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2016年3月

2016年3月28日 (月)

CP+展示SWAT、超特価処分!

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先日のCP+で展示したSWAT-200とSWAT-350をボーグダイレクトにて超特価処分いたします。表示価格はなんと税込みです。展示にともなう小傷や汚れがございますが、性能にはまったく影響ありません。保証も新品と同じです。SWATをお得に手に入れる絶好のチャンスです。さらに今回、幻の品となってしまったお得な旧タイプのポラリエ極望もセットで販売されます。もう入手不可能なセットです。台数限定ですので、ぜひお見逃しなく!
 
セールの詳細とお申し込みはは、こちらをご覧ください。
※限定品につき、売り切れの節はご容赦ください。
※展示処分特価品は完売いたしました。どうもありがとうございました。

http://www.tomytec.co.jp/borg/world/blog/2016/03/20160328.html
 
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画像はイメージです。セールとは関係ありません。 
 
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オマケはボーグ90FL+SWAT-350による、昨日の木星。シーイングは22日より悪かったですが、大赤斑が綺麗だったので撮ってみました。小口径なので、惑星撮影は無理かと思っていましたが、意外とよく写るので、これからはもう少し撮影に挑んでみたいと思います。そうなるとやっぱり高感度なCCDカメラで動画撮影してスッタクした方がよさそうですね。そのうちチャレンジしたいと思います。

2016年3月23日 (水)

月齢13.5。

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■撮影データ 2016年3月22日22時36分49秒~ ボーグ 90FL+ボーグ1.4×テレコン+ケンコー2×テレプラス (合成焦点距離/1400mm F15.6) キヤノン EOS 6D ISO100 1/50秒×10枚 RegiStax6でスタック Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
 
満月前日の月です。撮るつもりはなかったんですが、あまりにも月が美しく輝いていたので、ちょっと覗いてみようかと、いつものSWAT-350とボーグ90FLをベランダにセット。ポタ赤だけにお気軽準備です。なかなかシーイングもよさそうなので、そのまま撮影しました。アリスタルコスは小さいのに真っ白に輝いています。不思議です。
 
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気象庁ホームページより転載、22日午後9時の天気図。
 
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昨晩は月に寄り添うように木星がいたので、ついでに撮ってみました。前回より気合いを入れて、プローセル5mmで引き伸ばし。ISO1600、1/8秒露出、80枚スタックです。かろうじて大赤斑が写ってくれました。惑星撮影となると、口径90mmではさすがに光量不足を感じますけど、これくらい写れば大満足です。
 

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ベランダから見た月と木星。木星は月の右上です。

2016年3月20日 (日)

光害カブリ補正とノイズ低減。

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美しい冬の天の川です。ソフトフィルターを使って輝星をボカし、優しい星の輝きに包まれたような雰囲気のある画像に仕上がっています。これはSWAT-350ユーザーさんがご自宅で撮影したものですが、元画像は光害カブリがあったため画像処理で修正してあります。その修正方法をブログで紹介して欲しいとのご要望があったため、簡単な方法をご紹介します。まず元画像ですが、下のような感じです。なお、レタッチにはPhotoshopを使っています。
 

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冬の大三角形の中心付近が暗く、周辺にいくほど赤っぽい光害カブリがあります。特に右下方向が酷いです。これだけカブっていると何段階かに分けて処理した方がやりやすいです。
 

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まず、光害があるエリアを選択します。別レイヤーにコピーしますがこのとき「境界をぼかす」で適宜数値を調整して、下の画像程度になるようにしてください。
 

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コピーした光害エリア。背景は透明です。
 

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「レベル調整」または「トーンカーブ」で光害のない部分となじむように明るさを調整します。赤い色味は「彩度」を下げて目立たなくします。画像ではレイヤー単独でレベル調整してますが、実際には背景も一緒に表示しておくとわかりやすいです。 

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一回では修正し切れなった部分を同じように処理していきます。
 

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画像の左上に表示されているように4レイヤーに分けて段階的に調整しています。すべてのレイヤーを表示して、各レイヤーのトーンカーブや透明度を変えて全体が馴染むようにバランス調整して画像を統合します。最後にトーンカーブ(コントラストなど)や部分的な焼き込み、覆い焼き、彩度などで微調整して仕上げます。
 
続いてM81銀河です。まず元画像をご覧ください。

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高感度で撮影した複数の画像をコンポジットして、銀河の腕の淡い部分を炙り出しています。なかなかの出来ですが、高感度ゆえに背景にカラフルなノイズやザラツキが出てしまうことがあります。これも画像処理ソフトで目立たなく出来ますので、試してみましょう。
 
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メニューの「フィルター」→「ノイズ」→「ノイズを低減」で、各スライドバーを調整します。ついでに背景のザラツキも少し調整しました。
 

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若干ですがノイズが目立たなくなりました。まだ背景のムラが気になりますね。これくらいのノイズになるとなかなか手強いです。

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トーンカーブの暗部側を上のように少し持ち上げてやると、背景のノイズが目立たなくなります。ただ星雲の淡い部分も少し消えてしまうので、あまりやりすぎないようにします。
 

