIV ISO800 1/80秒露出 188枚から品質上位50%をAutoStakkert!3でスタック Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 東京都八王子市 ※下の画像はピクセル等倍の切り出しです。
 Clavius●クラビウス付近
 Ptolemaeus●プトレマイオス付近
  Copernicus●コペルニクス付近
 
■コメント
昨晩、ベランダから見ると天気は良好で、星は瞬いてなかったので月面撮影をやってみました。とは言ったものの、手元にはカメラレンズ用のエクステンダーしかないので少し強引です。使用したキヤノン純正のEF2xは、マスターレンズがない状態だとシャッターが切れないので、電子接点をマスキングテープで絶縁して使用しました。2500mm相当の焦点距離で見る月面はなかなかの見応えで、ライブビューではチラチラと揺れるものの、時折シャープなクレーター像を見せてくれます。撮影条件は手探りでしたが、ISO800、1/80秒で撮影しました。後処理は、AutoStakkert!3で品質上位50%をスタックしPhotoshopで仕上げています。スタック枚数がよく分からないのですが、どこかに表示されているのでしょうか? もう少し使ってみようと思います。Mac上のParallels DesktopでWindowsを使っているのですが、メモリの設定上限の制約で、カラー画像を使用するとあっという間にメモリが不足します。色が犠牲になりますが、8bitグレースケールに変換したものを使用して回避しました。処理が終わった画像を見ると、予想以上に詳細な構造が出てきました。昨夜のシーイングがどの程度かわかりませんが、初撮影にしては満足しています。合わせて、ピクセル等倍切り出しもいくつかお送りします。コペルニクス付近のコンポジット直後と最終画像を見比べると、甘い画像の中にも驚くほどのディティールが隠れていることがわかりました。
 
■係より
ユーザーさんの投稿ページでは、非常に珍しい月面の作品です。初めての撮影とのことですが、素晴らしい出来栄えです。完璧なピント合わせで、シャッターブレもなく、画像処理もお見事です。エクステンダーを二段重ねしてますが、それでもここまで切れ味がよいのは、ボーグ107FLの素性の良さのなせる技でしょうか。また、ピクセル等倍切り出しが、極めてシャープなのも特筆ものです。発売されてまもないEOS 5D MarkIVは、約3,000万画素と高精細な上、最新の画像処理エンジンを積んでいるので、短時間露出ですむ月のような明るい対象には威力を発揮してくれるようですね。昨日のシーイングはかなり上等でした。撮影した枚数の半分も使えるのはまれで、通常は10%以下です。 これからもぜひ月面写真を楽しんでください。よい写真が撮れたら、またお送りください。お待ちしております。

2017年5月 5日 (金)

GWの2彗星。

和歌山市にお住まいの福田将之様より、「41P/タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星」と「C/2015ジョンソン彗星」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
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●41P/タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星
2017年5月3日 ビクセン ED81S+0.6×レデューサー+75mm絞り環(約400mm F5.3)  キヤノン EOS Kiss X7i改 IDAS HEUIBⅡ EOS MFA ISO1600 90秒露出×3枚コンポジット SWAT-200にて自動追尾 撮影地 護摩壇山
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●C/2015 ジョンソン彗星
2017年5月3日 ビクセン ED81S+0.6×レデューサー+75mm絞り環(約400mm F5.3)  キヤノン EOS Kiss X7i改 IDAS HEUIBⅡ EOS MFA ISO1600 90秒露出×8枚コンポジット SWAT-200にて自動追尾 撮影地 護摩壇山
 
■コメント
5月3日、昨年11月以来、久々に撮影に出かけました。彗星をふたつ撮影しましたので画像を送ります。ED81Sを少しでも明るくとレデューサーを新調し、×0.6レデューサーと超薄型マウントの組み合わせで試写。焦点距離は375mmになりますが、薄型マウントを使用することでレデューサーとセンサーの距離を短く取り周辺像の改善を図っています。これにより焦点距離は約400mmになっている模様。撮影した結果、星はシャープですが、これはどう解釈すればいいのか…、周辺減光なのかケラレなのか、四隅が黒く落ちています。追加でつけている自作フードをスライドしてみても改善しませんでしたので、どうやら他に原因がありそうですが特定できませんでしたのでかなりトリミングしています。透明度かなり良かったのですが、シーイング最悪。ピントをかなり追い込んだつもりでもどうしても星がボテっとしてしまって…。風がありましたが追尾は安定していました。いつものノータッチで短時間多数枚撮影です。
 
■係より
久しぶりのご投稿、ありがとうございます。新しい0.6×レデューサーの試写を兼ねて、話題の2彗星を撮影されました。両彗星とも、まだ大きく、ジョンソン彗星には尾も見られます。エメラルドグリーンの彗星を美しく捉えました。焦点距離400mmの超望遠ながら、新レデューサーでF5.3と明るくなり、これまでのF6.7の半分近い露出で済み、効率よく撮影できます。星像も充分にシャープで、これから活躍してくれそうですね。四隅のケラレが解決できるといいのですが…。これから、夏の天体で夜空も賑わいます。撮影されましたら、またご投稿ください。お待ちしております。
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撮影機材と新規導入した0.6×レデューサー。

2017年5月 2日 (火)

M8干潟星雲。

東京都八王子市の上村裕様より、「M8干潟星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●M8干潟星雲
2017年5月1日1時2分~ ボーグ107FL+フラットナー1.08×合成焦点距離648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(IR改造) ISO1600 240秒露出×38枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド 撮影地 千葉県鋸南町 下はピクセル等倍の切り出し
 
■コメント
30日の夜、房総半島へ撮影に出かけました。早速ですが、その時に撮影した干潟星雲の画像をお送りします。撮影地は風が強く、ライブビューを見てもかなり影響を受けているのがわかりましたが、夜半過ぎからは一気に落ち着き、薄明まで撮影することができました。シーイングはそこそこ良かったようで、全面でシャープな星像を得ることができました。 参考に等倍トリミングもお送りしますが、粗が目立つので離れて見てください。(笑) 恒星のマスクは毎回試行錯誤していますが、まだ納得できるまで至っていません。ISO1600で4分露出ですが、周辺の淡い部分を炙るには不足のようで、特にNGC6559付近を明瞭に捉えるのは難しいですね。 青い成分も出しきれていません。と言うことで、無理に強調処理せずナチュラルに仕上げました。
 
■係より
ゴールデンウィーク前半は天気にも恵まれ、多くの方が撮影に出かけられたようです。月もまだ細く、すぐに沈んでくれたので影響もなかったと思います。さて、上村さんから、ボーグ107FLによる、M8干潟星雲の素晴らしい画像をお送りいただきました。フラットナー併用のF6ですが、ISO1600で4分露出を38枚もコンポジットして、とても滑らかな階調を得ています。淡い部分もノイズが少なく充分に見応えのある仕上がりです。優秀な光学系で、星像も極めてシャープですね。右上の方にM20三裂星雲が半分見えています。モザイクで仕上げて見たいところですね。ご投稿、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年4月30日 (日)

さそり座。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、「さそり座」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Dsc_4524b

●さそり座
ニコンAF-S NIKKOR 58mm F1.4 絞りF2 ソフトフィルター使用 ニコン D810A ISO800 150秒露出 SWAT-200によるノータッチ追尾
 
■コメント
ひさしぶりに星空を撮りに出かけました。東の空に昇ったばかりのさそり座を撮影しました。星の明るさ強調するため、少し明るめに仕上げてみました。低空が光害でスッキリしませんでしたが、これから日に日に夏の天の川が見やすくなりますね。

■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。さそり座もオリオン座のように標準レンズでピッタリ収まり、絵になる対象ですね。ソフトフィルターを使用して、星座の形がよくわかります。あえてハイキーに仕上げています。いよいよ、夏の天体の季節ですね。次回作も期待しております。

2017年4月28日 (金)

光害地で撮るM83銀河。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害地で撮るシリーズの「M83銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M83
Drizzle_integrationflatten4k_dc

●M83銀河
2017年4月19日~25日 タカハシ FS-60Q(f=600mm F10.0) + IDAS LPS-D1フィルター ニコン Df(クリアフィルター改造) ISO800 露出3分×1枚+4分×34枚+5分×153枚+8分×22枚 合計210枚中190枚をPixInsight の StarAlinement にて自動セレクトしてコンポジット SWAT-200+ SS-one mini MaxImDLにて2軸ガイド ガイダー:f=100mm F2.8 + LPS-D1(FF) + ASI185MC 撮影地 愛知県春日井市 下は拡大トリミング
 
■コメント
M83 は、NGC番号を含めた銀河の中でも、私が好きな銀河の中で5本の指に入ります。視直径も満月の40%程度と大きく、大口径ドブゾニアンを使えば腕もハッキリ見ることができます。しかし南緯-30°付近にあるため、当地では南中高度が25°程度しかありません。住宅地で南中高度が25°というのは、地上光の散乱が目立つ領域から出ることがない、ということを意味します。
色々実験してみたところ、自宅からでは透明度が良い日で、F10 ISO800 で露出5分が限界、ということが判りました。これ以上露出を掛けると、写野中央部に置いたM83付近全体が白飛びするようです。これは星野撮影でよく使われる F4 ISO1600 に換算すると、露出48秒に相当します。
そこで、複数日に渡って撮影を続け、コンポジット枚数を増やす作戦としました。ISO800 と少し感度を落とし気味にすることで1コマあたりのグラデーションの滑らかさを確保し、1コマあたりの露出はヒストグラムのピークが3/4あたり(+1ev前後)になるよう露出時間を調整し、日を分けて大量に撮ってコンポジットしたのです。
宵の口や、透明度が悪い日は露出4分、透明度の良い日は深夜過ぎから露出8分、というように露出時間コントロールしました。露出時間のスケジューリングや、1コマ毎のディザリングは、最初数枚撮った後、MaxImDL のオートスケジュールを使って制御しました。
毎日、晴れていればベランダにポタ赤を出し、(マンションベランダなので北極星が見えないため)PHD2 のドリフトアライメントを使って極軸を微調整。ユニテックさんにワンオフ作成していただいたCマウントレンズ用テーパーアダプター&キャッチャーを介して、ガイダーZWOASI185MC に f=16mm F1.8 のCマウントレンズを付け、SharpCap2 を使ってカラー画面でターゲットを導入。その後 f=100mm F2.8 のCマウントレンズに付け替えて「いつもの位置」付近にガイド星があることを確認し、MaxImDL でオートガイドを開始。
それが済んだらゆっくり風呂に入って Web 徘徊、と。ガイドはポタ赤にくっつけた Windows StickPC 上で行い、5GHz帯の wifi 経由で Windows リモートデスクトップ を使って StickPC の画面を監視します。リビングで、Web や メールを眺めながらついでに問題(主に雲が来た、とかですが…)が無いか確認するのです。
一番注意せねばならないのは、ネットを徘徊し過ぎて翌朝寝坊しないこと。…妻より早く起きてベランダの一式を撤去し洗濯物干しに備えておかないと、朝からご機嫌斜めにさせてしまいますから…。と、まぁそんなお気楽撮影です。自宅撮りならではの気楽さです。
とりあえず4月19日~25日までの5日間で撮り溜めた画像を処理しました。今宵からまた晴れそうですが、引き続き梅雨入りするまで撮り増ししようと思っています。
 
■係より
絶望的な光害地で5日間に渡る長時間撮影を敢行。HUQさんの命を削った力作です。(笑) 低空のM83がここまで写るとは、なんとも言いようがありません。ほのかに青みがかった淡い腕を炙り出し、点在するHα領域まで見事に写し出しています。しかも口径わずかに6cmです。仕上げも素晴らしく、深宇宙の魅力が伝わります。光害地の自宅ベランダから口径6cm+ポタ赤でこの作品ですから、なんとも凄い時代になったものですね。ホントにびっくりしました。この周辺には小さい銀河が点在してます。下に係が作った名称入りの反転画像を掲載します。明日からしばらく晴れそうなので、さらに撮り増しできそうですね。ぜひまたお送りください。お待ちしております。
 M83_2

15.5等級の銀河まで写っています。

2017年4月10日 (月)

彼岸花星雲と出目金星雲付近。

兵庫県宝塚市にお住まいの吉田隆行様から、SWAT-350ノータッチによる「彼岸花星雲と出目金星雲付近」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●彼岸花星雲と出目金星雲付近
2017年4月4日3時35分~ シグマ APO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM 絞りF3.5 IDAS HEUIB-IIフィルター キヤノン EOS 6D改(Astro6D) ISO1600 180秒露出×6枚コンポジット SWAT-350ノータッチガイド 奈良県十津川村にて撮影
 
■コメント
さそり座の尻尾付近で輝く二つの星雲を、シグマの明るい望遠レンズとSWAT-350を使って撮影しました。この夜は春霞の影響か、少し白っぽい空でしたが、HEUIB-IIフィルターのおかげで、周囲の淡い星雲も写ってくれました。この二つの天体は南中高度が低く、撮影場所にはいつも悩まされます。今回の撮影地でも、南方向に木立があったのですが、SWAT-350は軽量なので、機材全部を持って視界の開けた場所まで移動できて、助かりました。これから夜の時間がますます短くなってきますので、素早く設置、撤収できるSWATと明るいカメラレンズの組み合わせは重宝しそうです。
 
■係より
さそりの毒針付近にある散光星雲です。東京だと南中高度20度ほどと、かなり低空なため、好条件で撮影するのが難しい対象ですが、吉田さんはシグマの180mmマクロを使って、素晴らしくシャープで階調豊かな作品に仕上げています。彼岸花星雲の左上や出目金星雲の下に広がるの赤い散光星雲はかなり淡いです。それを見事に炙り出していますね。星像も最周辺まで針の先で突いたような鋭さです。このたびはご投稿ありがとうございました。今後もよろしくお願いします。
 Photo_2

