2018年5月18日 (金)

ダークホースと銀河中心周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、シグマ135mm Artとキヤノン40mmパンケーキによる作品をお送りいただきましたのでご紹介します。
 01_darkhorse

●ダークホース
2018年5月15日0時30分~3時00分 シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art 絞りF2.2 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 150秒露出×48枚コンポジット SWAT-310(PHD2で一軸オートガイド) PixInsightで画像処理 撮影地 天城山登山口駐車場
 
■コメント
5月14日から15日にかけての夜は、待ちに待った快晴。平日ではありましたが、梅雨入り前の最後のチャンスかもしれないと、天城高原への遠征を強行しました。
今回のターゲットは、有名なアンタレス周辺領域の東隣にある暗黒帯群です。全体として黒い馬のような形に見えることから、海外ではダークホース星雲と呼ばれることもあります。干潟星雲は干潟に見えなくても、これは馬に見えるんじゃないでしょうか。以前から一度撮ってみたいと思っていたのですが、割と大きく、300mmクラスだと1パネルでは撮り切れないため、なかなか撮る機会がありませんでした。しかし、135mmだとご覧の通りピッタリです。
天の川ということもあって暗黒帯の周囲は明るく、短時間で撮影することも可能です。色とりどりな星雲が目立つ領域ではないので地味ではありますが、複雑に入り組んだ暗黒帯に萌える(笑)という方にはお薦めですね。
 02_centerofgalaxy

●銀河中心周辺
2018年5月15日0時25分~2時15分 キヤノン EF 40mm F2.8 STM 絞りF3.5 キヤノン EOS kiss X5(改造) ISO1600 240秒露出×27枚コンポジット SWAT-200にてノータッチ追尾 PixInsightで画像処理 撮影地 天城山登山口駐車場
 
■コメント
回の遠征では、主力赤道儀を SWAT-310 に切り替えて以降、すっかり引退していたご隠居様(SWAT-200)に再びご足労いただきまして、主力機材でダークホースを撮っている傍らでもう1ショット撮影していました。
先ほどのダークホースとだいたい同じ方向ですが、やや広い画角で銀河中心付近の夏の主役たちを一網打尽にした格好です。ダークホースとバンビがちょうど背中合わせになっていますね。
SWAT-200 のターンテーブルに普通の自由雲台を付けて、そこにもう一人のご隠居様(EOS kiss X5)を載せ、極軸も極軸望遠鏡で簡単に合わせただけ。三脚は普通のカメラ三脚。ガイドはもちろんノータッチという、超お手軽撮影です。レンズはキヤノンの EF40mm F2.8 STM。いわゆる「40mmパンケーキ」で、コストパフォーマンスが抜群に高いことで有名なレンズですね。開放だと APS-C でも周辺部にコマ収差がやや見られますが、F3.5くらいにするとそれも十分解消されます。なにしろ上述の通りの超お手軽撮影だったので、こちらの機材一式は片付けに3分とかかりませんでした。これなら大して手間はかかりませんし、片手で持ち運べるほど軽量です。設定にそれほど難しいところもありませんので、天体写真入門向けシステムと言っても良いかもしれませんね。またご隠居にも現役バリバリで活躍してもらおうかと思います。
 
■係より
いま撮り頃を迎えている銀河中心部二題です。135mmの方は「こんな構図も合ったのか…」と思わせるような銀河の切り取り方で、アンタレスの東側の暗黒帯をターゲットにしました。海外では「ダークホース」と呼ばれてるそうですが、私はそれを初めて知りました。どう見れば馬なのか、ちょっとよくわからないです。(笑) それはそうと、複雑に入り組んだ暗黒帯がなんだか怖いような感覚になりますね。もう一点、40mmパンケーキレンズでの作品は、135mmで撮ったエリアを含む、銀河中心部をオーソドックスな構図で狙っています。このレンズは非球面レンズを使ったシンプルな構成で、とても軽くて薄く、お値段もリーズナブルなレンズです。APS-CサイズならF3.5まで絞るとご覧の通りの全面シャープな星像で、高級なレンズに見劣りしない性能ですね。初心者が気軽に星座撮影を楽しむのにピッタリな感じです。M8干潟星雲の左の明るい星が土星、そのすぐ下がM22球状星団です。ご投稿ありがとうございます。またよろしくお願いします。

2018年5月13日 (日)

SWAT-350ノータッチによるM83銀河。

前回に続いて大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、「SWAT-350ノータッチによるM83銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M83r

●SWAT-350ノータッチによるM83銀河
2018年5月10日21時20分~22時05分 シグマ 150-600mm F5-6.3 DG 600mm 絞り F7.1  キヤノン EOS X7i(IR改造) ISO6400 露出90秒×30枚をステライメージ8でコンポジット SWAT-350によるノータッチ追尾 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
最近オートガイド失敗する事を先日の作例写真で書きましたが、レンズを向ける方向によってという お言葉をいただき、南の空のM83を600ミリでM-GENでオートガイドしてみましたが、やはりオートガイドは失敗し流れていました。
そこでオートガイドはあきらめ 感度を倍にしてノータッチで撮影してみました。それが添付写真です。一部トリミングしています。ノータッチでここまで写るので、SWATは凄いです。極軸も合っていると思うのですが、今回M83の写真を添付しました。
 
■係より
オートガイドが安定しないようで苦戦されてますが、思い切ってノータッチに切り替え、M83銀河を撮影されました。オートガイドが失敗したときの流れの方向はどちらでしょうか。赤緯方向ならオートガイドはうまく機能していて、極軸の方位のズレが疑われます。M83はこの時間、ちょうど南中前後なので極軸の高度は多少ずれていても影響はないです。赤経方向なら、オートガイドの設定も考えられます。オートガイドの露出時間を短くして、感応度を上げたり、修正量などの微調整が必要かもしれません。その時にハンチングしてないかガイドグラフを見ながらチェックしてください。もしハンチングしてしまうなら、もう少し鈍くする必要があります。600mmともなると、ピクセル等倍で見て完全な点像に写すのは、大変困難ですが、この焦点距離でそこそこの点像が得られるようになると、技術的には1000mmでも大差ないです。ぜひ試行錯誤して、ものにしてください。このたびは、ご投稿ありがとうございました。またお送りください。

2018年5月10日 (木)

バンビの横顔。

大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、「バンビの横顔」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●バンビの横顔
2018年5月10日0時35分~ キヤノン EF70-200 F2.8 135mm 絞りF3.5 キヤノン EOS 6D(IR改造) ISO3200 露出60秒×36枚をステライメージ8でコンポジット SWAT-350によるノータッチ追尾 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
お世話になります。大分県の志賀です。今年の春はあまりいい空がなく、またシグマ望遠ズーム150-600の600ミリとM-GENで系外星雲を何回か撮影に挑戦しましたが、ガイド不良で成功しません。昨夜も晴れたのでM101をX7iと600ミリで撮影しましたが、少し流れてしまいました。なぜか原因が分かりません。もう長焦点はあきらめて、加曽利さんのブログに掲載されていた「バンビの横顔」を初めて撮影してみました。こんなバンビの横顔とか今まで知らなかった領域です。SWAT-350でノータッチガイドです。ノータッチだから簡単ですね。あらためて 中望遠でノータッチガイドが簡単でいいなあと知った次第です。
 
■係より
いつもご投稿いただきまして、ありがとうございます。春の銀河の長焦点撮影で流れてしまったそうですが、原因はいろいろ考えられます。一般的には単純に赤道儀の追尾精度不足、オートガイダーの設定不良やバランスが合いすぎてバックラッシュ中でのハンチング、極軸の設置不良、機材の固定力不足、強度不足による撓みなどなど…。それらが複合していることもあるので、なかなか厄介です。簡単に解決したり、時間がかかったり…。レンズを向ける方向によって症状が変わることもあります。流れる方向を確認して、怪しいと思うところを一つひとつ潰して原因究明してみてください。手っ取り早く撮影するには、感度を上げて、星像が流れない露出時間以内に切り詰め、多枚数コンポジットするといいです。EOS 6Dは画質がよいので、ISO6400でもそこそこ使えますよ。
さて、今回はEF70-200ズームを135mm F3.5にセットして撮影したバンビの横顔です。上下の赤い散光星雲もバランスよく構図に取り込めています。ピントもガイドも申し分なく、素晴らしい出来栄えですね。ご自宅ベランダで、しかも気軽なノータッチ追尾でここまでの作品が撮れるのが、なんとも羨ましいです。ぜひまたお送りください。お待ちしております。

2018年5月 8日 (火)

西伊豆天城牧場付近からの天の川。

東京都八王子市の関原謙介様より「西伊豆天城牧場付近からの天の川」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●西伊豆天城牧場付近からの天の川
撮影日 2018年4月22日1時00分~2時30分 AF-S Nikkor 14-24mm F2.8G ED 16mm 絞りF3.5 ニコン D810A ISO1600 120秒露出×29枚コンポジット 総露出時間58分 地上画像および星空背景画像(固定撮影) 20秒露出×8枚 PixInsightで加算処理後PhotoshopCS6で画像処理 SWAT-350によるノータッチ追尾撮影 撮影地 静岡県西伊豆町西天城高原
 
■コメント
この天の川は4月22日の未明に撮ったものです。この日は月が沈むのも遅いので、天の川だけを撮影対象にして露光をたっぷりと1時間かけました。この日は伊豆でも珍しいくらいのよい透明度で、天の川の濃淡が肉眼でもはっきりと見えました。そのせいもありコントラストの良い天の川が撮れたかと思います。次回からは地上風景も良いところを探し、よりドラマティックな天の川を狙いたいと思います。
 
■係より
美しい夏の天の川をありがとうございます。透明度がよかったこともあって、地平から昇る天の川をコントラストよく捉えていますね。いつもながらのナチュラルな仕上げも素晴らしいです。今後、地上風景も取り込んだ星景写真を狙うとのことですので、よりアーティスティックな作品が期待されますね。楽しみにしております。ぜひまたお送りください。

2018年5月 5日 (土)

天文台に懸かるアンタレスと天の川。

前回に続いてチェコのアマチュア天文学者、Zdenek Bardonさんから、ラシヤ天文台にて撮影した星景写真をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Sasori
Photo

●天文台に懸かるアンタレスと天の川
2018年3月15日 Zeiss Milvus 18mm F2.8 ニコン D810A 星野 ISO3200 60秒露出×10枚 地上(固定) ISO3200 60秒露出×16枚 SWAT-300にて自動追尾 撮影地 チリ ラシヤ天文台のESO観測所 ※星座入り画像は係が作成しました
 
■コメント
先日は「チリ、ラシヤ天文台からの黄道光」をフォトギャラリーに掲載していだきありがとうございます! 私にとって大きな栄誉です! 私はチリのラシヤ天文台でたくさんの画像を撮影しました。そのうちの一枚をお送りします。
 
■係より
前回に続いてため息が出るような南天の星空をお送りいただきました。南天だけにさそり座が逆さまになりますが、こんな低空まで抜群の透明度で光害とは無縁の地の素晴らしさを感じずにはいられません。高度な画像処理テクニックで超広角の星景写真をとても美しく仕上げています。構図に天の南極が入っていたので、参考になるように星座線入りの画像を作ってみました。今回のレンズは前回と異なる Zeiss Milvus 18mm F2.8ですが、このレンズも周辺まで良好な星像を結んでいます。南天の天の川の続きも見てみたいですね。Bardonさん、ありがとうございました。ぜひまた投稿してください。お待ちしております。
 5aec0cd32

Bardonさんと愛機のSWAT-300。

SWAT-300と私のスナップ写真もお送りします。チェコでSWAT-300を使用するには、日本とは北極の傾きが異なるので、特別なウェッジを作って対応しました。

2018年4月30日 (月)

チリ、ラシヤ天文台からの黄道光。

チェコのアマチュア天文学者、Zdenek Bardonさんからチリにあるラシヤ天文台にて、SWAT-300で撮影した星景写真をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Zod_light_moon_bardon18_

●大気光と黄道光
2018年3月15日 Zeiss Otus 28mm F1.4 ニコン D810A ISO1600~3200 露出1~60秒 SWAT-300にて自動追尾 撮影地 チリ ラシヤ天文台のESO観測所
  
■コメント
私はチェコのアマチュア天文学者です。 2年前に大阪でSWAT-300を購入しましたが、それは素晴らしい一軸赤道儀で、私はとてもとても満足しています! パーフェクトな製品をありがとう! そのSWAT-300をチリのラシヤ天文台にあるヨーロッパ南天天文台(ESO)の観測所に持って行った際、撮影の機会がありました。
私は数週間前にチリから帰国しました。チリのラシヤ(ESOの観測所)で過ごした2週間は目覚ましいもので、天気は晴れ。私は熱心なアマチュア天文学者ですから、この機会を利用しなければなりません。滞在中に撮影した画像の一枚、「大気光と黄道光」を送ります。今回、異なる露出を合成しなければならなかったのと、新月2日前の月明かりと黄道光の処理はとても難しかったです。
 
■係より
Zdenek Bardonさん、初投稿ありがとうございます。チリにあるESO観測所からの星空です。素晴らしい透明度で低空までたくさんの星が写っています。砂漠地帯で標高2000mを超えるので、日本の空とは比較にならないほどの星空なんでしょうね。画像の上辺にM16、M17が写っています。ツアイスの28mmレンズの星像もシャープで、ため息がでる美しさです。それから、SWAT-300を絶賛していただいて、ありがとうございます。末永くご愛用ください。またの投稿、お待ちしています。

2018年4月25日 (水)

アンタレス周辺とIC4592。

東京都八王子市の関原謙介様より「アンタレス周辺とIC4592」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Sasori_small22

●アンタレス周辺とIC4592
撮影日 2018年4月21日0時30分~3時30分 Samyang 135mm F2.0 ED 絞りF3.5 ニコン D810A ISO1600 180秒露出×54枚コンポジット 総露出時間162分 PixInsightで加算処理 ステライメージ8、PhotoshopCS6でさらに画像処理 SWAT-350とMGENによる1軸オートガイド 撮影地 静岡県松崎町
 
■コメント
申し訳ありません。蒼月様の作品とほとんどかぶってしまいました。先週金曜の晩から土曜日(21日)の未明は、久しぶりに穏やかに晴れた晩でした。(湿度が高く空の透明度はそこそこ程度でしたが、そんな贅沢は言ってられません。) さそり座も昇ってくるのが早くなり、風もほとんどなかったのでガイドも安定し、撮影した全てのコマを使う事が出来たこともあり、今回はトータル3時間近い露光時間を確保できました。この視野での撮影を2月から何度か試みていたのですが、露光時間を確保できた事で、今回なんとか満足できる結果が得られたようです。
 
■係より
前回の蒼月さんに続いて、関原さんのアンタレス周辺です。カブっても大いに歓迎です。このエリアは非常に美しく、みなさん狙ってますので、ある意味当然ですね。機材が異なるのも参考になります。蒼月さんと同じ135mmですが、関原さんは、Samyang製の135mm F2.0による作品です。F3.5まで絞って、最周辺まで鋭い星像です。3時間近い露出と上等な画像処理で、散光星雲や分子雲を見事に表現できました。あまりにも素晴らしいアンタレス周辺が続いて、私が房総で撮った作品はお蔵入りが濃厚です。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2018年4月23日 (月)

アンタレス周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、シグマ 135mm F1.8 Artで撮影した「アンタレス周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Antares

●アンタレス周辺
2018年4月21日0時40分~3時35分 シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 240秒露出×30(F2.2)+60秒露出×15枚(F2.8)+15秒露出×15枚(F2.8) SWAT-310(PHD2で一軸オートガイド) PixInsightで画像処理 撮影地 天城山登山口駐車場
 
■コメント
久しぶりに快晴の天気予報を受けて、融雪して間もない天城高原に行ってきました。予定ターゲットは未明の南天。関東近郊で南天を撮るならやはり天城ですね。この日の天城は透明度は今ひとつだったものの、一晩中快晴で、
珍しく風がほとんどない好条件に恵まれました。ところが、カメラ制御やオートガイドに使うPCを新しくしたばかりで、QHYカメラのドライバーをインストールし忘れるという大失態を演じてしまったのです。さすがに「今日は終わった」と諦めかけましたが、たまたま隣で撮影していた方がネットからダウンロードしてくださり、おかげで事なきを得ました。生まれて初めて「神様いた」と思いましたね(笑)。まさに九死に一生を得た思いがしました。あの方にはこの場を借りてお礼申し上げるとともに、ご覧の皆さんには、新しい機材を導入した時には事前の動作確認に手を抜いてはいけない、という教訓としていただきたいと思います。
さて、そんなこんなで撮影したのはこちら。アンタレス周辺です。SIGMA 135mm Artレンズの光学性能の高さは既に広く知られていますが、フルサイズ周辺部の星割れがほぼ解消されるという意味で、F2.2の明るさから常用できるところが素晴らしいですね。アンタレス周辺のカラフルな領域と青い馬頭星雲が程よく納まる画角も良いですね。
なお、今回の画像も高解像度版を flickr に置いてありますので、こちらもご覧いただけると幸いです。
https://flic.kr/p/2541vF4
最後に、帰りの伊豆スカイライン(滝知山展望台)から見た朝日が非常に美しかったので、それも撮ってみました。眼下の街は熱海です。かなり霞んではいましたが、一晩中撮影した後の帰り道でこういう景色に出会えると、疲れが吹き飛びますね。
 
■係より
PixInsightでの画像処理入門を連載していただいている蒼月様の最新作で、20日の夜に撮影したアンタレス周辺です。このエリアは、赤、青、黄の散光星雲に暗黒星雲や分子雲が入り混じるとてもカラフルで美しい印象的な星域です。天城の暗い空とたっぷりの露出、高度な画像処理で、シグマ 135mm Artレンズの性能を見事なまでに引き出した作品となっています。それにしてもシャープな星像ですね。フルサイズ最周辺までほとんど収差を感じさせない点像です。画像処理も申し分なく、アンタレス周辺の複雑な星雲はもちろん、右上の青い馬星雲もきれいに描出されていて、お手本となる作品です。わたしも房総でちょうど同じ構図で撮ったのですが、蒼月さんの作品があまりに素晴らしいので、ブログに掲載する気がなくなりました。(笑) ご投稿ありがとうございました。また素敵な作品を期待してます。
 Sunrise

伊豆スカイラインからの日の出。

2018年4月16日 (月)

南伊豆で撮った天の川。

前回に続いて東京都八王子市の関原謙介様より「南伊豆で撮った天の川」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●南伊豆で撮った天の川
撮影日 2017年4月30日 AF-S Nikkor 14-24mm f2.8G ED 14mm 絞りF4 ニコン D810A ISO1600 180秒露出×9枚コンポジット 総露出時間27分 PixInsightで加算処理 SWAT-350によるノータッチ追尾 地上画像は固定にて180秒露出×1枚 PhotoshopCS6で画像合成 撮影地 静岡県南伊豆町
 
■コメント
天候に恵まれず撮影が出来ない事もあり、これまでの撮影画像を再処理してみたりしています。この天の川は約1年前の昨年4月30日に南伊豆で撮影したものですが、1年前はうまく処理が出来ず、あきらめて放置してあったものです。そこで最近の腕前(笑)で処理してみました。まだまだ「完璧」からはほど遠いですが、なんとか見られるくらいには処理できたかと思います。
 
