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2017年10月

2017年10月31日 (火)

秋のメジャー天体三題。

大分県佐伯市にお住まいのたくちゃん様より、SWAT-300で撮影した秋のメジャー天体三題ををお送りいただきましたのでご紹介します。
 M31r

●M31アンドロメダ大銀河
ペンタックス300mm F4 絞り開放 ペンタックスK-5IIs(無改造) ISO3200 60秒露出×63枚コンポジット+ISO200 40秒露出×8枚(高輝度部)  SWAT-300によるノータッチ追尾 Rstacker、フォトショップCS他で画像処理
 M33r

●M33
ペンタックス300mm F4 絞り開放 ペンタックスK-5IIs(無改造) ISO3200 70秒露出×135枚コンポジット  SWAT-300によるノータッチ追尾 Rstacker、フォトショップCS他で画像処理
 M45r

●M45 プレアデス星団
ペンタックス300mm F4 絞り開放 ペンタックスK-5IIs(無改造) ISO3200 60~120秒露出を段階的に17枚ずつ合計120枚コンポジット  SWAT-300によるノータッチ追尾 Rstacker、フォトショップCS他で画像処理
 
■コメント
長らくご無沙汰しております。天体写真撮影の好期になってきました。今までノーマルのカメラとステライメージ8を使って現像していましたのでどうしても色が出にくかったので、今回は画像処理を変更し、新しい無料ソフトを導入して、Rstackerでダーク及びフラット処理し、フォトショップCS6で現像、SI8でコンポジット、その後 FlatAide proとPS CS6間を行ったり来たりして、処理を行いました。今までと比べて、色が出やすく成ったのですが、色の強調の程度が今ひとつ掴めないのと、処理手順がイマイチわかりません。何度もやり直しましたが、今はこんなものかなーと思っています。
 
■係より
お久しぶりのご投稿、ありがとうございます。今回は秋のメジャー天体三題ということで、M31、M33、M45をお送りいただきました。APS-CだとM31とM45は焦点距離300mmで狙うのにちょうどよいサイズで、バランスのよい構図となりました。M33は小さいので、拡大トリミングです。それぞれコンポジットするのに充分な枚数を撮影して、豊かな階調を確保しています。そのため、とても見栄えのする作品に仕上がりました。M31アンドロメダ銀河は高輝度部分に短時間露光画像を合成して、淡い周辺部から中心部まで滑らかに表現しています。暗黒帯が綺麗ですね。M33は渦巻き構造がよくわかります。M45は青く美しい反射星雲が特徴です。刷毛で掃いたようなスジが綺麗に写っていて、なかなか上出来だと思います。これから冬に向けて透明度が上がってきます。冬の天体もぜひ狙ってみてください。またのご投稿、お待ちしております。

2017年10月29日 (日)

シグマ135mm Artによる魔女とオリオン。

横浜市にお住まいの蒼月様より、話題のシグマ 135mm F1.8 Artによる「魔女とオリオン」をお送りいただきましたのでご紹介します。追尾はSWAT-200です。
 Photo

●魔女とオリオン
2017年10月27日1時05分~4時00分 シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 F2.2 260秒露出×30枚+F2.8 90秒露出×18枚コンポジット+F2.8 15秒露出×18枚コンポジット(高輝度部分) SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsightで画像処理 撮影地 天城山登山口駐車場
 
■コメント
久々の好天候に恵まれた先日、平日ではありましたが、天城まで撮影に行きました。この夏は稀に見る天候不順に見舞われましたが、天城で一晩中快晴だったのは本当に久しぶりではないでしょうか。この好天候に誘われたのか、平日にもかかわらず、私の他に5組の天体写真バカさん(笑)達が集まり、皆さん久々の好条件に満足しておられたようでした。ただし、気温が低く、手元のデータで最低気温は -1.7℃まで下がりました。高地ではありますが、秋を通り越して一気に冬がやってきたようです。
さて、撮影レンズは、先日ついに購入した SIGMA 135mm Artです。この日がファーストライトでしたが、いきなりの本気撮りにチャレンジしました。オリオンの腰から下の部分です。赤い輝線星雲から白っぽい反射星雲まで、カラフルで非常に美しい領域ですね。天城の南天クラスの暗さであれば、もっと露光しても良かったと悔やんでいますが、思いっきり撮影できたのは久しぶりでしたし、まずまずの出来じゃないかと満足しています。画角センスの無さは相変わらずでして、魔女の横顔とオリオン座中心部の星雲を一緒に写したかったのですが、バーナードループが見切れる格好となり、ちょっと残念です。もう少し左に振ればまだマシだったかもしれませんが、ご容赦ください。
なお、SIGMA 135mm Artレンズはピント調整が非常にシビアで、手動で正確に合わせるのは至難の業ですが、このレンズには AFが付いていますので、BackyardEOS等のカメラ制御ソフトを通して PCからモーターを微動させ、ミクロン単位でピントを調整することができます。これは、同じクラスのレンズで天体写真ファンにも有名なアポゾナーではできないことで、大変なアドバンテージだと思います。最後に、この画像の高解像度版はこちらからご覧いただけます。針で突いたようなシャープな星像を是非一度オリジナルサイズでご覧になってください。
https://flic.kr/p/YLd6yo
 