ゴールデンウィーク中にこの領域が南中するのは午前3時頃です。次のGWでは、連休半ばまで、この時間帯は月に邪魔されないので、天気がよければ好条件で撮影できるかもしれません。もちろん夏の天の川を狙う絶好のチャンスでもあります。

2017年4月 5日 (水)

昇る夏の天の川。

東京都八王子市の上村裕様より、2種類の魚眼レンズで撮影した「昇る夏の天の川」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Milkyway●昇る夏の天の川
2017年4月4日3時53分~ キヤノン EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM 焦点距離15mm(絞り開放) LEE ソフトフィルター No.3 キヤノン EOS 5D MarkIV ISO1600 120秒露出 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 山梨県南都留郡
 
■コメント
春霞の影響か、すっきりと晴れることが少ないですが、4日早朝に撮影した天の川の画像をお送りします。東から昇ってくる天の川と富士山を対角線魚眼で1枚におさめました。富士山頂付近は、雨上がりだったこともあり断続的に雲が現れます。そんな中、わずかな時間雲が切れるところがあり、そこを狙って撮影しています。15mmの超広角とはいえ、2分の露出では明らかに星が流れます。焦点距離的にはかなりオーバースペックではありますが(笑)、SWAT-350でノータッチ追尾しました。このくらいの焦点距離なら、どのSWATでも快適に撮影できそうですね。地上部分は別撮りしていたのですが、無理に合成しなくても十分と考えて1枚もので仕上げました。おまけは、全周魚眼で撮影した撮って出しです。西側はそこそこ暗いようですが、それ以外は光害の影響が見られます。それでも関東より空の状態が良いのは言うまでもないですね。
 
■係より
焦点距離15mm超広角の天の川です。もう日の出前には夏の天の川も撮影に充分な高度なんですね。富士山を中央に据えて、横たわる夏の天の川を美しい色彩とともにコントラストよく捉えました。さそり座から夏の大三角まで、超広角ならではの素晴らしい雰囲気で表現しています。一枚撮りの星景写真には星に重点を置いた0.66×速、星と地上を均等に割り振った0.5倍速駆動がお勧めです。全周魚眼のおまけ画像もお送りいただきましたので、下に掲載します。撮って出しでしたが、せっかくなので、私が上の画像に合わせて調整しました。ご投稿ありがとうございました。ぜひまた送りください。
 Photo作例コーナー初の全周魚眼の作品です。こちらもSWAT-350に搭載してのノータッチガイドです。雲ひとつない快晴の星空には夏の天の川や北斗七星が絶妙な構図で収まっていますね。輝星もちょうどよく滲んでいて星座の形がわかりやすいです。魚眼レンズの魅力が伝わる作品です。

2017年4月 4日 (火)

光害地で撮るM17オメガ星雲。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害地で撮るシリーズの「M17オメガ星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M17
M17_2

●M17 オメガ星雲
2017年4月3日2時24分~ タカハシ FS-60Q(f=600mm F10.0) + IDAS LPS-D1フィルター ニコン Df(クリアフィルター改造) ISO800 露出8分×9枚 10分×5枚 合計14枚コンポジット SWAT-200+ SS-one mini MaxImDLにて2軸ガイド X-Yディザリング 撮影地 愛知県春日井市 下は拡大トリミング
 
■コメント
4月2日の晩はこの春初めて自宅から4等星が肉眼で見えるほど、透明度の良い夜でした。本来なら南知多へ遠征したいところでしたが、こんな日に限って妻が風邪引いてダウンし、放置するわけにもいかず、やむなく自宅ベランダ撮りに甘んじました。夜明け前には再び霞がうっすら掛かってきたようですが、それでも FS-60Q(f=600mm F10) + LPS-D1 + クリアフィルタ改造 Nikon Df にて、ISO800 で1コマ露出10分を掛けられるほど良い空でした。とはいえ、星野写真でよく使われる F4 ISO1600 に換算すると、僅か48秒の露光となります。それでも夏の天の川の中の淡い散光星雲が方々に写ってくれたので、ド派手に炙り上げてみました。
 
■係より
M17オメガ星雲は白鳥星雲とも呼ばれる大型の散光星雲で、前回投稿いただいたM16ワシ星雲から南に2°ほどの位置にあります。200~300mm望遠レンズくらいなら両方を構図にピッタリと収めることができます。今回のHUQさんの作品は、透明度が良かったこともあると思いますが、本当に光害地 !? と思うほど良く撮れていて、口径60mmの能力をフルに発揮した作品といえるのではないでしょうか。散光星雲の濃淡が描写されていて驚きました。周囲に広がる淡い散光星雲もよく写っていますね。ノイズも少なく、階調も豊かで、光害地としては納得いく作品になったのではないでしょうか。このたびは、ご投稿、ありがとうございました。次回作、期待しております。

2017年4月 1日 (土)

M78付近としし座トリオ銀河。

東京都八王子市の関原謙介様より、「M78付近」と「しし座トリオ銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M78l

●バーナードループとM78
2017年2月26日 コーワプロミナー500+TX07(合成焦点距離350mm/F4) ニコン D810A IDAS HEUIB-IIフィルター使用 ISO1100 100秒露出×12枚をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2およびNeat Imageにて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 静岡県松崎町
 Leotripletl

●レオ・トリプレット
2017年3月29日 コーワプロミナー500+TX10(焦点距離500mm/F5.6) ニコン D810A IDAS HEUIB-IIフィルター使用 ISO1600 90秒露出×39枚をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 静岡県松崎町
 
■コメント
「バーナードループとM78」は2月下旬の新月の週、以前に掲載していただいた「アンタレス周辺」を撮影したのと同じ晩に撮影したものです。この日は、とにかく風が強く、どうにか使えるコマが12枚で、トータル20分程度の露光時間での画像です。M78やバーナードループ周辺の散光星雲の濃淡をもっと写し込みたかったのですが、来年の楽しみにとっておきます。「レオ・トリプレット」はコーワプロミナーにレデューサーを付けず、焦点距離500mmでの撮影です。風はなかったのですが、今度は雲にじゃまされ、トータル1時間程度の露光時間を確保するのがやっとでした。この春はいい条件で撮影できず、もやもやがたまっています。
 
■係より
3月は天候に恵まれず、みなさん鬱憤が溜まってしまったようです。関原さんも約1ヶ月ぶりのご投稿となりました。オリオン座のM78星雲は、付近に広がる暗黒星雲を近くの恒星が照らして反射したものです。暗黒帯が複雑に入り組んでいて、作例でもその一端が分かります。ちょうどバーナードループの濃い部分も一緒に写せますので、人気のある構図となっています。しし座のトリオ銀河も人気の撮影ポイントで、三つ子銀河とも呼ばれます。上がNGC3628、左下がM66、右下がM65です。しし座、おとめ座、かみのけ座付近は銀河の宝庫で、このあたりならどこを向けて撮っても、何かしらの銀河が写っていることが多いです。コーワプロミーナーの星像はシャープですから、撮っていて楽しいですね。このたびは、ご投稿ありがとうございました。4月の新月期に期待しましょう。

2017年3月31日 (金)

光害地で撮るM8、M20、M16。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害と春霞の悪条件で撮影した「M16ワシ星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M8m20

●M8干潟星雲、M20三裂星雲
2017年3月25日4時35分~ タカハシ FS-60Q(f=600mm F10.0) + IDAS LPS-D1フィルター ニコン Df(クリアフィルター改造) ISO1600 露出2.5分×5枚 2分×1枚 1分×2枚 合計8枚コンポジット ガイダー ASI185MC + KOWA 100mm F2.8 SWAT-200+ SS-one mini MaxImDLにて2軸ガイド(撮影時間が惜しかったのでディザリング無し) 撮影地 愛知県春日井市
 M16

●M16 ワシ星雲
2017年3月28日4時12分~ タカハシ FS-60Q(f=600mm F10.0) + IDAS LPS-D1フィルター ニコン Df(クリアフィルター改造) ISO800 露出5分×1枚 8分×5枚 4分×2枚 合計8枚コンポジット ガイダー ASI185MC + KOWA 100mm F2.8 SWAT-200+ SS-one mini MaxImDLにて2軸ガイド(コマ毎に赤経/赤緯方向にランダムに5ピクセル、ディザリングを実施) 撮影地 愛知県春日井市
 
■コメント
先週は珍しく新月期にずっと晴れていましたが、日々春霞が濃く…残念なお天気でした。こうも濁った空では遠征する気にもなれず、毎日最近使い始めた撮影ソフト MaxImDLの各種パラメータ習熟を兼ね、自宅のベランダから撮っておりました。ベランダに常設している天候監視カメラの映像を観察していると、どうやら午前4時頃は透明度が良くなることが判り…薄明前後の数十分で、夏の散光星雲を朝撮りしました。天文薄明開始は4時半頃ですが、少しでもコンポジット枚数を稼ぐために、航海薄明開始後まで撮ったものを使っています。結果、青空の青が先に飽和に達して、緑・赤との輝度差が少なくなってしまうため、バックグラウンドをグレー基調にすると、星雲の中の青い部分が表現できなくなってしまうのが残念です。(そもそも春霞で青い天体光が散乱されてしまっている、というのもあります。)三裂星雲M20の青い部分が南側の赤い部分を取り巻いているところまで写しきれていない点や、干潟星雲M8、ワシ星雲M16 の輝度の高い部分に含まれる青っぽい色合いが表現できなかった点など、スカッと晴れた初夏の空での宿題ですね。それでも、JR駅近の街中でも光害カットフィルターを使えば、赤い星雲は結構良く写ります。
 
■係より
一ヶ月ぶりにHUQ様からご投稿いただきました。このところ、天気がイマイチで、作例写真コーナーも閑古鳥でした。そんな状況を察していただいたのか、春霞に加えて光害と薄明の中、夏の代表的散光星雲をお送りいただきました。悪条件にもかかわらず、赤い星雲を見事に炙り出しました。特にM16は星雲の階調も豊富で淡い広がりも表現できていて、とても見応えがあります。いずれの対象も条件の良いときに納得いく撮影がしたいですね。ありがとうございました。またのご投稿、お待ちしております。

2017年3月12日 (日)

オリオン大星雲、その2。

東京都八王子市の上村裕様より、ボーグ107FLで撮影した「オリオン大星雲(続編)」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M42_crop

●オリオン大星雲
2017年3月3日18時52分~ ボーグ107FL+フラットナー 1.08× 合成焦点距離648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(IR改造) ISO1600 5分露出×24枚+30秒露出×24枚+10秒露出×24枚をコンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 山梨県北杜市
 
■コメント
先日お送りしましたオリオン大星雲ですが、露出時間を変更して撮影したものを合成して可能な限りハイライトを復元してみましたのでご参考にお送りします。また、彩度が高過ぎてくどかったのでそれも抑えました。(笑) 分子雲も抑え気味にした方がうるさくなくていいかもですね。追加したのは、30秒露出×24枚と10秒露出×24枚の2種類です。トーンジャンプが起こらないようにヒストグラムを見ながら処理しました。
 
■係より
前回のオリオン大星雲に短時間露出のコマを合成して、白飛びしたハイライト部分(オリオン星雲の中心部)に階調を出しました。また、全体的な彩度を修正して、よりナチュラルな仕上げとなっています。色調や彩度、炙り出しの程度は、それぞれ各自の好みがあるので、どれが正解というわけでありませんが、前回よりもかなり控えめな処理なので、ノイズも抑えられていて、美しく仕上っています。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年3月 7日 (火)

アンタレス周辺。

大分県佐伯市にお住まいのたくちゃん様より、SWAT-300で撮影した「アンタレス周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●アンタレス周辺
タムロン70-200mm/F2.8Di LD[IF]MACRO 200mm 絞りF5 ペンタックスK5Ⅱs(無改造) ISO3200 160秒露出×51枚コンポジット ステライメージ8からフォトショップCS6で画像処理 SWAT-300ノータッチガイド 撮影地大分県佐伯市
 
■コメント
2月の新月期も終わり、今後は系外銀河とそれに続く天の川の撮影時期と季節は移っていきます。今回も未処理だったアンタレス周辺の画像処理を行いましたのでお送りします。これは、普通の望遠ズームレンズと無改造のK5Ⅱsを使ってノータッチガイドで撮影しております。これから天体写真をやってみたいと思われている方はぜひ気軽に始められてはいかがでしょうか。小型の追尾精度の良い赤道儀として購入したSWAT-300ですが、3年間使った結果、とても良い買い物だったと思います。300mm望遠レンズと1.4Xエクステンダーを併用した420mmのノータッチ追尾でも、露出時間を調節すれば結果良好でした。SWAT-300の追尾精度が遺憾なく発揮されたものと感じております。
 
■係より
4日に掲載した関原さんの作品と比較すると、やや北に向けた構図です。デジタル対応のズームレンズは昔のズームと比べて、かなり高性能化されてますから、星像も極めてシャープですね。今回の作品はF2.8をF5まで絞っていますので、APS-CサイズのペンタックスK5Ⅱsなら、全面シャープな星像に加え、周辺減光もほとんど感じないのではないでしょうか。色彩豊かな美しい星域を見事に捉えています。SWAT-300についても、たいへん気に入っていただけて、メーカーとしても嬉しい限りです。焦点距離420mmもの超望遠で星を点像に写すとなると、さすがに何分もノータッチとはいかないですが、2~3分くらいであれば、高打率でノータッチ追尾出来ると思います。これからも末永くご愛用いただければ幸いです。どうもありがとうございました。またの投稿、お待ちしております。

2017年3月 6日 (月)