■係より
前回の夏の天の川に続いて関原さんの天の川です。撮影は昨年の4月ですが、これまで放置してあったものを最新の画像処理テクニックで処理されたそうです。条件のよい南伊豆だけあって、天の川中心部が浮かび上がって見えます。また、無理に炙らず、とてもナチュラルに仕上げてあるのがとても良いです。最近は派手に炙った彩度もコントラストも高めな天の川をあちこちで見てるので、こういった仕上げはなんだかホッとさせてくれます。関原さんのように自身の処理テクニックを確認する意味でも、過去のデータを再処理してみるのも面白いです。デジタルならでは楽しみ方でもありますね。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2018年4月 7日 (土)

夏の天の川。

東京都八王子市の関原謙介様より「夏の天の川」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Combine_sma

●夏の天の川
撮影日 2018年3月25日 AF-S Nikkor 14-24mm f2.8G ED 14mm 絞りF3.5 ニコン D810A ISO1600 80秒露出×24枚コンポジット 総露出時間32分 PixInsightで加算処理 SWAT-350によるノータッチ追尾 地上画像は固定にて20秒露出×11枚コンポジットをステライメージ8で加算処理 PhotoshopCS6で画像合成 撮影地 長野県南牧村
 
■コメント
夏の天の川を撮りに長野県野辺山高原へ遠征しました。と言っても、夜中に現地に着くと曇り空と強風に迎えられ、あやうく帰るところでしたが、2時半頃から晴れ上がり、なんとか撮影できました。
ここは星空を売りにして観光を振興しようとしている土地のはずなのに、とにかく空、地上とも明るく、少々ガッカリです。不要な照明ぐらい消して欲しいものです。地上風景が明るく星画像との合成に苦労しました。あまりあら探しをせずに見ていただきたくお願い致します(笑)。
 
■係より
3月下旬ともなると、もう夏の天の川の撮影が楽しめますね。今回は野辺山まで遠征しての14mm超広角による作品です。さそり座からはくちょう座まで、東の空に横たわる夏の天の川を写し出していただきました。到着時は曇っていたそうですが、撮影時には快晴になってくれて、14mm超広角でも雲ひとつない見事な作品に仕上がりました。干潟星雲から北アメリカ星雲まで、点在する赤い散光星雲も確認できますね。地上と星空を別々に撮影して合成する「新星景」と呼ばれる撮影方法は、不自然な仕上がりになりがちですが、関原さんは違和感のないとても自然な感じで雰囲気をうまく醸し出しています。右上の輝星は木星、干潟星雲の左下が火星、さらに左下が土星です。この夏はいろいろ忙しくなりそうですね。(笑) ご投稿ありがとうございました。また撮れたら、お送りください。お待ちしています。

2018年3月31日 (土)

月齢7.6。

東京都八王子市の上村裕様より、ボーグ107FLによる「月齢7.6」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Moon76

 

Moon76_1

 

Moon76_2

 

●月齢7.6
2018年3月25日20時9分~ ボーグ 107FL+フラットナー 1.08×+キヤノン EF 2x III+ケンコー 2×テレプラス 合成焦点距離 2592mm/F24.2 ソニー α7RIII ISO400 1/50露出 品質上位30枚(349枚中)をAutoStakkert!3で合成 Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 東京都八王子市 ※南部と北部は拡大トリミング
 
■コメント
最近は好天が続いていますが、月は太るばかり(笑)、次の新月期までこの調子が続けばいいですね。先週末から良好なシーイングに恵まれており、久しぶりに月面を撮影しました。光学系は普段撮影に使っているボーグ107FLですが、カメラをSony α7RIIIにしました。シャッターショックだけでブルブルと画面が揺れるほどの長焦点撮影の場合、ミラーレスカメラの電子シャッターは非常に有効で、一眼レフと比べるとシャッターショックが収まるまで次の撮影を待つ必要がありません。10fpsの高速連写と相まって大量の枚数を短時間で得ることができます。また、この場合でも14bit RAW出力できるようになったので、輝度差の大きい月面撮影には後処理で好都合です。欠点は、膨大なデータ量ですね。(笑)

久しぶりの月面撮影とあって、ピント合わせに時間をとられましたが、こんなものでしょうか。ライブビューでは、時折ピタッと止まるときに見える微細なクレーターにゾクッとします。全体の画像に加えて、トリミングした画像もお送りします。これでも50%リサイズです。拡大撮影はCMOSカメラの独壇場ですが、4000万画素オーバーともなると細部もなかなか見ごたえがありました。高解像度のディスプレイで等倍で鑑賞するのもいいですね。
 
■係より
好シーイングに恵まれての上弦の月です。実にシャープに撮れてます。カメラを高画素ミラーレスのSony α7RIIIに変えての作品で、シャッターショックのない電子シャッターで撮影できるので、メカニカル部品に負担をかけることなく、短時間に多枚数の撮影が可能になります。まさに月面撮影にうってつけのカメラですね。RAWから丁寧に処理していて階調も申し分なく、拡大トリミングは細部までシャープさを保っていて見応え充分です。
ご投稿ありがとうございました。これからも春から夏の好シーイングで月面や惑星をお楽しみいただければと思います。ぜひまたお送りください。

2018年3月27日 (火)

オリオン座モザイク合成。

東京都八王子市の関原謙介様より「オリオン座モザイク合成」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo_2

●オリオン座モザイク合成
撮影日 2017年12月~2018年3月 Samyang 135mm, F2.0 ED 絞りF3.2またはF4  IDAS LPSD1またはOptron clear sky filterフィルター使用 ニコン D810A ISO1600 総露出時間約7時間 PixInsightで加算処理 ステライメージ8、ニコンキャプチャーNX2、 PhotoshopCS6で画像処理 SWAT-350とMGENによる1軸オートガイド 撮影地 静岡県松崎町、静岡県富士宮市朝霧高原など
 
■コメント
この冬にSamyang 135mmレンズで撮ったオリオン座をモザイク合成してみました。合成に用いた画像は4枚で、それぞれ、90ー120分程度の(トータル)露出時間で撮ったものなので、全体でのトータル露出時間は7時間程度でしょうか。撮影時には光害除去フィルターを使用しています。西側(右側)の淡い反射星雲の部分も撮って合成に加えるつもりだったのですが時間が取れず断念しました。来シーズンの楽しみにしておきます。
 
■係より
この冬にSamyang 135mmで撮影したオリオン座まわりの総決算としてモザイク合成したモノです。画角としては85mmレンズくらいでしょうか。オリオン座の主な撮影を網羅してますね。モンキー星雲もオリオン座なのですが、それを入れようと思うと35mmレンズくらいじゃないとバランスよく収まらないです。そう考えるとオリオン座は巨大ですね。その総決算のオリオン座ですが、ナチュラルな落ち着いた色調で仕上げてあり破綻がありません。モザイクによるよりシャープな星像が全面に拡がって圧倒されます。素晴らしい作品です。来期はさらに西側も取り込む予定ととのことです。今から楽しみですね。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2018年3月23日 (金)

コーン星雲、バラ星雲周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、ボーグ71FL+SWAT-200による作品をお送りいただきましたのでご紹介します。

20180317_cone_rosette

●コーン星雲、バラ星雲周辺
2018年3月17日20時00分~23時00分 ボーグ71FL+レデューサー0.72×DGQ[7872](絞りM75で径65mmに絞る) 合成焦点距離 288mm F4.4 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 210秒露出×22枚×2パネルモザイク SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsight、Astro Pixel Processorで画像処理 撮影地 千葉県大多喜町
 
■コメント
3月17日の土曜日、新月期の貴重な晴れ間を狙って房総に出かけ、加曽利社長とご一緒させていただきました。私の機材トラブルにも臨機応変に対応していただき、ありがとうございます。ご一緒させていただかなかったら単なる長距離ドライブになるところでした。迅速で手厚いユーザサポートに感謝感激です。
さて、この日の空は透明度がやや悪かったのですが、冬の星雲の撮り納めを飾るべく、メジャーなコーン星雲とバラ星雲周辺を撮影し、モザイク合成しました。しかし、さすがにこの時期ですから、すぐに西の空低く傾いてしまいます。撮影終了時には写野右端が仰角20度ほどにまで低くなっていたので、神奈川方面の光害の影響を強く受け、全体的に低コントラストな画像になってしまいました。さらに、この日は予報通り日付が変わる頃には曇ってしまい、明け方の夏の天の川にはお目にかかれませんでしたが、それでも今年に入ってまともに撮影できたのは初めてでしたので、1エリア撮影できただけでも満足です。今年は天候に恵まれるよう祈るとともに、SWATにもますます活躍してもらうつもりですので、引き続きサポートのほど、よろしくお願いいたします。なお、今回の画像も高解像度版を flickr に置いてありますので、こちらもご覧いただけると幸いです。
https://flic.kr/p/22D1pBW
 
■係より
先日ご一緒させていただいたときの作品ですね。あのときはまだ撮影開始前だというのに蒼月さんの「うわぁ~大失敗した!」という絶望的な叫びが山にこだましてましたね。とにかくサポートできてよかったです。といっても極軸を合わせただけですが…(笑) さて、今回はシーズン最終盤のバラ星雲付近です。ボーグ71FL+レデューサーのシャープな星像は定評がありますが、それを横構図でクリスマスツリー星団とバラ星雲に分けて撮影し、2パネルモザイク合成したことで、全面に針で突いたような超シャープな星像が拡がりました。まだ空が暗くなりきる前の20時からの撮影ですが、いつもながらの見事な画像処理でここまで高水準な作品に仕上げられるのは、蒼月さんの力量に負うところが大きいです。いつもありがとございます。今後もSWATをよろしくお願いします。

2018年3月21日 (水)

マルカリアンチェーン。

東京都八王子市の上村裕様より、ボーグ107FLによる「マルカリアンチェーン」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Markarianschain

 

Markarianschain2

●マルカリアンチェーン
2018年3月13日22時15分~ ボーグ 107FL+フラットナー1.08× 合成焦点距離 648mm F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 180秒露出×71枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド PixInsight、Photoshopで画像処理 撮影地 山梨県北杜市 ※下は拡大トリミング
 
■コメント
13日の夜、快晴の予報を見て、久しぶりに山梨まで遠征しました。春霞の影響か、透明度はあまり高くありませんでしたが一晩中快晴に恵まれました。この季節、夜半前には春の銀河が撮影の好機を迎えます。春の銀河まつりですね。(笑) 狙いは、おとめ座のマルカリアンチェーンです。650mmで狙うと流石に迫力があり、銀河それぞれのディティールが出てきます。彩度を高めて銀河それぞれの色の違いを強調しました。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。今回は春の訪れを感じるおとめ座銀河団「マルカリアンチェーン」です。107FLで3時間もの露出ですから、作品のレベルも自ずと高水準になります。ノイズも少なく、彩度を高めた銀河も自然で美しく、見事な作品に仕上がりました。春の空は、ポタ赤ではあまり撮るものがないですが、いくつか面白い対象があります。そのひとつが、このマルカリアンチェーンですね。そろそろ明け方には夏の天の川も狙える季節になりました。また作品が仕上がったら、お送りください。お待ちしております。

2018年3月 9日 (金)

M78付近とエンゼルフィッシュ星雲。

東京都八王子市の関原謙介様より、「M78とバーナードループ」と「エンゼルフィッシュ星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M78

●M78とバーナードループ
撮影日2018年1月13日 コーワプロミナー500mm+レデューサーTX07(換算350mm)F4  IDAS HEUIB-IIフィルター使用 ニコン D810A ISO1600 300秒露光×21枚をPixInsightで加算処理 トータル露出時間105分 ステライメージ8、ニコンキャプチャーNX2にて追加で画像処理 SWAT-350とMGENによる1軸オートガイド 撮影地 静岡県松崎町
 Photo

●エンゼルフィッシュ星雲
撮影日2018年2月12日 Samyang 135mm, F2.0 ED 絞りF4  IDAS LPSD1 フィルター使用 ニコン D810A ISO1600 240秒露光×27枚をPixInsightで加算処理 トータル露出時間108分 ステライメージ8、ニコンキャプチャーNX2、 PhotoshopCS6にて追加で画像処理 SWAT-350とMGENによる1軸オートガイド 撮影地 静岡県富士宮市朝霧高原
 
■コメント
年が明けてからあまりいい条件に恵まれず、画像の投稿も久しぶりになってしまいました。今年の冬の西伊豆は、晴れるとものすごい強風が吹き荒れ、ようやく風が収まったと思ったらすぐに雲がやってきます。気象に毒づきながらの撮影となっています。「M78とバーナードループ」はこれまでも何度か撮影を試みた領域ですが、ようやく構図も決まり2時間近い露光時間を確保できました。(これまでは、構図に手間取り妥協して見切り発車で撮影を行っても、処理をしてみると構図が気に入らずボツにしたことが何回かありました。)「エンゼルフィシュ星雲」はSamyangの135mmを使いました。このレンズ、評判のシグマアートレンズ135mmとどのくらい差があるのでしょうか? 価格的には半分以下なので、さしずめ貧者のシグマアートレンズでしょうか(笑)。この写真は、そのままではちょっと寂しいので、画像処理で反射望遠鏡写真のような光条を明るい星に入れてみました。ところで、今年からPixInsightを加算処理に使い始めました。スターアラインメントやフラット補正の性能が非常に高いと感じています。別の日に撮ったかなり視野の異なる画像や、風景がかなりの部分を占める星景画像も問題なく位置合わせができたのには感激しました。
 
■係より
いつもご投稿ありがとうございます。そろそろシーズン終了が近くなってきたオリオン座の散光星雲を二題お送りいただきました。いずれの作品も、たっぷり露出した元画像を丁寧に画像処理して、素晴らしく美しい作品に仕上げています。恒星がうるさくならないように輝度をやや抑え、星雲の炙り出しも無理がなく、とてもナチュラルなお手本のような作品として鑑賞できます。お見事です。Samyangの135mmはシグマ Artの半額ということですが、これだけシャープですと充分に価値がありますね。Samyangレンズは私自身は使ったことがないのですが、耳にするのは「とてもシャープ」と評価する方がいる一方、「片ボケでダメ」という方も多くて、手にした個体の当たり外れで評価が分かれるようです。最近は複雑な光学設計をコンピュータでやるようになったので、極端ですが理想的な光学系の設計はどのメーカーでもできるようになりました。それを作るか作らないかは各メーカーの考えによるところが大きいと思われます。また、最新の光学系は枚数が多く、設計値通りの性能が出るようにバラツキ無く組み上げるの非常に難しいともいえます。そのため、個体差が小さいメーカーが優秀なメーカーといえるかもしれませんね。話がそれてしまいましたが、またのご投稿をよろしくお願いします。

2018年3月 4日 (日)

85mmレンズで撮るバラ星雲付近。

東京都八王子市の上村裕様より、シグマ85mm Artによるバラ星雲付近をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Ngc2244
Ngc2244_2

2018年2月17日21時23分~ シグマ 85mm F1.4 DG HSM Art 絞りF2.8 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 90秒露出×47枚コンポジット SWAT-350にてノータッチ追尾 PixInsight、Photoshopで画像処理  撮影地 千葉県大多喜町 ※下は拡大トリミング
 
■コメント
CP+は大盛況でしたね! 遅くなりましたが、先月撮影したバラ星雲周辺をお送りします。青ハロがしぶとくてお蔵入りにしようと思ってましたが、なんとか処理しました。(笑)
新月期で雲こそないもの、断続的に突風が吹く中、長焦点は諦めてシグマ 85mm Artでバラ星雲周辺を狙いました。天の川の中に位置するので、ものすごい数の星が写ります。淡いHαを炙る一方で、恒星が煩くならないように仕上げました。先日の加曽利さんのブログで掲載されていたクリスマスツリー星団付近は画面中央やや上にあります。シグマ 85mm Artの解像性能は非常に優れており、この焦点距離でもその概形を認識できます。久しぶりのカメラレンズによる撮影でしたが、コンパクト機材でノータッチ追尾とお手軽でした。
 
■係より
CP+は例年を大幅に上回る来客があり、連日大賑わいでした。ボーグさんでは例年なら余って持ち帰る部数のカタログを用意したにも関わらず、3日目の午後早くに底をついてしまったそうです。
さて、今回お送りいただいたのはシグマの85mm F1.4 Artによる作品です。Artシリーズだけあって、さすがの解像度ですね。拡大トリミングを見ても、とても85mmで撮影したとは思えない解像力です。バラ星雲は天の川の中にあるので、微光星で埋め尽くされますが、画像処理で星雲を炙り出す過程でその微光星の輝度が高くならないように処理しています。入り組んだ暗黒帯もよく表現されていて、素晴らしい出来栄えですね。青ハロは絞ると軽減されることが多いですが、せっかくの明るさがもったいないですし、回折による光条もいやらしいですね。少しくらいなら雰囲気があって、あえて補正しないのもありですが、FlatAideProの青ハロ軽減機能を使うのも簡単でいいかもしれません。このたびはありがとうございました。またの投稿、お待ちしております。

2018年2月17日 (土)

バラ星雲。

大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、「バラ星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 R

●バラ星雲
2018年2月13日19時15分~ シグマ 150-600mm F5-6.3 絞りF7.1 キヤノン EOS X7i(IR改造) ISO3200 露出180秒×19枚コンポジット SWAT-350+M-GENによるノータッチ追尾 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
本日の作例写真は「バラ星雲」です。画面いっぱいに迫力あるバラ星雲を撮影しました。撮影日は2月13日、それまで強風続きでした。カメラはASP-CのEOS X7iです。今回、ユニテックの新しい回転ユニットを購入し、その最初の撮影実験です。7時15分から32枚撮影しようと設定し始めたのですが、途中で撮影画像を確認したら何故か星が流れて たぶん極軸がこれまでの強い風の震動で動いたのだと思います。ポールマスターで真北を再調整し、撮影を再開したのが8時20分。ところが、再び流れるカットが出てしまい、使えそうな19枚をコンポジットしました。重りをより東に移動させていたのですが、子午線越えあたりから、オートガイドが失敗していていたようです。
足腰が悪く、いつも星図をしゃがみこんで見て、立ち上がるのが非常に困難でした。そこで 昨日急遽作りあげたのが星図書見台です。これは35年前自分で購入したタカハシのシャフト軸用雲台をまだ捨てずに持っていたから、これを利用した次第です。回転ユニットの目盛りで導入するのにまだ慣れていないので、星図とファインダーを見比べるという原始的な方法ですが、もう頭も老化して、あれどのくらいの角度だったかなと、また星図を見るのに近くに星図がある方が便利だと思って作ってみました。カメラを置く架台も合板作りですが 縦横にバランス調整できるよう工夫しています。まだ試してませんが 是非ブログをご笑覧ください。ブログアドレスは↓です。
http://takosyasin.blog.fc2.com/blog-entry-2591.html
 
■係より
いつもご投稿、ありがとうございます。今回は画面いっぱいの大輪のバラですね。志賀さんもすっかり画像処理をマスターされて、美しい作品を連発ですね。600mmのガイドも完璧です。といっても子午線越えあたりでご苦労されたようです。バランスが変わってきて、バックラッシュの中でふらつくのが失敗する原因のひとつですが、撮影前にその角度まで鏡筒を回して、バランスを確認すると失敗の確率が下がります。また、M-GENの表示をガイドグラフにしておくと、ガイドが暴れたしたときにすぐに確認できて便利です。SWAT-350は目盛環があるので、導入はそれを使うと便利です。ただし、SWAT-350は一般的な指標と一緒に回らない目盛環でなので、目盛りを基準星に合わせてすぐは赤経恒星時目盛環として使えますが、時間とともズレてしまいます。その都度合わせ直すのも面倒なので、基準星からの差分を求めて使うことになります。たとえばバラ星雲を導入するなら、ベテルギウスを視野に導入して基準星とし、赤経を東に40m、赤緯は南に2.5°動かせば導入できます。あらかじめ差分を計算ししておくことで、撮影対象を簡単に導入できます。私はずっとこの方法なので、ファインダーはなくてもまったく問題ありません。ぜひ目盛環を使いこなしてください。ちなみに、近日発売予定のSWAT-310は赤経目盛環が指標と一緒に回る「赤経恒星時目盛環」なので、最初の基準星で目盛りを合わせさえすれば、以後、天体の座標にレンズを向けるだけで、簡単に導入できます。差分を計算する必要はありません。

