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2015年5月

2015年5月26日 (火)

極軸微動ユニット付属のテーパーキャッチャーを改良。

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極軸微動ユニットに付属しているテーパーキャッチャーのローレットビスを穴付きタイプに改良します。握りの部分にφ5mmの穴が開けてありますので、六角レンチやドライバーなどの棒状のものを差し込んで、軽く増し締めしていただければ、搭載機器をより強固に固定できます。6月出荷分から順次変更し致します。なお、穴付きローレットビスのみの別売もしますので、ご希望のユーザー様は取扱店へお申し込みください。テーパーキャッチャー単品のローレットビスは従来通りですが、穴付きもご利用になれますので、固定力を増したいとお考えの方はご検討ください。

●穴付ローレットビスTC 2個一組 800円(税別)

http://www.unitec.jp.net/

2015年5月22日 (金)

ボーグ71FL+SWAT-350ノータッチ撮影

71fl

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ド~ンと黒光りしてるのはボーグさんからお借りした71FLフローライトアポクロマート鏡筒。最近すっかりボーグさんのブログのようになっちゃってますが、なにせSWATと相性が抜群にいいのは確かなので、いろいろ試させてもらっています。精悍なブラック仕様の71FL鏡筒は、焦点距離400mm/F5.6二枚玉フローライトアポクロマート対物レンズ搭載の超高性能モデルです。最近発売されたレデューサー0.72×を併用して焦点距離288mm/F4でテスト撮影に挑みました。撮影場所はいつもの亀山湖近くの駐車場。前回に続いて北斗七星近くの系外銀河を狙ってみました。20時頃に到着して撮影を開始しましたが、まもなく薄雲が断続的に流れてきて、空のほとんどが薄いベールで覆われたような状態に。結果、ひどいカブリで使えるカットは3分の1くらいでした。それでも、なんとか遠征が無駄にならなくてよかったです。

M106

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●M106
2015年5月21日21時30分~ ボーグ 71FL+レデューサー0.72×(288mm F4) キヤノン EOS 6D ISO1600 90秒×5枚コンポジット SWAT-350によるノータッチガイド 千葉県君津市

M106はりょうけん座にある系外銀河です。このあたりもたくさんの銀河が写っていて銀河団を形成していると思われます。近くに子持ち銀河で有名なM51があるので、やや注目度が下がりがちですが、この銀河もなかなかの迫力ある姿を写せて見逃せません。

M51

●M51
2015年5月21日21時56分~ ボーグ 71FL+レデューサー0.72×(288mm F4) キヤノン EOS 6D ISO1600 90秒×8枚コンポジット SWAT-350によるノータッチガイド 千葉県君津市

そしてこちらが有名なM51子持ち銀河ですね。口径71mmですが、フローライトの非常にシャープな光学系のため、なかなかよく写ります。71FLは前回の90FLにくらべて、ひと回り以上軽量コンパクトな感じて、SWAT-350と理想的な組み合わせといっていいでしょう。当然、何の問題もなく搭載でき、合成焦点距離も300mmクラスで扱いやすく、ノータッチ撮影での成功率も高まりました。

Photo

前回ブログの星図と同じですが、M106の導入はおおぐま座χ星を使いました。まずカメラのファインダー内に導入した後、赤経目盛環を見ながら約30分回せば簡単に見つけられます。M51は、そこからさらに70分ほど振れば、一発で写野に捉えられます。このあたりの系外銀河は3cmくらいのファインダーではほとんど見えません。星図と目盛環を使って効率よく導入しましょう。

90vs71

●ボーグ90FL(左)と71FL(右)の比較
中心部分を同比率にてトリミング。いずれも同じレデューサー0.72×を併用、90FLが360mm/F4、71FLが288mm/F4です。キヤノンEOS 6D、ISO1600、90秒露出、90FLが10枚、71FLが4枚コンポジット。おそらく同設計の口径違いなのだと思いますが、いずれもフローライトアポクロマートらしい高性能です。特に71FLは完璧とも思える素晴らしい星像が印象的で、90FLは星雲の淡い部分の描画に深みが出てきて迫力があります。90FLでの撮影時は台風一過の強風だったので、シンチレーションがよい日だともう少し星像が小さくなると思いますので、撮り直して改めてご紹介します。SWAT-350なら、どちらのモデルも余裕で搭載できますので、ボーグシリーズをご検討の方は参考にしてください。

今後、90FLの集光力を活かして、フラットナー併用の540mmF6での撮影にもチャレンジしていく予定です。協栄産業さんから発売されたスタンドアローンタイプのオートガイダーM-GENも手配しましたので、そちらの使い勝手などもレポートできればと思っています。なお、このコーナーでの作例は特に難しいことはしていません。極軸設定も極望で合わせただけですし、適当な明るさの星でピント合わせして、対象に向けてからカメラのリモコンで露出設定後にシャッターを切っているだけです。帰宅後、Photoshopでコンポジットなどの画像処理をしています。初心者の方の参考になるような、機材選定や撮影方法を心が掛けて行くつもりです。今後とも、どうぞよろしくお願いします。

http://www.unitec.jp.net/

2015年5月14日 (木)

台風一過の快晴で撮る。

5月に入ってからも天気が安定してなくて、なかなか撮影に出かけられませんでしたが、昨日は台風一過の快晴ということもあって、仕事を終えた午後6時過ぎに出動しました。翌日も仕事なので、その日のうちには帰りたいため、ノータッチお手軽撮影です。機材はボーグ90FL+SWAT-350のゴールデンコンビ。いつもの亀山湖近くの駐車場へ向かいました。

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●M101
2015年5月13日20時31分~ ボーグ 90FL+レデューサー(360mm F4) キヤノン EOS6D ISO800 180秒×10枚コンポジット SWAT-350によるノータッチガイド 千葉県君津市

北斗七星のすぐ近くにある回転花火とも呼ばれる美しい銀河です。今回、レデューサーを併用しての撮影でしたが、天の極に近いこともあってか、3分露出でもほとんど流れずに追尾できました。5枚に1枚くらい流れたカットがありましたが、台風直後の強風に煽られた感じです。3枚目の画像は中心部を拡大して強めに画像処理したものです。さすがに荒れてしまいましたが、ちょっと雰囲気が出てきてます。次回は調子に乗ってフラットナー併用の540mm/F6でも狙ってみたいと思います。

M101の導入はピント合わせをかねてミザールを使えばいとも簡単。SWAT-350の時角目盛りで約40分回すだけです。このあたりもたくさんの銀河がひしめいているエリアですから、下の星図を参考にして、まずはM天体を狙ってみてください。

Photo

M101、M108、M97はミザールから導入できます。M106とM51はおおぐま座のχ星を使えば、赤経目盛環だけで導入できます。M63は、りょうけん座のβ星か、赤緯に粗動付微動回転ユニットを装着すれば、ミザールから角度目盛りで導入できます。暗い星雲は小口径のファインダーでは見つけられません。目盛環を使って効率よく導入しましょう。基準星と目標天体の赤緯方向のズレは、カメラのファインダーで基準星をあらかじめ微調整しておくことで、対象をほぼ中心に捉えられます。

90vs60

●ボーグ90FL(左)とタカハシFS-60(右)の比較
いずれもレデューサーを併用して、90FLが360mm/F4、FS-60が255mm/F4.2です。キヤノンEOS 6D、ISO1600、90秒露出、90FLが10枚、FS-60が11枚コンポジット。中心部分を同比率にてトリミングしましたが、どちらも最高にシャープな光学系です。さすがフローライトといった感じです。

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