オリオン大星雲。

東京都八王子市の上村裕様より、ボーグ107FLで撮影した「オリオン大星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M42●オリオン大星雲
2017年3月3日18時52分~ ボーグ107FL+フラットナー 1.08× 合成焦点距離648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(IR改造) ISO1600 5分露出×24枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 山梨県北杜市
 
■コメント
先日は、CP+お疲れ様でした。SWATコーナー大盛況でしたね。さて、3日の金曜に久しぶりに遠征してきましたので、その時撮影した画像をお送りします。先月入手した、ボーグ107FLのファーストライトです。22時過ぎまで月が出ていますが、貴重な晴れ間を逃すわけにはいきません。夜半過ぎまではシーイングが悪く、ライブビューを見ると酷い揺らぎでした。狙いは、オリオン大星雲です。すでにシーズンは過ぎつつありますが、ファーストライトに相応しく、見栄えのする大型星雲を選びました。加曽利さんがブログで掲載されているように、107FLをSWAT-350に搭載しても追尾はまったく問題なく終始安定していました。トップヘビーな107FLをバランスさせるため、対物レンズとヘリコイドの間に鏡筒を接続して、この部分をバンドで固定しました。ボーグさんのサイトの組み付け例のように鏡筒をヘリコイドの後ろに持ってくると、対物レンズ側が極端に重く、バンドを止めているアルカレールや微動回転ユニットに大きな負荷がかかってネジが緩む方向に回転していまい固定に支障をきたしたための入れ替えることにしました。撮影結果ですが、最周辺までシャープな像を結んでくれました。シーイングがよければ、さらに解像してくれそうです。フラットナーは600mmの目盛りがないので大まかに合わせただけです。今回から、IR改造したEOS 6Dを導入しました。広範に広がるHa領域が美しいです。1発目としては、そこそこ満足のいく結果となりました。
 
■係より
CP+ではボーグさんのSWATコーナーにおいでくださいまして、ありがとうございました。その後、CP+効果もあってか、SWATがよく売れてまして、SWAT-350は在庫がなくなってしまいました。(汗) さて、ボーグ107FLとEOS6DのIR改造を新規導入されてのファーストライトとして「オリオン大星雲」を撮影されました。いや~、よく写ってますね。立体的に見えてきます。分子雲の炙り出しも上等です。焦点距離が長くなると、風の影響も受けやすく、ガイドも難しくなってきますが、迫力がグッと増します。これからの撮影が楽しみですね。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。
 Img_1970

上村さんのSWAT-350と新規導入したボーグ107FL。

2017年3月 4日 (土)

アンタレス周辺とかもめ星雲。

東京都八王子市の関原謙介様より、「アンタレス周辺」と「かもめ星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Antares

●アンタレス周辺の散光・反射星雲
2017年2月26日 コーワプロミナー500+TX07(合成焦点距離350mm/F4) ニコン D810A IDAS HEUIB-IIフィルター使用 ISO1100 80秒露出×32枚をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2およびNik Collectionにて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 静岡県松崎町
 Seagull

●かもめ星雲
2017年2月21日 コーワプロミナー500+TX07(合成焦点距離350mm/F4) ニコン D810A IDAS HEUIB-IIフィルター使用 ISO1600 100秒露出×37枚をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 山梨県清里高原
 
■コメント
「アンタレス周辺の散光・反射星雲」は夜明け前に昇って来たさそり座を狙ったものです。この日は日没の薄明が終わる頃から風が強くなり、一晩中吹き荒れ、3時頃にやっと静かになりました。この写真は、その後から夜明けまで、出来るだけ枚数を稼ごうと連写したものです。なんとか1時間弱の露出時間を稼ぐ事が出来ました。この季節にアンタレスが撮れたのですから、強風の中を待ち続けた甲斐がありました。「かもめ星雲」は暗い空を求めて清里まで遠征して撮影したものです。と言っても、夜半過ぎにうす雲が出てきてしまい撮影枚数を稼げませんでした。この日は気温-10度。とにかく寒かったです。
 
■係より
夏の「アンタレス周辺」と冬の「かもめ星雲(わし星雲)」を一緒にお送りいただきました。作例は撮影日が5日ほど違いますけど、一晩で冬と夏が同時に楽しめる季節なんですね。アンタレスは上の画像の中心に輝くさそり座の一等星です。この周辺はとてもカラフルで美しい領域として人気がありますね。赤、青、黄色が入り交じり、ため息しか出ない美しさです。アンタレスの右上の小さな球状星団がNGC6144。右端の巨大な球状星団がM4です。上の方には暗黒星雲が複雑に入り組んでいる様子も捉えました。ISO1100の32枚コンポジットでノイズを抑え、豊かな階調に仕上がりました。かもめ星雲はシリウスとプロキオンを結ぶ直線の1/3くらいのシリウス寄りにあります。大きな星雲なので、200mmクラスの望遠でも充分に楽しめる天体です。赤い散光星雲の広がりを強調した見応えのある作品に仕上がっています。氷点下10℃ですから、冷却カメラ並の性能ですね。いつもご投稿いただき、ありがとうございます。ぜひまたお送りください。お待ちしております。

2017年3月 3日 (金)

コーン星雲周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、SWAT-200による「コーン星雲周辺」を送りいただきましたのでご紹介します。
 Cone

●コーン星雲周辺
2017年2月25日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ(288mm, F4.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 270秒露出×22枚コンポジット SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) 撮影地 朝霧アリーナ
 
■コメント
前回、強風で思い通りの写真が撮れなかったコーン星雲からバラ星雲までの領域のリベンジを果たしに、先週末、同じ朝霧アリーナに遠征してきました。この時期、冬の天の川は、薄明が終わる頃にはほぼ南中し、日付が変わる頃には西に大きく傾いてしまいます。それまでに2パネル撮るのはタイムトライアルのようなものですが、この日の朝霧は21時過ぎまで薄雲に邪魔されてしまい、まともに撮れたのはコーン星雲周辺のみとなってしまいました。とはいえ、この日の朝霧は風が穏やかで、前回よりも丸くシャープな星像を得ることができたので、今シーズンはこれで満足することにします。より高解像度な画像はこちら(https://flic.kr/p/SpFvwA)からご覧いただけます。赤いコーン星雲と青いIC2169に黄色い星々が入り混じって、非常に美しい領域ですね。さて、これからは、撮ってもお皿は貰えない「春の銀河祭り」(笑)が本格化します。短焦点で写せるものは限られ、寂しい季節ですが、幾つか狙っている対象があるので、マイペースで楽しんでいきたいと思います。
 
■係より
コーン星雲&クリスマスツリー星団からバラ星雲にかけては、中望遠くらいから楽しめる人気エリアですが、焦点距離300mmクラスになるとバラ星雲までは同時に撮影できません。蒼月さんもそのあたりは計算されていて、2パネルのモザイクで挑みましたが、バラ星雲は薄雲に阻まれてしまいました。ただ、コーン星雲の出来は素晴らしく、カラフルな美しさは息を飲むほどです。天の川の中とあって背景には星が敷き詰められています。星の色も残っていて、画像処理のレベルの高さを感じさせますね。今からバラ星雲との結合が楽しみです。そして「春の銀河まつり」が開催中とあって、蒼月さんもどこか狙っているようですね。縦から横から正面から、すてきな渦巻き柄のお皿をお願いします。(笑) ご投稿ありがとうございました。

2017年3月 1日 (水)

光害地で撮るバラ星雲。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害下のご自宅で撮影した「バラ星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●バラ星雲
2017年2月28日22時43分~ タカハシ FS-60Q(f=600mm F10.0) + IDAS HEUIB-IIフィルター ニコン Df(クリアフィルター改造) ISO800 露出6分×27枚コンポジット ガイダー ASI185MC + KOWA 100mm F2.8 SWAT-350+ SS-one mini 2軸ガイド ケラレの大きい四隅をトリミング 撮影地 愛知県春日井市
 
■コメント
もう季節を逸しつつありますが、晴れ間をみては自宅ベランダにて、ポタ赤2軸オートガイドを色々試しています。ここ最近の被写体はバラ星雲ばかりです。撮影時からフラットを撮るまでの間に映像素子上のゴミが動いてしまったようで、黒点と白斑が出てしまいました。今回はチョイと赤緯方向にハンチングが出て失敗…したものの、50%縮小リサイズなら何とか見られますね。これまで、1コマの露出時間が6分以上になると赤経方向に微妙に流れる現象に頭を悩ませていましたが、ガイドソフトに MaxImDL を使い、ガイド制御周期を1秒弱として「こまめに修正をかける」という手法により、赤経方向の流れはクリアすることができました。現状、赤経方向の流れはだいたい±3秒角以下に納まっています。
カメラはクリアフィルタ改造 Df を使っています。昨今当地の光害は劇的に酷くなっており、 D810A では光害の迷光を拾って青と赤に同心円の干渉縞風のカブリが出てしまうようになりました。クリアフィルタ改造Dfはこの現象が出ないため、今後自宅撮りでは Df がメインとなりそうです。
最近ガイダーを取っ替え引っ替えしていますが、しばらくは ZWO ASI185MC に落ち着きそうです。これは QHY5L-II や ASI120MM と同じくピクセルピッチ 3.75um のガイダーなので、QHY5L-II をガイダーとして使う場合と同じ焦点距離のCマウントレンズを使って、同じ精度でガイドできます。一方、画素サイズが 1/1.9inch と大きいため、f=16mm のCマウントレンズを付けると、フルサイズ換算で f=80mm 相当の視野を得られます。しし座が丁度入るぐらいの写野で、街中でもしし座銀河群やおとめ座銀河群の特定の領域を意図して狙えることが判りました。またこれは、型番の "MC" が表す通りベイヤータイプのカラーカメラです。Cマウントレンズと ASI185MC の間に光害カットフィイルター LPS-P1 を入れることで、街中でもバラ星雲をうっすら赤く視認することができました。電視ファインダーとして、α7S + F2.0 レンズ級のポテンシャルがあります。やはり色着きで天体が"観える"というのは良いですね。ピクセルピッチがもっと細かい(2.4um) QHY5III-178M も試してみましたが、画素数が多すぎて、現状の QHYCCD製 ASCOM ドライバでは、天体の導入に使えるほどの画面更新速度を得られませんでした。SharpCapでネイティブドライバを使えば滑らかに画面が更新されるのですが、PHD2やMaxImDLでは ASCOM ドライバしか使えないため、ソフトウェアのアップデート待ちの状態です。
 
■係より
HUQさんから、久しぶりに「光害地シリーズ」をお送りいただきました。オートガイドで腐心されているようですが、ようやくMaxImDLで細かく補正を入れることで、ひとまず満足いく結果を得られたようですね。私もM-GENの最適なパラメータを見つけるのに試行錯誤してします。オートガイドする場合でも、追尾精度がもともとよい赤道儀の方が、安定して好結果が得られるとの情報もあり、なかなか奥深いです。さて、お送りいただいたバラ星雲は、とても光害地で撮影したとは思えないような、細部の描写ですね。星雲の階調や周辺部のごく淡い部分まで炙り出せています。光害地でも星野撮影が楽しめるようになったのも、デジタルカメラのおかげですね。電視ファインダーやポタ赤での2軸ガイドなど、HUQさんの旺盛なチャレンジ精神には敬服しています。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年2月27日 (月)

マルカリアンの鎖。

大分県佐伯市にお住まいのたくちゃん様より、SWAT-300で撮影した「マルカリアンの鎖」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●マルカリアンの鎖
2017年2月24日0時~4時30分 コーワプロミナー500mm/F=5.6 ペンタックスK-70(無改造) ISO2500 4分露出×59枚コンポジット(総露出時間4時間) SWAT-300+M-GENによる一軸オートガイド ステライメージ8→フトショップCS6で画像処理 撮影地 大分県佐伯市 ※反転画像は係が作成しました。
 
■コメント
オリオン座も薄明かり終了時には南中を過ぎ冬の星雲撮影も終りとなりつつあります。いよいよ、春の系外銀河の撮影が好機を迎えようとしております。今回は、その中でも華やかなマルカリアン鎖を撮影してまいりました。撮影に際して留意したのは色鮮やかな系外銀河を表現したいと思い何をすべきか悩みました。一番効果がありそうなのは撮影枚数と撮影時間と思い0時前から薄明かりが始まる直前の4時30分までの撮影となりました。画像処理が済んで作品ができた時は改めて宇宙の美しさを実感しました。それにしても、寒かったです。最低気温は-4.9℃でありました。
 
■係より
総露出時間4時間におよぶ力作です。「マルカリアンの鎖」は「マルカリアンチェーン」、「マルカリアンの銀河鎖」とも呼ばれるおとめ座銀河団の人気領域です。無数の銀河が浮かび上がり、思わず引き込まれそうな美しさです。彩度を工夫して、青や黄色の銀河の色味を表現されたのがとても印象的ですね。やはり一晩に撮影対象を絞り込めば、おのずとクォリティアップできて、仕上がり後の満足度も違いますね。お見事な作品でした。またのご投稿お待ちしております。ありがとうございました。

2017年2月26日 (日)

きらめく冬の星座たち。

千葉県流山市にお住まいのNakagawa様より、SWAT-200ノータッチで撮影した「きらめく冬の星座たち」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●きらめく冬の星座たち
2017年1月21日21時22分~ シグマ 10-20mm F3.5 EX DC HSM 10mm (絞り開放) ニコン D5500 (改造なし)  ISO4000 30秒露出×26枚コンポジット SWAT-200ノータッチ追尾 撮影地 千葉県君津市
 
