« 2017年5月 | トップページ | 2017年7月 »

2017年6月

2017年6月24日 (土)

バンビの横顔。

東京都八王子市の上村裕様より、「バンビの横顔」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo
Photo_2

●バンビの横顔
2017年6月19日21時31分~ ボーグ107FL+フラットナー1.08× 合成焦点距離 648mm F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 300秒露出×19枚コンポジット SWAT-350 M-GEN 1軸オートガイド Photoshopで画像処理 長野県諏訪郡 ※下は拡大トリミング
 
■コメント
いよいよ梅雨本番になってきましたね。19日は夜半過ぎまで晴れそうでしたので撮影に出かけました。超望遠でバンビの横顔を撮影してきましたのでお送りします。650mmで狙うには窮屈な対象なのですが、そのぶん構成する星を分解して撮影できました。ですが光害の影響がなくなる高度になった途端、突風が吹き始めてその後の歩留まりはイマイチでした。画面を構成する要素のほとんどが星だと、わずかなブレも気になります。結局使えたのは半分くらいでしょうか。107FL+フラットナーはフルサイズ最周辺でも収差が少なく光量も豊富です。SWAT-350+M-GENが5分露出でも正確に追尾してくれるので、画面全域で目が覚めるようなシャープな星像が得られます。今回のように、星が密集した領域のクローズアップ撮影には好適でした。
 
■係より
関東地方では19日が梅雨本番前の最後のチャンス?の晴れ間でした。平日でしたが、長野まで遠征しての撮影ということで、気合いの入った作品になっています。対象は「バンビの横顔」。といっても、ボーグ107FL+フラットナーで焦点距離650mmの望遠なので、ご覧の通りの大迫力の「横顔」になりました。天の川の中心に近いため、ものすごい数の星で構成されていて、まさに星屑という表現がピッタリな感じですね。その星屑の微妙な色の違いや暗黒帯の分布、Hαっぽい赤い部分もあって、こんなに華やかなエリアだったとは思っていませんでした。下に105mmで撮影した画像に今回のエリアを切り出してみましたので参考にしてください。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。
 Photo_4

2017年6月 9日 (金)

光害地で撮るM83銀河-2017年春総決算。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害地で撮るシリーズの「M83銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M83

●M83銀河
2017年4月18日~6月5日 タカハシ FS-60Q(f=600mm F10.0)+IDAS LPS-D1フィルター ニコン Df(クリアフィルター改造) ISO800 露出2分×14枚+3分×85枚+4分×114枚+5分×572枚+8分×44枚 計829枚中811枚をコンポジット 総露出時間約64.4時間 SWAT-200(赤経体)+ SS-one mini(赤緯体) MaxImDLにて2軸ガイド(MaxImDL にてコマ毎にディザリング実施) ガイダー:f=100mm F2.8+ LPS-D1(FF)+ASI185MC 撮影地 愛知県春日井市
 
■コメント
東海地方もいよいよ梅雨入りしてしまいました。2017年4月18日~6月5日に渡って、愛知県春日井市のIR駅近の自宅ベランダから撮影し続けた M83 の総決算です。
「遠征できなくても、高価で大きな望遠鏡を持っていなくても、星が好きで、自宅から晴れ間をみては小さな望遠鏡+デジカメ+ポタ赤でコツコツ撮り溜めれば、これぐらいの天体写真が撮れる」という指標になれば幸いです。
当地にて、M83 は南東の瀬戸方面の街灯りの中から昇り、開けた名古屋ドーム方面の光害の上を南中高度25°で通過し、南西のJR名古屋駅方面へ沈みます。
 
■係より
なんと光害地で811枚もコンポジットして丁寧に画像処理した驚異のM83です。前回、190枚時点の作品にくらべて、腕の淡い部分の拡がりや暗黒帯の詳細、Hα星雲、腕の部分の青みがかった色調など、すべての質が大幅に向上しています。ノイズも一段と低減して、滑らかになっています。トータル65時間にも及ぶ努力が実った作品といえるでしょう。2ヶ月近くにわたって、コツコツと撮影して、これだけ素晴らしい作品を作り上げるのは、ふつうの人には真似できないですね。いや~恐れ入りました。そして敬服いたしました。次のターゲットは何になるのでしょうか。今から楽しみです。

2017年6月 1日 (木)

アンタレス周辺とさそりの尾部。

東京都八王子市の関原謙介様より、「アンタレス周辺」と「さそりの尾部」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo_3

●アンタレス周辺の反射・散光星雲
2017年4月28日 ニコン AI AF Nikkor 180mm f/2.8D IF-ED 絞りF4 ニコン D810A IDAS LPS-D1フィルター ISO2200 120秒露出×60枚(総露出時間2時間)をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 静岡県松崎町
 Photo_2

●さそり座の尾周辺の散光星雲
2017年4月29日 コーワプロミナー500+TX07(合成焦点距離350mm/F4) ニコン D810A IDAS EUIB-IIフィルター ISO2200 120秒露出×12枚(総露出時間24分)をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 静岡県松崎町
 
■コメント
いずれも1ヶ月前の新月期の撮影です。5月は何かと忙しく、処理が1ヶ月遅れとなってしまいました。
「アンタレス周辺の反射・散光星雲」は定番の構図で、以前にも350mmで撮影したものを掲載していただきましたが、今度は180mmレンズで広い領域を時間をかけて撮影してみました。
「さそりの尾周辺の散光星雲」は、さそり座の下部、さそりの尾周辺の2つの散光星雲を撮影したもので、何か「宇宙の暗闇にうごめく奇怪な生き物」といったおどろおどろした感じになり気に入りました。これらの星雲は彼岸花星雲、出目金星雲と呼ばれていますが、もう少し気の利いた名前は無かったものかと思います。南中高度が低く立木にじゃまされ、12枚しか画像を取れませんでしたので、南の開けた南伊豆まで遠征し再挑戦したいと思います。
 
■係より
いつもご投稿いただきまして、ありがとうございます。今回はさそり座の人気エリアを二題お送りいただきました。アンタレス周辺は色彩豊富で特に人気が高いエリアです。今回は180mm/F2.8の望遠をF4まで絞って、2時間分もの長時間露出で撮影しました。その甲斐あって、星雲の微妙な濃淡や色彩を階調豊かに表現できており、暗黒星雲のコントラストも効いていて、お見事な作品となりました。彼岸花星雲と出目金星雲はさそり座の尾部のため南中高度が低く、透明度の良い日でないとなかなかすっきり写せない対象です。トータル28分露出で、周辺の淡い星雲も写っていますので、条件は良かったようです。両方の星雲を狙うのに焦点距離350mmは絶妙な長さで、ちょうど良く収まりました。このエリアは赤い星雲がデジカメで簡単に写せるようになったおかげか、以前よりも注目度が上がってきたように思います。日本からは南中高度が低いのが難点ですが、南伊豆は20度くらいまで昇るので、透明度に恵まれたら、ぜひ撮り増ししてより高画質を目指してください。またのご投稿、楽しみにしております。

« 2017年5月 | トップページ | 2017年7月 »