■係より
26日夜の関東地方は久しぶりにオールナイトで快晴でしたね。私も房総半島へ出撃して撮影を楽しんできました。空の条件は伊豆にはかないませんが、房総は暖かくて、車載の温度計で9℃までしか下がらなかったです。それでも冬の装備が欲しくなる気温でした。さて、お送りいただいた作品は、気合いの入ったオリオン南部です。話題のシグマ135mm F1.8 Artを若干絞って、約3時間もの露出で得られた豊かな階調の元データを蒼月さんの抜群の画像処理でここまで美しい作品に仕上げています。いつもながらの見事な出来栄えです。赤いHα域とと青白い反射星雲が入り交じる淡い分子雲を丁寧に描出しています。短時間露出も合成して、オリオン大星雲の中心部や輝星の色飛びも抑えてパーフェクトな仕上がりではないでしょうか。ご投稿、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。
 Beam_of_light

●シグマ 135mm F1.8 Artレンズ 各F値での周辺部の輝星の光芒
 
■コメント
開放で周辺部の輝星の光芒が2つに大きく割れる件(これ自体はこのレンズに限ったことではありません)に関して、1等星のリゲルを周辺部に位置させ、F値を変えて星像を比較しました。光芒の割れは F2.2でかなり改善されます。F2.8まで絞るとなお良好ですが、それだと光量が惜しいので、私は F2.2を常用F値とすることとしました。

■係より
シグマ 135mm F1.8 Artのフルサイズ最周辺に輝星を配したときのテスト画像です。光芒の形状がF2.2に絞ることで、ほぼ均一になるようです。このレンズ、ものすごくシャープな星像で話題となっていますが、輝星によるゴーストやフレアも抑えられていて、安心して使えますね。周辺光量も豊富ですし、歪曲も少なく、モザイク撮影にも適していそうです。参考になる検証、ありがとうございました。

2017年10月25日 (水)

ボーグ55FLによるIC1396。

東京都八王子市の上村裕様より、話題のボーグ55FL+レデューサーによる「IC1396」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Ic1396

●IC1396
2017年9月18日23時1分~ ボーグ 55FL+レデューサー0.8× 合成焦点距離 200mm F3.6 HEUIB-II QRO キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO800 300秒露出×20枚コンポジット PixInsightで画像処理 SWAT-350 M-GEN 1軸オートガイド 撮影地 長野県諏訪郡
 
■コメント
天候不良の夏も終わったと思えば、秋雨に大型台風の襲来。撮影の機会はいつになったら巡ってきますかね?(笑) 少し前に撮影したものですが、久しぶりにお送りします。途中薄雲が通過してボツにしていたIC1396です。撮影地は、八ヶ岳の麓ということもあり、空は暗くて北天の撮影には好適です。薄雲ごとまとめてコンポジットしたので少し輝星がにじんでしまいました。中央部に青い成分があるようですが、赤一辺倒になってしまったので、処理を見直す必要がありそうです。
 
■係より
相変わらず天気が安定せず、この新月期もまともに晴れてくれませんでした。そろそろスカッとした秋晴れになってもらいたいですね。そんなこんなで投稿写真もパタッと途絶えてました。久しぶりにお送りいただき、ありがとうございました。といっても最近撮影したものではなく、9月の作品ですね。(笑) 大型の散光星雲IC1396です。200mmでもこれだけの迫力があります。薄雲通過で輝星が滲んだとありますが、まるでソフトフィルターを使ったように星の色が強調され、かえって雰囲気を醸し出せたのではないでしょうか。とても美しいです。ボーグ55FLのシャープな星像も見逃せません。ISO800で20枚コンポジットと丁寧に仕上げてますので、階調もとても滑らかです。ぜひまたお送りください。お待ちしてます。

2017年10月 5日 (木)

季節は廻る。

東京都八王子市の関原謙介様より、SAMYANG 35mm F1.4で撮影したオリオン座付近をお送りいただきましたのでご紹介します。
   Orion_case2

●季節は廻る
2017年10月1日 SAMYANG 35mm F1.4 Asp 絞りF4 ニコン D810A ISO1600 180秒露出×16枚をStellaImage7でコンポジット トータル露出時間48分 ニコンキャプチャーNX2およびNXDにて画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 山梨県甲州市
 