■コメント
APS-Cサイズのカメラでの超広角撮影は、レンズが少なくてなかなか難しいですが、シグマの10-20mmズームを入手したので、それで冬の星座を狙ってみました。当日はリモコンを忘れてしまい、カメラ任せでは、30秒露出までの制限があり、撮影感度を高めて対応しました。撮り始めは低空に薄雲っぽい感じがありましたが、途中から薄雲が広範囲に広がり、さらに夜露の攻撃もくらって、抜群の天然ソフトフィルターを装着することになりました。(笑) なかなか雰囲気のある星景写真になったのではないでしょうか。
 
■係より
高感度ISO4000で、わずか30秒露出ですが、コンポジット枚数を稼いで、滑らかな階調を得ました。冬の星座がファンタジックな美しさで仕上がりました。周辺減光をあえて残すのも雰囲気を高める効果があるようです。とてもクールで幻想的です。Nakagawaさんからは、撮り始めのシャープな画像と天然フィルター?を使った後半の画像もお送りいただきましたので、下に掲載します。これをバランスよく合成したそうです。さすがのテクニックですね。ぜひ、またお送りください。お待ちしてます。
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撮り始めは低空に薄雲が広がっていましたが、比較的シャープに撮れました。
 Kokaku2

後半は薄雲&夜露のダブルフィルターで、こんな出来です。これも上手く使って合成しました。

2017年2月25日 (土)

冬のダイヤモンド。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、「冬のダイヤモンド」の作品をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●冬のダイヤモンド
2017年2月24日23時48分 ニコンAF-S NIKKOR 14-24mm f/2.8 G ED(絞り開放) ソフトフィルター使用 ニコン D810A ISO3200 30秒露出 SWAT-200によるノータッチ追尾 ※下の解説画像は係が作成しました。
 
■コメント
SWAT-200で撮影した冬のダイヤモンドの写真を送ります。ソフトフィルターで星をにじませて、冬の星座の輝きを表現しました。露出30秒でも追尾撮影をすると、くっきりと星が描写されました。

■係より
14mmもの超広角+フルサイズともなると冬のハイライトが一網打尽ですね。一等星がこれだけたくさんあるととても華やかです。沈む冬の天の川もコントラストよく写っていて、美しい星景写真となりました。解説には冬の「ダイヤモンド」に加えて「冬の大三角」も入れてあります。冬の星座も夜半前にこれだけ西に傾き、季節の移ろいを感じますね。それから、SI様からは自由雲台とアルカスイスパーツを組み合わせたレポートもいただきましたので、コメントとともに掲載いたします。皆さまの撮影スタイルのご参考になれば幸いです。またのご投稿お待ちしております。どうもありがとうございました。
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これまで、SWATに自由雲台だけだと構図が非常にとりづらい方角があるという悩みがありました。また重量バランスが崩れ、自由雲台の下部のネジが緩んでしまい、ひやっとすることもありました。その解決法として、アルカスイス規格のLブラケットとクランプを使用することで縦横構図の変更が簡単にできるようにしました。海外遠征や登山で赤緯軸は持っていけないという場合の工夫としていかがでしょうか?

 

2017年2月22日 (水)

かもめ星雲とM33銀河。

大分県佐伯市にお住まいのたくちゃん様より、SWAT-300で撮影した「かもめ星雲」と「M33銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●かもめ星雲
2017年2月21日撮影 コーワプロミナー500+レデューサーTX07 合成焦点距離350mm/F4 ペンタックスK-70(無改造) ISO1250 4分露出×35枚コンポジット SWAT-300+M-GENによる一軸オートガイド ステライメージ8→フトショップCS6で画像処理 撮影地 大分県佐伯市
 M33

●M33銀河
2016年11月28日撮影 コーワプロミナー500+エクステンダー1.4× 合成焦点距離700mm/F8 ペンタックスK5Ⅱs(無改造) ISO800 8分露出×18枚コンポジット SWAT-300+M-GENによる一軸オートガイド ステライメージ8→フトショップCS6で画像処理 撮影地大分県佐伯市
 
■コメント
オリオン座の撮影も今回の新月期が最後の撮影となってまいりました。今回は、ステライメージ8がペンタックスのK-70のカメラに対応したので、試験を兼ねて撮影してまいりました。K5Ⅱsと同様K-70も無改造にもかかわらず、赤い天体の撮影に使えると感じました。また、ステライメージ8は、処理にはそれなりに時間がかかりますが、コンポジットの処理までは自動でやってくれるのですごく助かります。SWAT-300も使い始めて3年ぐらいになりますが、追尾精度も段々と良くなっているように感じています。きっと、エージングがうまくいっているんではないかと思っています。昨年撮影で未処理だったM33も今回処理しましたのでお送りします。
 
■係より
今回は「かもめ星雲」と「M33銀河」をお送りいただきました。どちらもその美しさに思わず見とれてしまうような出来ばえですね。かもめ星雲は35枚コンポジットで丁寧に処理していますので、ノイズも少なく、階調も豊かで素晴らしい作品に仕上がりました。ペンタックスのK-70も無改造でこれだけ赤い星雲が写るのは、これから天体写真を始める人にも参考になりますね。M33は昨年撮影したままだったそうですが、ステライメージ8にバージョンアップしたのを機に今回処理されたそうです。こちらも淡い腕の先まで見事に炙り出しています。また、中心部と腕の部分の微妙な色彩の違いまで表現されていて、とても見応えがあります。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年2月 7日 (火)

コーン星雲とM51子持ち銀河。

大分県佐伯市にお住まいのたくちゃん様より、SWAT-300で撮影した「コーン星雲」と「M51子持ち銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●コーン星雲
2017年2月1日撮影 コーワプロミナー500+エクステンダー1.4× 合成焦点距離700mm/F=8 ペンタックスK5Ⅱs(無改造) ISO3200 3分×41枚コンポジット SWAT-300+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地大分県佐伯市
 M51

●M51子持ち銀河
2017年2月1日撮影 コーワプロミナー500+エクステンダー1.4× 合成焦点距離700mm/F=8 ペンタックスK5Ⅱs(無改造) ISO3200 3分×18枚コンポジット SWAT-300+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地大分県佐伯市
 
■コメント
二度めの投稿です。今回はコーワプロミナー500mm+エクステンダー1.4×を使って700mm(35mm換算1050mm)で、コーン星雲とM51銀河を撮影しました。最近やっとM-GENのオートガイダーの成功率が良くなりました。これもひとえにSWAT-300の元々の追尾精度が良いため厳しい設定でもハンチングが起こりにくいためだと思っております。搭載荷重が8kgとギリギリであるため赤経、赤緯のバランス、ガイド星の選択、露出時間等細部に渡って見直しをしました。ペンタックスのK5Ⅱsが赤外領域に感度が良いと言っても限度があるため画像処理については苦労の連続でした。特に苦労したのが解像度とノイズの相反する処理で、現行の機材を使用する場合そのバランスについては永遠の課題ではないかと考えております。M51については途中で雲が出てきて撮影枚数が足りませんでした。次回の撮影ではもっと撮影枚数を増やして解像感の向上に努めたいと思っております。
 
■係より
前回の「勾玉星雲とM81M82銀河」もよく写っていましたが、今回のコーン星雲も素晴らしい美しさです。昨日の蒼月さんの作品の上部中央付近にあるクリスマスツリー星団とコーン星雲を焦点距離700mmで拡大したものです。41枚コンポジットで丁寧に仕上げていますので、階調がとても滑らかで炙り出し耐性も充分です。無改造カメラでここまで赤い星雲が写し出せるというのも特筆すべき点ですね。M51子持ち銀河は雲の影響でコンポジット枚数が足りなかったとのことですが、銀河の暗黒部を含む銀河の腕もよく描写されていています。SWAT-300とM-GENの組み合わせを使いこないしておられますね。このたびはご投稿ありがとうございました。またのご投稿お待ちしております。

2017年2月 6日 (月)

コーン星雲からバラ星雲周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、SWAT-200による「コーン星雲からバラ星雲周辺」を送りいただきましたのでご紹介します。
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●コーン星雲からバラ星雲周辺
2017年1月30日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ(288mm, F4.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 露出 コーン星雲 270秒×10枚コンポジット バラ星雲 270秒×26枚コンポジット SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) 撮影地 朝霧アリーナ
 
■コメント
年が明けて少々忙しくなり、晴れていてもなかなか撮影できずにいましたが、なんとか時間を工面して朝霧まで平日遠征を強行してきました。今回撮影したのは、オリオン座の東隣にある、コーン星雲からバラ星雲までの領域です。これまた多くの天文ファンに人気のエリアですね。終夜快晴に恵まれはしましたが、この夜は風が強くて、自作の風よけを設置しても大した効果がなく、それどころか風よけが倒れて機材に覆いかぶさってしまうことが何度かあって大変でした。おかげで、ぶれたうえに枚数も足りない画像になってしまいました。flickr(https://flic.kr/p/R8Sj7N)に大きな画像を置いてありますが、あまり拡大すると、星がいびつな形をしているのがバレてしまいますので、遠くからご覧ください(苦笑)。今シーズン中になんとかもう一度リベンジしたいところですが、果たしてそのチャンスはあるでしょうか。
 
■係より
コーン星雲付近は赤や青が入り交じり、とても美しく、人気抜群のエリアです。風に煽られながらの撮影で、とても苦労されたとのことですが、作品の星像はシャープで、風によるブレを感じさせないほどの見事な仕上がりになっています。赤い散光星雲の炙り出しも上等です。ポータブル赤道儀は非常に軽量なため、風は大敵ですね。強い風が吹きつけると、どうしても歩留まりが下がってしまいます。大きなワンボックスカーで遠征できれば、風上に置くことで効果が期待できそうですが、小型車ではなかなか難しい問題ですね。私も風の強い日は長焦点撮影は諦めてます。ご投稿ありがとうございました。リベンジ作もぜひお送りください。期待しております。
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2本の一脚に70Lのゴミ袋を切って貼りつけ、テーブルやイスに括り付けて風よけとしています。別に一脚である必要はありませんが、軽量でコンパクトに収納でき、風よけに使わないときには別の用途に使える、ということで一脚にしました。これで風速5mくらいまでの風なら充分に効果がありますが、風速が10mくらいになると、風さんはテーブルごと持っていこうとなさるので大変なことになります(苦笑)。写真は夕暮れ時のものですが、風よけのビニールがパンパンに張っています。完全に風を遮るビニールよりも少し風を通す素材の方が良いのかもしれませんが、いずれにしても、そんなに風が強い日に無理して屋外で撮影するべきではないのかもしれませんね。

2017年2月 2日 (木)

SWAT-350+ボーグ90FL、ファーストライト。

ドイツにお住まいの黒田健一様より、新規導入したSWAT-350とボーグ90FLでオリオン大星雲を撮影していただきましたのでご紹介します。
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●オリオン大星雲
ボーグ90FL+レデューサ(360mm f4)+HEUIB-Ⅱフィルター Nikon D810A ISO1600 3分露出×16枚コンポジット SWAT350+ポールマスター+M-GENによる一軸オートガイド ステライメージ7とNik Collectionで画像処理 撮影地 ドイツ ヘッセン州ゲーデルン
 
■コメント
年末に届いたボーグ90FLとSWAT350をもって、赴任先のフランクフルトに戻りました。いつもはWasserkuppeに行くのですが、冬季は近所でナイタースキーが行われているので、フランクフルトと同じヘッセン州にあるゲーデルン(Gedern)という街に行ってきました。ここは、毎年5月にかっこ「ITV Teleskoptreffen」という天文イベントが開催されるところです。撮影場所は、並木道を横断する側道横の空き地です。一面雪でした。
 
■係より
これまでSWAT-200をご愛用でしたが、年末にSWAT-350とボーグ90FLを新規導入されました。今回、記念すべきファーストライトは、やはり冬の王様、オリオン大星雲ですね。ボーグ90FLはレデューサー0.72×併用で焦点距離360mm/F4と明るくなりますので、短時間露出でもこれだけよく写ります。周辺の分子雲も見事に炙り出しました。星像もとてもシャープで、見応えのある作品です。ご投稿、ありがとうございました。ドイツでの撮影は寒そうですけど、ぜひまたお送りください。お待ちしております。
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今回はファーストライトということもあり、超メジャーなオリオン座を狙いました。SWAT-350は本当に高精度で力持ちですね。PoleMasterも併用しましたが、重い機材にもかかわらずガイドエラーは皆無でした。90FLも星像がシャープで、とても気に入りました。周辺減光も素直で、ステライメージ7の周辺減光補正でも充分対応できそうです。フラットナーとエクステンダーとの組み合わせも、早く試してみたいです。8月の米国日食は、このボーグ90FL+SWAT-350のコンビで臨む予定です。
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北の方角です。視界を遮るものがありません。地平線の上に、北斗七星が写っています。緯度が高いせいで、決して地平線に沈むことはありません。

2017年2月 1日 (水)

マルカリアンチェーン。

東京都八王子市の上村裕様より、おとめ座銀河団の「マルカリアンチェーン」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●マルカリアンチェーン
2017年1月28日1時11分54秒~ キヤノン EF70-200mm F2.8L IS II USM 200mm(絞り開放) キヤノン EOS 5D MarkIV(改造なし)  ISO1600 5分露出×10枚コンポジット SWAT-350+M-GENによるオートガイド 撮影地 千葉県君津市 ※下は拡大トリミング
 
■コメント
今回は、欲張らずに(笑)200mmでの撮影です。M-GENを導入したことで、これまで以上に長時間露光が可能になり撮影の幅が広がります。さて、今回の狙いはおとめ座銀河団です。昨年のHUQ様の作品を拝見して、自分でも撮影してみたいと思っていました。画像は、ほぼトリミングなしです。イメージしていたよりもたくさんの銀河が視野内に写っていました。一見寂しい写真に見えますが、ピクセル等倍でそれぞれの銀河を見ていると、壮大なスケールを感じます。HUQ様の作品のように、ハイライトからシャドーまで滑らかに再現したいところですがなかなか難しいですね、今後の課題です。撮影天体も1つに絞って、十分な枚数を確保してみようと思います。
 
