« 2018年11月 | トップページ | 2019年1月 »

2018年12月

2018年12月31日 (月)

シグマ105mm F1.4 Artによるオリオン座南部。

今年の作例ページの締めは、東京都八王子市の上村裕様撮影の「オリオン座南部」です。シグマの最新レンズ105mm F1.4 Artによる階調豊かな作品です。
 Orion_105_

●オリオン座南部
2018年11月11日02時46分~ シグマ 105mm F1.4 DG HSM Art 絞り F2.5 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 120秒露出×58枚、20秒×20枚、10秒×20枚をHDR合成 SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド PixInsight、Photoshopで画像処理 撮影地 長野県諏訪郡
 
■コメント
あっという間に大晦日となってしまいました。例年通り?好天に恵まれることは少なかったように感じます。少し間が空いてしまいましたが、11月の遠征で撮影したオリオン座南部をお送りします。前回お送りしたカリフォルニア~すばる周辺を撮影後に、同じくシグマ 105mmで撮影したものです。実は画像処理の過程で悩ましい問題に直面してしまい、あれこれ試している途中ですがまだ原因を特定できずにいます。それらが表面化しないように処理したので、シャドー部の表現はあまり納得していませんが、今年最後ということでご容赦ください。(笑)
 
■係より
作例ページの今年の締めは、上村さんのオリオン座南部となりました。明るくシャープな105mmレンズでたっぷり露出して、見事なまでにモクモクを炙り出しています。しかし凄いですね。ため息が出ます。暗部が納得いかないとコメントにありますが、どこが気に入らないでしょう、素晴らしい出来栄えです。このまま北部も撮ってモザイクしたくなりますね。
今年も一年、ありがとうございました。来年もこのコーナーが盛り上がるよう、どうぞよろしくお願いします。

2018年12月26日 (水)

2018年、ふたご座流星群。

東京都八王子市の関原謙介様より今年のふたご座流星群をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Futagozasmall

●ふたご座流星群
2018年12月14日02時33分~04時13分 ニコン Nikkor 14–24mm f/2.8G ED  16mm 絞り開放 ソフトフォーカスフィルター(Lee No.1)使用 ニコン D810A ISO3200 15秒露出で318枚撮影 前半の173枚をスターアラインメント、加算平均し背景の星画像とする 流星の軌跡の写っている8枚と背景画像を(軌跡部分以外をマスクして)比較明合成 SWAT-350によるノータッチ追尾 PixInsightでスターアラインメントと加算処理 Photoshop CS6で星画像と流星画像および地上画像の合成処理 撮影地 静岡県富士宮市
 
■コメント
この写真は流星群が極大となる前日の12月13日夜に撮影したものです。昨年の反省から露出時間を短くして撮影コマ数を増やせば、流星の軌跡の写り込むコマ数が増えると思ったのですが、1時間40分に300枚以上を撮影して軌跡の写り込んだコマは10枚程度でした。その上写り込んだ軌跡はどれも短く、そのせいで見栄えのしない写真になってしまいました。この画像を作るのに、写真の選別、加算処理、流星画像や地上画像との合成など、半日以上を費やしたのですが、やはり、素材が悪いとどうにもなりません。それにしても写り込む流星の軌跡の長さは、撮影条件(ISO、露出時間、レンズの明るさ)と関係があるのでしょうか。14日も極大となる流星群を撮影すべく伊豆半島の南端まで行き、午前3時まで粘って待ったのですが、雨まで降り出し、あきらめました。
 
■係より
今年のふたご座流星群はずいぶんたくさん流れたようで、流星群好きな方の間ではけっこう盛り上がっていたようです。関原さんの画像からも多くの流星が飛び交ったことがうかがわれます。いつもながらのナチュラルな仕上げがいいですね。冬の天の川がダイナミックに拡がり、ソフトフィルター効果で冬のダイヤモンドを構成する一等星などの輝星が適度に滲み、カラフルな色彩と輝きが強調されて、とても美しい仕上がりとなりました。超広角ですと流星を捉えられる確率は高くなりますが、写った流星は小さくて迫力がイマイチとなり、逆に標準レンズに近づくとその逆になり、どちらがいいかは考え方次第です。24~35mmくらいが画角の広さと流星が写ったときの迫力のバランスがいいかもしれません。できるだけ明るいレンズで高感度短時間露出を基本として、余裕があればですが、アリミゾレールやダブル雲台ベースなどにカメラを複数台搭載して挑むがよい方法です。今年も残すところわずかとなりました。来年もご投稿、よろしくお願いします。