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最後に全体の色調、トーン、シャープネスなどを整えて仕上げます。画像処理ソフトでひと手間かければ、これくらいまでは簡単に改善できます。元画像と比べてみてください。
 
今回のレタッチは、すべてPhotoshopで行っています。レタッチソフトによっては、ご紹介した機能がなかったりすることがあるかもしれませんので、ご了承ください。画像処理の参考書としてお勧めなのが、以前にも紹介した西條善弘さんの「天体写真のレタッチテクニック」(誠文堂新光社)です。画像処理に興味がある初心者の方は、ぜひご一読をお勧めします。

2016年3月17日 (木)

月齢8.3、極上シーイング。

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■撮影データ 2016年3月17日18時44分23秒~ ボーグ 90FL+ボーグ1.4×テレコン+ケンコー3×テレプラス (合成焦点距離/2100mm F23.3) キヤノン EOS 6D ISO100 1/6秒×20枚 RegiStax6でスタック Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区

今日は春の移動性高気圧の西側に入るとあって、好シーイングが予想されました。ボーグの中川さんともメールで「今日のシーイングはよさそうですね。」なんてやりとりをしながら、暗くなるのを待ちました。90FLを外気に慣らしなが、早速カメラで確認。「こりゃいいぞ!」と思わず叫びたくなるような素晴らしいシーイングです。最高画質を得るために感度はISO100まで落とし、たっぷり露出をかけました。年に何枚かしか撮れないほどの会心の出来となりました。
 
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気象庁ホームページより転載、17日午後6時の天気図。
 
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南部と北部のクローズアップです。上の光学系にさらに2倍テレプラスを使用し、ISO1600で1/30秒露出を30枚スッタクしました。
 
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オマケ画像。90FLによる木星。

2016年3月16日 (水)

月齢6.3、シーイング良好。

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■撮影データ 2016年3月15日19時30分10秒~ ボーグ 90FL+ボーグ1.4×テレコン+ケンコー3×テレプラス (合成焦点距離/2100mm F23.3) キヤノン EOS 6D ISO400 1/25秒×30枚 RegiStax6でスタック Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区

昨日は久しぶりに一日中青空が広がりました。できれば星野撮影に出かけたかったのですが、朝から仕事が立て込んでいて、夕方には疲れ切ってしまい、遠征は諦めました。でも、大好きな月面撮影があります。ベランダに望遠鏡をセットして、シーイングを確認。まずますの感じなので、そのまま撮影しました。これくらいシャープに撮れれば大満足です。やっぱり月面撮影は楽しいです。

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気象庁ホームページより転載、15日午後6時の天気図。
 

2016年3月15日 (火)

極軸望遠鏡PF-L、3月25日発売。

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ビクセン新ポラリエ極軸望遠鏡を流用した「極軸望遠鏡PF-L」を3月25日に発売致します。SWATに取り付けるための専用ステーと新タイプのT型M6ネジで強固に固定できます。スケールパターンはスカイメモタイプを採用。南天にも対応しています。スケールパターンは内蔵LEDで赤く浮かび上がる暗視野タイプとなり、見やすくなりました。極軸望遠鏡本体につてはビクセンさんのサイトをご覧ください。

極軸望遠鏡PF-L 3月25日発売
 専用ステー(アルミ削り出しアルマイト仕上げ)、T型M6ビス付き
 販売価格 32,500円(税別)
 
※対物レンズの焦点位置とスケールパータンはメーカーアジャストで固定されています。対物筒を無理に回すと破損しますのでご注意ください。接眼側を回して視度調整することで、星とスケールの両方にピントが合います。
 
お問い合わせ、ご購入は下記の販売店様へ。

●協栄産業東京店
●協栄産業大阪店
●スカイバード

http://www.unitec.jp.net/

2016年3月10日 (木)

SWAT-350+M-GEN、1000mmに挑戦。

昨日は部分日食でしたが、全国的に天候がよくなかったようですね。見られた人はラッキーでした。さて、一昨日(8日)の晩は新月期の貴重な晴れでした。南ほど晴れ間が続く確率が高そうだったので、いつもと同じ房総半島ですが、さらに南下して佐久間ダムまで行ってきました。現地到着時に空を見渡すと、そこそこ晴れてはいますが透明度が悪く、空全体が薄いベールで覆われたような感じです。暗くなってきても3等星くらいまでしか見えません。低空は霞がかかったようで、まったくダメ。「こりゃ厳しいなぁ」と思いながらも、撮影を開始しました。途中モヤがひどくなって、北極星が見えなくなるほど悪化、午前2時くらいには完全に曇って終了となりました。ところが機材を片づけ終えた途端にサーッと雲がなくなり、満天の星空が…。薄明まで1時間半くらいありましたが、再セットアップする元気もなかったので、肉眼でタップリ楽しんで帰還しました。今回は地味ですが、春の銀河を狙ってみましたので、ご覧ください。
 

Ngc2903

●NGC2903
2016年3月8日19時33分41秒~ ボーグ 90FL+ケンコー 2×テレプラス(1000mm F11.1) キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO3200 180秒×24枚コンポジット ステライメージ7でダーク/フラット処理 Photoshopで画像処理 SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド 千葉県鋸南町
 