■係より
季節はまだまだ極寒の冬ですが、夜半を過ぎた星空は、すでに春の星座も高く昇ってきて、少しだけ季節の移ろいを感じます。今回はおとめ座銀河団に属するマルカリアンチェーンといわれるエリアを200mmで撮影されました。この画角の中にいくつの銀河があるか数えられませんが、主なものに番号を振ってみましたので、下に掲載します。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。
 

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あまりの数の多さに番号を振るのも時間がかかりました。(笑)

2017年1月31日 (火)

クリスマスツリー星団付近と冬のダイヤモンド。

東京都八王子市の関原謙介様より、「クリスマスツリー星団からバラ星雲」と「冬のダイヤモンド」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●クリスマスツリー星団からバラ星雲
2016年12月29日 AI AFニッコール180mm F2.8D IF-ED 絞りF3.5 ニコン D810A IDAS LPS-D1フィルター使用 ISO3200 120秒露出×24枚をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 静岡県松崎町
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●冬のダイヤモンド
2017年1月26日 AF-Sニッコール14-24mm F2.8G ED 20mm 絞り開放 ニコン D810A IDAS LPS-D1フィルター使用 ISO2200 120秒露出×40枚をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 静岡県朝霧高原
 
■コメント
「クリスマスツリー星団からバラ星雲」は昨年の年末に撮影したものです。もう少し加算画像の枚数を増やしたかったのですが…。実はこの前日にも同じ構図を撮影していて、2日に亘る撮影画像を加算するつもりだったのですが、画角がわずかに違ったためStellaImage7ではうまく位置合わせが出来ず、前日の画像は加算に用いる事が出来ませんでした。「冬のダイアモンド」はワイドレンズによる冬の天の川の撮影です。この画像もトータル80分の加算を行ったのですが、赤い星雲のコントラストがイマイチです。かといって無理やり強調すると微光星が肥大し、天の川の滑らかな感じが損なわれるので、強調を控えめにしてみました。このような作例で赤い星雲のコントラストを上げたければ空の暗いところで撮影する以外にはなさそうです。朝霧高原は東海道沿いの都市からの光害でかなり明るいです。
 
■係より
いつもご投稿ありがとうございます。クリスマスツリー星団からバラ星雲にかけては200mmクラスで狙うのにちょうどいい撮影対象ですね。180mm F2.8をF3.5まで絞って周辺星像と周辺減光を改善して、画像処理をやりやすくしています。その甲斐あって、非常に美しい作品となっりました。冬のダイヤモンドは広角20mmレンズを使って、冬のハイライトを一網打尽にした作品です。あえて、控えめな画像処理としたことで、より自然な仕上がりになっています。別の日に撮影して構図が少しズレて、自動でコンポジット出来ないことは、ままありますね。私は、それぞれ別々にコンポジットした画像をPhotoshopで手動で重ねています。ある程度、手動で回転や星の位置を調整してやれば、自動でコンポジット出来るかもしれません。お試しください。レンズの収差が大きいと周辺でうまく重ならないことがありますけど、そんな時はトリミングですね。(笑) ぜひまたお送りください。お待ちしております。

2017年1月30日 (月)

勾玉星雲とM81・M82。

大分県佐伯市にお住まいのたくちゃん様より、初投稿いただきました。佐伯市内からSWAT-300で撮影した「勾玉星雲」と「M81・M82」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●勾玉星雲
2017年1月26日撮影 コーワプロミナ+レデューサーTX07 合成焦点距離350mm/F4 ペンタックスK5Ⅱs(無改造) ISO800 5分30秒×18枚コンポジット SWAT-300+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地大分県佐伯市
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●M81・M82
2017年1月26日撮影 コーワプロミナ+レデューサーTX07 合成焦点距離350mm/F4 ペンタックスK5Ⅱs(無改造) ISO800 5分30秒×24枚コンポジット SWAT-300+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地大分県佐伯市 ※下はM81の拡大トリミング
 
■コメント
初めての投稿になります。今から3年前に天体写真を始めて、作例画像常連のHUQ様や先日M42を投稿された志賀様のアドバイスを得て勉強してまいりました。SWAT-300と70mm-200mmと無改造のペンタックスのカメラで撮影を重ねてまいりました。その後、機材はどんどん増えて天体機材の沼にはまり込んでしまいました。この頃、やっとなんとか見られるような写真が撮影できるようになりましたので投稿させていただきます。いかんせん田舎なのでそばに教えてくださる方はおられませんので我流となりますがよろしくお願いいたします。ただ、自慢は撮影地の暗さで現在はオリオン座が沈んでしまうとSKY値は、21.59位の暗さがあります。
 
■係より
天体写真を初めて3年とのことですが、焦点距離350mmの5分半露出をパーフェクトに追尾できてきていますし、ピントも上等です。勾玉星雲は口径90mmの分解能もあって、詳細な構造まで写っています。色彩も豊かでとても美しいです。ペンタックスK5Ⅱsは無改造でもこれだけ赤い星雲を写してくれるので、天文用として貴重ですね。M81も渦巻き構造の微妙な濃淡まで捉えていて、プロミナーの性能を充分に引き出した作品になりました。素晴らしい出来栄えです。今回、初投稿していただきまして、ありがとうございました。これからもドシドシお送りください。お待ちしております。
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撮影地の機材設置状況。
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ポールマスターの取り付け状況。ドイツ式の機材に金具を取り付けてポールマスターを取り付けましたバッチリでした。
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コーワプロミナレンズとペンタックスK-5Ⅱs、M-GENなどの装備。
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USB式の自動温度測定記録機。

2017年1月29日 (日)

カリフォルニア星雲付近。

愛知県春日井市のHUQ様から、南知多で撮影した「カリフォルニア星雲付近(NGC1499~IC1985)」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●NGC1499~IC1985
2016年12月28日18時28分~22時20分 ボーグ 55FL+レデューサー 合成焦点距離200mm/F3.6 ニコン D810A ISO800 露出93秒×1枚+167秒×1枚+4分×46枚 合計48枚コンポジット SWAT-350+ SS-one mini 2軸ガイド 撮影地 愛知県南知多
 
■コメント
撮ってから少し時間が経ってしまいましたが、昨年末に南知多で撮った写真です。フラットナー&テレコン装備の 55FL に換装して三つ子銀河を撮りはじめる前まで、雲間からひたすら撮り続けていたものです。コマ当たりの露出は少し控えめで狙ってみましたが、恒星の色と分子雲の両立はできたように思います。
http://simhuq.sytes.net/astro/uni/Ca.jpg
 
■係より
HUQさんの今年最初の作品です。撮影は昨年末ですね。ボーグ55FL+レデューサーは焦点距離200mm、F3.6と明るく、とても使いやすい仕様になります。ご覧の通り星像もシャープですし、軽量コンパクトなので、SWATシリーズに最適な鏡筒です。カリフォルニア星雲(NGC1499)は、かなり大型の天体ですので、200mmでもこの通りの大迫力です。IC1985は画面右下にある分子雲の中で光る反射星雲です。蒼月さんの作例と上村さんの作例もご覧ください。ご投稿ありがとうございました。今年もどうぞよろしくお願いします。

2017年1月26日 (木)

M97ふくろう星雲とM108。

東京都八王子市の上村裕様より、200mm望遠+2倍エクステンダーで撮影した「M97ふくろう星雲とM108」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M97m108

●M97ふくろう星雲とM108
2017年1月25日0時30分9秒~ キヤノン EF70-200mm F2.8L IS II USM + EF 2x エクステンダー 合成焦点距離400mm/F5.6(絞り開放) キヤノン EOS 5D MarkIV(改造なし)  ISO3200 5分露出×7枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド 千葉県君津市
 
■コメント
昨晩、M-GENのテストを兼ねて撮影に向かいました。途中三脚にコツンと当たって極軸狂わせたり、いくつかトラブルも重なって思うようには行きませんでしたが、なんとか画になったのでお送りします。ガイド星選びからパラメータの追い込みまで一通り触ってみて、なんとなくコツは掴めた気がします。今回は400mmの1軸オートガイドですが、5分露出を問題なくガイドできました。撮影に使っているレンズは、70-200mmのズームですが、わずかに片ボケのようです。日中の撮影では問題にならないレベルですが、天体写真では顕著に出てしまいます。まるで厳しいテストをしているようです。(笑) 温度変化でのピント移動もあり、周辺部の星像肥大が悩ましいところです。今週末にかけて好天が続きそうです。次回は、スムーズに撮影して枚数を稼ぎたいと思います。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。今回はM-GENを導入されてのテスト撮影ということで、M97ふくろう星雲とM108を撮影されました。緑色のM97がとても印象的ですね。両天体の対比も面白いです。さて、全面の点光源を写す天体写真は、まさに光学系のテストをしているようなもので、しかも一般撮影でありえない、とても厳しいテストです。お使いの70-200mm/F2.8は天体用としての評価も高いのですが、2×エクステンダーなどの引き伸ばしレンズを入れることで、若干シャープさが損なわれるのは、やむを得ないところでしょう。M-GENを導入して、たっぷり露出できるようになりましたので、一段と高品位な写真が撮れますね。ぜひまたお送りください。期待しております。

2017年1月19日 (木)

SWAT-200によるオリオン座。

千葉県流山市にお住まいのNakagawa様より、SWAT-200ノータッチで撮影した「オリオン座」を初投稿いただきましたのでご紹介します。
 Orion

●オリオン座
2016年12月23日21時48分~ ニコン AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8G (絞りF2.8) ニコン D5500 (改造なし)  ISO640 30秒露出×16枚コンポジット SWAT-200ノータッチ追尾 撮影地 千葉県鋸南町

■コメント
気軽に天体写真を楽しみたいと思いSWAT-200を購入しました。赤緯はシンプルフォークDXです。未改造カメラでのお手軽30秒露出ですが、オリオン大星雲や馬頭星雲のほか、うっすらですが、エンゼルフィッシュや魔女の横顔星雲も写ってくれました。
 
■係より
今回、初投稿いただいたNakagawaさんとは10年来の友人でして、実はこの日は撮影をご一緒させていただきました。「気軽に天体写真を始めたい。」ということで、SWAT-200をお勧めしましたが、この組み合わせでの初撮影にもかかわらず、これだけの作品を撮れるのですから、なかなかお上手だと思います。撮影に使用したのは、AF-S DX NIKKOR 35mm f/1.8Gで、F2.8まで絞って全面シャープな星像を得ています。四隅が僅かに崩れる程度で素晴らしいですね。D5500の本体で設定できる30秒露出としたので、リモコン無しでのお手軽撮影です。このたびはありがとございました。ぜひまたお送りください。

2017年1月 8日 (日)

カシオペヤ座。

神奈川県川崎市にお住まいの原田裕美様より、70mmで撮影した「カシオペヤ座」を初投稿いただきましたのでご紹介します。
 Photo

●カシオペヤ座
2016年12月30日20時10分~ キヤノン EF24-70mm F2.8L II USM 70mm(絞り開放) Lee#1ソフトフィルター キヤノン EOS 6D (改造なし)  ISO1600 150秒露出×14枚コンポジット SWAT-300ノータッチ追尾 撮影地 山梨県北杜市
 
■コメント
昨年8月にSWAT-300を購入しました。天気が悪かったこともあり、漸く3回目の星撮りで充分に使うことが出来ました。追尾精度の良さはもちろんですが、取り回しの良さも特筆すべきことで、寒さの中でもストレスなく扱うことが出来ました。クランプや極軸粗動、極軸微動ユニットなどの設計や加工がとても良く、大変気持ちの良い使い心地でした。セットアップも本当に楽で、移動観測では最初の設置場所が悪く変更が必要なことがしばしばありますが、面倒にならず気軽に移動する気になります。この使い易さはもっと語られて良いのではないかと思いました。
 
■係より
このたびは初投稿いただきまして、誠にありがとうございます。また、SWAT-300のインプレッションも高い評価をいただきまして御礼申し上げます。末永くご愛用いただければ幸いです。
作品は「カシオペヤ座」です。キヤノンの24-70mm/F2.8ズームは充分にシャープな星像に加え、F2.8の明るさですから、天体撮影用として申し分ない性能です。作例も天の川の星ぼしに埋もれそうなカシオペヤ座をため息しか出ない美しさで表現しています。LEEソフトフィルターを併用して、輝星を適度にボカし、W字を強調している点も雰囲気を醸し出すのにひと役買っていますね。左下にはペルセウス座の二重星団がかわいらしく写っています。その左上にうっすらとハート星雲と胎児星雲も確認できます。F2.8開放、ISO1600で150秒とたっぷりの露出と14枚コンポジットで、丁寧に仕上げていますので、とても見栄えのする作品となりました。ご投稿ありがとうございました。今後もお気軽に作品をお送りください。お待ちしております。

2017年1月 7日 (土)

ペルセウス座二重星団周辺。

東京都八王子市の上村裕様より、200mm望遠で撮影した「ペルセウス座二重星団周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。
  Hx

●ペルセウス座二重星団周辺
2017年1月2日23時3分57秒~ キヤノン EF70-200mm F2.8L IS II USM 200mm(絞り開放) ケンコー プロソフトンA キヤノン EOS 5D MarkIV(改造なし)  ISO1600 90秒露出×10枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 福岡県うきは市
 
■コメント
年末年始は比較的好天に恵まれました。と言っても、バタバタして多くそれほどじっくり時間が取れませんでしたが。(笑) 今回は、ペルセウス座の二重星団を200mmで狙いました。ソフトフィルタを通したので、微妙な星の色の違いがよくわかります。天の川の中にあるので、200mmでも非常に賑やかになりました。感度を下げて撮り増ししようと思った矢先、一面雲に覆われて残念ながら終了となりました。
 