2018年12月22日 (土)

シグマ135mm F1.8 Artによるオリオン座中心部。

兵庫県宝塚市にお住まいの吉田隆行様から、シグマ135mm F1.8 Artによる「オリオン座中心部」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 Sigma135mm

●オリオン座中心部
2018年11月10日 シグマ 135mm F1.8 DG HSM (F2.5で撮影) キヤノン EOS 6D(フィルター換装・冷却改造) ISO1600 2分露出×16枚コンポジット SWAT-350によるノータッチガイド 岡山県備前市吉永町にて撮影
 
■コメント
シグマ135mm F1.8 DG HSMを使用して撮影した、バーナードループとオリオン大星雲付近の写真です。若干、構図が上に寄りすぎてしまいましたが、オリオン座の主要な星雲を捉えることができました。オリオン大星雲や馬頭星雲と比べると、バーナードループの大きさがよくわかります。
シグマ135mm F1.8 DG HSMレンズは、天体撮影にも定評があるレンズだけあって、色収差は感じられず、星像もシャープでした。周辺像を良くするためにF2.5まで絞りましたが、ISO1600の設定で、1枚あたり僅か2分の露光時間で淡い星雲まで写り、雲が通過する夜でも撮影することができました。明るいレンズとSWATの組み合わせは、僅かな時間でも撮影を楽しめるのが利点ですね。
 
■係より
前回はシグマ105mm F1.4 Art+ノーマル5Dによるオリオン座でしたが、今回はシグマ135mm F1.8 Art+冷却改造6Dによるオリオン座です。比較してみると赤の写りが段違いですね。冷却の効果もあるのか、雲間をぬっての30分あまりの総露出でもノイズ感がないのはお見事としかいいようがありません。バーナードループの落ち着いた赤と三つ星の青い輝き、馬頭星雲やオリオン大星雲を取り囲む分子雲の表現など、さすが吉田さんと思わせる仕上がりです。いつもありがとうございます。またよろしくお願いします。

2018年12月13日 (木)

IC1848(ソウル星雲)、IC1805(ハート星雲)。

愛媛県にお住まいの山田浩之様より、「IC1848(ソウル星雲)、IC1805(ハート星雲)」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 1

●IC1848(ソウル星雲)、IC1805(ハート星雲)
2018年11月10日23時38分~ ニコン Ai-S 180/F2.8 ED 絞りF4 ニコン D7000(ノーマル) ISO1600 露出360秒×32枚コンポジット SWAT-310によるノータッチ追尾 ダーク、フラット処理 RAP2 スタック DeepSkyStacker 調整 CaptureNX2等 撮影地 愛媛県砥部町
 
■コメント
さて11月に撮影した写真をお送りいたします。非改造カメラで撮影していますので、Hα域はしっかりカットされており、朱色に転んだ星雲となっています。D7000というかD810A以外のノーマルのニコン機については、Hα域の感度が良いのかどうか、実のところよくわかりません。ちなみに撮影時に同時記録したJPEGには殆ど写っていません。ダーク/フラット後にスタックしたTIFF画像を分析してみると、データとしては記録されていますが殆ど見えていません。ここでデータが記録されているようなら、後は画像処理だけの問題です。画像処理の詳細は割愛しますが、ポイントはチャンネル減算マスクで、赤い部分
のみを強調処理しています。その際にレンジの切り詰めをすると荒れるので基本的に行いません。仮運用中のブログに他の画像もありますので、よろしければご笑覧下さい。
http://photorec.asablo.jp/blog/
 