2018年2月12日 (月)

冬の散光星雲。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、「冬の散光星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●冬の散光星雲
ニコン AF-S 58mm f/1.4 G 絞りF2.8 ニコンD810A ISO800 4分×6枚コンポジット SWAT-200赤道儀でノータッチ追尾
 
■コメント
SWAT-200による作例をお送りします。いつもはソフトフィルターを使って1枚撮りで星座写真を撮影していましたが、今回はフィルターなし、コンポジットで処理してみました。F2.8まで絞ると周辺減光が少ないので、画像処理が楽でした。総露出時間24分でも淡い散光星雲が浮かび上がってきました。次回は倍の1時間くらいじっくり露出してみたいと思います。もっとコントラストを強調しても画像の荒れが抑えられると思います。また、極軸合わせにはPolemasterを使いましたが、標準レンズくらいの焦点距離でも追尾ミスがなくなり快適でした。
 
■係より
いつもありがとうございます。今回はニコン純正の58mm F1.4をF2.8まで絞っての撮影です。オリオン座を中心に横構図で狙っています。タイトルの通り、冬の散光星雲が画面いっぱいに拡がっています。冬の天の川も夏と違った色調が出ていてとても美しく、トータル24分露出とは思えない仕上がりとなりました。あらためて見てみるとバラ星雲はオリオン大星雲より大きいのですね。あまり意識してなかったです。またの投稿、よろしくお願いします。

2018年2月 5日 (月)

オリオン座。

大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、HKIR改造したキヤノン EOS6Dでの初作品をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Orion1

●オリオン座中心部
2018年2月4日 キヤノン EF70-200mm F2.8 200mm 絞りF3.2 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 露出80秒×40枚+20秒露出×6枚コンポジット SWAT-350によるノータッチ追尾 撮影地 大分県佐伯市
 Orion2

●オリオン座
2018年2月4日19時~ キヤノン EF70-200mm F2.8 100mm 絞りF3.2 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 露出60秒×55枚コンポジット SWAT-350によるノータッチ追尾 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
今まで天体写真はキヤノンEOSの天体用に改造されたX7iを使っていました。天体撮影をするのに長焦点の望遠レンズがいらないだろうとか中心部の画像だけ使うからいいだろうと考えていました。ところが天体用にEOS 6Dを使っている人が多い事を今年になり気付きました。他の人の作品ほとんど見ないからです。
自分は5年以上前の天体写真を始める以前、これからフルサイズカメラも使ってみようと思い、このEOS 6Dをカメラ店でつい衝動購入したのですが、一眼レフはそれまでの趣味に必要が無く、結局コンパクトデジカメばかり使って自分の趣味のホームページ用写真を撮っていました。そのような理由で、まったく使わず新品同様状態で持っていました。でも最近、使わない方が勿体ないと考え、EOS 6DをハヤタカメラにIR改造を依頼しました。それがつい最近戻ってきました。
そして昨夜、その改造6Dを使ってオリオン座にレンズを向けてみました。自分の初めてのフルサイズカメラによる天体写真です。赤道儀はいつも通りSWAT-350です。昨夜はベランダ前のイチゴ栽培のハウスに電気照明が灯らなかったのが幸いでした。九州でも昨日は氷点下2度くらいでした。
 
■係より
IR改造したキヤノン EOS 6Dと純正70-200F2.8レンズによる作品です。これまでAPS-Cサイズでしたが、今回初めてフルサイズの6Dの使われたそうです。6Dは天文ファンに人気が高く、私もIR改造したボディを2台使っています。高感度時のノイズが比較的少なく、ISO3200でも充分に使えるのが人気の理由と思います。ボディも軽いし広角撮影時の画角の広さも魅力がありますね。さて、今回その6Dでの初作品となるオリオン座をお送りいただきました。70-200F2.8ズームの100mmと200mmで撮った作品ですが、赤い散光星雲がよく写っていて、かなかな見応えがありますね。ご自宅のベランダ撮影とは思えないできばえです。これからも6Dをぜひ使いこなしてください。またのご投稿、お待ちしております。

2018年2月 3日 (土)

1月31日の皆既月食、その2。

前回に続いて、東京都八王子市の上村裕様より、皆既月食中の画像をお送りいただきましたのでご紹介します。ボーグ107FL+SWAT-350による撮影です。
 Photo_2

●皆既月食
2018年1月31日22時30分 ボーグ 107FL+フラットナー1.08×+EXTENDER EF2×III 合成焦点距離 1296mm/F12.1 ソニー α7RIII ISO1600 3.2秒露出 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 東京都八王子市
 
■コメント
面白味はないですが、こちらの方が皆既月食っぽいかもです。(笑)
ちょうど皆既の最大を過ぎた辺りです。
 
■係より
皆既ど真ん中の作品をお送りいただきました。コメントには「面白みない」と書かれてますが、透明感のある仕上げて、作品としてとても美しく価値のあるものです。いや~、素晴らしいです。あまり大きな声ではいえないのですが、実は私、皆既当日は遅い新年会があって見てないんです。天文ファン失格ですね。(笑) でも上村さんの作品で充分に楽しませていただきました。ありがとうございました。

2018年2月 1日 (木)

1月31日の皆既月食。

東京都八王子市の上村裕様より、昨夜の皆既月食をお送りいただきましたので、早速ご紹介します。ボーグ107FL+SWAT-350による撮影です。
 Photo

●ターコイズフリンジ
2018年1月31日23時10分 ボーグ 107FL+フラットナー1.08×+EXTENDER EF2×III 合成焦点距離 1296mm/F12.1 ソニー α7RIII ISO800 2.5秒露出 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 東京都八王子市
 
■コメント
昨夜の皆既月食でしたが、皆既中のみ都合よく雲がきれてくれました。皆既中もよいのですが、皆既食終盤に撮影した画像をお送りします。地球の大気の影響で月の縁が青緑色に見える、ターコイズフリンジとよばれる現象です。この撮影のわずか数分後には雲に覆われてしまったのですが、見応えのある皆既食でした。皆既中の月は思いの外暗いため、それなりの露光時間が必要です。SWAT-350を平均月時で駆動することで、長焦点でも安定して撮影できました。
 
■係より
昨夜の皆既月食、天気予報は絶望的によくなかったのですが、皆既中は見事に外れてくれて、条件よく楽しめたところが多かったようです。お送りいただいたのは皆既終了時に見られたターコイズフリンジです。赤銅色の月と青緑色に輝き始めたエッジ部分の対比がとても美しいですね。仕上げも見事です。ISO800で2.5秒露出ですと周りにポツリポツリと恒星も写っていて、レベル補正すると12.4等まで確認できました。今回、追尾モードをMOONにして撮影しています。このモードは平均月時ですので、月を完璧に追えるわけではないのですが、皆既月食のような暗い月面で数秒の露出が必要なときには重宝します。超特急でご投稿いただきまして、どうもありがとうございました。またよろしくお願いします。

2018年1月21日 (日)

オリオン大星雲。

大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、大迫力のオリオン大星雲お送りいただきましたのでご紹介します。
 M42m43

●オリオン大星雲
2018年1月20日 シグマ 150-600mm F5-F6.3 キヤノン1.4×エクステンダー 合成焦点距離 840mm F9 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO3200 露出240秒×15枚 120秒×3枚 60秒×6枚 コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド ステライメージコンポジット 他画像処理ソフト使用 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
昨日1月20日の夜、ややPM2.5があり透明感がありませんが、晴れていたので長焦点撮影の実験してみました。それはシグマ望遠ズーム150-600に古いキャノンのエクステンダー1.4倍をつないで、焦点距離840ミリにしてSWAT-350で追尾撮影できるか、好奇心で実際にやってみました。フルサイズ換算では実に1340ミリです。ファインダーで位置が確認できる明るいオリオン大星雲を撮影してみました。カメラは改造したX7i。絞りは開放ですがエクステンダーがあるのでF9になります。4分露出を20枚撮影しましたが、5枚が星がぶれて二重なっていて、都合15枚使用しステライメージ8でコンポジットしました。改めてSWAT-350の追尾性能に感心いたしました。
 
■係より
焦点距離840mmともなると、さすがに大迫力のオリオン大星雲です。画像処理で星雲部分の濃淡を強調して、より一層迫力が増しています。M42は鳥の胴体と羽根の部分、M43は頭の部分です。上の青い星雲にはMナンバーはなくて、最近ではランニングマン星雲(色の濃い部分が走ってる人の姿に見えることから)と呼ばれているようです。今年もご投稿、よろしくお願いします。どうもありがとうございました。

2018年1月 8日 (月)

オリオン大星雲周辺。

東京都八王子市の上村裕様より、ボーグ107FL+フラットナーによる「オリオン大星雲周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M42

 

M42_2

●オリオン大星雲周辺
2017年12月16日23時25分~ 2017年12月22日22時25分~ ボーグ 107FL+フラットナー1.08× 合成焦点距離 648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 180秒露出×100枚 25秒露出×27枚コンポジット 10秒露出×40枚 3秒露出×36枚を各コンポジット後にHDR合成 SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド PixInsightにて画像処理 撮影地 山梨県上野原市 ※下は拡大トリミング
 
■コメント
あけましておめでとうございます。遅くなってしまいましたが、昨年末に撮影したオリオン大星雲周辺の画像をお送りします。本当は酉年が終わる前に送ればよかったのですが、間に合いませんでした。(笑)
この画像は、2日に渡って撮影した画像から仕上げています。トラペジウム周辺は非常に明るくすぐに飽和してしまうため、180秒のベースとなる画像と別に、25秒、10秒、3秒の画像をHDR合成しました。星雲の中心部のみならず、肥大化した恒星を小さくできるため非常に効果的です。最中心部は3秒でも飽和気味なので、もっと短くしたいところですが、シンチレーションの影響が無視できずに星像が歪になってしまいます。ISO感度を下げて露出時間をある程度確保するほうが良さそうでした。NGC1977とM42の赤色の違い、その間に分布する分子雲のうねり、刷毛で掃いた様な細部など非常に見所の多いエリアです。処理しながらつい派手に持って行ってしまうのですが(笑)、自然になるよう注意しながら仕上げました。おまけは、180秒露出の画像をコンポジットするときに除外したピクセルです。ほとんどが人工衛星の軌跡です。調べてみると、M42南部に帯状に見えるのは静止衛星で、日本からは見かけ上この辺りに分布する様です。これだけ頻繁に同じ場所に写り込むと、シグマクリップでも綺麗に消すのは難しくなります。沖縄と北海道で撮影した画像を合わせてあげるといいかもしれません。(笑)
 
■係より
これまたハイレベルなオリオン大星雲をお送りいただきました。総露出時間5時間にも及ぶ高画質なベース画像に短時間露出画像をHDR合成して高輝度部の白飛びを抑え、なんとトラペジウムが確認できるほどに仕上げています。HDR処理も度が過ぎると、全体が平坦になってメリハリがなくなってしまいますが、上村さんの仕上げは高輝度部分を白飛びする直前くらいまで明るくすることで、ナチュラル感がキープできていて秀逸です。特筆すべきは短時間露光画像を段階的に複数用意して、自然なトーンでつなげていることです。結果、星像も自然にシャープになる効果があって、作品の質の向上に貢献しています。また、コメントにもありますが、無理に炙ることはせず、抑え目に処理していることで、暗部もノイズレスで楽しめます。
上村さん、ありがとうございました。今年もぞうぞよろしくお願いします。お正月からSWATによるレベルの高い作例が続きましたが、SWATユーザーさんのお気軽な投稿をお待ちしております。
 Rejection_high

おまけ画像は180秒露出の画像をコンポジットするときに除外したピクセル。

2018年1月 3日 (水)

クラゲ星雲、モンキー星雲周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、ボーグ71FL+SWAT-200による作品をお送りいただきましたのでご紹介します。新年最初の作品です。
 Photo

●クラゲ星雲、モンキー星雲周辺
2017年12月23日1時50分~3時45分 ボーグ71FL+レデューサー0.72×DGQ[7872] 合成焦点距離 288mm F4.1 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 240秒露出×28枚 SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsightで画像処理 撮影地 朝霧アリーナ駐車場
 
2018年最初にお送りするのは、2017年最後の遠征で最後に撮った画像です。こちらにBORG71FLで撮った画像を投稿するのは久しぶりですね。この領域は天の川の中なので星の数が非常に多く、少しでも星が流れて写ってしまうと見苦しくなってしまうのですが、SWATシリーズで極軸を正確に合わせてオートガイドすれば、そこはあまり心配する必要はありません。軽量コンパクトでどこにでも持ち運べるこの機材を今年もフル活用していきたいと思っていますので、サポートのほど、よろしくお願いいたします。なお、今回の画像も高解像度版を flickr に置いてありますので、こちらもご覧いただけると幸いです。
https://flic.kr/p/222s1q3

今年は、この星の数ほど良いことがありますように。
 
■係より
新年最初のご投稿は横浜の蒼月さんが射止めました。おめでとうございます。といっても賞品は何もないですが…(笑) 作品は、ボーグ71FLによるクラゲ星雲付近です。近くにはM35やモンキー星雲もあって、いろいろな焦点距離で楽しめる領域です。いつもながらの上等な画像処理で銀砂を撒いたような背景の天の川と浮かび上がる赤い星雲がとても美しく仕上がっています。普通に星雲を炙ると天の川の星々が明るくなってしまって、煩くなりがちですが、さすがにうまく処理しています。
昨年は天気に恵まれなくて夏前から秋はダメダメでした。その分、今年は例年以上に晴れて欲しいですね。今年もたくさんのご投稿、お待ちしております。どうぞよろしくお願いします。

2017年12月28日 (木)

シグマ135mm Artによるヒアデス星団周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、シグマ 135mm F1.8 Artによる「ヒアデス星団周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。追尾はSWAT-200です。
 Hyades_sigma135art_6d_swat2002

●ヒアデス星団周辺
2017年12月22日19時28分~21時40分 シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art 絞りF2.2 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 210秒露出×29枚、星のみF2.8 45秒露出×15枚コンポジットで置き換え SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsightで画像処理 撮影地 朝霧アリーナ駐車場
 
■コメント
2017年最後の新月期、朝霧に遠征してきました。移動途中、富士山が凄く霞んでいたので空の透明度を心配しましたが、夜が更けるにつれてコンディションが改善してくれました。今回は、前回の投稿と同じく SIGMA 135mm Art でのヒアデス星団周辺ですが、今回は構図を変えて、すぐ北の濃い分子雲と一緒に写しました。この時期、早い時間帯に空高く昇るので撮影しやすい対象です。いつも見上げているお馴染みの領域に、肉眼では見えない分子雲がこれほど存在しているというのは、ちょっとした驚きですよね。それにしても、明るい光学系は短時間でぱっぱと写せるので、やっぱり楽ですね。ポタ赤にカメラレンズというお手軽装備でこれだけの写真が撮れるようになった、というのもまたちょっとした驚きです。なお、今回の画像も高解像度版を flickr に置いてありますので、こちらもご覧いただけると幸いです。
https://flic.kr/p/22Wz1ki
 
■係より
22日は今年最後のチャンスだったようで、私も上野原で撮影してました。そこも同じで、霞がかっていていつもならクッキリ見える遠くの山の稜線が、霞んで見えない状態でした。だんだん透明度が上がって夜半前くらいにはかなり良好な状態になりました。前回はヒアデス星団を中心に横構図でしたが、今回はヒアデス星団の北の分子雲を狙って、縦構図で撮っています。135mmでバランスよく撮れてますね。いつもながらの見事な画像処理で、分子雲の濃淡まで表現されていて、さらに白飛びを抑えた恒星像も彩度が効いて申し分ない美しい仕上がりです。このクォリティですばるやカリフォルニア星雲までモザイクで取り込みたいですね。今年は多くの作品をお送りいただき、ありがとうございました。また来年もよろしくお願いします。

2017年12月26日 (火)

ふたご座流星群とオリオン座下部。

東京都八王子市の関原謙介様より、「ふたご座流星群」と「オリオン座下部」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●ふたご座流星群
2017年12月13日 Nikkor 14-24mm f2.8G ED 20mm 絞りF3.2 Lee Filter Soft#1使用 ニコン D810A ISO2200 90秒露出×42枚をStellaImage8でコンポジットし背景画像を作成、トータル露出時間63分、この画像を背景としてISO3200 40秒露光の画像約200コマから流星の軌跡が写っている9コマをフォトショップCS6により合成 ニコンキャプチャーNX-DおよびNX2にてさらに画像処理 SWAT-350によるノータッチ追尾 撮影地 静岡県松崎町
 Orion

●オリオン座下部
2017年12月18日 Samyang 135mm F2.0 ED 絞りF3.2 Optron clear sky filter使用 ニコン D810A ISO1600 180秒露出×41枚をStellaImage8でコンポジット トータル露出時間123分 ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350によるノータッチ追尾 撮影地 静岡県松崎町
 
■コメント
ふたご座流星群は加算画像を背景として、別に撮った流星の写っている複数の画像をフォトショップで合成してみました。流星群の撮影は初めてでしたが、目で見た感じほどには写真に写っていず少々がっかりでした。特に90秒露出のコマにはほとんど写っていませんでした。流星は瞬間的なので、光の積分量としてはSSが長いほど相対強度として星に比べるとかすかなものになっていくのが理由と思います。次の機会ではSS15-20秒ぐらいを試そうかと思います。続いてSamyang 135mmでオリオン座の下部を撮影しました。このレンズ価格の割りに写りがよく結構気に入っています。このレンズでさらにオリオン座の周囲を撮影し、モザイク合成をしてみるつもりです。
 
■係より
ふたご座流星群を比較明合成で一枚に仕上げていただきました。たくさんの一等星が輝く冬の星座の一番賑やかなエリアを背景に20mm広角で狙って、多くの流星を捉えています。輻射点がよく分かりますね。Hα領域も浮かび上がり、とても美しいです。流星の撮影では星像は気にせずに絞りを開いた方が写りがいいかもしれません。オリオン座下部は135mmレンズで横構図としています。なかなかシャープなレンズで分子雲も見事に描出しています。モザイクで広げる予定ということで、仕上がりが楽しみですね。いつもご投稿いただき、ありがとうございます。来年もよろしくお願いします。

2017年12月16日 (土)

ふたご座流星群。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、「ふたご座流星群」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Dsc_54281b

 

Photo

●ふたご座流星群
2017年12月13日22時34分 シグマ 24mm F1.4 DG HSM Art 絞りF1.8 プロソフトンA(W)フィルター使用 ニコン D810A ISO3200 20秒露出 SWAT-200によるノータッチ追尾 和歌山県で撮影
 