■係より
ペルセウス座の二重星団はホントに美しい星団ですね。今回ソフトフィルターを併用したことで、星の滲みで色彩が強調され、なんともロマンチックな仕上がりになりました。フィルターを使わないとこんな感じ。青い星がこんなに多いんですね。気づきませんでした。(笑) ご投稿ありがとうございました。今年もドシドシお送りください。お待ちしております。

2017年1月 6日 (金)

オリオン大星雲。

大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、初投稿いただきました。ご自宅のベランダからSWAT-350+シグマ600mm望遠で撮影した「オリオン大星雲」です。
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●オリオン大星雲
2016年12月29日、31日 シグマ 150-600mm F5-F6.3 600mm 絞りF7.1 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO1600 露出6分×7枚+露出4分×19枚+露出2分×6枚+露出1分×3枚 合計35枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
初めての投稿です。シグマの600ミリレンズをSWAT-350に搭載して撮影するためのオートガイド装置としてM-GENを購入しました。いまいちM-GENの使い方が解らなくて苦労しましたが、やっと12月29日に精密なオートガイドに成功したので、12月31日にも追加で撮影してコンポジット用の元画像を揃えました。作品を仕上げるにあたっては、ユニテック代表の加曽利さんにアドバイスをもらいPhotoshopエレメントとNikCollectionsを使って、初めて画像処理を試みました。撮影場所は自宅ベランダからです。当初は木造家屋のベランダのため強度不足で震動に極端に弱く、ちょっと歩いただけで星が流れました。その後、いろいろ試行錯誤を重ね、歩いても震動が伝わらないような仕組みを構築しました。これはうまく行きました。それから、撮影方向の南にはイチゴ農家のハウスがあり、シーズンはオールナイトで照明していて、視野が広いとカブリが生じますが、今回のオリオン大星雲の撮影では、超望遠レンズのためか、片カブリの影響は感じませんでした。まだ画像処理はよく分かっていませんが 最初ですからこんなものでいいかなと自分では思っています。
 
■係より
このたびは初投稿いただきまして、誠にありがとうございます。メールでは、何度かやりとりさせていただきましたが、600mmのオートガイドも見事に成功されて、これだけ立派なオリオン大星雲を仕上げられたのは、実に見事としか言いようがありません。目の前のハウス農家の光害は残念ですが、それでもご自宅ベランダから、これだけの作品が撮れるのですから、なんとも羨ましい環境だと思います。これからも四季折々の魅力ある天体をコレクションしていただければと思います。また撮影されましたら、お気軽にご投稿ください。お待ちしております。

2017年1月 5日 (木)

大マゼラン雲と小マゼラン雲。

株式会社輝星の高槻幸弘さんからSWAT-miniによる「大マゼラン雲と小マゼラン雲」の画像をお送りいただきましたので、ご紹介いたします。
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●大マゼラン雲と小マゼラン雲
シグマ17-50mm F2.8-F4ズーム 17mm 絞りF4 キヤノンEOS KissX5 ISO1600 オルゴール赤道儀SWAT-miniにて露出2分×3枚コンポジット合成 撮影地 オーストラリア ゴールドコースト
 
■コメント
昨年末に南半球でのポーターブル赤道儀のテストでオーストラリアに出掛けました。ちょうど(?)オルゴール赤道儀SWAT-mini(輝星バージョンはターンテーブルと塗装を簡単にしてMusicBox EQⅡの名称で販売)の「追尾の調子が悪いのでは?」との調整依頼があったので確認のため持って行き、100mm望遠までのテストをして異常の無いことを確認してから撮影したのがこの写真です。超広角~標準の星景写真はオルゴール赤道儀でも充分です。とても手軽です! 星景写真はバックグランドをスッキリ描写したいので、ISO感度は低めに設定して1枚撮りかコンポジットでも数枚に止めた方がきれいな写真を撮れるように思います。最近のズームレンズはシャープなので星景写真には充分な性能です。

左上端のやや明るい部分は天の川です。中央やや上が大マゼラン雲で右上に見える明るい星は日本から南の水平線ギリギリに見えるカノープス(南極老人星)。右端の下から1/3に見える明るい星はアケルナル(αEri)です。大マゼラン雲の左上にくっついて変形した青緑色の星のように見えるのはタランチュラ星雲。小マゼラン雲のすぐ下に恒星のように見えるのは全天で二番目に明るい球状星団のNGC104です。NGC104は全天で最美の球状星団と思います。なお、南半球での極軸設置は、スケールパターンで時角を見る仕組みの場合は、カノープスとアケルナルで時角をだいたい合せてからσOct星(南極星ともいわれる)周辺の台形の星の配列で正確に調整できるので、むしろ北半球よりも正確に行なえます。

株式会社輝星のサイトもぜひのぞいてみてください。
SB工房ホームページ http://www.ne.jp/asahi/sky/bird/index.html
ブログ(星爺から若人へ) http://tentai.asablo.jp/blog/
 
■係より
高槻さんの作品は2回目になります。前回のSWAT-350による大マゼラン雲は、IR改造したカメラで撮影したので、タランチュラ星雲などのHα輝線を含んだ赤い散光星雲がたくさん写っていますが、今回は未改造カメラのためほとんど写っていません。ただ肉眼で見たときの星空に近いので自然な感じがしますね。もちろんこんなにたくさんの星は見えないですが…。今年は高槻さんの作品がもう少し見られることを期待してます。(笑)

2017年1月 2日 (月)

IC348とNGC1333周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、SWAT-200による「ペルセウス座のIC348とNGC1333周辺」を送りいただきましたのでご紹介します。2017年の記念すべき当コーナー第一作です。
 Ic348ngc1333

●IC348とNGC1333周辺
2016年12月29日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ(288mm, F4.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 露出300秒×29枚コンポジット SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) 撮影地 朝霧アリーナ
 
■コメント
この年末年始は比較的天気に恵まれました。多くの方が写真撮影や観望を楽しまれたことでしょう。私も29日に朝霧高原で撮り納めをしてきました。撮影したのは、ペルセウス座のIC348とNGC1333周辺の「分子雲もくもくエリア」で、多くの天文ファンに人気のエリアです。11月に投稿させていただいた「すばる」の北7度ほどに位置する領域で、間にあと1パネルあればモザイクで繋がるので、いつかそれを狙ってみようかとも思っています。また、写真はありませんが、今回の遠征から、SWAT-200は乾電池ではなくUBSケーブル(9Vに昇圧)で給電するようにしたので、撮影途中での電池切れの心配から解放されたほか、オートガイドとカメラ制御用の小型ノートPCを無線LAN接続するようにしたため、車の中から操作ならびに監視できるようになって快適です。なお、この作例を含め、昨年一年間の作例をこちら(https://www.flickr.com/photos/bluemoonlife/)にまとめてあります。カメラやレンズに違いはあっても、すべてSWAT-200に搭載して撮影したものです。今後、さらに高性能・高機能で、それでいて軽い新機種が出ない限り、しばらくは引き続いて愛用することになりそうです。
 
■係より
なんとも見事なモクモク分子雲で、今年の作例コーナーもスタートです。この分子雲エリアはおうし座のすばるとペルセウス座のカリフォルニア星雲の間にあって、ちょうど両星座の境界付近に広がっています。左寄りの明るい星がペルセウス座のο星です。そのすぐ南(ο星の下)に位置する小型の散開星団がIC348です。星団の中の反射星雲はIC1985という別の番号がつけられています。NGC1333は画面中央やや右に青く小さい反射星雲です。両天体をつなぐように分子雲が広がり、一部に赤い散光星雲もあるので、とてもカラフルで美しいエリアです。ぜひモザイクですばるとつなげて、分子雲の全貌を捉えてください。ご投稿、ありがとうございました。今年もよろしくお願いします。

2016年12月31日 (土)

三つ子銀河。

愛知県春日井市のHUQ様から、南知多で撮影した「三つ子銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。ユーザー様の作例コーナー、今年最後の作品です。
 M65m66

 

M65m66_2

●三つ子銀河
2016年12月29日早朝 ボーグ 55FL+マルチフラットナー1.08×+ニコン2×テレコン 合成焦点距離540mm/F10 ニコン D810A ISO1600 露出16分×6+8.5分×1 合計7枚コンポジット SWAT-350+ SS-one mini 2軸ガイド 撮影地 愛知県南知多
 
■コメント
BORG 55FL は専用レデューサー無しでも中央は非常にシャープなので、これにニコンの高性能2×テレコンを付ければ遠方銀河もイケるのではないかと思い、試してみました。流石に直焦点では周辺像が悪化するため マルチフラットナー1.08×DGを入れ、そのうしろにニコンの2×テレコン TC-20E III を入れました。カメラは D810A です。f=540mm F10 となります。鏡筒長はわずか 34 cmです。1枚目はノートリミングです。2枚目は中央部の約50%トリミングです。良像範囲は約50%前後、マイクロフォーサーズぐらいの範囲だと思います。今回の南知多行きでは本来、レデューサー仕様の 55FL で冬の散光星雲を撮りまくることが目的でした。しかし冬の星座が撮り頃の時間帯は上空を雲が右往左往し、結局2時過ぎには諦めてしまいました。代わりに、普段はやらないことですが、今年の天候からすると万が一と思い忍ばせておいたテレコン仕様の 55FL に換装し、早朝の晴れ間の時間帯の全てを三つ子銀河に捧げることにしました。ピントに納得がいかず1時間ほど費やしてしまいましたが、最終的には上々な結果を得られました。ノートリミング画像では細かい銀河が沢山写っていて愉しいです。これだけF値が暗いと1コマ当たりの露出時間が掛かりますが、ガイドの信頼性さえ十分であれば、後の画像処理は格段に楽です。F値が暗いため、気温の変化に伴うピント移動に鈍感なのも利点です。
 
■係より
早くも春の天体、しし座の三つ子銀河の登場です。上がNGC3628、左下がM66、右下がM65です。しかし凄い写りですね。口径わずか55mmの望遠鏡とは思えないような出来です。さすがに評価の高いボーグ55FL。もちろん、その性能をフルに引き出すHUQさんのテクニックがないと、ここまでの作品はものにできませんね。M66やM65のハイライト部分も白飛びさせずに階調を残しています。画像処理も見事です。
しし座、おとめ座、かみのけ座付近は天の川から離れた遠くの宇宙まで見渡せる窓のような領域で銀河の宝庫になっています。それらを短焦点レンズで一網打尽にするのも楽しいですね。そういえば反対側の窓はちょうこくしつ座あたりなのですが、有名なNGC253を中心とした銀河群があります。他にもNGC55という巨大な銀河もありますが、東京での南中高度が15度しかなく、見えにくいのであまり注目されません。秋の透明度のよいときには狙ってみたいものです。ご投稿ありがとございました。ぜひまたお送りください。

今年も今日で最終日ですね。このコーナーにもこの一年、たくさんの作品が集まり、大いに盛り上がりました。みなさんのテクニックもどんどん上達して、作品のレベルも大幅にアップしています。素晴らしいことです。こういった上級者の見事な作品はもちろんですが、初心者の方も遠慮なくどんどんご投稿ください。一緒に天体写真を楽しみましょう。
一年間、本当にありがとうございました。来年も皆さまの作品をお待ちしております。どうぞよろしくお願いします。それでは、よいお年を!
 Photo

 

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設置場所が軟弱だと三脚の石突をある程度地面に突き刺しても、撮影中に動いてしまうことがあります。HUQさんは金属プレートを敷いて面で荷重を受けるようにして、撮影中の極軸ズレを防いでいます。

2016年12月29日 (木)

オリオン座モザイク合成。

東京都八王子市の関原謙介様より、オリオン座をモザイク合成した力作をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Orion_northOrion_south

●オリオン座
2016年11月3、5、29日、12月25日 AI AFニッコール180mm F2.8D 絞り開放 ニコン D810A IDAS LPS-D1フィルター使用 ISO2000 120秒露出×20~30枚をStellaImage7でコンポジットした8区画をモザイク合成 ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 静岡県西伊豆町、山梨県甲州市 画像の合成はautostitchとphotoshopのphotomergeを使用
※解像度を活かすために係が画像を上下二枚に分割して掲載しました。上下それぞれクリックすると大きく表示されます。
 
■コメント
11月初旬の新月期から取り始めた画像を用いてオリオン座のモザイク合成を試みました。とは言っても適当に見当を付けた位置で撮影を行ったので、重複の大きな部分や足りない部分が出てきてしまいました。各画像の色調合わせも難しく、色調がズレてしまっている部分も有りますし、左右の余白も計算に入れてなかったため、合成後が細長い画像になってしまいました。さらに合成の副作用か星像の周囲に影が出来てしまった部分も有ります。(ですので、あまり拡大して細部を見ないでください(笑)) また、オリオン座の上部を撮影したのは12月25日で、うす雲が取りきれず、上部の2つの星(ベテルギウスともう1つ)は滲んでしまいました。などなど、モザイク合成はけっこう難しいということがよく理解できました。しかし、何枚もの画像を合成する事で星像が非常に細かくなるのは大きな魅力ですね。最後に皆様にとって来年もよい年でありますようお祈り致します。
 
■係より
なんとも立派なオリオン座ですね。この大迫力はモザイクの威力といっていいです。画像処理の苦労も多いですが、仕上がったときの喜びもひとしおですね。赤い散光星雲や分子雲も自然に描き出されています。特にオリオン大星雲からバーナードループにかけての分子雲は微妙な濃淡まで表現されていて見事です。また、モザイクの効果もあって、星像が一段とシャープになっていて見応えがあります。ご投稿、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2016年12月28日 (水)