■係より
SWAT-310のモニターレポートをお願いした山田浩之様より秋の天の川に浮かぶ「胎児星雲とハート星雲」をお送りいただきました。二つの散光星雲が並んで大きく拡がっているので、焦点距離200mmクラスの格好の対象です。赤い散光星雲のため天体改造したカメラが有利ですが、D7000でも画像処理を駆使すれば、それなりに描出できるようです。下に処理前のスタック直後の画像も掲載します。ノータッチで6分間の露出でもガイドは成功しています。コメント欄にある仮運用のブログに山田さんが撮影された他の画像も掲載されてますので、ぜひご覧ください。ご投稿、ありがとうございました。ぜひまたお送りいただければと思います。よろしくお願いします。
 Ref_2

山田さんからスタック後と強調に使用したマスク画像を送っていただきました。スタック直後でもも赤い星雲がうっすらと写っていますが、これをそのまま画像処理するのではなく、下のようなマスクを作り、赤い星雲の部分を選択して強調しています。上級者はみなさん似たようなテクニックを駆使して処理しています。

2018年12月 5日 (水)

M31アンドロメダ銀河とM42オリオン大星雲。

東京都八王子市の関原謙介様より冷却CMOSモノクロカメラで撮影したM31アンドロメダ銀河とM42オリオン大星雲をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M31r

●M31アンドロメダ銀河
2018年11月30日 コーワプロミナー500+レデューサーTX07使用(合成焦点距離350mm)F4 LPSD1フィルター ZWO ASI1600MMpro L画像 60秒×32枚 R画像 60秒×10枚 G画像 60秒×10枚 B画像 60秒×10枚 トータル露光時間 62分 撮影ソフト APT(Astro Photography Tool) 冷却温度−15℃ SWAT-350による追尾撮影 PixInsightによるキャリブレーションおよび加算処理 SI8によるLRGB合成 Nikon Capture2とPhotoshop CS6にて追加の画像処理 撮影地 山梨県甲州市
 M42r

●M42オリオン大星雲
2018年11月30日 コーワプロミナー500+レデューサーTX07使用(合成焦点距離350mm)F4 LPSD1フィルター ZWO ASI1600MMpro L画像 60秒×32枚 R画像 80秒×8枚 G画像 80秒×8枚 B画像 80秒×8枚 トータル露光時間 64分 撮影ソフト APT(Astro Photography Tool) 冷却温度−15℃ SWAT-350による追尾撮影 PixInsightによるキャリブレーションおよび加算処理 SI8によるLRGB合成 Nikon Capture2とPhotoshop CS6にて追加の画像処理 撮影地 山梨県甲州市

■コメント
SWAT-350に冷却モノクロCMOSカメラと電動フィルターホイールを搭載して撮影したアンドロメダとオリオンです。最近何かと話題になるCMOSカメラですが、それほど問題なく使いこなせるだろうと、購入前には(漠然と)考えていました。しかし実際には、予想できた事、できなかった事等いろいろな問題が起こり、この考えが甘かった事にすぐ気づかされました。今回、なんとかアンドロメダとオリオンが撮影でき、やっとここまで来たといった感慨があります。と言っても、画質的には満足できるものではなく、例えば両画像とも明るさが飽和気味です。パソコンのモニターの見え方に引きずられゲインを高くしすぎたためと思います。これも含め経験して初めて分かる事がたくさんあり、まだまだ使いこなすには先が長いような気がしますが、星雲のナローバンド撮影によるハッブルパレット合成なども今後は試みたいと思っています。なお、撮影システムの写真も送ります。こんなシステムで人が寝静まった頃、パソコンに向かって毒づきながら苦闘しています。

■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。モノクロ冷却CMOSカメラを導入されたそうですが、すごいですねぇ。私もいつかチャレンジしたいと思っていますが、パソコンや電源などの装備が大変そうで、なかなかハードルが高いです。ASI1600MMはセンサーがフォーサーズサイズで大きく、画角も広いので、星雲の撮影に適しています。今回はノーフィルターでL画像を撮って、色情報はRGBのカラーフィルターで得てます。冷却だけあって、低ノイズで階調豊かに仕上がっているのではないでしょうか。ぜひ使いこなしてください。またのご投稿お待ちしております。
 

Kizai

関原さんが新規導入した冷却CMOSカメラ。新たなチャレンジに燃えています。

« 2018年11月 | トップページ | 2019年1月 »