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2019年1月

2019年1月30日 (水)

M64黒目銀河付近。

昨日に続いて、横浜市にお住まいの蒼月様より、シグマ 135mm F1.8 Artによる「M64黒目銀河付近」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M64

 

M64_2

●M64黒目銀河付近
2019年1月4日2時30分~4時15分 シグマ 135mm F1.8 DG  Art 絞りF2.2 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 露出 180秒×30枚コンポジット SWAT-310(PHD2で一軸オートガイド) PixInsightで画像処理 撮影地 千葉県大多喜町
 
■コメント
昨日に引き続き、3日夜のオペレーションでの作例をお送りいたします。季節はまだ冬ですが、今回は「春の銀河祭り」の先取りです。と言っても、おとめ座の銀河団ではありません。その隣の「かみのけ座」を写しました。写真中央やや左に小さく楕円形に写っているのが M64 です。M64は「黒眼銀河」の別名でも知られていて、長焦点派の人達には格好のターゲットですね。でも、135mmだとさすがに小さく、それ自体は全く面白味がありません。しかし、そのすぐ近くには、この通り淡い星雲が筋状に広がっています。かみのけ座周辺は全天で星間物質が最も希薄な領域として知られていますが、その中にあってこの星雲は異質です。かなり無理な処理をしているので、ノイズまみれでやや汚い画像ですが、房総でも撮影できる対象だということを確認しました。400~500mm程度の焦点距離の光学系ならかなり迫力のある様子が写せるでしょう。
春は銀河狙いの長焦点派しか楽しめないと思われがちですが、意外に単焦点でも楽しめる対象もあります。春になってしまうと空が霞んでしまい、こうした淡い対象は写しにくくなるので、冬のうちに皆さんも狙ってみてはいかがでしょうか。
今回も高解像度版はこちら(https://flic.kr/p/QiJ4nZ)からご覧いただけますので、お時間があればご覧ください。
 
■係より
いつもありがとうございます。春は小さい銀河がメインでポータブル赤道儀には厳しい季節かと思っていましたが、意外とこんな天体があるんですね。でもかなり淡そうで、ちょっと気合いを入れないと写せませんね。このエリアはどこを撮っても銀河が写ってきます。ナンバーを振った天体以外にもまだたくさん写っています。何等級まで写っているか探っていくのも楽しいものですね。
他にもポタ赤に向いたおすすめ天体がありましたら、ぜひご紹介ください。よろしくお願いします。

2019年1月29日 (火)

天の川とオリオン座。

横浜市にお住まいの蒼月様より、シグマ 40mm F1.4 Artによる「天の川とオリオン座」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●天の川とオリオン座
2019年1月3日21時40分~23時25分 シグマ 40mm F1.4 DG  Art 絞りF2.0 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 露出 120秒×35枚 40秒×10枚 15秒×10枚 各コンポジット SWAT-310(PHD2で一軸オートガイド) PixInsightで画像処理 撮影地 千葉県大多喜町
 
■コメント
既にブログや Photo Galleryで触れられている通り、1月3日に房総のダム湖で行われたSWAT部隊(強そう)のオペレーション(え?)に私も参加してきましたので、少々遅くなってしまいましたが投稿させていただきます。当日は加曽利代表から噂の SIGMA 40mm Art をお借りできたので、それで撮影した写真を一枚お送りします。
冬の天の川とオリオン座の全景です。この画角でこれだけ淡く暗い対象まで描出したリファレンス画像は、私の知る限り無いのでちょっと苦労しましたが、処理してみると、この辺りにはほぼ全面にわたって暗い星雲が広がっていることがわかります。中でも密度の高い部分は、その背後に明るい天の川があれば、朝日や夕日が赤いのと同じ原理で赤黒く写ります。赤い輝線星雲はもちろん、淡い反射星雲もあって非常にカラフルですし、明るい星の数の多さも加味すると、夏の天の川に全く引けを取らない光景ではないかと思います。今回も高解像度版はこちら(https://flic.kr/p/23DU5Kt)からご覧いただけますので、お時間があればご覧ください。また、実はこのときは東西にさらにもう1パネルずつ撮影しましたので、それらのモザイクができたら改めて投稿したいと思います。
さて、SIGMA 40mm Art ですが、ブログの記事にもある通り、素晴らしいレンズですね。非常にシャープな星像を結んでくれます。ただ、あまりにもシャープすぎて、最微光星が緑色に偏ります。このレンズに限らず、高性能なレンズだと多かれ少なかれこういうことが起きるのですが、2千万画素の EOS 6D ではもはや力不足といった感があります。より高画素な機種で撮るか、あるいは枚数を多く撮って bayer drizzle するかした方が良いかもしれません。色収差は非常に小さく、特に軸上色収差は皆無と言って良いレベルでしょう。周辺部には倍率色収差が僅かに見受けられますが、これも等倍以上に拡大しなければ気づけないレベルなので、まず問題にはならないでしょう。一方、このときは短時間で3パネル分撮影する都合上、F値を2.0にまで明るくして撮影しましたが、それだと最周辺は星がやや流れてしまうので、もう少し絞った方が良かったかもしれません。
この日は天気も良く、他に沢山の対象を撮影できました。今年は天候に恵まれる一年であってほしいものです。
 
