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2018年3月

2018年3月31日 (土)

月齢7.6。

東京都八王子市の上村裕様より、ボーグ107FLによる「月齢7.6」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●月齢7.6
2018年3月25日20時9分~ ボーグ 107FL+フラットナー 1.08×+キヤノン EF 2x III+ケンコー 2×テレプラス 合成焦点距離 2592mm/F24.2 ソニー α7RIII ISO400 1/50露出 品質上位30枚(349枚中)をAutoStakkert!3で合成 Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 東京都八王子市 ※南部と北部は拡大トリミング
 
■コメント
最近は好天が続いていますが、月は太るばかり(笑)、次の新月期までこの調子が続けばいいですね。先週末から良好なシーイングに恵まれており、久しぶりに月面を撮影しました。光学系は普段撮影に使っているボーグ107FLですが、カメラをSony α7RIIIにしました。シャッターショックだけでブルブルと画面が揺れるほどの長焦点撮影の場合、ミラーレスカメラの電子シャッターは非常に有効で、一眼レフと比べるとシャッターショックが収まるまで次の撮影を待つ必要がありません。10fpsの高速連写と相まって大量の枚数を短時間で得ることができます。また、この場合でも14bit RAW出力できるようになったので、輝度差の大きい月面撮影には後処理で好都合です。欠点は、膨大なデータ量ですね。(笑)

久しぶりの月面撮影とあって、ピント合わせに時間をとられましたが、こんなものでしょうか。ライブビューでは、時折ピタッと止まるときに見える微細なクレーターにゾクッとします。全体の画像に加えて、トリミングした画像もお送りします。これでも50%リサイズです。拡大撮影はCMOSカメラの独壇場ですが、4000万画素オーバーともなると細部もなかなか見ごたえがありました。高解像度のディスプレイで等倍で鑑賞するのもいいですね。
 
■係より
好シーイングに恵まれての上弦の月です。実にシャープに撮れてます。カメラを高画素ミラーレスのSony α7RIIIに変えての作品で、シャッターショックのない電子シャッターで撮影できるので、メカニカル部品に負担をかけることなく、短時間に多枚数の撮影が可能になります。まさに月面撮影にうってつけのカメラですね。RAWから丁寧に処理していて階調も申し分なく、拡大トリミングは細部までシャープさを保っていて見応え充分です。
ご投稿ありがとうございました。これからも春から夏の好シーイングで月面や惑星をお楽しみいただければと思います。ぜひまたお送りください。

2018年3月27日 (火)

オリオン座モザイク合成。

東京都八王子市の関原謙介様より「オリオン座モザイク合成」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●オリオン座モザイク合成
撮影日 2017年12月~2018年3月 Samyang 135mm, F2.0 ED 絞りF3.2またはF4  IDAS LPSD1またはOptron clear sky filterフィルター使用 ニコン D810A ISO1600 総露出時間約7時間 PixInsightで加算処理 ステライメージ8、ニコンキャプチャーNX2、 PhotoshopCS6で画像処理 SWAT-350とMGENによる1軸オートガイド 撮影地 静岡県松崎町、静岡県富士宮市朝霧高原など
 
■コメント
この冬にSamyang 135mmレンズで撮ったオリオン座をモザイク合成してみました。合成に用いた画像は4枚で、それぞれ、90ー120分程度の(トータル)露出時間で撮ったものなので、全体でのトータル露出時間は7時間程度でしょうか。撮影時には光害除去フィルターを使用しています。西側(右側)の淡い反射星雲の部分も撮って合成に加えるつもりだったのですが時間が取れず断念しました。来シーズンの楽しみにしておきます。
 
■係より
この冬にSamyang 135mmで撮影したオリオン座まわりの総決算としてモザイク合成したモノです。画角としては85mmレンズくらいでしょうか。オリオン座の主な撮影を網羅してますね。モンキー星雲もオリオン座なのですが、それを入れようと思うと35mmレンズくらいじゃないとバランスよく収まらないです。そう考えるとオリオン座は巨大ですね。その総決算のオリオン座ですが、ナチュラルな落ち着いた色調で仕上げてあり破綻がありません。モザイクによるよりシャープな星像が全面に拡がって圧倒されます。素晴らしい作品です。来期はさらに西側も取り込む予定ととのことです。今から楽しみですね。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2018年3月23日 (金)

コーン星雲、バラ星雲周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、ボーグ71FL+SWAT-200による作品をお送りいただきましたのでご紹介します。

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●コーン星雲、バラ星雲周辺
2018年3月17日20時00分~23時00分 ボーグ71FL+レデューサー0.72×DGQ[7872](絞りM75で径65mmに絞る) 合成焦点距離 288mm F4.4 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 210秒露出×22枚×2パネルモザイク SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsight、Astro Pixel Processorで画像処理 撮影地 千葉県大多喜町
 