カリフォルニア星雲~すばる周辺。

東京都八王子市の上村裕様より、シグマの85mm/F1.4 Artによる「カリフォルニア星雲~すばる周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 

California_subaru

●カリフォルニア星雲~すばる周辺
2016年12月24日19時14分52秒~ シグマ 85mm F1.4 DG HSM Art (絞りF2.8) キヤノン EOS 5D Mark IV(改造なし) ISO800 240秒露出×25枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 山梨県北杜市

■コメント
先日の遠征で撮影した画像をお送りします。今回は、カリフォルニア星雲からすばるにかけて撮影しました。当初、房総での撮影を予定していましたが、天気予報では曇り。それでも、山梨から長野にかけては、夜半頃まで晴れ間が期待できそうでしたのでダメ元で出発しました。空の状態はあまり良くなく、少し霞んだ感じでした。予報通り、だんだんと雲が増えていく中、なんとか30枚ほど撮影できました。おまけ画像は、コンポジット前の1枚をストレート現像したものと、その画像の周辺部等倍切り出しです。IR改造なしのカメラで、どこまで赤い星雲が写るのかお分かりいただけると思います。また、シグマの85mm Artがとても高性能なこともわかります。開放では、輝星の周りに青ハロが出ていましたが、F2.8まで絞り込むと中央とほぼ遜色ない星像が得られました。大きくて重いですが、解放F1.4のメリットは大きいです。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。今回はシグマの85mm/F1.4 Artレンズによる2回目の作品です。ペルセウス座のカリフォルニア星雲からおうし座のすばる(プレアデス星団)にかけての領域を最新の光学系で撮影しました。このレンズの星像のシャープさは特筆に値しますね。また、漂う分子雲の炙り出しも見事です。撮影に使ったキヤノンEOS 5D Mark IVはフィルター改造してないノーマル機ですが、赤い散光星雲も意外によく写し出せています。ISO800で25枚コンポジットと充分な枚数を重ねたため、これだけ強力な画像処理をしても階調が維持されていて、素晴らしい仕上がりになりました。
 California_subaru_raw

コンポジットに使用した一枚をストレート現像した画像。シグマ85mm F1.4 ArtをF2.8まで絞って撮影。
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右上の周辺部を等倍で切り出した画像。最周辺でも星像の破綻がなく、シグマ 85mm F1.4 Artの高性能ぶりがわかります。

2016年12月27日 (火)

サンタクロースの落とし物。

愛知県春日井市のHUQ様から、南知多で撮影した「サンタクロースの落とし物」と題した「クリスマスツリー星団からバラ星雲周辺」の作品をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Xmas

●クリスマスツリー星団からバラ星雲周辺
ボーグ 55FL+レデューサー 200mm/F3.6 ニコン D810A ISO800 露出4分×25枚コンポジット SWAT-350+ SS-one mini 2軸ガイド 撮影地 愛知県南知多
 
Xmas1

クリスマスツリー星団の切り出し。
 

Xmas2

バラ星雲の切り出し。
 
■コメント
クリスマスの晩に南知多に行ってきました。前日のGPVでは一晩中真っ黒の予報だったのですが…行ってみれば夜中絹雲で覆われているという有様。高度を問わず、飛行機雲がなた引き続けていました。こんなときは雰囲気写真。薄雲は極めて優秀なソフトフォーカスフィルター、というのは定説ですが、星雲写真でそれをやったらどうなるか、試してみました。…賑やかです。2晩遅れとなりますが、日本のクリスマスのお祭り騒ぎの雰囲気をお楽しみください。

■係より
いや~、なんとも美しい領域ですね。クリスマスツリー星団からバラ星雲にかけての壮大なHα領域を55FLで狙っていただきました。薄雲で輝星が滲んだとのことですが、それがかえって雰囲気を醸し出しました。青い星、赤い星、白い星、星雲の微妙な色の違い…思わず見とれてしまう仕上がりです。それにしても55FLの性能は凄いですね。切り出した拡大画像でも充分にシャープな星像で驚かされます。素晴らしい画像、どうもありがとうございました。ぜひまたお送りください。
 Swat3502

 

Swat3501

 

20161226

設置、撤去に掛かる時間は15~20分程度です。全重量は12kg程度ですが、今回、砂場での沈み込み対策のため脚下に3~5mm厚のアルミ板を敷きました。一晩を通じて、極軸は至極安定していました。風が強くなる時間帯もありましたが、風ブレは全く発生しませんでした。

2016年12月15日 (木)

エンゼルフィッシュと冬の大三角。

東京都八王子市の関原謙介様より、「エンゼルフィッシュ星雲」と「冬の大三角」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●オリオン座エンゼルフィッシュ星雲
2016年11月29日 AI AFニッコール180mm F2.8D 絞り開放 ニコン D810A IDAS LPS-D1フィルター使用 ISO2000 160秒露出×19枚をStellaImage7でコンポジット 露光時間合計50分 ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 山梨県甲州市
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●冬の大三角形
2016年12月2日 AI AFニッコール28mm F2.8 絞りF3.5 ニコン D810A ISO2000 160秒露出×25枚をStellaImage7でコンポジットおよびカブリ補正 露光時間合計66分 25枚中12枚はLee Soft Filter No.3使用 ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 山梨県甲州市
 
■コメント
エンゼルフィッシュ星雲は非常に淡い星雲で、別の日に取った18枚をさらに追加して加算処理を行うつもりだったのですが、StellaImageのコンポジットで別の日に取った画像とうまく位置合わせが出来ず、結局19枚の加算処理となりました。星雲のコントラストをもう少し上げたかったのですが、これが限界でした。冬の大三角形は、28mmレンズにソフトフィルターを付けて撮った画像をコンポジットしてみました。広角レンズによる画像のコンポジットは初めての試みですが、かぶり補正なども行わなければならず、望遠レンズによる画像の処理より難しく感じます。加算画像枚数を増やして再チャレンジしたいと思います。

■係より
冬の星座の王様ともいえるオリオン座付近から望遠と広角の二作品をお送りいただきました。エンゼルフィッシュはオリオン座の上の方に位置していて、広角の画像にも写っています。ニコンの180mmはとてもシャープな星像で、微光星が画面いっぱいに敷きつめられていますね。エンゼルフィッシュも微妙な濃淡が表現されていて申し分ない仕上がりです。28mm広角の作品は、冬の大三角とオリオン座をバランスよく配しています。ソフトフィルターを使って、輝星をボカし、星座の形が強調されています。D810Aですから、赤い散光星雲もよく写っていて、それぞれ適した長さの望遠で狙いたくなりますね。
ご投稿ありがとうございました。冬の対象をぜひまた狙ってください。お待ちしております。

2016年12月13日 (火)

南房総で撮るすばると三ツ星周辺。

愛知県春日井市のHUQ様から、南房総で撮影した「M45プレアデス星団(すばる)周辺」と「オリオン座三ツ星周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M45

●M45プレアデス星団(すばる)周辺
ボーグ 55FL+レデューサー 200mm/F3.6 ニコン D810A ISO800 露出4分×5 + 6分×3 + 8分×4 SWAT-200 赤経1軸オートガイド 撮影地 千葉県鋸南町
 M42

●オリオン座三ツ星周辺
ボーグ 55FL+レデューサー 200mm/F3.6 ニコン D810A ISO1600 露出4分×14枚 + 2分48秒×1 + 1分×1 SWAT-200 赤経1軸オートガイド 撮影地 千葉県鋸南町
 
■コメント
12月2日~3日、南房総での撮影です。当日は晴れたり曇ったりで、なかなかスカッと全天快晴とはいきませんでしたが、雲間にて撮れた冬の定番をお送りします。コンポジット枚数が少なく粗さは否めませんが、心ゆくまで淡い分子雲を炙り倒してみました。夜、周囲が暗い中でに画像処理するとどうしてもクドくなりますね。
 
■係より
いつもありがとうございます。当日は私もご一緒させていただきましたが、なんとも微妙な天気でした。風もかなり強かったですが、星が流れずに撮影できてますね。いずれの作品もボーグ55FLの鋭い星像が画面いっぱいに広がり、分子雲も見事に炙り出されています。適度なコントラストと彩度があって、分子雲が漂っている姿がとても印象的ですね。さすがHUQさんといった出来です。それにしても南房総でもこれだけの写真が撮れるんですね。東京からクルマで1時間半の距離ですから、身近な撮影地として好適です。
ご投稿ありがとうござしました。この冬の作品、ぜひまたお送りください。お待ちしております。

2016年12月12日 (月)

アンドロメダ銀河と馬頭星雲。

プロカメラマンの飯島裕様より、オリンパス ZUIKO DIGITAL ED 300mm F2.8で撮影した「アンドロメダ銀河」と「馬頭星雲」をお送りいただきましたので、早速ご紹介します。
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●アンドロメダ銀河
オリンパス ZUIKO DIGITAL ED 300mm F2.8(絞りF3.2) オリンパス OM-D E-M5 Mark II ISO3200  90秒露出×14枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 野辺山
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●馬頭星雲
オリンパス ZUIKO DIGITAL ED 300mm F2.8(絞りF3.2) オリンパス OM-D E-M5 Mark II ISO3200  90秒露出×11枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 野辺山
 
■コメント
ご無沙汰しております。先日野辺山で撮影した「アンドロメダ銀河」と「馬頭星雲」をお送りします。レンズはオリンパスのフォーサーズ「ZUIKO DIGITAL ED 300mm F2.8」です。すでに生産終了のレンズですが、縁があってようやく入手できました。ファーストライトでさっそく霜の洗礼です。アンドロメダ銀河も馬頭星雲も、SWAT-350でノータッチ恒星時追尾です。できればコンポジット枚数はもっと増やしてみたいですね。ところで「星ナビ」1月号の「銀ノ星」にSWAT-350がチラッと登場しています。15cmニュートンを載せて観望にも活躍中です。
 
■係より
いつもありがとうございます。これまた高性能なレンズを手に入れましたね。定価100万円くらいしたかと…(凄) 星像も文句なしですし、開放F2.8の明るさはは、なんといっても魅力あるスペックです。焦点距離300mmを超えると望遠鏡の方がいいと思いますが、300mmまでは望遠レンズの方が何かと便利だなぁと思うこともありますね。
さて、今回はファーストライトということで「アンドロメダ銀河」と「馬頭星雲」を撮影されました。35mm換算600mmとなり、イメージサークル中心部のいいとこ取りですから、周辺部までシャープな星像の迫力ある作品になりました。アンドロメダ銀河は最周辺の淡い部分や暗黒帯もコントラスト良く写っていて、90秒露出とは思えない写りです。馬頭星雲にいたっては、90秒露出11枚コンポジットで周辺の分子雲まで浮かび上がっていて見応えがあります。反射系の超シャープな星像もいいですが、アポクロマート屈折系のちょっとハロが残る星像も雰囲気があって素敵です。それからSWAT-350に観望用の15cm反射を載せて楽しまれているとのことで、その画像も下に掲載しました。
このたびはありがとうございました。このレンズでの作品をもっと見たいので、ぜひまたお送りください。よろしくお願いします。
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極寒の野辺山で霜まみれになったサンニッパ。
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沈む夏の天の川と15cm反射を搭載したSWAT-350。星ナビ1月号もご覧ください。

2016年12月11日 (日)

モザイク合成による冬の天の川。

東京都八王子市の上村裕様より、最近発売されたばかりのシグマの85mm/F1.4 Artによる「冬の天の川」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●モザイク合成による冬の天の川
2016年12月7日0時37分8秒~ シグマ 85mm F1.4 DG HSM Art (絞りF2.0) キヤノン EOS 5D Mark IV(改造なし) ISO400 180秒露出×3枚コンポジット×6枚モザイク SWAT-350ノータッチ追尾 長野県諏訪郡

※上の画像は一枚でお送りいただきましたが、解像度がブログの制限を大きく超えていたので、係が上下に二分割して解像度を活かしました。上下それぞうれクリックすると大きな画像でご覧になれます。
 Photo_3●ぎょしゃ座
 Photo_4●オリオン座
 
■コメント
最近、都合があわずに撮影できていなかったので、平日でしたが仕事終わりに遠征しました。夜半前には月も沈み快晴のもとじっくり撮影できましたが、冷え込みが厳しかったです。撮影後に車の温度計を見ると、マイナス5度になってました。(笑) 今回は、85mmで複数カット撮影し、ぎょしゃ座からオリオン座にかけてモザイク合成しました。カットごとのわずかな色被りが強調処理の邪魔をするので、最終的にモノクロで仕上げています。IR改造はしていませんが、バーナードループをはじめとした赤い散光星雲も炙り出せてお気に入りの1枚になりました。ぎょしゃ座とオリオン周辺の切り出しも合わせてお送りします。これでも、まだ縮小しています。SIGMAの85mmは、これまでのArtシリーズ同様、開放で周辺までビシッと解像してくれます。明るい恒星の周りに滲みが出ますが少し絞れば改善します。歪みも少ないのでモザイクには好適でした。
 
■係より
いつもありがとうございます。発売されたばかりのシグマの85mm/F1.4 Art レンズによる作品です。シグマのArtラインのレンズは、どれも高性能で天体用に最適ですね。星像はシャープですし、ほとんど歪曲もないので、モザイクもやりやすいと思います。開放F値が1.4というのも魅力的です。しかもこの性能でお値段がリーズナブルなもの嬉しいですね。現在、最高レベルのレンズでしょう。そのシグマ85mmで、ぎょしゃ座からオリオン座にかけて、6枚をモザイクで仕上げていただきました。手間のかかった力作です。針の先で突いたような星像と淡く浮かび上がったHαが素晴らしいです。カメラはノーマルとのことですが、けっこう赤い星雲が写りますね。関東地方は、これから晴れる日が多くなると思います。冬の天体を撮影されたら、ぜひまたお送りください。お待ちしております。