■コメント
先日ふたご座流星群を撮影しましたのでお送りします。平日の寒い日でしたので遠征するのはおっくうでしたが、現地に着くと満天の星空で流星もたくさん見られました。写真には明るい流星が写りませんでしたが、肉眼では満足いく結果でした。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。今年のふたご座流星群は天候にも恵まれて、多くの天文ファンが楽しまれたようですね。出現数もそれになりにあって、寒い中ですが、出かけた甲斐もあったのではないでしょうか。さて、お送りいただいたのはシグマの広角24mm Artレンズによる作品です。広角ですから、冬のハイライト部分がすべて入っていてとても賑やかです。淡い冬の天の川をベースにソフトフィルターで輝星が強調され、星座の形がよく分かります。あちこちに拡がるHαの散光星雲とふたご座群が華を添えてくれました。厳しい寒さになりましたが、透明度も上がってきました。ぜひまたお送りください。

2017年12月 3日 (日)

カシオペヤ座とぎょしゃ座の天の川。

東京都八王子市の関原謙介様より、カシオペヤ座とぎょしゃ座の天の川をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●カシオペヤ座周辺の天の川
2017年11月24日 SAMYANG 35mm F1.4 AS UMC 絞りF4 Lee Filter Soft#1使用 ニコン D810A ISO1600 120秒露出×23枚をStellaImage8でコンポジット トータル露出時間46分 フォトショップCS6(Nik Collection Dfine2)、ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350によるノータッチ追尾 撮影地 山梨県甲州市
 Photo_2

●ぎょしゃ座周辺の天の川
2017年11月24日 SAMYANG 35mm F1.4 AS UMC 絞りF4 Lee Filter Soft#1使用 ニコン D810A ISO1600 120秒露出×17枚をStellaImage8でコンポジット トータル露出時間34分 フォトショップCS6(Nik Collection Dfine2)、ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350によるノータッチ追尾 撮影地 山梨県甲州市
 
■コメント
Samyang 35mmにソフトフィルターを付けて主だった秋の天の川の領域を撮影しました。散在する赤い星雲に対するコントラストを追求しつつも、星の青や黄色の色を残すよう、ぎりぎり弱めの画像処理にしました。とは言っても、この辺のあんばいはむずかしく、自分の中の基準も定まってなくて、「これでOK」と思っても次の日見ると気に入らずまたやり直したりしてしまいます。今回の2例もはたしてこれがベストかあまり自身はありません。広角系写真の画像処理は難しく感じます。
 
■係より
いつもご投稿ありがとうございます。今回はカシオペヤ座からぎょしゃ座にかかけての晩秋の天の川をサムヤンの明るい準広角レンズ35mm F1.4にソフトフィルターをつけて撮影されました。ソフトフィルターの効果は抜群で、カシオペヤ座のW字やぎょしゃ座の将棋の駒の形がよく分かります。淡い秋の天の川に点在するHαの赤い散光星雲やM31アンドロメダ銀河、カリフォルニア星雲、すばるといった大型の天体も網羅されていて、構図もバッチリだと思います。広角レンズは周辺減光が大きく画像処理が難しいですね。F1.4をF4まで絞ると、明るさがちょっともったいない感じですが、周辺減光が大幅に減るので、画像処理がやりやすくなるメリットも大きいです。ソフトフィルター併用ですから絞りによる光条も気になりません。天の川の流れがよく分かるように係が作成したモザイク画像も下に掲載します。引き続き、冬の天の川もぜひ狙ってみてください。またのご投稿、お待ちしております。
 Photo_3

重なった部分があったので、係がモザイク合成してみました。ペルセウス座もつながりますね。淡い中にも華やかな天体がいくつも浮かび上がり、晩秋の天の川の魅力が伝わってきます。

2017年12月 1日 (金)

シグマ135mm Artによるヒアデス星団。

横浜市にお住まいの蒼月様より、シグマ 135mm F1.8 Artによる「ヒアデス星団」をお送りいただきましたのでご紹介します。追尾はSWAT-200です。
 Hyades_sigma135art_6d_swat200

●ヒアデス星団
2017年11月24日22時23分~24時05分 シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 F2.2 210秒露出×23枚、星のみF2.8 30秒露出×15枚コンポジットで置き換え SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsightで画像処理 撮影地 朝霧アリーナ駐車場
 
■コメント
飛び石連休中日の24日夜に朝霧に遠征し、SIGMA 135mm Art でヒアデス星団周辺を撮ってきました。おうし座やペルセウス座などに広大に広がっている分子雲は、ここヒアデス星団あたりにも達していて、この写真も一面もくもくしているのがわかりますね。実はこのすぐ北(上)側に、分子雲が最も濃い領域があるのですが、そこはあえて撮らず、アルデバランメインの構図にしました。しかし、こうやって見ると、分子雲が淡いのであまり面白味が無く、やはり濃い分子雲領域を含めた構図にすべきだったかなと悔やんでいます。なお、今回の画像の高解像度版も flickr に置いてありますので、こちらもご覧いただけると幸いです。
https://flic.kr/p/21NBT2L

この日の朝霧は、手元の測定器で-6℃まで気温が下がりました。これからさらに寒い季節になるので、厳重な防寒対策をお忘れなく。
 
■係より
超有名なヒアデス星団のV字のはずが、この作品を見たときは不覚にもいったいどこだと悩みました。分子雲に覆われてると、まったく違った印象になるんですね。アルデバランを中心に配したバランスのよい構図といつもながらの見事な仕上げでとても見応えがあります。北側の濃いエリアはモザイクで入りそうですね。でもそうなるとカリフォルニア星雲やすばるまで、構図に取り込みたくなってきちゃいますが…。(笑) 寒さが厳しくなってきました。もうこれからは真冬の装備が必須ですね。

2017年11月26日 (日)

馬頭星雲。

大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、馬頭星雲をお送りいただきましたのでご紹介します。
 

Photo●馬頭星雲
2017年11月23日21時39分~23時10分 シグマ 150-600mm F5-F6.3 600mm 絞りF7.1 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO3200 露出180秒×30枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド ステライメージで画像処理 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
お世話になります。一昨日の晩、馬頭星雲を撮影してみました。
いつものSWAT-350とM-GENによる一軸オートガイドです。ここはいろいろ色がある場所ですが どのような色がいいのかよくわかりません。ちょっと鮮やかにしてみました。
 
■係より
今回は馬頭星雲です。色に悩んだということですが、この仕上げで充分美しいと思います。マゼンタっぽい馬頭星雲とさらに明るい燃木星雲の色は個人的に好みの色調で、なかなか見応えがあります。そうそう、前回、開放なのに星像が☆形になる件、思い当たることがあります。もしかしたらレンズの手ぶれ補正がオンになってませんか? メーカーによって呼び方が異なりますが、シグマはOSといいます。もしオンになっていたら、次回オフにして開放で試してみてください。星像が丸くなればそれが原因です。
天気も安定してきましたね。今月はたくさんの投稿していただき、ありがとうございます。次回はバラ星雲でしょうか…(笑) また撮影されたら、お送りください。お待ちしてます。

2017年11月23日 (木)

M31アンドロメダ大銀河。

東京都八王子市の上村裕様より、ボーグ107FL+フラットナーによる「M31アンドロメダ大銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M31

 

M31_crop

●M31アンドロメダ大銀河
2017年11月19日18時49分~ ボーグ 107FL+フラットナー1.08× 合成焦点距離 648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 180秒露出×14枚コンポジット SWAT-350 M-GEN1軸オートガイド PixInsight、Photoshopで画像処理 千葉県大多喜町
 
■コメント
久しぶりの好天に恵まれ、房総半島まで遠征しました。この日はユニテックの加曽利さんとご一緒しました。18時には薄明終了と、天候不良で撮れなかった間に随分早くなりました。この日は、天頂付近に位置しているM31を狙いました。107FLで狙うのは初めてですが、流石に迫力がでますね。淡い最外周は画面からはみ出してます。(笑) 撮影開始してしばらくは風もなく穏やかでしたが、雲行きがだんだん怪しくなり、最後はなんと夕立のような大粒の雨が。幸い、曇りの間のダーク撮影中で機材への影響は軽微でしたが、一気に疲れてしまいました。こういう不測の事態に対応できるように準備しておかなければいけないですね。そんなこともあり、予定した枚数より少い釣果でしたが、点在するHα領域や暗黒帯も思っていたより炙り出せたのでよかったです。
 
■係より
先日はご一緒させていただきまして、ありがとうございました。突然の雨には参りましたが、これだけの作品が撮れたのですから、収穫はありましたね。焦点距離650mmで狙うアンドロメダ銀河の大迫力には圧倒されそうです。彩度を高めにして、まるで海外のハイレベルな作品を見てるかのようです。今、こういった処理が流行ってきてますね。ピントもバッチリでいつもながらの上出来な仕上がりになりました。秋の対象もそろそろおしまいですね。いよいよ、冬の対象が撮影好機なってきました。ぜひまたお送りください。お待ちしております。

2017年11月18日 (土)

NGC253とM45プレアデス星団。

大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、NGC253とM45プレアデス星団をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 Ngc253

●NGC253
2017年11月16日 シグマ 150-600mm F5-F6.3 600mm 絞りF6.3開放 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO3200 露出150秒×19枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド ステライメージで画像処理 撮影地 大分県佐伯市
 M45

●M45プレアデス星団
2017年11月16日 シグマ 150-600mm F5-F6.3 500mm 絞りF6.3開放 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO3200 露出150秒×13枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド ステライメージで画像処理 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
連続しての投稿で申し訳ありません。16日の夜は珍しく透明度が良かったので、南中したNGC253を撮影しました 例によってSWAT-350とキヤノン X7iとシグマズームレンズ150-600mm コンテンポラリーの600ミリです。撮影している自宅ベランダの南方向は、この季節からイチゴ栽培ハウスの夜間照明が眩しく点灯していていますが、南天低いNGC253に挑戦してみました。画像は少しトリミングしています。その後、M45プレヤデス星団が高く昇っていたので こちらは、ズームの焦点距離を500ミリにして撮影しました。
 
■係より
このところ天体撮影を存分に楽しまれてますね。手法も確立したようで、結果が安定してます。明るめの星が、絞りの回折?のような感じで見事な「☆」形状になってます。原因は何でしょう。イチゴ栽培ハウスの照明は厳しいですが、低空のNGC253がここまで写るのですから、意外と影響が少ないのかもです。すばるは天頂付近まで昇ってのからの撮影なので、コントラスト良く撮れてますね。これから透明度も良いですし、魅力ある冬の天体が目白押しです。たっぷりお楽しみください。ぜひまたお送りください。
 Photo

撮影場所のベランダの眼下には、イチゴ栽培ハウスの照明が煌々と拡がります。そんな悪条件でも、素晴らしい作品を撮影されてます。

2017年11月16日 (木)

M33銀河。

大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、さんかく座のM33銀河をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 M33

●M33銀河
2017年10月26日19時30分頃~ シグマ 150-600mm F5-F6.3 600mm 絞りF6.3開放 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO3200 露出150秒×34枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド RStacker、ステライメージで画像処理 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
先月26日、さんかく座のM33を撮影しました。上弦の月が出ていたのですが、 幸い透明度がいいので大丈夫だろうと思い撮影してみたものです。私は自分の生活スタイルが夜は10時にベッドに入るので、いつも撮影はこの太陽が沈んだ1時間後からで仕方なかったのです。最近、たくちゃんが天体写真の色はステライメージを使うと全体に白っぽくなり、色情報が消えるからRStackerを使うといいと勧められました。たくちゃんのペンタックスのカメラではDNGファイルにコンバートして処理するのですが、私は多分EOSのCR2はそのまま使えると思うので、再実験して処理してみたのでお送りします。
その時撮影したダークファイルもフラット補正画像も元データはステライメージで作ったfts画像があるからと捨てたのです。元画像がパソコンに無いので、昨夜新たに6枚のダーク画像を撮影、今朝6時にフラット画像も撮影し、RStackerで減算しました。使い方は探してみたけど見つからないので、自己流で違うかもと思いますが、今日の自分のブログ「凧と空中散歩」
http://takosyasin.blog.fc2.com/blog-entry-2537.html
に自分のやり方を記述してみました。間違いがあれば上のブログにコメントいただけると幸いです。
 
■係より
先日のアンドロメダ大銀河に続いて、お隣の大型銀河M33をお送りいただきました。これだけ大迫力のM33をポータブル赤道儀のSWAT-350で撮影されているのにも驚きですが、上弦の月が出ている中で、これだけ淡い部分まで写るのには本当にびっくりです。コメントにもありますが、かなり透明度が良かったのだと思います。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年11月15日 (水)

ケフェウス座の天の川とオリオン座中心部。

東京都八王子市の関原謙介様より、ケフェウス座の天の川とオリオン座中心部をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Ic1396

●ケフェウス座の天の川
2017年10月26日 SAMYANG 135mm F2.0 ED 絞りF4 ニコン D810A ISO2200 240秒露出×33枚をStellaImage8でコンポジット トータル露出時間132分 ニコンキャプチャーNX2およびNXDにて画像処理 SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 静岡県松崎町
 Orion

●オリオン座中心部
2017年10月26日 コーワプロミナー500mm+レデューサーTX07 合成焦点距離350mm F4 ニコン D810A ISO2200 240秒露出×42枚をStellaImage8でコンポジット トータル露出時間168分 フォトショップCS6、ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 静岡県松崎町
 
■コメント
先月撮影したものですが処理が遅れてしまいました。オリオン座は定番の構図です。時間をかけて高画質を狙いました。ただ、馬頭星雲とオリオン大星雲を両方入れるこの構図は350mmでは若干窮屈かとも思います。ケフェウス座周辺の天の川はSamyang 135mmを使ってみました。天の川に大小の赤い星雲が散在していて美しい領域と思いますが、思いのほか星雲のコントラストがつかず処理に苦労しました。無理やり強調したため星像が肥大し始めてしまいました。次は、このレンズ(フィルター径77mm)に持っている72mmのLPD1フィルターをステップダウンリングを用いて取り付け再トライしてみようと思っています。(今月がラストチャンスでしょうが)ところで、今回からStellaImage8を使い始めましたが、割といいですね。自動モード(自動でのコンポジットをやってくれるモード)はいろいろな部分が改良されているように思えます。反対に、マニュアルでコンポジットを行うモードでは、結果はStellaImage7とあまり変わらないかも。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。今回はケフェウス座のIC1396付近とオリオン座中心部をお送りいただきました。どちらもF4で2時間を超える総露出時間で滑らかな階調に仕上がっています。IC1396からクエスチョンマーク星雲にかけての天の川には小さい散光星雲がたくさんあって、賑やかなエリアです。画角の左上方向にその一部が写っています。オリオン座中心部は3時間近い露出で分子雲を炙り出していますが、ノイズが少なく見ばえがしますね。関東地方は夏前から10月まで天気が悪い日が多かったですが、このところようやく秋晴れに恵まれるようになってきました。また撮影されましたら、ご投稿よろしくお願いします。

2017年11月13日 (月)

M31アンドロメダ大銀河。

大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、アンドロメダ大銀河をお送りいただきましたので、早速ご紹介いたします。自宅ベランダからSWAT-350+シグマ500mm望遠で撮影されました。
 M31

●M31アンドロメダ大銀河
2017年11月11日18時32分~ シグマ 150-600mm F5-F6.3 500mm 絞りF6.3 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO3200 露出150秒×21枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド RStacker、ステライメージで画像処理 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
最近しばらく天気不良で天体撮影していません。11日、偶然同じ佐伯市のたくちゃんに会いました。作例写真をみていたので、聞いてみるとRStackerを使ったと聞きました。私はいつもステライメージ8とペイントショッププロで合成や加工していますが、自分も早速RStackerをダウンロードして、試しにM31を撮影してみました。レンズはシグマのズームレンズ150-600を500ミリで、絞りは開放の6.3です。30枚は撮ろうとしましたが7時半には全天が雲で覆われ、やめました。撮影画像をRStackerで補正し、ステライメージでコンポジット合成しましたが、いまいち使い方はわかっていません。
 
■係より
いつもご投稿ありがとうございます。先日志賀様のお友達のたくちゃん様から300mmによるアンドロメダ銀河を送っていただきましたが、お二人ともとてもお上手ですね。お近くに共通の趣味のお友達がいて、お互い情報交換しながら技術を高めあえるのは恵まれたことです。ご自宅でこれだけの画像が得られるのも光害地に住む身としては羨ましい限りです。さて、シグマの150-600mm F5-6.3 DGズーム(コンテンポラリー)は、お求めやすい価格でありながら、SDレンズ3枚、フローライト相当1枚を使った最新の光学設計で、天体撮影にも充分に対応出来ることがわかります。フィルム時代のズームレンズは甘い星像のものが多くて、みなさん敬遠されてましたが、最新設計のズームは単焦点レンズと比べても見劣りしないシャープさにびっくりです。今回のアンドロメダ銀河もその性能を遺憾なく発揮してますね。大迫力のアンドロメダ銀河です。新しいソフトの関係でしょうか、JPEGで高圧縮したときのようなノイズが出てますね。だんだん透明度が良い日が増えてきました。ぜひまた撮影してお送りください。お待ちしています。

2017年10月31日 (火)

秋のメジャー天体三題。

大分県佐伯市にお住まいのたくちゃん様より、SWAT-300で撮影した秋のメジャー天体三題ををお送りいただきましたのでご紹介します。
 M31r

●M31アンドロメダ大銀河
ペンタックス300mm F4 絞り開放 ペンタックスK-5IIs(無改造) ISO3200 60秒露出×63枚コンポジット+ISO200 40秒露出×8枚(高輝度部)  SWAT-300によるノータッチ追尾 Rstacker、フォトショップCS他で画像処理
 M33r

●M33
ペンタックス300mm F4 絞り開放 ペンタックスK-5IIs(無改造) ISO3200 70秒露出×135枚コンポジット  SWAT-300によるノータッチ追尾 Rstacker、フォトショップCS他で画像処理
 M45r

●M45 プレアデス星団
ペンタックス300mm F4 絞り開放 ペンタックスK-5IIs(無改造) ISO3200 60~120秒露出を段階的に17枚ずつ合計120枚コンポジット  SWAT-300によるノータッチ追尾 Rstacker、フォトショップCS他で画像処理
 
■コメント
長らくご無沙汰しております。天体写真撮影の好期になってきました。今までノーマルのカメラとステライメージ8を使って現像していましたのでどうしても色が出にくかったので、今回は画像処理を変更し、新しい無料ソフトを導入して、Rstackerでダーク及びフラット処理し、フォトショップCS6で現像、SI8でコンポジット、その後 FlatAide proとPS CS6間を行ったり来たりして、処理を行いました。今までと比べて、色が出やすく成ったのですが、色の強調の程度が今ひとつ掴めないのと、処理手順がイマイチわかりません。何度もやり直しましたが、今はこんなものかなーと思っています。
 
■係より
お久しぶりのご投稿、ありがとうございます。今回は秋のメジャー天体三題ということで、M31、M33、M45をお送りいただきました。APS-CだとM31とM45は焦点距離300mmで狙うのにちょうどよいサイズで、バランスのよい構図となりました。M33は小さいので、拡大トリミングです。それぞれコンポジットするのに充分な枚数を撮影して、豊かな階調を確保しています。そのため、とても見栄えのする作品に仕上がりました。M31アンドロメダ銀河は高輝度部分に短時間露光画像を合成して、淡い周辺部から中心部まで滑らかに表現しています。暗黒帯が綺麗ですね。M33は渦巻き構造がよくわかります。M45は青く美しい反射星雲が特徴です。刷毛で掃いたようなスジが綺麗に写っていて、なかなか上出来だと思います。これから冬に向けて透明度が上がってきます。冬の天体もぜひ狙ってみてください。またのご投稿、お待ちしております。

2017年10月29日 (日)