■コメント
3月17日の土曜日、新月期の貴重な晴れ間を狙って房総に出かけ、加曽利社長とご一緒させていただきました。私の機材トラブルにも臨機応変に対応していただき、ありがとうございます。ご一緒させていただかなかったら単なる長距離ドライブになるところでした。迅速で手厚いユーザサポートに感謝感激です。
さて、この日の空は透明度がやや悪かったのですが、冬の星雲の撮り納めを飾るべく、メジャーなコーン星雲とバラ星雲周辺を撮影し、モザイク合成しました。しかし、さすがにこの時期ですから、すぐに西の空低く傾いてしまいます。撮影終了時には写野右端が仰角20度ほどにまで低くなっていたので、神奈川方面の光害の影響を強く受け、全体的に低コントラストな画像になってしまいました。さらに、この日は予報通り日付が変わる頃には曇ってしまい、明け方の夏の天の川にはお目にかかれませんでしたが、それでも今年に入ってまともに撮影できたのは初めてでしたので、1エリア撮影できただけでも満足です。今年は天候に恵まれるよう祈るとともに、SWATにもますます活躍してもらうつもりですので、引き続きサポートのほど、よろしくお願いいたします。なお、今回の画像も高解像度版を flickr に置いてありますので、こちらもご覧いただけると幸いです。
https://flic.kr/p/22D1pBW
 
■係より
先日ご一緒させていただいたときの作品ですね。あのときはまだ撮影開始前だというのに蒼月さんの「うわぁ~大失敗した!」という絶望的な叫びが山にこだましてましたね。とにかくサポートできてよかったです。といっても極軸を合わせただけですが…(笑) さて、今回はシーズン最終盤のバラ星雲付近です。ボーグ71FL+レデューサーのシャープな星像は定評がありますが、それを横構図でクリスマスツリー星団とバラ星雲に分けて撮影し、2パネルモザイク合成したことで、全面に針で突いたような超シャープな星像が拡がりました。まだ空が暗くなりきる前の20時からの撮影ですが、いつもながらの見事な画像処理でここまで高水準な作品に仕上げられるのは、蒼月さんの力量に負うところが大きいです。いつもありがとございます。今後もSWATをよろしくお願いします。

2018年3月21日 (水)

マルカリアンチェーン。

東京都八王子市の上村裕様より、ボーグ107FLによる「マルカリアンチェーン」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Markarianschain

 

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●マルカリアンチェーン
2018年3月13日22時15分~ ボーグ 107FL+フラットナー1.08× 合成焦点距離 648mm F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 180秒露出×71枚コンポジット SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド PixInsight、Photoshopで画像処理 撮影地 山梨県北杜市 ※下は拡大トリミング
 
■コメント
13日の夜、快晴の予報を見て、久しぶりに山梨まで遠征しました。春霞の影響か、透明度はあまり高くありませんでしたが一晩中快晴に恵まれました。この季節、夜半前には春の銀河が撮影の好機を迎えます。春の銀河まつりですね。(笑) 狙いは、おとめ座のマルカリアンチェーンです。650mmで狙うと流石に迫力があり、銀河それぞれのディティールが出てきます。彩度を高めて銀河それぞれの色の違いを強調しました。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。今回は春の訪れを感じるおとめ座銀河団「マルカリアンチェーン」です。107FLで3時間もの露出ですから、作品のレベルも自ずと高水準になります。ノイズも少なく、彩度を高めた銀河も自然で美しく、見事な作品に仕上がりました。春の空は、ポタ赤ではあまり撮るものがないですが、いくつか面白い対象があります。そのひとつが、このマルカリアンチェーンですね。そろそろ明け方には夏の天の川も狙える季節になりました。また作品が仕上がったら、お送りください。お待ちしております。

2018年3月 9日 (金)

M78付近とエンゼルフィッシュ星雲。

東京都八王子市の関原謙介様より、「M78とバーナードループ」と「エンゼルフィッシュ星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M78

●M78とバーナードループ
撮影日2018年1月13日 コーワプロミナー500mm+レデューサーTX07(換算350mm)F4  IDAS HEUIB-IIフィルター使用 ニコン D810A ISO1600 300秒露光×21枚をPixInsightで加算処理 トータル露出時間105分 ステライメージ8、ニコンキャプチャーNX2にて追加で画像処理 SWAT-350とMGENによる1軸オートガイド 撮影地 静岡県松崎町
 Photo

●エンゼルフィッシュ星雲
撮影日2018年2月12日 Samyang 135mm, F2.0 ED 絞りF4  IDAS LPSD1 フィルター使用 ニコン D810A ISO1600 240秒露光×27枚をPixInsightで加算処理 トータル露出時間108分 ステライメージ8、ニコンキャプチャーNX2、 PhotoshopCS6にて追加で画像処理 SWAT-350とMGENによる1軸オートガイド 撮影地 静岡県富士宮市朝霧高原
 