■コメント
この夏の天候不順を嘆いているうちに時の経つのは速いもので、また、オリオンの季節になってしまいました。実際、今回使用したSamyagの35mmレンズは夏前に購入したものですが、6月に夏の天の川を撮った次がオリオンになるとは夢にも思いませんでした。そのような感慨(と愚痴)を込めて、この写真には「季節は廻る」とのタイトルを付けさせていただきました。
 
■係より
本当にこの夏はどうしようもない天気が続きました。ここに来て、ようやく晴れる日が多くなってきて、ホッとしているところです。今回は広角35mmで撮影したオリオン座付近です。朝方にはもう冬の星座が空高く昇っていて、撮影に適した対象になっています。オリオン座を取り巻く、Hαの散光星雲が浮かびあがってますね。F4まで絞って輝星に回折が出たことで、星座の形を目立たせる効果が出ました。これから、透明度が増してくるので、まだまだ冬の対象が楽しめますね。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2017年10月 3日 (火)

シグマ135mm Artによるカリフォルニア星雲、すばる周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、話題のシグマ 135mm F1.8 Artによる「カリフォルニア星雲、すばる周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。追尾はSWAT-200です。
 California2pleiades_s

 

California2pleiades_

●カリフォルニア星雲、すばる周辺
2017年10月1日0時40分~4時00分 シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 F1.8 110秒露出×30枚コンポジット+F2.8 15秒露出×8枚コンポジット(高輝度部分) SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsight、Astro Pixel Processorで画像処理 撮影地 千葉県大多喜町 ※下は拡大トリミング
 
■コメント
先日の土曜日、千葉県大多喜町に加曽利さんとご一緒させていただいたときに、話題の SIGMA 135mm Artレンズを拝借して撮影した画像です。ペルセウス座、おうし座、おひつじ座の境界付近ですね。135mmでフルサイズだと、カリフォルニア星雲からIC348、NGC1333、そしてすばるまでが、ちょうど画角いっぱいに収まるので、135mmレンズをお持ちの方にはよく撮影対象にされる領域だと思います。今回は、その両隣をちょっとだけ広げて撮影し、モザイク合成しました。赤いカリフォルニア星雲と青いすばるの間に広大な分子雲がたなびいて非常に美しい領域ですが、カリフォルニア星雲の東(左)側には、C/2017 O1(ASASSN彗星)の緑色も素敵なワンポイントとして加わっています。135mm Artレンズは噂に違わぬ解像力で、開放でも四隅の星像の崩れが小さく、色収差もほとんど気になりません。素晴らしいレンズですね。今回は月没後の時間が限られていたので、開放でバシャバシャ撮ることにしました。明るさは正義です。ただ、開放だと周辺部の輝星の光芒が2つに割れます。それがすばるだと、周辺の青いガス雲の形状を乱してしまうので、この作例では、F2.8に絞った短時間露光画像を使って補完することにより、それを和らげるとともに、星像をよりシャープに仕上げてあります。それから、ピント調整が非常に難しいですね。バーティノフマスクを使ってジャスピンに合わせるのに5分かかりました。あれを1~2分でできるようになったら名人芸でしょう。しかしこれは、近くから無限遠まで幅広く合焦させなければならない一般のカメラレンズなので致し方ないわけで、天体写真を撮影する際には、容易な微調整を可能にする何らかのフォーカシングシステムがあると良いですね。
最後に、この画像の高解像度版はこちらからご覧いただけますので、是非一度ご覧になってください。
https://flic.kr/p/XWxNrf
 
■係より
シャープな星像で話題のシグマ135mm F1.8 Artによる作品です。このレンズ、実は私の元に届いたばかりのもので、まだカメラに取り付けてもいない新品状態だったのですが、ファーストライトは蒼月さんにさらわれました。(笑) 全面シャープな星像に加え、分子雲のあぶり出しもお見事です。彗星のエメラルドグリーンも美しいワンポイントを添えてくれました。モザイクだとその鋭い星像と分子雲の微妙な濃淡が伝えきれないので、高解像画像から、一部を切り出して掲載しました。充分なコンポジット枚数と高輝度部分に短時間露光画像を合成して、白飛びを抑えた丁寧な画像処理を施して、フォトコン入選水準の大作に仕上がっています。都心部からわずかに1時間ちょっとの気軽な撮影地の房総でここまでの作品が撮れることにも驚きました。私も蒼月さんの作品を目標に頑張ります! 同じ日に私が撮影したすばるの拡大をブログに掲載していますので、よろしければご覧ください。ご投稿ありがとうございました。またよろしくお願いします。

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