シグマ135mm Artによる魔女とオリオン。

横浜市にお住まいの蒼月様より、話題のシグマ 135mm F1.8 Artによる「魔女とオリオン」をお送りいただきましたのでご紹介します。追尾はSWAT-200です。
 Photo

●魔女とオリオン
2017年10月27日1時05分~4時00分 シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 F2.2 260秒露出×30枚+F2.8 90秒露出×18枚コンポジット+F2.8 15秒露出×18枚コンポジット(高輝度部分) SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsightで画像処理 撮影地 天城山登山口駐車場
 
■コメント
久々の好天候に恵まれた先日、平日ではありましたが、天城まで撮影に行きました。この夏は稀に見る天候不順に見舞われましたが、天城で一晩中快晴だったのは本当に久しぶりではないでしょうか。この好天候に誘われたのか、平日にもかかわらず、私の他に5組の天体写真バカさん(笑)達が集まり、皆さん久々の好条件に満足しておられたようでした。ただし、気温が低く、手元のデータで最低気温は -1.7℃まで下がりました。高地ではありますが、秋を通り越して一気に冬がやってきたようです。
さて、撮影レンズは、先日ついに購入した SIGMA 135mm Artです。この日がファーストライトでしたが、いきなりの本気撮りにチャレンジしました。オリオンの腰から下の部分です。赤い輝線星雲から白っぽい反射星雲まで、カラフルで非常に美しい領域ですね。天城の南天クラスの暗さであれば、もっと露光しても良かったと悔やんでいますが、思いっきり撮影できたのは久しぶりでしたし、まずまずの出来じゃないかと満足しています。画角センスの無さは相変わらずでして、魔女の横顔とオリオン座中心部の星雲を一緒に写したかったのですが、バーナードループが見切れる格好となり、ちょっと残念です。もう少し左に振ればまだマシだったかもしれませんが、ご容赦ください。
なお、SIGMA 135mm Artレンズはピント調整が非常にシビアで、手動で正確に合わせるのは至難の業ですが、このレンズには AFが付いていますので、BackyardEOS等のカメラ制御ソフトを通して PCからモーターを微動させ、ミクロン単位でピントを調整することができます。これは、同じクラスのレンズで天体写真ファンにも有名なアポゾナーではできないことで、大変なアドバンテージだと思います。最後に、この画像の高解像度版はこちらからご覧いただけます。針で突いたようなシャープな星像を是非一度オリジナルサイズでご覧になってください。
https://flic.kr/p/YLd6yo
 
■係より
26日夜の関東地方は久しぶりにオールナイトで快晴でしたね。私も房総半島へ出撃して撮影を楽しんできました。空の条件は伊豆にはかないませんが、房総は暖かくて、車載の温度計で9℃までしか下がらなかったです。それでも冬の装備が欲しくなる気温でした。さて、お送りいただいた作品は、気合いの入ったオリオン南部です。話題のシグマ135mm F1.8 Artを若干絞って、約3時間もの露出で得られた豊かな階調の元データを蒼月さんの抜群の画像処理でここまで美しい作品に仕上げています。いつもながらの見事な出来栄えです。赤いHα域とと青白い反射星雲が入り交じる淡い分子雲を丁寧に描出しています。短時間露出も合成して、オリオン大星雲の中心部や輝星の色飛びも抑えてパーフェクトな仕上がりではないでしょうか。ご投稿、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。
 Beam_of_light

●シグマ 135mm F1.8 Artレンズ 各F値での周辺部の輝星の光芒
 
■コメント
開放で周辺部の輝星の光芒が2つに大きく割れる件(これ自体はこのレンズに限ったことではありません)に関して、1等星のリゲルを周辺部に位置させ、F値を変えて星像を比較しました。光芒の割れは F2.2でかなり改善されます。F2.8まで絞るとなお良好ですが、それだと光量が惜しいので、私は F2.2を常用F値とすることとしました。

■係より
シグマ 135mm F1.8 Artのフルサイズ最周辺に輝星を配したときのテスト画像です。光芒の形状がF2.2に絞ることで、ほぼ均一になるようです。このレンズ、ものすごくシャープな星像で話題となっていますが、輝星によるゴーストやフレアも抑えられていて、安心して使えますね。周辺光量も豊富ですし、歪曲も少なく、モザイク撮影にも適していそうです。参考になる検証、ありがとうございました。

2017年10月25日 (水)

ボーグ55FLによるIC1396。

東京都八王子市の上村裕様より、話題のボーグ55FL+レデューサーによる「IC1396」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Ic1396

●IC1396
2017年9月18日23時1分~ ボーグ 55FL+レデューサー0.8× 合成焦点距離 200mm F3.6 HEUIB-II QRO キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO800 300秒露出×20枚コンポジット PixInsightで画像処理 SWAT-350 M-GEN 1軸オートガイド 撮影地 長野県諏訪郡
 
■コメント
天候不良の夏も終わったと思えば、秋雨に大型台風の襲来。撮影の機会はいつになったら巡ってきますかね?(笑) 少し前に撮影したものですが、久しぶりにお送りします。途中薄雲が通過してボツにしていたIC1396です。撮影地は、八ヶ岳の麓ということもあり、空は暗くて北天の撮影には好適です。薄雲ごとまとめてコンポジットしたので少し輝星がにじんでしまいました。中央部に青い成分があるようですが、赤一辺倒になってしまったので、処理を見直す必要がありそうです。
 
■係より
相変わらず天気が安定せず、この新月期もまともに晴れてくれませんでした。そろそろスカッとした秋晴れになってもらいたいですね。そんなこんなで投稿写真もパタッと途絶えてました。久しぶりにお送りいただき、ありがとうございました。といっても最近撮影したものではなく、9月の作品ですね。(笑) 大型の散光星雲IC1396です。200mmでもこれだけの迫力があります。薄雲通過で輝星が滲んだとありますが、まるでソフトフィルターを使ったように星の色が強調され、かえって雰囲気を醸し出せたのではないでしょうか。とても美しいです。ボーグ55FLのシャープな星像も見逃せません。ISO800で20枚コンポジットと丁寧に仕上げてますので、階調もとても滑らかです。ぜひまたお送りください。お待ちしてます。

2017年10月 5日 (木)

季節は廻る。

東京都八王子市の関原謙介様より、SAMYANG 35mm F1.4で撮影したオリオン座付近をお送りいただきましたのでご紹介します。
   Orion_case2

●季節は廻る
2017年10月1日 SAMYANG 35mm F1.4 Asp 絞りF4 ニコン D810A ISO1600 180秒露出×16枚をStellaImage7でコンポジット トータル露出時間48分 ニコンキャプチャーNX2およびNXDにて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 山梨県甲州市
 
■コメント
この夏の天候不順を嘆いているうちに時の経つのは速いもので、また、オリオンの季節になってしまいました。実際、今回使用したSamyagの35mmレンズは夏前に購入したものですが、6月に夏の天の川を撮った次がオリオンになるとは夢にも思いませんでした。そのような感慨(と愚痴)を込めて、この写真には「季節は廻る」とのタイトルを付けさせていただきました。
 
■係より
本当にこの夏はどうしようもない天気が続きました。ここに来て、ようやく晴れる日が多くなってきて、ホッとしているところです。今回は広角35mmで撮影したオリオン座付近です。朝方にはもう冬の星座が空高く昇っていて、撮影に適した対象になっています。オリオン座を取り巻く、Hαの散光星雲が浮かびあがってますね。F4まで絞って輝星に回折が出たことで、星座の形を目立たせる効果が出ました。これから、透明度が増してくるので、まだまだ冬の対象が楽しめますね。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年10月 3日 (火)

シグマ135mm Artによるカリフォルニア星雲、すばる周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、話題のシグマ 135mm F1.8 Artによる「カリフォルニア星雲、すばる周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。追尾はSWAT-200です。
 California2pleiades_s

 

California2pleiades_

●カリフォルニア星雲、すばる周辺
2017年10月1日0時40分~4時00分 シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 F1.8 110秒露出×30枚コンポジット+F2.8 15秒露出×8枚コンポジット(高輝度部分) SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsight、Astro Pixel Processorで画像処理 撮影地 千葉県大多喜町 ※下は拡大トリミング
 
■コメント
先日の土曜日、千葉県大多喜町に加曽利さんとご一緒させていただいたときに、話題の SIGMA 135mm Artレンズを拝借して撮影した画像です。ペルセウス座、おうし座、おひつじ座の境界付近ですね。135mmでフルサイズだと、カリフォルニア星雲からIC348、NGC1333、そしてすばるまでが、ちょうど画角いっぱいに収まるので、135mmレンズをお持ちの方にはよく撮影対象にされる領域だと思います。今回は、その両隣をちょっとだけ広げて撮影し、モザイク合成しました。赤いカリフォルニア星雲と青いすばるの間に広大な分子雲がたなびいて非常に美しい領域ですが、カリフォルニア星雲の東(左)側には、C/2017 O1(ASASSN彗星)の緑色も素敵なワンポイントとして加わっています。135mm Artレンズは噂に違わぬ解像力で、開放でも四隅の星像の崩れが小さく、色収差もほとんど気になりません。素晴らしいレンズですね。今回は月没後の時間が限られていたので、開放でバシャバシャ撮ることにしました。明るさは正義です。ただ、開放だと周辺部の輝星の光芒が2つに割れます。それがすばるだと、周辺の青いガス雲の形状を乱してしまうので、この作例では、F2.8に絞った短時間露光画像を使って補完することにより、それを和らげるとともに、星像をよりシャープに仕上げてあります。それから、ピント調整が非常に難しいですね。バーティノフマスクを使ってジャスピンに合わせるのに5分かかりました。あれを1~2分でできるようになったら名人芸でしょう。しかしこれは、近くから無限遠まで幅広く合焦させなければならない一般のカメラレンズなので致し方ないわけで、天体写真を撮影する際には、容易な微調整を可能にする何らかのフォーカシングシステムがあると良いですね。
最後に、この画像の高解像度版はこちらからご覧いただけますので、是非一度ご覧になってください。
https://flic.kr/p/XWxNrf
 
■係より
シャープな星像で話題のシグマ135mm F1.8 Artによる作品です。このレンズ、実は私の元に届いたばかりのもので、まだカメラに取り付けてもいない新品状態だったのですが、ファーストライトは蒼月さんにさらわれました。(笑) 全面シャープな星像に加え、分子雲のあぶり出しもお見事です。彗星のエメラルドグリーンも美しいワンポイントを添えてくれました。モザイクだとその鋭い星像と分子雲の微妙な濃淡が伝えきれないので、高解像画像から、一部を切り出して掲載しました。充分なコンポジット枚数と高輝度部分に短時間露光画像を合成して、白飛びを抑えた丁寧な画像処理を施して、フォトコン入選水準の大作に仕上がっています。都心部からわずかに1時間ちょっとの気軽な撮影地の房総でここまでの作品が撮れることにも驚きました。私も蒼月さんの作品を目標に頑張ります! 同じ日に私が撮影したすばるの拡大をブログに掲載していますので、よろしければご覧ください。ご投稿ありがとうございました。またよろしくお願いします。

2017年9月29日 (金)

いて座のスタークラウド付近。

東京都八王子市の上村裕様より、話題のシグマ135mm F1.8 Artによる「いて座のスタークラウド付近」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Bambi

 

Bambi_crop

●いて座のスタークラウド付近
2017年9月18日20時6分~ シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art 絞りF2.5 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO800 180秒露出×10枚コンポジット PixInsightにて画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 長野県諏訪郡
 
■コメント
18日の夜、台風一過の快晴を期待して、久しぶりに遠征しました。この夏は本当に晴れ間が少なく、シーズンは過ぎてしまったのですが、いて座のスタークラウド付近を撮影しましたのでお送りします。話題のシグマ 135mm Artを使っています。前回は開放でテストしましたが、今回はF2.5と少し絞ったので一段と鮮明になっています。微光星のハイライトを飛ばさぬよう、階調優先でナチュラルに仕上げました。この付近は、ちょうど1年前にSWATを使って最初に撮ったエリアでして、当時と比べれば、少しは見れるようになったかなと思います。いや、まだまだですね。(笑)
 
■係より
いつもありがとうございます。話題の135mm F1.8 Artレンズによる作品です。F2.5まで絞って、星像のシャープさとともに、周辺減光も改善するので、画像処理がやりやすくなりますね。このレンズ、最周辺の光量が40%ほどと豊富ですから、ちょっと絞ればフラット補正しなくてもよいくらいの元画像になると思います。星像のシャープさも特筆もので、一年前のキヤノン100mmマクロと比べても、より鋭い星像を結んでいるようです。今回は改造カメラなので、赤い星雲もよく出ていますね。ご投稿、ありがとうございました。またお送りください。

2017年9月24日 (日)

はくちょう座中心部。

前回に引き続き、横浜市にお住まいの蒼月様より、SWAT-200による「はくちょう座中心部」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Northamerica2sadr

 

Sadr

●はくちょう座中心部
2017年9月18日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ[7872](288mm, F4.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 240秒露出×11~14枚コンポジット SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsight、Astro Pixel Processorで画像処理 撮影地 天城山登山口駐車場 ※下はサドル付近のみの拡大
 
■コメント
先日、北アメリカ星雲周辺の画像を投稿させていただきましたが、その近くのサドル周辺エリアも続けて撮影していましたので、モザイク合成しました。本来は写真左下も埋めて4パネルで完成とする予定だったんですが、予想外の雲の総攻撃には勝てず、1パネル欠けてしまいました。どうです、この華麗な負けっぷり!(笑) リベンジは来シーズンになってしまうんでしょうか。
この辺りのエリアは、赤い星雲が広範囲に広がっていて見応えがありますね。サドル周辺の赤い星雲は、北アメリカ星雲やペリカン星雲とは色が違うことにも注目です。また、サドルの北側には小さく青い反射星雲もあったりして、
見ていて飽きないエリアですね。
ところで、私の SWAT-200 は、梅雨入り前にグリスを交換してから、これが初の本格稼働でした。グリスが切れていた頃と比べると、なんとなく動きが良くなったような気がします。やはりグリスを切らしてはいけませんね。今後も大事に付き合って、永く撮影の友となってほしいと思っています。
 
■係より
今回は、前回の北アメリカ星雲に追加する形で隣接域をモザイク合成していただきました。蒼月さん自身は1パネル欠けてしまったと敗戦の弁を述べていらっしゃいますが、まったくそんなことはなくて、なかなかどうして見応えのある美しい作品に仕上がっています。薄雲の飛来でわずかに輝星が滲み、かえって恒星の色が表現できて、決してマイナスではないと思います。サドル付近は単一の赤一色になりやすい領域ですが、蒼月さんの画像処理テクニックで微妙な濃淡がよく出ていて、お見事です。それにしてもサドル付近の散光星雲の拡がりはものすごい大きさですね。巨大な北アメリカ星雲が小さく感じます。
SWAT-200はウオームギア回りとターンテーブルの粗動回転部は、まったく別構造になっていますから、粗動回転部のグリス切れは追尾精度に一切影響しませんので、ご安心ください。どうぞ末永くご愛用ください。
このたびは、ご投稿ありがとうございました。次回作、お待ちしております。

2017年9月22日 (金)

デネブ、北アメリカ星雲周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、SWAT-200による「デネブ、北アメリカ星雲周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 20170918_northamerica

●デネブ、北アメリカ星雲周辺
2017年9月18日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ[7872](288mm, F4.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 240秒露出×14枚コンポジット SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) 撮影地 天城山登山口駐車場
 
■コメント
台風一過の18日、実に4か月ぶりの撮影を楽しみに天城高原に向かいました。心配していた風は日没後には穏やかになり、絶好の撮影日和と思ったのですが、次第に雲が波状攻撃をしかけてくるようになり、10時過ぎくらいにはべた曇りになってしまいました。台風一過でもダメとは今年の夏はどうしてしまったんでしょう。とはいえ、晴れていた間に何か所か細かく撮っていましたので、その中から今回は1枚だけで恐縮ですが、お送りします。
多くのファンに人気のデネブ周辺エリアですが、天候不順で撮影できないでいた間に観測好期終盤を迎えつつあり、薄明が終わる頃には既に天頂付近に来るようになってしまいました。しかし、青、赤、黄色と色とりどりなこの領域を逃すわけにはいきません。銀河系屈指の明るさの恒星と言われるデネブの青い光は、地球から見てもやはり強烈です。近くにはサドル周辺の赤い星雲もあり、リベンジしてまとめて撮り直したいところではありますが、どうやらそれは来シーズンになりそうですね。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。今年の夏はどうしようもなく晴れませんでした。蒼月さんもなんと4ヶ月ぶりの出撃で、ようやく星空に出会えたようです。18日の夜は私も房総へ出かけましたが、1時過ぎにベタ曇りになって撤収しました。さて、お送りいただいたのは北アメリカ星雲周辺です。ボーグ71FLとレデューサーで288mm/F4.1となり、フルサイズの画角的にピッタリの対象です。いつもながらの完璧なピント出しで全面シャープな星像に加え、上等な画像処理で星雲周辺に広がる微妙な濃淡も見事に炙り出しています。恒星の白飛びも抑えて、実に雰囲気のある仕上がりとなりました。久しぶりとは思えないさすがの出来です。これから秋の長雨シーズンでぐずつくこともあると思いますが、それ以後はなんとしても晴れて欲しいですね。ぜひ、またお送りください。お待ちしております。

2017年9月15日 (金)

皆既日食前夜の星空。

前回の皆既日食に続いて、ドイツの黒田健一様の作品です。日食の前夜に撮影した天の川とはくちょう座の星雲です。
 1

●夏の天の川(撮影データなし)
 2

 

3

●北アメリカ星雲付近(上)、網状星雲付近(下)
2017年8月21日00時08分(現地時間)~ シグマ 135mm F1.8 DG HSM 絞りF2.2 ニコンD810A ISO3200 120秒×20枚をステライメージ7でコンポジット SWAT-350にてノータッチ追尾 ステライメージ、Nik Collectionで画像処理 ノートリミング 米国オレゴン州カニータリゾート&スパ
 
■コメント
米国皆既日食の前夜、見事な星空でした。砂漠の中ということもあり、星だけでなく流れ星もたくさん見れました(写真にも写っています)。機材のチェックもそこそこに、加曽利さんも絶賛のシグマ135mm F1.8で北アメリカ星雲と網状星雲を狙ってみました。ちなみに、この日がこのレンズのファーストライトです。それにしてもこのレンズ、こんなに明るいのに本当にシャープですね。街中のスナップ写真にも使ってみようと思います。
 
■係より
はくちょう座の星雲はシグマの最新レンズ、135mm F1.8 Artで撮った作品です。このレンズはシグマさんからデモ品をお借りしてIC1396を撮影したことがありますが、そのシャープな星像に驚いた記憶があります。今回の作品もその高性能が遺憾なく発揮された作品です。写野全面に広がる天の川の星屑ひとつひとつが、まるで針先でついたような鋭さです。明るいので星雲もよく写りますね。このたびはご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年9月12日 (火)

2017アメリカ皆既日食。

ドイツにお住まいの黒田健一様より、アメリカ皆既日食の作品をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●2017アメリカ皆既日食
2017年8月21日10時21分(現地時間)~ ボーグ90FL+1.4倍テレコンバーター(700mm F7.8) ニコンD810A ISO320 1/125~1/20までの9段露出9枚をステライメージ7でコンポジット SWAT-350にてノータッチ追尾 NikCollectionで画像処理 トリミング あり 米国オレゴン州カニータリゾート&スパ
 