■係より
新年早々、SWAT部隊の作戦に参加していただきましてありがとございました。今回は、現地でお貸ししたシグマ40mm F1.4 Artでの撮影ですが、見事にその性能を引き出してますね。ピントや炙り出しも申し分ありません。さすが蒼月さんといった仕上がりです。房総の南の空は光害源が少ないので、透明度がよければ好条件になりますが、40mmの画角ですと多少光害の影響も受けます。それをうまく画像処理で補正しています。最高の星空とはいえませんが、首都圏からわずかに1時間半で行けることを考えると、貴重な撮影地ですね。ご投稿、ありがとうございました。今年も素晴らしい作品を期待しております。よろしくお願いいたします。
 Fig2_faintstars

5倍拡大の参考星像。シグマ40mm F1.4 Artは、星像があまりにもシャープすぎて、6Dの画素サイズだと最微光星が緑に傾いてしまいます。高性能すぎるが故の悩みですね。

2019年1月16日 (水)

600mm望遠レンズによる馬頭星雲。

大分県佐伯市にお住まいの志賀本昌様より、「馬頭星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●馬頭星雲
2019年1月13日19時01分~21時51分 シグマ 150-600mm F5-6.3 DG 600mm 絞り F7.1 キヤノン EOS X7i(IR改造) ISO3200 露出165秒×61枚をステライメージ8でコンポジット SWAT-350+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 大分県佐伯市
 
■コメント
圧倒される上村様の「馬頭星雲」は素晴らしいし、加曽利さんの昨年の「馬頭星雲」にもびっくりします。ボーグ107FLの解像力はすごいです。
お恥ずかしい限りですが、自分のシグマ望遠ズームレンズ150-600で、13日夜 試しにこの「馬頭星雲」を撮影してみました。撮影場所は自宅ベランダです。前には苺ハウスの照明がずうっと点灯しているうえ、月齢7.3の月明かりの中での撮影でしたが結構写るものです。
 
■係より
大分県佐伯市でリタイヤ後にマイペースで天体撮影を楽しまれている志賀様の作品です。ご自宅ベランダでの撮影ですが、これだけ写れば立派な観測所ですね。苺ハウスの照明と月明かりの中での撮影とのことですが、透明度が高かったのでしょう、その影響を感じさせないほどよく撮れてます。シグマの150-600mmズームは性能も一級ですし、ズームの便利さも備えています。メイン機材として充分な性能でしょう。今回3時間近い総露出ですので、暗部のノイズが抑えられ、星雲の描出も上出来です。
ご投稿ありがとうございました。今年もドシドシお送りください。お待ちしております。

2019年1月13日 (日)

馬頭星雲。

2019年、作例コーナー最初の作品は、東京都八王子市の上村裕様撮影の「馬頭星雲」です。ボーグ107FLでたっぷり露出、まさに圧巻の作例です。
 Photo

●馬頭星雲
2019年1月3日19時42分~ ボーグ 107FL+フラットナー1.08× 合成焦点距離 648mm F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 180秒露出×86枚、30秒×30枚をHDR合成 SWAT-350 M-GENによる1軸オートガイド PixInsightで画像処理 撮影地 千葉県大多喜町
 
■コメント
年末年始、好天に恵まれた東京ですが、新月前後の天気はイマイチの予報。そんなこともあり、急遽前倒しで3日に遠征しました。新年一発目の対象は、撮影好期を迎えている馬頭星雲周辺です。この付近は分子雲が広範に分布しており、馬頭星雲の西側にもHα領域が淡く広がっています。長焦点撮影では高い追尾精度が要求されますが、SWATの高精度追尾に1軸オートガイドを
組み合わせることで、高い撮影歩留まりを実現できます。
 
■係より
正月気分真っ盛りの3日に出撃することになると予想もしてませんでしたが、ご一緒していただき、ありがとうございました。当日は温暖な房総としては珍しく-5℃まで気温が下がって、低ノイズ冷却C-MOS状態で撮影できました。(笑)
さて、お送りいただいた「馬頭星雲」ですが、言葉も出ないほど見事な作品に仕上がりました。4時間もの総露出で高品位な元画像になったうえ、作者の秀でた画像処理でとても美しい馬頭星雲になりました。
今年は上村さんでスタートした作例コーナー。SWATユーザーのみなさまの作品を広く募集しております。長辺2000ピクセル程度(だいたいでかまいません)の画像にして、参考になるように撮影データと簡単なコメントを添えて、お気軽にメールしてください。イニシャルやハンドルネームもOKです。どうぞよろしくお願いします。

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