2016年12月10日 (土)

エンゼルフィッシュと勾玉星雲付近。

東京都目黒区にお住まいの峰村建二様より、半年ぶりにご投稿いただきました。早速ご紹介します。
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●エンゼルフィッシュ
2016年11月25日23時48分~ カールツアイス Apo-Sonnar T* 2/135(135mm/F2)絞りF2.5 LPS-D1フィルター キヤノン EOS 60Da ISO2000 120秒露出×30枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 清里
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●勾玉星雲付近
2016年11月26日1時26分~ カールツアイス Apo-Sonnar T* 2/135(135mm/F2)絞りF2.5 LPS-D1フィルター キヤノン EOS 60Da ISO2000 120秒露出×15枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 清里
 
■コメント
半年ぶりのご無沙汰です。先月いつもの清里に遠征しました。撮影日時は11月25日から26日にかけてですが、この前日24日は東京で11月としては54年ぶりの雪、観測史上発の積雪、清里でも初雪、積雪量は10センチほど。標高1400メートルの当地ではに中でも氷点下でサラサラの軽い雪で、なんとなく心ウキウキです。(雪国のみなさん、すみません)
今回の撮影はエンゼルフィッシュ星雲とぎょしゃ座の星雲に絞り撮影。当日の気温は最低マイナス11度、透明度は良、ただしシーイングは悪く、シリウスがギラギラと瞬いているのが印象的でした。

■係より
マイナス11度ですか! さすがに清里です。気温を聞いただけで、絶対無理と思ってしまう私は天文ファン失格ですね。房総だと真冬に下がっても、僅かに氷点下になるだけですけど、それでもめげちゃいますから…(笑)
さて、今回は代表的な冬の星座のオリオン座とぎょしゃ座から、赤い散光星雲二題をお送りいただきました。左下の赤い星がベテルギウスです。右下の青い星がベラトリクスです。APS-Cで135mmだと画角いっぱいで迫力がありますね。ぎょしゃ座の勾玉星雲は将棋の駒の形の下の方です。いま、撮影しやすい時期ですので、次の新月期に私も狙ったみたいと思っています。ご投稿ありがとございました。ぜひまたお送りください。お待ちしております。
 Fish

おまけ画像は本物のエンゼルフィッシュ。峰村さんの家で生まれて7歳になったそうです。

2016年12月 9日 (金)

SWAT-350ノータッチによる大マゼラン。

ユニテックと提携関係にある株式会社輝星の代表、高槻幸弘さんから「大マゼラン」の画像をお送りいただきましたので、ご紹介いたします。
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●大マゼラン
撮影レンズ オリンパス100mm F2(絞りF4) キヤノン EOS Kiss X5 ISO1600 6分露出×6枚コンポジット キヤノン EOS Kiss DigitalX(IR改造) ISO1600 6分露出×5枚コンポジット キヤノン EOS Kiss DigitalX(IR改造)にHα干渉フィルター(天文ガイド製半値幅20nm) 絞りF2.8 7分露出×4枚コンポジット Photoshopで画像合成と強調処理  SWAT-350+自由雲台でノータッチガイド 撮影地 オーストラリア ゴールドコースト
 
■コメント
ポータブル赤道儀SWAT-300/350と弊社のJILVA-170は、1台ずつ実際の星でPモーションのテストを行なって合格品のみを出荷しています。ウォームホイールは高性能なギヤを外注で作るのは難しいので、特殊な手法で自社生産してウォームネジとの摺合せも時間をかけて慎重に行なっています。これにより高性能なポタ赤を安価に安定供給できます。
この度は南半球(ウォームホイールが逆回転する)でも、北半球と同じ精度が出るかどうかの2回めテストで、オーストラリアのゴールドコーストに遠征しました。様々なテストを行なった後で、趣味の鑑賞写真として大マゼラン雲を試写してみました。南半球での極軸設置は、アケルナルとカノープスで極望の時角を合せ、はちぶんぎ座σ星の周囲の台形を形成する星で微修正できるので、むしろ北半球よりも精密に行なえます。大マゼラン雲近傍のタランチュラ星雲などは、Hαの赤色光に加えてHβの緑色光が強く、赤味が明瞭に写りにくいので、ノーマルカメラで撮影した画像に天文改造カメラの画像を加え、さらにHαフィルターで撮影した画像も加えて、Hαの赤色を強調しています。

ホームページ http://www.ne.jp/asahi/sky/bird/index.html
ブログ(星爺から若人へ) http://tentai.asablo.jp/blog/
 
■係より
高槻さんとは天文ガイド編集部にいらしたときからですから、もう30年以上のお付き合いになります。SWATの製造においても、心臓部であるギアまわりの組み立て調整をお願いしています。普段、ご自身で天体撮影をするこもないようですけど、休暇を兼ねて出掛けたオーストラリアで、SWATによる撮影を楽しまれたようです。SWAT関係者ですが、ユーザーさんの作例コーナーで紹介させていただきます。画像については、さすがによく写っていますね。とても美しい仕上がりです。

2016年12月 6日 (火)

M42オリオン大星雲からNGC1999、パート2。

和歌山市にお住まいの福田将之様より、「M42オリオン大星雲からNGC1999、パート2」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
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●M42オリオン大星雲からNGC1999、パート2
2016年11月24日、12月3日 ビクセン ED81S+TSRED80+75mm絞り環(500mm F6.7)  キヤノン EOS Kiss X6i改 IDAS HEUIBⅡ EOS MFA ISO1600 90秒露出×82枚コンポジット 総露出時間123分 SWAT-200にて自動追尾 撮影地 のかみふれあい公園
 
■コメント
先月末にふれあい公園で撮影したM42-NGC1999ですが、12月3日の夜に護摩壇山で撮り増しして重ねて処理しました。雲が不定期に通過するもどかしい夜でしたが、何とか90秒を43枚撮れました。いつものようにステライメージ7で下地処理したものをPhotoshop CS6に持ち込みレイヤーマスクで処理した後、先日Facebookで高槻さんにご紹介いただいた、天文ガイド1月号で西条先生が使い方を解説されているNik Collectionというフリーソフトで、ColorEfexProとDfineという2工程を追加処理しましたら、いとも簡単に周辺の分子雲が浮かび上がりました。しかしながF6.7で2時間ではまだまだザラつきは取り切れません。処理に耐えうる画像を得るにはもっと露光時間を増やさないといけません。
 
■係より
同じ構図で撮り増した画像を前回の作品に重ねて処理し、オリオン大星雲周辺の分子雲を見事に浮かび上がらせました。前回よりもノイズが大幅に減少して、階調も滑らかです。一段と見栄えのする作品に仕上がりました。それにしても、この分子雲、凄いですね。このような分子雲に囲まれているオリオン大星雲を写し出せるなんて、一昔前では考えられなかったです。時代の進歩を感じます。今回、Nik CollectionというフリーソフトのPhotoshopプラグインを利用して、分子雲を炙り出したそうです。この機能を無料で使えるのは、嬉しいですね。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2016年12月 4日 (日)

SWAT-200によるIC405(勾玉星雲)周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、SWAT-200による「IC405(勾玉星雲)周辺」の作品を送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo●IC405(勾玉星雲)周辺
2016年12月2日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ(288mm, F4.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 露出300秒×21枚コンポジット SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) 撮影地 朝霧アリーナ
 
■コメント
朝霧高原は夜10時くらいから快晴に恵まれ、撮影を開始しましたが、途中でSWATの電池が切れたことに気付かずに暫く固定撮影をしてしまったり、三脚を蹴って極軸を狂わせたり(しかも2度)と、初心者にやってはいけないと教え聞かせることを一晩であらましやってしまいました(笑)。おかげで枚数が稼げないうえに、風が若干強くてぶれたのを修正処理したため、星雲の細かい模様まで精細に描写することはできませんでした。しかし、ぎょしゃ座のカペラからちょうど真南にあたるこの領域は、多くの星雲と星団が色彩豊かに輝いていて、冬の夜空の中でもオリオン座中心部に匹敵する美しさだと思います。是非多くの方に、自分のカメラに収めていただきたい領域ですね。
 
■係より
この日は金曜日の夜とあって、多くの天文ファンが撮影に繰り出したようです。私も房総へ出掛けましたが、他にも天文ファンの方がおみえになって、撮影を楽しんでいらっしゃいました。さて、今回お送りいただいたのは、将棋の駒の形をしたぎょしゃ座の下の方に広がる散光星雲です。カラフルで美しい領域を見事に捉えています。右下には分子雲も写っていますね。中央やや右の勾玉のような形をした大きな星雲がIC405勾玉星雲、左がIC410、その左上がIC417、上辺の散開星団がM38です。この領域は天の川の中なので、撮影対象が豊富です。ぎょしゃ座の美しい形はもちろん、周辺には、すばる、ヒアデス、ふたご座、オリオン座と冬のネオン街(笑)ですから、広角から望遠までたっぷり楽しめますね。それから、電池切れ。私も時々やってしまうので、気をつけてますが、事前にテスターで電圧を測って、7.5V(付属電池ケース9V用の時)以下の場合は数時間で切れるので、撮影には使わないようにしてます。弱った電池は月面撮影やセットアップ時の慣らし運転用にしてます。電池が切れる直前にはLEDが薄暗くなるので、明るさをこまめにチェックするとよいかもしれません。大事な遠征の時には、電源の心配がないように新品電池で臨むのがお勧めです。
晴れる日が増えてきました。冬の魅力ある天体を、ぜひまたお送りください。お待ちしています。このたびはどうもありがとうございました。

2016年11月27日 (日)

M42オリオン大星雲からNGC1999。

和歌山市にお住まいの福田将之様より、「M42オリオン大星雲からNGC1999」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 M42

●M42オリオン大星雲からNGC1999
2016年11月24日 ビクセン ED81S+TSRED80+75mm絞り環(500mm F6.7)  キヤノン EOS Kiss X6i改 IDAS HEUIBⅡ EOS MFA ISO1600 90秒露出×39枚コンポジット 総露出時間58.5分 SWAT-200にて自動追尾 撮影地 のかみふれあい公園
 
■コメント
11月24日にED81Sで撮影したM42~NGC1999を処理してみましたのでお送りします。EDレンズなので撮影開始時からの気温差が大きく、途中でピントを合わせなおしてフレーミングしなおしたり、雲の通過もあり、枚数を稼げませんでした。やっぱり、F6.7で1時間弱ではぜんぜん枚数足りません。控えめな処理で止めましたが、淡い部分はかなり荒れています。カメラに夜露がびっしり付くほど湿度が高い夜でしたが、SWAT-200の追尾に最小限の影響で済むようにと極力軽量に作った段ボールフードのおかげでヒーター要らずでした。次回また撮り増ししたいです。
 
■係より
いつもありがとうございます。口径比F6.7は今となっては決して明るくはないですが、ISO1600総露出1時間で、周辺の分子雲がここまで写し出せることにビックリしました。全体のトーンや彩度も、とてもニュートラルな仕上がりになっていて、見本のような作品といえますね。撮影日はとても夜露の多い夜だったとのことですが、自作の「超軽量段ボールフード」の効果は抜群で、ヒーターの必要がなかったのは凄いです。ちょっとした工夫で、弱点を補うのも天体撮影の楽しみでもあります。撮り増した画像も、ぜひお送りください。お待ちしております。
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機材は夜露でびっしょりですが、特製段ボールフードのおかげで、ヒーターなしでもレンズは曇りませんでした。

2016年11月21日 (月)

オリオン座南西部とカシオペヤ座ハート星雲周辺。

東京都八王子市の関原謙介様より、「オリオン座南西部」と「カシオペヤ座ハート星雲周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●オリオン座南西部
2016年10月30日 ニッコール105mm F2.8マクロ 絞りF3.2+ニコン D810A IDAS LPS-D1フィルター使用 ISO3200 150秒露出×20枚をStellaImage7でコンポジット 露光時間合計50分 ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 山梨県甲州市
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●カシオペア座ハート星雲周辺
2016年11月5日 ニッコール180mm F2.8 絞りF3.5+ニコン D810A IDAS LPS-D1フィルター使用 ISO3200 120秒露出×75枚をStellaImage7でコンポジット 露光時間合計150分 ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 山梨県甲州市
 
■コメント
オリオン座南西部は105mmマクロレンズを初めて星の撮影に使用して撮ったものです。105mmではバーチノフマスクによる回折像が明瞭でなく、ピント合わせに手間取りました。また、夜半過ぎからの突然の強風に翻弄された後、うす雲が広がってしまい、撮影枚数を稼ぐ事が出来ませんでした。再チャレンジしたいと思います。カシオペア座の星雲の撮影は安定した天候に恵まれ、150分の露出時間を稼ぐことが出来ました。コントラストの良い結果を得る事ができて、お気に入りの作品になりました。
 
■係より
いつもありがとうございます。今回はどちらもニッコールレンズによる作品で、上の「オリオン座南西部」は105mm/F2.8マクロをF3.2まで絞って撮っています。針の先で突いたような抜群にシャープな星像ですし、バーナードループや周辺の分子雲の濃淡も描き出せています。良いレンズですね。下は180mm/F2.8をF3.5まで絞って撮った「ハート星雲付近」です。天候にも恵まれて、総露光時間2時間半の大作です。このレンズも105mmマクロに負けないシャープさで、秋の天の川の星屑の中に「胎児星雲IC1848」と「ハート星雲IC1805」が階調良く浮き出ています。ぜひクリックして拡大して見てください。SWAT-350は焦点距離180mmで2分露出なら、何の問題もなくノータッチ可能です。広角から200mmクラスまではノータッチのお気軽撮影がお勧めです。夏から秋にかけて晴れなかった分、この冬は晴れる日が多いといいですね。またのご投稿、お待ちしております。

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