■コメント
地球を2/3周して、米国オレゴンの日食ツアーに参加してきました。機材は、今年新調したボーグ90FL+SWAT350をはじめ、双眼望遠鏡や全球カメラ等、三脚6本分の機材を持ち込みました。私にとって初めての皆既日食だったのですが、想像をはるかに超えた美しさで、長旅の疲れも吹き飛んでしまいました。コロナの写真は、私が双眼望遠鏡でみたイメージにかなり近いと思います。しかしながら、双眼望遠鏡で見えた躍動感あるプロミネンスやコロナのイメージは、画像デバイスが進歩したとはいえ、いまだ表現できないのだと実感しました。
 
■係より
いつもご投稿、ありがとうございます。今回の皆既日食は天気に恵まれて、みなさん大いに楽しまれたようです。初めての皆既日食で、ここまで見事に写せたら、とてもよい思い出になったのではないでしょうか。流れるような幾筋ものコロナが良くわかります。皆既日食は一度見ると虜になるといわれますが、これから皆既をもとめて世界中を旅することになるかもしれませんね。実は私も一度しか見たことがないので、次は2035年に楽しみたいと思っています。生きていればですが…(笑) 黒田様からは他にも今回アメリカで撮影した星野写真もお送りいただいています。後日掲載いたします。
 Photo_2

皆既中の風景。明るい星が見え始め、360度夕焼けのようになります。
 Photo_3

皆既前の観測地。絶好の天気に恵まれました。

2017年9月10日 (日)

ボーグ55FLによるカリフォルニア星雲。

東京都八王子市の上村裕様より、ボーグ55FL+SWAT-350による「カリフォルニア星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 California_s

●カリフォルニア星雲
2017年9月3日1時47分~ ボーグ 55FL+レデューサー0.8× 合成焦点距離 200mm F3.6 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO800 300秒露出×17枚コンポジット PixInsightで画像処理 SWAT-350 M-GEN 1軸オートガイド 撮影地 千葉県大多喜町
 _mg_2131

●月齢12の影響
 
■コメント
届いたばかりのボーグ 55FL+レデューサーのファーストライトで撮影した、カリフォルニア星雲をお送りします。この日は、薄明開始2時間前までは月齢12くらいの大きな月が出ているので、撮影は1対象に絞り、低感度で撮影しました。左上が他の四隅より流れていますが、スケアリングの狂いでしょうか。それでも、ほぼ周辺まで星像の歪みは気になりません。200mm F3.6の恩恵は大きく、低感度をとるか、撮影時間短縮をとるか、選択肢が増えますね。
おまけですが、月の影響を見てみました。中央部分を短冊にして並べたものです。5分毎のカットで、左から4コマ目(赤丸)が月の入り(1時55分)、右端はほぼ天頂です。月の入り後、10分程度はまだ少し明るいようです。以降は、光害の影響でしばらく明るいですが、天頂に向かうにつれて徐々に軽減されます。
 
■係より
上村さんも55FLを購入されたのですね。このレンズ、シャープでとても明るく、なかなかの性能です。早速、ファーストライトでカリフォルニア星雲を撮影されました。ノイズの少ないISO800でたっぷりめの5分露出として、17枚もコンポジットしていますので、星雲から周囲の分子雲まで滑からな階調が得られました。これだけ見応えのある作品に仕上げるのは機材の性能と画像処理を含めた撮影技術の確かさがあってのことですね。さすがです。おまけでお送りいただいた月光の影響も参考になります。当日のカリフォルニア星雲は月から100°以上離れていましたが、月齢12くらいの大きな月だと月没後もしばらくは月の薄明?の影響が残るということですね。いつもご投稿いただき、ありがとうございます。また、よろしくお願いします。
 _t0a4033

撮影風景

2017年9月 6日 (水)

月齢12.4。

東京都八王子市の上村裕様より、ボーグ107FLによる「月齢12.4」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 

Moon_12

●月齢12.4
2017年9月3日20時27分~ ボーグ 107FL+キヤノン EF2×IIIエクステンダー+ケンコー デジタルテレプラス PRO300 2× 合成焦点距離 2400mm F22.4 キヤノン EOS 5D MarkIV ISO200 1/30秒露出×10枚 AutoStakkert!3でスタック RegiStax6、Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都八王子市
 
■コメント
今週初めに撮影した月齢12.4をお送りします。撮影開始して30分程度で雲が広がって撮影終了となりましたが、この夜はシーイングに恵まれ、久しぶりに納得いく月面になりました。前回お送りした時は、処理の関係でグレースケール画像でしたが、今回は、カラーのまま最終調整まで持っていけました。
 
■係より
いつもありがとうござます。今回の月面はシーイングにも恵まれて、とてもシャープに仕上がりましたね。虹の入り江、アリスタルコス、ガッサンディ、シッカードなどの見どころが満載です。カラーで仕上げていただいたので、微妙な海の色の違いもわかります。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年8月25日 (金)

夏の球状星団。

大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、夏の球状星団三態をお送りいただきましたので、早速ご紹介いたします。自宅ベランダからSWAT-350+シグマ600mm望遠で撮影されました。
 M131

●M13
2017年8月24日21時08分~21時50分 シグマ 150-600mm F5-F6.3 600mm 絞りF7.1 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO不明 露出3分×14枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 大分県佐伯市
 M41

●M4
2017年8月24日19時50分~20時40分 シグマ 150-600mm F5-F6.3 600mm 絞りF7.1 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO不明 露出3分×14枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 大分県佐伯市
 M221

●M22
2017年8月24日20時18分~21時00分 シグマ 150-600mm F5-F6.3 600mm 絞りF7.1 キヤノン EOS KissX 7i(IR改造) ISO不明 露出3分×10枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
ご無沙汰しております。4月に肺炎で重篤な時もあったり、この7月中旬には心臓弁膜症で心臓手術を行ったりして長い事天体写真から遠ざかっていました。心臓手術も順調に回復しているので またシグマの150-600ミリズームで天体写真に挑戦してみましたのでご笑覧ください。天気も晴れていても薄雲や靄でいいときは無いのですが、あまり球状星団は撮る人が少ないようなので代表的な球状星団を600ミリで撮ったのをお送りします。M-GENも使ってみましたが M22の時はガイド失敗だったようです。撮影場所は自宅ベランダからです。機材はいずれも、SWAT-350と600ミリズーム、カメラはキャノンX7iです。画像加工はほとんどしていません。
 
■係より
体調を崩されていたとのことで、どうぞご無理をなさらないようにご自愛ください。さて、今回は球状星団三態をお送りいただきました。いずれも見応えのある大型のものばかりです。球状星団は15cm以上の望遠鏡で少し高めの倍率で見ると、ボール状に集まる星が分離して見えて、とても見応えがあるのですが、小口径ではモヤッとしているだけでイマイチな感じです。でも写真で撮るときれいに分離して写るので、迫力があって面白い対象なのですが、仰る通りあまり撮る人はいないようです。ヘルクレス座のM13は北天最大最美といわれるだけあって、迫力のある姿をしています。さそり座のM4はアンタレスの近くで見つけやすい球状星団です。すぐ左上(北東)にNGC6144という小型の球状星団があるので、比べると面白いです。アンタレスの回りの黄色い散光星雲も写り始めていますね。そして、いて座のM22ですが、これもとても巨大でM13に勝るとも劣らぬ迫力です。写すと天の川の中にあるので星だらけになります。ちょっとマイナーですが、いて座にはM55という密集度が低いまばらな球状星団もありますが、これがけっこう大きいので、写すと面白いですよ。ぜひ狙ってみてください。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年8月20日 (日)

シグマ135mm F1.8 Artによるサドル付近。

東京都八王子市の上村裕様より、シグマの最新Artレンズ、135mm F1.8による「サドル付近」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo_2

●サドル付近
2017年8月19日22時12分~ シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art 絞り開放 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 90秒露出×7枚コンポジット Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 千葉県南房総市
 
■コメント
シグマ 135mm F1.8 DG HSM | Art を使って、はくちょう座のサドル付近を撮影しました。テストを兼ねていたので、あえて絞り開放で撮影しています。評判通り、過去発売されたArtラインの中でもトップクラスの描写力で、最周辺の星像は絞り開放とは思えないほどでした。コンポジット前の一枚をストレート現像し、右下をピクセル等倍で切り出した画像もお送りします。細かく見れば、最周辺より少し内側付近で若干歪な星像となるところもあり、実際は少しだけ絞ってやった方が良さそうです。20枚ほど撮影しましたが、部分的に雲が入っていたので、最終的に7枚となりました。快晴の夜が待ち遠しいです。
 
■係より
最新のシグマArtレンズでの作品です。テストを兼ねて、あえて絞り開放で撮影していますが、周辺星像も上等で、開放でもかなりハイレベルなことがわかります。最周辺のピクセル等倍切り出しもお送りいただいたので、下に掲載します。フルサイズ最周辺の開放でこの星像なら積極的に使っていけそうなレベルですね。さて、はくちょう座のサドル付近も北アメリカ星雲付近と並んで赤い散光星雲が広がるエリアです。天の川に沿って、かなり大きく広がっていますので、中望遠程度でも充分楽しめます。この夏、晴れたらぜひ狙ってみたい対象です。ご投稿、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。
 Crop_2

これが最周辺?と思わせるような素晴らしい星像です。高価なレンズですが、その価値は充分ありそうです。

2017年8月16日 (水)

夏の大三角とペルセウス座流星群。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、「夏の大三角とペルセウス座流星群」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo
Photo_2

●夏の大三角とペルセウス座流星群
2017年8月12日21時51分 シグマ 24mm F1.4 DG HSM Art 絞りF2 プロソフトンA(W)フィルター使用 ニコン D810A ISO3200 30秒露出 SWAT-200によるノータッチ追尾 和歌山県で撮影
 
■コメント
久しぶりに作例写真を投稿いたします。今年のペルセウス座流星群は月に恵まれず残念でしたが、極大前の2時間で6個ほどの流星を見ることができました。写真では右上にかろうじて明るい流星をとらえることができました。
 
■係より
どうも今年の夏もひどい天候不順で、関東地方にいたっては梅雨明け後もろくに晴れてくれません。そんなことで作例写真のご投稿もパタッと途絶えてしまって寂しい限りでしたが、久しぶりに大阪のSI様から、今年のペルセ群をお送りいただけました。生憎の月齢でしたが、星空が楽しめただけでも羨ましいです。作例はシグマの24mm Artで夏の大三角を狙ったものですが、緑色の流星がかろうじて画角を横切ってくれてラッキーでした。このエリアも夏のハイライトといえるほど魅力のある天体の宝庫で、はくちょう座の北アメリカから、ケフェウス座のIC1396、そしてカシオペヤ座へと大型の散光星雲が続いています。天の川もけっこう濃いので見応えがあります。月が大きくても、ここまで素晴らしい作品に仕上げられるのはSI様の技術の高さですね。どうもありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年7月23日 (日)

シグマ 14mm F1.8 Artによる波照間島の天の川。

神奈川県川崎市にお住まいの宮崎信男様より、シグマの最新作「14mm F1.8 Art」レンズの作例をお送りいただきましたのでご紹介します。画像処理なしのJPEG撮って出しです。
 Photo●波照間の天の川
2017年7月19日21時11分 シグマ 14mm F1.8 DG Art  絞り開放 ソニー α7RII ISO1250 60秒露出 SWAT-200による自動追尾 撮影地 波照間島

■コメント
シグマの新レンズによる天の川をお送りします。場所は波照間島の東端、高那崎です。焦点距離14mm、F1.8開放、SWAT-200による追尾です。α7RIIでISO1250の60秒露出。JPEGの撮って出しとなります。画像処理はしておりません。素晴らしいレンズですね。本社が川崎市ということもあり、とても親近感を感じます。
 
■係より
話題の新レンズ、シグマ 14mm F1.8 DG Art の作品です。私のところにもこのレンズを絶賛する情報が多数入っています。中心星像の素晴らしさはもちろんですが、特筆すべきは周辺星像のシャープさです。超広角14mmレンズとしては最高といえる性能ではないでしょうか。シグマの方の話では、このレンズの設計者が星好きの方だそうで、天体撮影を意識して設計したそうです。作例は35mmフルサイズカメラでF1.8開放ですから、これから購入を検討されている方の参考にもなります。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年7月 2日 (日)

宮古島の天の川。

東京都八王子市の関原謙介様より、無光害の宮古島で撮影した「海からそそり立つ天の川」と「さそり座と天の川中心付近」をお送りいただきました。ナチュラル版とハイコントラスト仕上げを並べて掲載します。
 Photo
Photo_2

●海からそそり立つ天の川
2017年6月23日 ニコン AI AF Nikkor 14-24mm f/2.8G ED 14mm 絞りF4 ニコン D810A ISO1600 360秒露出×1枚+固定撮影1枚をPhotoshop CS3 ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 沖縄県宮古島
 Photo_3
Photo_4

●さそり座と天の川中心付近
2017年6月27日 SAMYANG 35mm F1.4 Asperical IF 絞りF4 ニコン D810A  ISO1600 180秒露出×9枚+300秒露出×3枚 合計12枚コンポジット(総露出時間42分) StellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 沖縄県宮古島
 
■コメント
梅雨空の関東圏から星空を求めて先島諸島の宮古島へ遠征しました。「海からそそり立つ天の川」は宮古島の南部の海岸で人口照明の無いところを選び撮影をしたものです。今回、新星景写真と呼ばれる方法を試してみました。これは、星を追尾して撮った写真の星の部分と、同じ視野で追尾をせずに撮ったものの風景部分を合成する手法です。海に突き出た陸部分がボケていないことに注目ください。SWATは高い追尾性能にも関わらず、このような旅行にも持って行ける可搬性も兼ね備え、星景写真にも向いた赤道儀と思います。
「さそり座と天の川中心付近」は、この遠征のため購入したSAMYANG 35mm F1.4でさそり座と天の川の中心を狙ったものです。なにしろ価格の安さが魅力のレンズで、写りに若干の不安が有ったのですがこの結果には満足です。この夜は周囲にさえぎる物のないさとうきび畑の真ん中で撮影を行ないました。2時をまわる頃には西の空に沈むさそり座の尾付近から、東の空に昇って来たカシオペヤまでつながった壮大なアーチ状の天の川を堪能する事が出来ました。
 
■係より
「梅雨空のもとを飛び立ち、無光害の南の島へ」。いや~、天文ファンにとってはなんとも羨ましい遠征旅行です。作品もレベルが高いです。一枚目の天の川は輝星が絶妙にボケて、実に美しい仕上がりです。ソフトフィルターを使ったのでしょうか。空の条件にも恵まれて、アンタレスの少し北(上)には巨大な赤い散光星雲Sh-27も写っています。この星雲はへびつかい座に位置します。低空には関東圏では写しにくい「さいだん座」の星も確認できます。二枚目の銀河中心部は、この遠征のために用意したSAMYANG 35mm F1.4 による作品です。F4まで絞って周辺減光と収差を抑え、シャープな星像となりました。なかなか良さそうなレンズですね。M16付近からえび星雲にかけての賑やかなネオン街に加えて、アンタレス付近や青い馬星雲まで、夏の見どころ満載の贅沢な作品となりました。梅雨真っ盛りのこの時期に、ため息しか出ない素晴らしい星空に出会えるとは思っていませんでした。関原さん、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年6月24日 (土)

バンビの横顔。

東京都八王子市の上村裕様より、「バンビの横顔」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo
Photo_2

●バンビの横顔
2017年6月19日21時31分~ ボーグ107FL+フラットナー1.08× 合成焦点距離 648mm F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 300秒露出×19枚コンポジット SWAT-350 M-GEN 1軸オートガイド Photoshopで画像処理 長野県諏訪郡 ※下は拡大トリミング
 
■コメント
いよいよ梅雨本番になってきましたね。19日は夜半過ぎまで晴れそうでしたので撮影に出かけました。超望遠でバンビの横顔を撮影してきましたのでお送りします。650mmで狙うには窮屈な対象なのですが、そのぶん構成する星を分解して撮影できました。ですが光害の影響がなくなる高度になった途端、突風が吹き始めてその後の歩留まりはイマイチでした。画面を構成する要素のほとんどが星だと、わずかなブレも気になります。結局使えたのは半分くらいでしょうか。107FL+フラットナーはフルサイズ最周辺でも収差が少なく光量も豊富です。SWAT-350+M-GENが5分露出でも正確に追尾してくれるので、画面全域で目が覚めるようなシャープな星像が得られます。今回のように、星が密集した領域のクローズアップ撮影には好適でした。
 
■係より
関東地方では19日が梅雨本番前の最後のチャンス?の晴れ間でした。平日でしたが、長野まで遠征しての撮影ということで、気合いの入った作品になっています。対象は「バンビの横顔」。といっても、ボーグ107FL+フラットナーで焦点距離650mmの望遠なので、ご覧の通りの大迫力の「横顔」になりました。天の川の中心に近いため、ものすごい数の星で構成されていて、まさに星屑という表現がピッタリな感じですね。その星屑の微妙な色の違いや暗黒帯の分布、Hαっぽい赤い部分もあって、こんなに華やかなエリアだったとは思っていませんでした。下に105mmで撮影した画像に今回のエリアを切り出してみましたので参考にしてください。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。
 Photo_4

2017年6月 9日 (金)

光害地で撮るM83銀河-2017年春総決算。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害地で撮るシリーズの「M83銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M83

●M83銀河
2017年4月18日~6月5日 タカハシ FS-60Q(f=600mm F10.0)+IDAS LPS-D1フィルター ニコン Df(クリアフィルター改造) ISO800 露出2分×14枚+3分×85枚+4分×114枚+5分×572枚+8分×44枚 計829枚中811枚をコンポジット 総露出時間約64.4時間 SWAT-200(赤経体)+ SS-one mini(赤緯体) MaxImDLにて2軸ガイド(MaxImDL にてコマ毎にディザリング実施) ガイダー:f=100mm F2.8+ LPS-D1(FF)+ASI185MC 撮影地 愛知県春日井市
 
■コメント
東海地方もいよいよ梅雨入りしてしまいました。2017年4月18日~6月5日に渡って、愛知県春日井市のIR駅近の自宅ベランダから撮影し続けた M83 の総決算です。
「遠征できなくても、高価で大きな望遠鏡を持っていなくても、星が好きで、自宅から晴れ間をみては小さな望遠鏡+デジカメ+ポタ赤でコツコツ撮り溜めれば、これぐらいの天体写真が撮れる」という指標になれば幸いです。
当地にて、M83 は南東の瀬戸方面の街灯りの中から昇り、開けた名古屋ドーム方面の光害の上を南中高度25°で通過し、南西のJR名古屋駅方面へ沈みます。
 
■係より
なんと光害地で811枚もコンポジットして丁寧に画像処理した驚異のM83です。前回、190枚時点の作品にくらべて、腕の淡い部分の拡がりや暗黒帯の詳細、Hα星雲、腕の部分の青みがかった色調など、すべての質が大幅に向上しています。ノイズも一段と低減して、滑らかになっています。トータル65時間にも及ぶ努力が実った作品といえるでしょう。2ヶ月近くにわたって、コツコツと撮影して、これだけ素晴らしい作品を作り上げるのは、ふつうの人には真似できないですね。いや~恐れ入りました。そして敬服いたしました。次のターゲットは何になるのでしょうか。今から楽しみです。

2017年6月 1日 (木)

アンタレス周辺とさそりの尾部。

東京都八王子市の関原謙介様より、「アンタレス周辺」と「さそりの尾部」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo_3