■コメント
年が明けてからあまりいい条件に恵まれず、画像の投稿も久しぶりになってしまいました。今年の冬の西伊豆は、晴れるとものすごい強風が吹き荒れ、ようやく風が収まったと思ったらすぐに雲がやってきます。気象に毒づきながらの撮影となっています。「M78とバーナードループ」はこれまでも何度か撮影を試みた領域ですが、ようやく構図も決まり2時間近い露光時間を確保できました。(これまでは、構図に手間取り妥協して見切り発車で撮影を行っても、処理をしてみると構図が気に入らずボツにしたことが何回かありました。)「エンゼルフィシュ星雲」はSamyangの135mmを使いました。このレンズ、評判のシグマアートレンズ135mmとどのくらい差があるのでしょうか? 価格的には半分以下なので、さしずめ貧者のシグマアートレンズでしょうか(笑)。この写真は、そのままではちょっと寂しいので、画像処理で反射望遠鏡写真のような光条を明るい星に入れてみました。ところで、今年からPixInsightを加算処理に使い始めました。スターアラインメントやフラット補正の性能が非常に高いと感じています。別の日に撮ったかなり視野の異なる画像や、風景がかなりの部分を占める星景画像も問題なく位置合わせができたのには感激しました。
 
■係より
いつもご投稿ありがとうございます。そろそろシーズン終了が近くなってきたオリオン座の散光星雲を二題お送りいただきました。いずれの作品も、たっぷり露出した元画像を丁寧に画像処理して、素晴らしく美しい作品に仕上げています。恒星がうるさくならないように輝度をやや抑え、星雲の炙り出しも無理がなく、とてもナチュラルなお手本のような作品として鑑賞できます。お見事です。Samyangの135mmはシグマ Artの半額ということですが、これだけシャープですと充分に価値がありますね。Samyangレンズは私自身は使ったことがないのですが、耳にするのは「とてもシャープ」と評価する方がいる一方、「片ボケでダメ」という方も多くて、手にした個体の当たり外れで評価が分かれるようです。最近は複雑な光学設計をコンピュータでやるようになったので、極端ですが理想的な光学系の設計はどのメーカーでもできるようになりました。それを作るか作らないかは各メーカーの考えによるところが大きいと思われます。また、最新の光学系は枚数が多く、設計値通りの性能が出るようにバラツキ無く組み上げるの非常に難しいともいえます。そのため、個体差が小さいメーカーが優秀なメーカーといえるかもしれませんね。話がそれてしまいましたが、またのご投稿をよろしくお願いします。

2018年3月 4日 (日)

85mmレンズで撮るバラ星雲付近。

東京都八王子市の上村裕様より、シグマ85mm Artによるバラ星雲付近をお送りいただきましたのでご紹介します。
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Ngc2244_2

2018年2月17日21時23分~ シグマ 85mm F1.4 DG HSM Art 絞りF2.8 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 90秒露出×47枚コンポジット SWAT-350にてノータッチ追尾 PixInsight、Photoshopで画像処理  撮影地 千葉県大多喜町 ※下は拡大トリミング
 
■コメント
CP+は大盛況でしたね! 遅くなりましたが、先月撮影したバラ星雲周辺をお送りします。青ハロがしぶとくてお蔵入りにしようと思ってましたが、なんとか処理しました。(笑)
新月期で雲こそないもの、断続的に突風が吹く中、長焦点は諦めてシグマ 85mm Artでバラ星雲周辺を狙いました。天の川の中に位置するので、ものすごい数の星が写ります。淡いHαを炙る一方で、恒星が煩くならないように仕上げました。先日の加曽利さんのブログで掲載されていたクリスマスツリー星団付近は画面中央やや上にあります。シグマ 85mm Artの解像性能は非常に優れており、この焦点距離でもその概形を認識できます。久しぶりのカメラレンズによる撮影でしたが、コンパクト機材でノータッチ追尾とお手軽でした。
 
■係より
CP+は例年を大幅に上回る来客があり、連日大賑わいでした。ボーグさんでは例年なら余って持ち帰る部数のカタログを用意したにも関わらず、3日目の午後早くに底をついてしまったそうです。
さて、今回お送りいただいたのはシグマの85mm F1.4 Artによる作品です。Artシリーズだけあって、さすがの解像度ですね。拡大トリミングを見ても、とても85mmで撮影したとは思えない解像力です。バラ星雲は天の川の中にあるので、微光星で埋め尽くされますが、画像処理で星雲を炙り出す過程でその微光星の輝度が高くならないように処理しています。入り組んだ暗黒帯もよく表現されていて、素晴らしい出来栄えですね。青ハロは絞ると軽減されることが多いですが、せっかくの明るさがもったいないですし、回折による光条もいやらしいですね。少しくらいなら雰囲気があって、あえて補正しないのもありですが、FlatAideProの青ハロ軽減機能を使うのも簡単でいいかもしれません。このたびはありがとうございました。またの投稿、お待ちしております。

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