M-GEMのテスト撮影も4回目となりました。ここまで何のトラブルもなく順調にガイドしてくれてます。今回は大台の1000mmに挑戦です。極軸設定もポラリエ極望でセットアップしただけのお気軽仕様ですが、3分露出でも流れることなく追ってくれました。1000mmもの超望遠ともなると、個々の天体のクローズアップも迫力が段違いです。しし座にあるNGC2903はM天体ではありませんが、これくらの焦点距離なら充分に狙える対象です。渦構造と微妙な濃淡が写ってくれました。左端の銀河はNGC2916です。
 

Ngc3521

●NGC3521
2016年3月8日21時29分57秒~ ボーグ 90FL+ケンコー 2×テレプラス(1000mm F11.1) キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO3200 180秒×22枚コンポジット ステライメージ7でダーク/フラット処理 Photoshopで画像処理 SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド 千葉県鋸南町
 
しし座といえば三つ子銀河が有名ですが、それ以外にも銀河がたくさんあります。まさに宝庫です。NGC3521もM天体ではありませんが、1000mmともなると渦のモヤモヤした感じが写り始めてくれて、それなに楽しめる対象です。通常、小口径で狙う対象ではありませんが、あえて9cmで撮ってみました。赤緯方向にちょっと動いています。三脚をコツッとやったので極軸がズレてしまったようです。
 
M101

●M101 回転花火銀河
2016年3月9日00時03分39秒~ ボーグ 90FL+ケンコー 2×テレプラス(1000mm F11.1) キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO3200 180秒×21枚 ISO6400 120秒×10枚 合計31枚コンポジット ステライメージ7でダーク/フラット処理 Photoshopで画像処理 SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド 千葉県鋸南町
 
日付が変わるころには透明度が大幅に悪化しました。M101はそれなりに大きく、小口径でも充分に狙える銀河なので、透明度が悪化した中、撮影を開始しまた。途中、薄雲が通過したこともあって、全体的にコントラストが悪く、淡い腕の部分がほとんど写ってくれませんでした。なんとか画像処理で炙り出してみました。今回の撮影は、どれもイマイチなので、そのうちリベンジしてみたいと思います。

M-GENは抜群の安定性で今回もトラブル無く動いてくれました。カメラの固定はアルカキャッチャーによるリジットですが、これまで、視野のどこかしらにガイド星が見つかるので、ガイドマウントの必要性は感じませんでした。今回のような透明度が極悪でモヤの中で撮影するような状況でも、ゲインを上げ、さらに露出時間をかければ、ノイズの中から、なんとかガイド星を探し出すことができました。M-GEN、なかなかの優れものですね。ただ、弊社でモニター販売した超軽量部分微動ユニットがあれば、ガイド星探しで苦労することはないかなと思いました。
 
http://www.unitec.jp.net/

2016年3月 3日 (木)

SWATにPoleMasterを搭載。

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話題の電子極軸望遠鏡「PoleMaster」です。このところ、SWATに取り付けたいとのお問い合わせを多数いただいておりまして、このたび現物を手にする機会がありましたので試してみました。上の画像は「テーパーアダプター」にオプションのアダプターを介して1/4インチカメラネジで固定したところです。これを「アリミゾキャッチャー」「ダブル雲台ベース」「テーパーキャッチャー」と組み合わせることで、下の画像のように搭載可能です。これなら取り外すことなく撮影に入れますので、撮影途中で再度極軸を確認する際にも便利です。また、搭載機器にぶつかることもありませんので、いちばんお勧めの方法です。ダブル雲台ベースの代わりに「アリミゾレール」をお使いになっても搭載できます。SWATのパーツ類は旋盤およびフライス加工ですので、面を当てながら組み付ければ、高精度な取付が可能です。なお、PoleMasterにて極軸設定後、取り外して雲台などを搭載するのであれば、オプションのアダプターを使えば、ターンテーブル中央の1/4インチカメラネジに直接ねじ込んで固定できます。
 

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ダブル雲台ベースは左右に雲台を取り付けて運用するほか、画像のようにドイツ式としてもお使いいただけますので、とても便利です。

画像のPoleMasterは、ユーザー様よりのお持ち込みで、取付けできるか確認して欲しいとのご依頼があり、初めて試したものです。今後、テスト用に入手したPoleMasterにて実際の設置精度や使い勝手を試して、お勧めできる性能であれば、販売も検討していきたいと考えております。どうぞご期待ください。

※初期タイプのダブル雲台ベースには、テーパーキャッチャーを取り付けるためのM6ネジ穴がございません。別途、ネジ穴加工が必要ですので、お問い合わせください。

※3月10日追記 当初PoleMaster標準付属と書いた1/4インチカメラネジに取り付けるためのアダプターはオプション品でした。それに合わせて文章を訂正させていただきました。弊社では取り扱いに際して、テーパーアダプターに取り付けるための同様のアダプターをご用意する予定です。
  
http://www.unitec.jp.net/

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