●アンタレス周辺の反射・散光星雲
2017年4月28日 ニコン AI AF Nikkor 180mm f/2.8D IF-ED 絞りF4 ニコン D810A IDAS LPS-D1フィルター ISO2200 120秒露出×60枚(総露出時間2時間)をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 静岡県松崎町
 Photo_2

●さそり座の尾周辺の散光星雲
2017年4月29日 コーワプロミナー500+TX07(合成焦点距離350mm/F4) ニコン D810A IDAS EUIB-IIフィルター ISO2200 120秒露出×12枚(総露出時間24分)をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 静岡県松崎町
 
■コメント
いずれも1ヶ月前の新月期の撮影です。5月は何かと忙しく、処理が1ヶ月遅れとなってしまいました。
「アンタレス周辺の反射・散光星雲」は定番の構図で、以前にも350mmで撮影したものを掲載していただきましたが、今度は180mmレンズで広い領域を時間をかけて撮影してみました。
「さそりの尾周辺の散光星雲」は、さそり座の下部、さそりの尾周辺の2つの散光星雲を撮影したもので、何か「宇宙の暗闇にうごめく奇怪な生き物」といったおどろおどろした感じになり気に入りました。これらの星雲は彼岸花星雲、出目金星雲と呼ばれていますが、もう少し気の利いた名前は無かったものかと思います。南中高度が低く立木にじゃまされ、12枚しか画像を取れませんでしたので、南の開けた南伊豆まで遠征し再挑戦したいと思います。
 
■係より
いつもご投稿いただきまして、ありがとうございます。今回はさそり座の人気エリアを二題お送りいただきました。アンタレス周辺は色彩豊富で特に人気が高いエリアです。今回は180mm/F2.8の望遠をF4まで絞って、2時間分もの長時間露出で撮影しました。その甲斐あって、星雲の微妙な濃淡や色彩を階調豊かに表現できており、暗黒星雲のコントラストも効いていて、お見事な作品となりました。彼岸花星雲と出目金星雲はさそり座の尾部のため南中高度が低く、透明度の良い日でないとなかなかすっきり写せない対象です。トータル28分露出で、周辺の淡い星雲も写っていますので、条件は良かったようです。両方の星雲を狙うのに焦点距離350mmは絶妙な長さで、ちょうど良く収まりました。このエリアは赤い星雲がデジカメで簡単に写せるようになったおかげか、以前よりも注目度が上がってきたように思います。日本からは南中高度が低いのが難点ですが、南伊豆は20度くらいまで昇るので、透明度に恵まれたら、ぜひ撮り増ししてより高画質を目指してください。またのご投稿、楽しみにしております。

2017年5月30日 (火)

IC4592青い馬星雲。

東京都八王子市の上村裕様より、「IC4592青い馬星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Ic4592
Ic45922

●IC4592青い馬星雲
2017年5月28日0時4分~ ボーグ107FL+フラットナー1.08×合成焦点距離648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 300秒露出×13枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド Photoshopで画像処理 撮影地 長野県諏訪郡 下の画像は下が北です
 
■コメント
梅雨入り前の新月期でしたが、週末すっきり晴れることはなかなか難しいですね。土曜日の晩は怪しい雲行きでしたが、梅雨明けまでしばらく撮れなくなるので遠征しました。GPVでは、長野方面だけ晴れ間が期待できそうなので、よく行く富士見高原に向かいました。梅雨入り前の新月期、みなさん考えることは同じようで(笑)、10名以上の方がお越しでした。
今回撮影したのは、この夏撮りたい対象の一つ、青い馬星雲(IC4592)です。4枚モザイクで狙うつもりだったのですが、夜半まで雲に覆われていたので急遽1コマ撮りに変更しました。窮屈な構図で、枚数も13枚しか稼げなかったのですが、なんとか仕上げることができました。北を上にすると馬に見えないので、北を下にした画像(下)もご覧ください。次回以降、枚数を稼いで分子雲の構造を炙り出そうと思います。
107FLとSWAT-350の組み合わせを使い出してしばらく経ちましたが特に問題なく運用できています。撮影機材もコンパクトなため、設置と撤収が楽でいいです。(笑)
 
■係より
梅雨入り前、最後の新月期の週末とあって、各地で賑わいを見せたようですね。さて、今回はさそり座の北部に広がる「青い馬星雲」をお送りいただきました。位置の詳細は下の画像をご覧ください。ボーグ107FL+フラットナーで、焦点距離648mm/F6.1と、超望遠撮影となりますので、M-GENでしっかりオートガイドさせて、5分間にも及ぶ露出でもきっちり点像を保っています。さすがに大迫力の「青い馬」になりました。ほぼノートリミングなので、ノイズも目立たず、充分に滑らかな画質になっています。ピント合わせも正確で、仕上げも美しく、見事な作品になりました。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。
 Photo昔はさそり座がこんなにカラフルで華やかな星座だとは思ってもいませんでした。デジタル時代になって、Hαや淡い分子雲が写せるようになったおかげですね。

2017年5月26日 (金)

しし座のトリオ銀河とM13。

横浜市にお住まいの蒼月様より、SWAT-200による「しし座のトリオ銀河」と「M13」を送りいただきましたのでご紹介します。
 01_leotriplet_full
02_leotriplet_crop

●しし座のトリオ銀河
2017年4月28日、29日、5月20日 ボーグ 71FL+フラットナー1.08×(432mm, F6.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 360秒露出×22枚コンポジット SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) 撮影地 天城高原、八千穂高原
 
■コメント
432mmではもの足りない対象ですが、少々遅めの「春の銀河まつり」(笑)参戦です。夏の天の川を待つ時間を使って少しずつ撮影をしていました。NGC3628(通称・ハンバーガー銀河)の左側から、薄っすらではありますが、にょろっと tidal tail が割と長く伸びているのがわかりますでしょうか。写真上の方に少し反るように伸びています。さすがにノイズまみれではありますが、
今年の春はこれを写すことを一つの目標としていたので、まがりなりにも写せてほっとしました。
 03_m13_full
04_m13_crop

●M13
2017年5月20日 ボーグ 71FL+フラットナー1.08×(432mm, F6.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 150秒露出×16枚コンポジット(中心部は15秒露出×10枚コンポジットを合成) SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) 撮影地 天城高原
 
■コメント
三つ子銀河同様、BORG71FLにとっては決して大きな対象ではありませんが、こちらにも年に一度はご挨拶しておかないといけませんね(笑)。
小口径で正味40分ほどの簡単な撮影ですから、迫力は大したことありませんし、この日の天城はかなり霞んでいて透明度が悪い空だったのですが、SWAT-200がきっちり動いてくれたおかげで、まずまずの出来に写ってくれました。なお、HDRではありませんが、中心部等の輝度が高い部分は15秒露出データで補完し、なるべく中心部まで分解するように処理しました。球状星団はこの「つぶつぶ感」がたまりませんよね。この球状星団の中心部では、一辺わずか3光年の立方体の中に100個ほどの恒星が入るんだとか。もしそこに住んでいたら、さぞや夜が賑やかでしょうね。
 
■係より
横浜の蒼月さんより2ヶ月半ぶりにご投稿いただきました。まず「しし座のトリオ銀河」は春の人気領域で、ここは毎年の撮影が義務づけられてます。(笑) 今回はNGC3628(上の銀河)から左(東)に伸びる尻尾のような淡い腕?を写すことを目標にしていたそうですが、見事に炙り出しています。こんなたなびく尻尾があるのは、私は最近まで知らなかったです。M65とM66も渦構造が写っていますね。さすが焦点距離430mmともなると、あきらかに迫力が増してきます。つづいて、北天の球状星団の代表といえる「M13」です。こちらも年に一回の挨拶は欠かせないですね。(笑) 普通に撮影すると中心部が飽和して白飛びしてしまいますが、短時間露出の画像を合成して、中心部まで星が分離しています。蒼月さんのならではの豊かな色彩で、ため息が出るほどの美しい姿を捉えています。M13の左上(北東)に写っている小さな銀河は12.2等級のNGC6207です。ご投稿ありがとうございました。夏の天体が撮り頃を迎えてきました。ぜひまた素敵な画像をお送りください。

2017年5月23日 (火)

木星と土星。

東京都八王子市の上村裕様より、「木星」と「土星」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Jupiter

●木星
2017年5月20日21時37分~ ボーグ107FL+Or6mm QHY5III178M 2×2ビニング 1/60秒露出 AutoStakkert!3で3000枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 東京都八王子市
 Saturn

●土星
2017年5月20日23時18分~ ボーグ107FL+Or6mm QHY5III178M 2x2ビニング 1/15秒露出 AutoStakkert!3で3000枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 東京都八王子市
 
■コメント
先週末は好天に恵まれましたね。そんな週末に撮影した木星と土星をお送りします。以前、月面を撮影してから、ベランダからのお気軽撮影にはまってしまいました。そうなると、もっと拡大して撮影したくなり、気づけばQHYCCDが手元に。(笑)
月面は明け方に昇ってくるので、最初の撮影は木星と土星にしました。低倍率からスタートしたのですが、最終的に6mmのアイピースで撮影することにしました。ここまで拡大すると像は非常に暗くなります。2×2ビニングで感度を担保しましたが、正直やりすぎですね。(笑)
シーイングが良好だったので、予想以上に細かな部分が写ってくれました。何より、光害地のベランダでも気軽に撮れるのがいいですね。月面もトライしてみようと思います。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。作例コーナーでは、とても珍しい惑星をお送りいただきました。QHYのモノクロCMOSカメラを入手されての拡大撮影ですが、とてもよく写っています。口径10cmとしては最高レベルで、ここまで写せるという見本のような作品です。この日はシーイングが抜群に良かったようで、高解像な作品を狙うには最高の日でした。タイミングが良かったですね。色情報を得てカラー化したくなってしまいますが、カラーカメラで別撮りするか、フィルターで三色分解するか…、悩みはつきないですね。惑星や月面は投稿が少ないので、ぜひまたお送りください。お待ちしています。

2017年5月16日 (火)

M13とω星団。

和歌山市にお住まいの福田将之様より、球状星団北天の王様「M13」と「NGC5139 ω星団」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M131152
M13tri1152

●M13
2017年5月3日 ビクセン ED81S+0.6×レデューサー+75mm絞り環(約400mm F5.3)  キヤノン EOS Kiss X7i改 IDAS HEUIBⅡ EOS MFA ISO1600 90秒露出×7枚コンポジット SWAT-200にて自動追尾 撮影地 護摩壇山 下は拡大トリミング
 Omega1152
Omegatri1152

●NGC5139 ω星団
2017年5月3日 ビクセン ED81S+0.6×レデューサー+75mm絞り環(約400mm F5.3)  キヤノン EOS Kiss X7i改 IDAS HEUIBⅡ EOS MFA ISO1600 90秒露出×5枚+30秒露出×4枚 合計9枚コンポジット SWAT-200にて自動追尾 撮影地 護摩壇山 下は拡大トリミング
 
■コメント
透明度は良かったもののシーイングは最悪。ピントを詰めても星がボテボテです。特に低空は酷いものでした。しかしながら追尾は安定。SWAT200とドイツ式赤緯ユニットにウェイトシャフト2本追加、バランスウェイト2個付けて、約400mm鏡筒でノータッチガイドというチャレンジングですが、撮影を重ねるごとに安心感が深まります。
 
■係より
大型の球状星団2態をお送りいただきました。M13はヘルクレス座に位置する北天最大かつ最美な球状星団です。口径15cm、出来れば20cm以上で高倍率をかけると、細かい星が分離して迫力ある姿を楽しめます。M13の左上(北東)にある小さいモヤッとしたものはNGC6207銀河です。ケンタウルス座のω星団は、写真でも分かるとおり、さらに明るく巨大な球状星団です。ただし、南中時の東京での地平高度は10度にも達しないため、なかなか観察できるチャンスが少ない星団です。ちなみに石垣島では25度近くまで高くなります。福田さんは、ビクセンの8cmEDアポクロマート屈折に0.6×の強力なレデューサーを装着して400mm/F5.3まで明るくして撮影しています。しかも小型軽量のSWAT-200でノータッチ追尾なのがすごいです。90秒露出できっちり点像を保っていますし、細かい星もよく分離していて迫力がありますね。画像処理も上等で、飽和しがちな中心部もよく表現されていてお見事です。梅雨入りが近づいてきました。月末の新月期は晴れてもらいたいですね。ご投稿、ありがとございました。ぜひまたお送りください。

2017年5月12日 (金)

三裂星雲と干潟星雲。

兵庫県宝塚市にお住まいの吉田隆行様から、SWAT-350ノータッチによる「三裂星雲と干潟星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 20170512
Photo

●三裂星雲と干潟星雲
2017年4月29日3時10分~ シグマ APO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM 絞りF3.5 IDAS HEUIB-IIフィルター キヤノン EOS 6D改(Astro6D) ISO1600 240秒露出×6枚コンポジット SWAT-350ノータッチガイド 奈良県五條市大塔町にて撮影
 
■コメント
夏の天の川で輝く三裂星雲と干潟星雲を、シグマの明るい望遠レンズとSWAT-350を使って撮影しました。元画像は、春霞の影響で天の川の色合いが赤っぽく濁ってしまったので、青みを足し、天の川の色合いを整えました。
200ミリ前後のレンズの画角は、夏の天の川の中に浮かぶ星雲・星団を撮るのにちょうどよいですね。SWAT-350なら手軽に持ち運びできますし、直焦点撮影のサブ機としても重宝しています。
 
■係より
今回は高性能なシグマの180mm望遠レンズで撮影した三裂星雲と干潟星雲付近をお送りいただきました。春霞の影響があったとは思えないほど、クリアでコントラストの効いた天の川です。豊富な階調と色彩、バンビの首飾りから干潟星雲の右(西)方向にかけての淡いHαの広がりを見事に写し出しています。天体写真のお手本のようなナチュラルな仕上げは、まさに吉田さんの真骨頂といえますね。シグマの180mmマクロのシャープな星像も気持ちいいです。
SWATシリーズポータブル赤道儀は、吉田さんをはじめ超ベテランの方のサブ機としても高い評価をいただいています。それは追尾性能の高さに加え、優れた機動性や耐荷重性をコンパクトな本体に凝縮しているからこその評価といえましょう。メイン機材の長焦点撮影に神経を集中させ、サブのSWAT-350で気軽に200mmクラスをノータッチ。高性能なSWAT-350ですから、超シャープなシグマの180mmマクロでも安心してノータッチ撮影が可能です。これが吉田さんの最近の撮影スタイルです。
 Photo

シグマのAPO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSMは、フローライト相当の光学レンズを3枚も使用した贅沢な設計で、諸収差を完璧といえるほどのレベルで補正しています。ただし、200mmクラスとしては大型の部類で、吉田さんは、SWAT-200と350の両方をお使いですが、迷わずSWAT-350を選択されました。これで、安心のノータッチ撮影を実現しています。

2017年5月 6日 (土)

月齢8.9。

東京都八王子市の上村裕様より、「月齢8.9」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 

Top●月齢8.9
2017年5月5日22時35分~ ボーグ107FL+フラットナー1.08×+キヤノンEF2×IIIエクステンダー+ケンコーデジタルテレプラス PRO300 2×合成焦点距離2592mm F24.2 キヤノン EOS 5D MarkIV ISO800 1/80秒露出 188枚から品質上位50%をAutoStakkert!3でスタック Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 東京都八王子市 ※下の画像はピクセル等倍の切り出しです。
 Clavius●クラビウス付近
 Ptolemaeus●プトレマイオス付近
  Copernicus●コペルニクス付近
 
■コメント
昨晩、ベランダから見ると天気は良好で、星は瞬いてなかったので月面撮影をやってみました。とは言ったものの、手元にはカメラレンズ用のエクステンダーしかないので少し強引です。使用したキヤノン純正のEF2xは、マスターレンズがない状態だとシャッターが切れないので、電子接点をマスキングテープで絶縁して使用しました。2500mm相当の焦点距離で見る月面はなかなかの見応えで、ライブビューではチラチラと揺れるものの、時折シャープなクレーター像を見せてくれます。撮影条件は手探りでしたが、ISO800、1/80秒で撮影しました。後処理は、AutoStakkert!3で品質上位50%をスタックしPhotoshopで仕上げています。スタック枚数がよく分からないのですが、どこかに表示されているのでしょうか? もう少し使ってみようと思います。Mac上のParallels DesktopでWindowsを使っているのですが、メモリの設定上限の制約で、カラー画像を使用するとあっという間にメモリが不足します。色が犠牲になりますが、8bitグレースケールに変換したものを使用して回避しました。処理が終わった画像を見ると、予想以上に詳細な構造が出てきました。昨夜のシーイングがどの程度かわかりませんが、初撮影にしては満足しています。合わせて、ピクセル等倍切り出しもいくつかお送りします。コペルニクス付近のコンポジット直後と最終画像を見比べると、甘い画像の中にも驚くほどのディティールが隠れていることがわかりました。
 
■係より
ユーザーさんの投稿ページでは、非常に珍しい月面の作品です。初めての撮影とのことですが、素晴らしい出来栄えです。完璧なピント合わせで、シャッターブレもなく、画像処理もお見事です。エクステンダーを二段重ねしてますが、それでもここまで切れ味がよいのは、ボーグ107FLの素性の良さのなせる技でしょうか。また、ピクセル等倍切り出しが、極めてシャープなのも特筆ものです。発売されてまもないEOS 5D MarkIVは、約3,000万画素と高精細な上、最新の画像処理エンジンを積んでいるので、短時間露出ですむ月のような明るい対象には威力を発揮してくれるようですね。昨日のシーイングはかなり上等でした。撮影した枚数の半分も使えるのはまれで、通常は10%以下です。 これからもぜひ月面写真を楽しんでください。よい写真が撮れたら、またお送りください。お待ちしております。

2017年5月 5日 (金)

GWの2彗星。

和歌山市にお住まいの福田将之様より、「41P/タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星」と「C/2015ジョンソン彗星」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 41p

●41P/タットル・ジャコビニ・クレサーク彗星
2017年5月3日 ビクセン ED81S+0.6×レデューサー+75mm絞り環(約400mm F5.3)  キヤノン EOS Kiss X7i改 IDAS HEUIBⅡ EOS MFA ISO1600 90秒露出×3枚コンポジット SWAT-200にて自動追尾 撮影地 護摩壇山
 C2015v2

●C/2015 ジョンソン彗星
2017年5月3日 ビクセン ED81S+0.6×レデューサー+75mm絞り環(約400mm F5.3)  キヤノン EOS Kiss X7i改 IDAS HEUIBⅡ EOS MFA ISO1600 90秒露出×8枚コンポジット SWAT-200にて自動追尾 撮影地 護摩壇山
 
■コメント
5月3日、昨年11月以来、久々に撮影に出かけました。彗星をふたつ撮影しましたので画像を送ります。ED81Sを少しでも明るくとレデューサーを新調し、×0.6レデューサーと超薄型マウントの組み合わせで試写。焦点距離は375mmになりますが、薄型マウントを使用することでレデューサーとセンサーの距離を短く取り周辺像の改善を図っています。これにより焦点距離は約400mmになっている模様。撮影した結果、星はシャープですが、これはどう解釈すればいいのか…、周辺減光なのかケラレなのか、四隅が黒く落ちています。追加でつけている自作フードをスライドしてみても改善しませんでしたので、どうやら他に原因がありそうですが特定できませんでしたのでかなりトリミングしています。透明度かなり良かったのですが、シーイング最悪。ピントをかなり追い込んだつもりでもどうしても星がボテっとしてしまって…。風がありましたが追尾は安定していました。いつものノータッチで短時間多数枚撮影です。
 
