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2017年5月

2017年5月31日 (水)

SWATシリーズ生産状況。

Swat350

SWATシリーズポータブル赤道儀は、日食の影響もあってか、今年に入って予定を上回る販売状況が続き、特に5月は例年の3倍を超えるご注文をいただきまして、全機種完売となってしまいました。現在、次ロットの生産予定を繰り上げて進めておりますが、SWAT-350の販売再開は7月上旬頃になりそうです。すでにバックオーダーとなっており、梅雨明け早々に入手されたいお客様は、販売店様に早めにご予約をいただけますと幸いです。なお、当面SWAT-350の生産に注力して参ります関係で、SWAT-200とSWAT-300/300Sにつきましては、今月をもって生産終了とさせていただきます。これらのモデルもすでにメーカー在庫は完売しております。販売店様に少量の在庫があるかもしれませんので、各店にお問い合わせいただければと思います。SWAT-300は若干仕様変更を予定しており、年内に再投入予定です。

おかげさまでSWATシリーズはご購入のユーザー様より、とても高い評価をいただいております。ポータブル赤道儀でありながら、システマチックな拡張性があり、公称通りの高い追尾精度、独自のベアリング構成による耐荷重量、機動性を活かしたお気軽なノータッチ撮影はもちろん、長焦点撮影も可能なオートガイド対応など、数々の機能を満載。その高い追尾能力は、ユーザー様の作例ページをご覧いただければ、きっとご納得いただけるはずです。私自身も未熟ではありますが、SWATでの撮影を実践しており、使用して感じたことは製品の開発や改良にフィードバックしております。私のSWAT作例写真はこちらです。ご笑覧ください。

これからもユーザー様に愛される製品作りを心がけて参りたいと思っています。今後ともユニテックのSWAT製品をよろしくお願いいたします。

※写真は私が愛用しているSWAT-350で、アルミケースに一式まとめて移動しています。写真には一部試作品が使われており、製品とは異なります。

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2017年5月29日 (月)

M27亜鈴状星雲とM5球状星団。

いよいよ梅雨入りが近づいてきました。その前に少しでも撮影したいと思っていた昨日、通い慣れた房総半島の天気は芳しくないようです。しばしGPV予報とひまわりの画像をにらめっこしながら観測地を探しました。なるべく北の方がいいようなので、群馬と埼玉の県境ある御荷鉾山付近を候補にしました。ただ、一人ぼっちで山の中だと、熊とばったり出会って、引っかかれると痛そうなので、小心者の私は即座に山は諦め、人里に近い下久保ダム近くの駐車場で撮影することにしました。(笑)
 M27_2

M27

●M27亜鈴状星雲
2017年5月29日0時28分~ ボーグ107FL+リアコン1.4× 合成焦点距離840mm F7.9 IDAS HEUIB-IIフィルター キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO3200 240秒露出×35枚コンポジット SWAT-350 M-GEMで一軸オートガイド ステライメージ7 Photoshopで画像処理 群馬県藤岡市 下は拡大トリミング
 M5

M5_2

●M5
2017年5月28日22時18分~ ボーグ107FL+リアコン1.4× 合成焦点距離840mm F7.9 IDAS HEUIB-IIフィルター キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO3200 240秒露出×21枚コンポジット 星団中心部は60秒露出×6枚コンポジットを合成 SWAT-350 M-GEMで一軸オートガイド ステライメージ7 Photoshopで画像処理 群馬県藤岡市 下は拡大トリミング
 
昨夜は無風で長焦点の撮影でも大丈夫そうだったので、主砲ボーグ107FLに1.4×リアコンを装着し、840mm/F7.9で撮影に挑みました。対象はM27亜鈴状星雲とM5球状星団です。亜鈴状星雲はこぎつね座の惑星状星雲で比較的大きいため、小口径から楽しめる対象です。写真にもよく写ります。M5はM13と同じくらいの迫力ある球状星団です。M13はユーザー様の作例ページに福田さん蒼月さんの素晴らしい作品が続いているので、私はM5にしてみました。他にも球状星団としてはM3が有名ですが、アンタレスのすぐ隣のM4やいて座のM22、M55も大型で迫力ある姿を楽しめます。球状星団は撮影しても楽しいのですが、大口径の望遠鏡で高倍率をかけて覗くとボール状に星が密集している姿がとても美しいです。星雲と違って、直接見てもがっかりしない対象なので、機会があったら、ぜひ大口径で見てください。
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撮影地には19時半に到着しましたが、空一面に雲が広がっていました。GPVでは21時頃には晴れる予報ですが、なかなか晴れず、衛星画像をチェックするとちょうど雲と晴れの境目のようでした。しばらく様子見していたら、雲間からポツポツと星が見え始め、慌てて望遠鏡を設置しました。22時を回った頃にはすっかり快晴となり、そのまま夜明けまで撮影を楽しめました。梅雨入り前にあと一回くらい遠征したいところですが、これが最後になるかもしれませんね。しばらくの辛抱です。
 
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2017年5月28日 (日)

はくちょう座の散光星雲。

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●はくちょう座の散光星雲
2017年5月23日2時41分~ シグマ MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM 絞りF3.5 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO1600 120秒露出×16枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 Photoshopで画像処理 千葉県鋸南町
 