■係より
久しぶりのご投稿、ありがとうございます。新しい0.6×レデューサーの試写を兼ねて、話題の2彗星を撮影されました。両彗星とも、まだ大きく、ジョンソン彗星には尾も見られます。エメラルドグリーンの彗星を美しく捉えました。焦点距離400mmの超望遠ながら、新レデューサーでF5.3と明るくなり、これまでのF6.7の半分近い露出で済み、効率よく撮影できます。星像も充分にシャープで、これから活躍してくれそうですね。四隅のケラレが解決できるといいのですが…。これから、夏の天体で夜空も賑わいます。撮影されましたら、またご投稿ください。お待ちしております。
 Img_1099
Img_1117

撮影機材と新規導入した0.6×レデューサー。

2017年5月 2日 (火)

M8干潟星雲。

東京都八王子市の上村裕様より、「M8干潟星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M8
M8_crop

●M8干潟星雲
2017年5月1日1時2分~ ボーグ107FL+フラットナー1.08×合成焦点距離648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(IR改造) ISO1600 240秒露出×38枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド 撮影地 千葉県鋸南町 下はピクセル等倍の切り出し
 
■コメント
30日の夜、房総半島へ撮影に出かけました。早速ですが、その時に撮影した干潟星雲の画像をお送りします。撮影地は風が強く、ライブビューを見てもかなり影響を受けているのがわかりましたが、夜半過ぎからは一気に落ち着き、薄明まで撮影することができました。シーイングはそこそこ良かったようで、全面でシャープな星像を得ることができました。 参考に等倍トリミングもお送りしますが、粗が目立つので離れて見てください。(笑) 恒星のマスクは毎回試行錯誤していますが、まだ納得できるまで至っていません。ISO1600で4分露出ですが、周辺の淡い部分を炙るには不足のようで、特にNGC6559付近を明瞭に捉えるのは難しいですね。 青い成分も出しきれていません。と言うことで、無理に強調処理せずナチュラルに仕上げました。
 
■係より
ゴールデンウィーク前半は天気にも恵まれ、多くの方が撮影に出かけられたようです。月もまだ細く、すぐに沈んでくれたので影響もなかったと思います。さて、上村さんから、ボーグ107FLによる、M8干潟星雲の素晴らしい画像をお送りいただきました。フラットナー併用のF6ですが、ISO1600で4分露出を38枚もコンポジットして、とても滑らかな階調を得ています。淡い部分もノイズが少なく充分に見応えのある仕上がりです。優秀な光学系で、星像も極めてシャープですね。右上の方にM20三裂星雲が半分見えています。モザイクで仕上げて見たいところですね。ご投稿、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年4月30日 (日)

さそり座。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、「さそり座」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Dsc_4524b

●さそり座
ニコンAF-S NIKKOR 58mm F1.4 絞りF2 ソフトフィルター使用 ニコン D810A ISO800 150秒露出 SWAT-200によるノータッチ追尾
 
■コメント
ひさしぶりに星空を撮りに出かけました。東の空に昇ったばかりのさそり座を撮影しました。星の明るさ強調するため、少し明るめに仕上げてみました。低空が光害でスッキリしませんでしたが、これから日に日に夏の天の川が見やすくなりますね。

■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。さそり座もオリオン座のように標準レンズでピッタリ収まり、絵になる対象ですね。ソフトフィルターを使用して、星座の形がよくわかります。あえてハイキーに仕上げています。いよいよ、夏の天体の季節ですね。次回作も期待しております。

2017年4月28日 (金)

光害地で撮るM83銀河。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害地で撮るシリーズの「M83銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M83
Drizzle_integrationflatten4k_dc

●M83銀河
2017年4月19日~25日 タカハシ FS-60Q(f=600mm F10.0) + IDAS LPS-D1フィルター ニコン Df(クリアフィルター改造) ISO800 露出3分×1枚+4分×34枚+5分×153枚+8分×22枚 合計210枚中190枚をPixInsight の StarAlinement にて自動セレクトしてコンポジット SWAT-200+ SS-one mini MaxImDLにて2軸ガイド ガイダー:f=100mm F2.8 + LPS-D1(FF) + ASI185MC 撮影地 愛知県春日井市 下は拡大トリミング
 
■コメント
M83 は、NGC番号を含めた銀河の中でも、私が好きな銀河の中で5本の指に入ります。視直径も満月の40%程度と大きく、大口径ドブゾニアンを使えば腕もハッキリ見ることができます。しかし南緯-30°付近にあるため、当地では南中高度が25°程度しかありません。住宅地で南中高度が25°というのは、地上光の散乱が目立つ領域から出ることがない、ということを意味します。
色々実験してみたところ、自宅からでは透明度が良い日で、F10 ISO800 で露出5分が限界、ということが判りました。これ以上露出を掛けると、写野中央部に置いたM83付近全体が白飛びするようです。これは星野撮影でよく使われる F4 ISO1600 に換算すると、露出48秒に相当します。
そこで、複数日に渡って撮影を続け、コンポジット枚数を増やす作戦としました。ISO800 と少し感度を落とし気味にすることで1コマあたりのグラデーションの滑らかさを確保し、1コマあたりの露出はヒストグラムのピークが3/4あたり(+1ev前後)になるよう露出時間を調整し、日を分けて大量に撮ってコンポジットしたのです。
宵の口や、透明度が悪い日は露出4分、透明度の良い日は深夜過ぎから露出8分、というように露出時間コントロールしました。露出時間のスケジューリングや、1コマ毎のディザリングは、最初数枚撮った後、MaxImDL のオートスケジュールを使って制御しました。
毎日、晴れていればベランダにポタ赤を出し、(マンションベランダなので北極星が見えないため)PHD2 のドリフトアライメントを使って極軸を微調整。ユニテックさんにワンオフ作成していただいたCマウントレンズ用テーパーアダプター&キャッチャーを介して、ガイダーZWOASI185MC に f=16mm F1.8 のCマウントレンズを付け、SharpCap2 を使ってカラー画面でターゲットを導入。その後 f=100mm F2.8 のCマウントレンズに付け替えて「いつもの位置」付近にガイド星があることを確認し、MaxImDL でオートガイドを開始。
それが済んだらゆっくり風呂に入って Web 徘徊、と。ガイドはポタ赤にくっつけた Windows StickPC 上で行い、5GHz帯の wifi 経由で Windows リモートデスクトップ を使って StickPC の画面を監視します。リビングで、Web や メールを眺めながらついでに問題(主に雲が来た、とかですが…)が無いか確認するのです。
一番注意せねばならないのは、ネットを徘徊し過ぎて翌朝寝坊しないこと。…妻より早く起きてベランダの一式を撤去し洗濯物干しに備えておかないと、朝からご機嫌斜めにさせてしまいますから…。と、まぁそんなお気楽撮影です。自宅撮りならではの気楽さです。
とりあえず4月19日~25日までの5日間で撮り溜めた画像を処理しました。今宵からまた晴れそうですが、引き続き梅雨入りするまで撮り増ししようと思っています。
 
■係より
絶望的な光害地で5日間に渡る長時間撮影を敢行。HUQさんの命を削った力作です。(笑) 低空のM83がここまで写るとは、なんとも言いようがありません。ほのかに青みがかった淡い腕を炙り出し、点在するHα領域まで見事に写し出しています。しかも口径わずかに6cmです。仕上げも素晴らしく、深宇宙の魅力が伝わります。光害地の自宅ベランダから口径6cm+ポタ赤でこの作品ですから、なんとも凄い時代になったものですね。ホントにびっくりしました。この周辺には小さい銀河が点在してます。下に係が作った名称入りの反転画像を掲載します。明日からしばらく晴れそうなので、さらに撮り増しできそうですね。ぜひまたお送りください。お待ちしております。
 M83_2

15.5等級の銀河まで写っています。

2017年4月10日 (月)

彼岸花星雲と出目金星雲付近。

兵庫県宝塚市にお住まいの吉田隆行様から、SWAT-350ノータッチによる「彼岸花星雲と出目金星雲付近」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●彼岸花星雲と出目金星雲付近
2017年4月4日3時35分~ シグマ APO MACRO 180mm F2.8 EX DG OS HSM 絞りF3.5 IDAS HEUIB-IIフィルター キヤノン EOS 6D改(Astro6D) ISO1600 180秒露出×6枚コンポジット SWAT-350ノータッチガイド 奈良県十津川村にて撮影
 
■コメント
さそり座の尻尾付近で輝く二つの星雲を、シグマの明るい望遠レンズとSWAT-350を使って撮影しました。この夜は春霞の影響か、少し白っぽい空でしたが、HEUIB-IIフィルターのおかげで、周囲の淡い星雲も写ってくれました。この二つの天体は南中高度が低く、撮影場所にはいつも悩まされます。今回の撮影地でも、南方向に木立があったのですが、SWAT-350は軽量なので、機材全部を持って視界の開けた場所まで移動できて、助かりました。これから夜の時間がますます短くなってきますので、素早く設置、撤収できるSWATと明るいカメラレンズの組み合わせは重宝しそうです。
 
■係より
さそりの毒針付近にある散光星雲です。東京だと南中高度20度ほどと、かなり低空なため、好条件で撮影するのが難しい対象ですが、吉田さんはシグマの180mmマクロを使って、素晴らしくシャープで階調豊かな作品に仕上げています。彼岸花星雲の左上や出目金星雲の下に広がるの赤い散光星雲はかなり淡いです。それを見事に炙り出していますね。星像も最周辺まで針の先で突いたような鋭さです。このたびはご投稿ありがとうございました。今後もよろしくお願いします。
 Photo_2

ゴールデンウィーク中にこの領域が南中するのは午前3時頃です。次のGWでは、連休半ばまで、この時間帯は月に邪魔されないので、天気がよければ好条件で撮影できるかもしれません。もちろん夏の天の川を狙う絶好のチャンスでもあります。

2017年4月 5日 (水)

昇る夏の天の川。

東京都八王子市の上村裕様より、2種類の魚眼レンズで撮影した「昇る夏の天の川」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Milkyway●昇る夏の天の川
2017年4月4日3時53分~ キヤノン EF8-15mm F4L フィッシュアイ USM 焦点距離15mm(絞り開放) LEE ソフトフィルター No.3 キヤノン EOS 5D MarkIV ISO1600 120秒露出 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 山梨県南都留郡
 
■コメント
春霞の影響か、すっきりと晴れることが少ないですが、4日早朝に撮影した天の川の画像をお送りします。東から昇ってくる天の川と富士山を対角線魚眼で1枚におさめました。富士山頂付近は、雨上がりだったこともあり断続的に雲が現れます。そんな中、わずかな時間雲が切れるところがあり、そこを狙って撮影しています。15mmの超広角とはいえ、2分の露出では明らかに星が流れます。焦点距離的にはかなりオーバースペックではありますが(笑)、SWAT-350でノータッチ追尾しました。このくらいの焦点距離なら、どのSWATでも快適に撮影できそうですね。地上部分は別撮りしていたのですが、無理に合成しなくても十分と考えて1枚もので仕上げました。おまけは、全周魚眼で撮影した撮って出しです。西側はそこそこ暗いようですが、それ以外は光害の影響が見られます。それでも関東より空の状態が良いのは言うまでもないですね。
 
■係より
焦点距離15mm超広角の天の川です。もう日の出前には夏の天の川も撮影に充分な高度なんですね。富士山を中央に据えて、横たわる夏の天の川を美しい色彩とともにコントラストよく捉えました。さそり座から夏の大三角まで、超広角ならではの素晴らしい雰囲気で表現しています。一枚撮りの星景写真には星に重点を置いた0.66×速、星と地上を均等に割り振った0.5倍速駆動がお勧めです。全周魚眼のおまけ画像もお送りいただきましたので、下に掲載します。撮って出しでしたが、せっかくなので、私が上の画像に合わせて調整しました。ご投稿ありがとうございました。ぜひまた送りください。
 Photo作例コーナー初の全周魚眼の作品です。こちらもSWAT-350に搭載してのノータッチガイドです。雲ひとつない快晴の星空には夏の天の川や北斗七星が絶妙な構図で収まっていますね。輝星もちょうどよく滲んでいて星座の形がわかりやすいです。魚眼レンズの魅力が伝わる作品です。

2017年4月 4日 (火)

光害地で撮るM17オメガ星雲。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害地で撮るシリーズの「M17オメガ星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M17
M17_2

●M17 オメガ星雲
2017年4月3日2時24分~ タカハシ FS-60Q(f=600mm F10.0) + IDAS LPS-D1フィルター ニコン Df(クリアフィルター改造) ISO800 露出8分×9枚 10分×5枚 合計14枚コンポジット SWAT-200+ SS-one mini MaxImDLにて2軸ガイド X-Yディザリング 撮影地 愛知県春日井市 下は拡大トリミング
 
■コメント
4月2日の晩はこの春初めて自宅から4等星が肉眼で見えるほど、透明度の良い夜でした。本来なら南知多へ遠征したいところでしたが、こんな日に限って妻が風邪引いてダウンし、放置するわけにもいかず、やむなく自宅ベランダ撮りに甘んじました。夜明け前には再び霞がうっすら掛かってきたようですが、それでも FS-60Q(f=600mm F10) + LPS-D1 + クリアフィルタ改造 Nikon Df にて、ISO800 で1コマ露出10分を掛けられるほど良い空でした。とはいえ、星野写真でよく使われる F4 ISO1600 に換算すると、僅か48秒の露光となります。それでも夏の天の川の中の淡い散光星雲が方々に写ってくれたので、ド派手に炙り上げてみました。
 
■係より
M17オメガ星雲は白鳥星雲とも呼ばれる大型の散光星雲で、前回投稿いただいたM16ワシ星雲から南に2°ほどの位置にあります。200~300mm望遠レンズくらいなら両方を構図にピッタリと収めることができます。今回のHUQさんの作品は、透明度が良かったこともあると思いますが、本当に光害地 !? と思うほど良く撮れていて、口径60mmの能力をフルに発揮した作品といえるのではないでしょうか。散光星雲の濃淡が描写されていて驚きました。周囲に広がる淡い散光星雲もよく写っていますね。ノイズも少なく、階調も豊かで、光害地としては納得いく作品になったのではないでしょうか。このたびは、ご投稿、ありがとうございました。次回作、期待しております。

2017年4月 1日 (土)

M78付近としし座トリオ銀河。

東京都八王子市の関原謙介様より、「M78付近」と「しし座トリオ銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M78l

●バーナードループとM78
2017年2月26日 コーワプロミナー500+TX07(合成焦点距離350mm/F4) ニコン D810A IDAS HEUIB-IIフィルター使用 ISO1100 100秒露出×12枚をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2およびNeat Imageにて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 静岡県松崎町
 Leotripletl

●レオ・トリプレット
2017年3月29日 コーワプロミナー500+TX10(焦点距離500mm/F5.6) ニコン D810A IDAS HEUIB-IIフィルター使用 ISO1600 90秒露出×39枚をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 静岡県松崎町
 
■コメント
「バーナードループとM78」は2月下旬の新月の週、以前に掲載していただいた「アンタレス周辺」を撮影したのと同じ晩に撮影したものです。この日は、とにかく風が強く、どうにか使えるコマが12枚で、トータル20分程度の露光時間での画像です。M78やバーナードループ周辺の散光星雲の濃淡をもっと写し込みたかったのですが、来年の楽しみにとっておきます。「レオ・トリプレット」はコーワプロミナーにレデューサーを付けず、焦点距離500mmでの撮影です。風はなかったのですが、今度は雲にじゃまされ、トータル1時間程度の露光時間を確保するのがやっとでした。この春はいい条件で撮影できず、もやもやがたまっています。
 
■係より
3月は天候に恵まれず、みなさん鬱憤が溜まってしまったようです。関原さんも約1ヶ月ぶりのご投稿となりました。オリオン座のM78星雲は、付近に広がる暗黒星雲を近くの恒星が照らして反射したものです。暗黒帯が複雑に入り組んでいて、作例でもその一端が分かります。ちょうどバーナードループの濃い部分も一緒に写せますので、人気のある構図となっています。しし座のトリオ銀河も人気の撮影ポイントで、三つ子銀河とも呼ばれます。上がNGC3628、左下がM66、右下がM65です。しし座、おとめ座、かみのけ座付近は銀河の宝庫で、このあたりならどこを向けて撮っても、何かしらの銀河が写っていることが多いです。コーワプロミーナーの星像はシャープですから、撮っていて楽しいですね。このたびは、ご投稿ありがとうございました。4月の新月期に期待しましょう。

2017年3月31日 (金)

光害地で撮るM8、M20、M16。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害と春霞の悪条件で撮影した「M16ワシ星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M8m20

●M8干潟星雲、M20三裂星雲
2017年3月25日4時35分~ タカハシ FS-60Q(f=600mm F10.0) + IDAS LPS-D1フィルター ニコン Df(クリアフィルター改造) ISO1600 露出2.5分×5枚 2分×1枚 1分×2枚 合計8枚コンポジット ガイダー ASI185MC + KOWA 100mm F2.8 SWAT-200+ SS-one mini MaxImDLにて2軸ガイド(撮影時間が惜しかったのでディザリング無し) 撮影地 愛知県春日井市
 M16

●M16 ワシ星雲
2017年3月28日4時12分~ タカハシ FS-60Q(f=600mm F10.0) + IDAS LPS-D1フィルター ニコン Df(クリアフィルター改造) ISO800 露出5分×1枚 8分×5枚 4分×2枚 合計8枚コンポジット ガイダー ASI185MC + KOWA 100mm F2.8 SWAT-200+ SS-one mini MaxImDLにて2軸ガイド(コマ毎に赤経/赤緯方向にランダムに5ピクセル、ディザリングを実施) 撮影地 愛知県春日井市
 
■コメント
先週は珍しく新月期にずっと晴れていましたが、日々春霞が濃く…残念なお天気でした。こうも濁った空では遠征する気にもなれず、毎日最近使い始めた撮影ソフト MaxImDLの各種パラメータ習熟を兼ね、自宅のベランダから撮っておりました。ベランダに常設している天候監視カメラの映像を観察していると、どうやら午前4時頃は透明度が良くなることが判り…薄明前後の数十分で、夏の散光星雲を朝撮りしました。天文薄明開始は4時半頃ですが、少しでもコンポジット枚数を稼ぐために、航海薄明開始後まで撮ったものを使っています。結果、青空の青が先に飽和に達して、緑・赤との輝度差が少なくなってしまうため、バックグラウンドをグレー基調にすると、星雲の中の青い部分が表現できなくなってしまうのが残念です。(そもそも春霞で青い天体光が散乱されてしまっている、というのもあります。)三裂星雲M20の青い部分が南側の赤い部分を取り巻いているところまで写しきれていない点や、干潟星雲M8、ワシ星雲M16 の輝度の高い部分に含まれる青っぽい色合いが表現できなかった点など、スカッと晴れた初夏の空での宿題ですね。それでも、JR駅近の街中でも光害カットフィルターを使えば、赤い星雲は結構良く写ります。
 
■係より
一ヶ月ぶりにHUQ様からご投稿いただきました。このところ、天気がイマイチで、作例写真コーナーも閑古鳥でした。そんな状況を察していただいたのか、春霞に加えて光害と薄明の中、夏の代表的散光星雲をお送りいただきました。悪条件にもかかわらず、赤い星雲を見事に炙り出しました。特にM16は星雲の階調も豊富で淡い広がりも表現できていて、とても見応えがあります。いずれの対象も条件の良いときに納得いく撮影がしたいですね。ありがとうございました。またのご投稿、お待ちしております。

«オリオン大星雲、その2。