フルサイズに105mmレンズで、はくちょう座の散光星雲を狙いました。人気の北アメリカ星雲、ペリカン星雲、サドル付近、網状星雲までバランス良く構図に収まります。あまり意識して見てなかったですが、サドル付近の散光星雲は、南北に大きく広がっているんですね。シグマのマクロ105mmレンズは、とてもシャープで気持ちの良い星像を結んでくれます。なかなかのレンズです。
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●天の川
2017年5月23日2時41分~ シグマ 12-24 F4.5-5.6 EX DG HSM 12mm 絞りF8 キヤノン EOS 6D(ノーマル) ISO1600 480秒露出×5枚コンポジット SWAT-200ノータッチ追尾 FlatAidePro Photoshopで画像処理 千葉県鋸南町
 
オマケ画像は超広角12mmで撮影した天の川です。この日は風が強くて、期待していた?夜露がつかず、天然のソフトフィルター効果は得られませんでした。(笑) そこで、出目金レンズの強い味方「FlatAidePro」のソフトフィルター効果で輝星をボカして雰囲気を出しました。
 
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2017年5月27日 (土)

バンビの横顔とサソリの尻尾付近。

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●バンビの横顔
2017年5月23日2時10分~ シグマ MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM 絞りF3.5 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO1600 120秒露出×12枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 Photoshopで画像処理 千葉県鋸南町
 
強風で長焦点撮影を諦めた後、SWAT-350にはシグマの105mm F2.8マクロを搭載して、天の川の名所を撮影しました。バンビの横顔を中心に上にM16わし星雲とM17オメガ星雲、下にはM20三裂星雲とM8干潟星雲、そして左下に巨大球状星団のM22が確認できます。他にも淡い散光星雲が写っています。バンビの首飾りと呼ばれる赤と青が入り交じる星雲は小さいながら美しいです。
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●サソリの尻尾付近
2017年5月23日01時33分~ シグマ MACRO 105mm F2.8 EX DG OS HSM 絞りF3.5 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO1600 120秒露出×14枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 Photoshopで画像処理 千葉県鋸南町
 
サソリの毒針付近に広がる天の川と暗黒星雲を105mmで狙いました。この領域は房総半島からだと南天に低く、透明度の良い日でないとすっきり写せませんが、この日は強風が一晩中吹き荒れていたおかげもあってか、透明度がとても良く、コントラストが効いた画像を得ることが出来ました。点在する赤い散光星雲は、中央やや左上が彼岸花星雲、その下が出目金星雲、右下がえび星雲です。特にえび星雲は低空なため、好条件で撮影できるチャンスが少ない星雲です。
 105mm

本日ご紹介したエリアは、さそり座からいて座にかけての天の川中心部、上の画像の濃い部分になります。「バンビの横顔」が左で「サソリの尻尾付近」がその右下です。
  
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2017年5月26日 (金)

天の川中心部。

22日は前回ブログに掲載したM106銀河の撮影から始めました。焦点距離840mmと超望遠ですから、個々のM天体を迫力ある姿で狙えます。引き続き、いて座付近の天体でも撮影しようと目論んでいたのですが、撮影当初から強い風が吹いていて、夜が更けてもいっこうに収まる気配がありません。そこで長焦点はスパッと諦めて、カメラレンズでの撮影に切り替えました。
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●天の川中心部
さそり座 2017年5月22日22時58分~ いて座 23日0時38分~ キヤノン EF24-70mm F4L IS USM 焦点距離50mm 絞りF5.6 キヤノン EOS 6D(ノーマル) ISO1600 240秒露出×さそり座 19枚コンポジット いて座 20枚コンポジット 2パネルモザイク合成 SWAT-200 ノータッチ追尾 Photoshopで画像処理 千葉県鋸南町
 
SWAT-350とは別にSWAT-200を使って、キヤノンの純正ズームでノータッチ撮影した天の川中心部です。焦点距離は50mmに設定して、さそり座といて座を別々に撮影し、Photoshopのフォトマージ機能でモザイク合成しました。この日は強い風が吹いていたおかげで、低空まで透明度が良く、夜露も夜明けまで皆無でした。思いのほか、コントラストの効いた天の川中心部が撮影できました。こう見てみると房総の星空もなかなかのものだと思います。カメラはノーマル6Dですが、そこそこ赤い星雲も写っていて、左上から、M16わし星雲、M17オメガ星雲、M20三裂星雲、M8干潟星雲、彼岸花星雲、出目金星雲、さらに南のIC4628えび星雲(クルマエビ星雲)まで綺麗に写せました。房総半島でのえび星雲の南中高度は15度程度なので、好条件に恵まれないとなかなか綺麗に写せない対象です。いつか拡大撮影してみたいです。それにしてもこの暗黒帯、すごい拡がりです。宇宙の神秘ですね。
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2017年5月25日 (木)

M106銀河。

22日の月曜日、梅雨入りが近づいていることもあって、少しでも天体撮影を楽しみたいと、いつもの房総へ出かけました。今回の撮影対象はM106銀河。20日にも30枚ほど撮っていたのですが、淡い部分を炙り出すには枚数不足で、今回撮り増してきました。
 M106

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●M106銀河
2017年5月20日21時24分~ 22日21時37分~ ボーグ107FL+リアコン1.4× 合成焦点距離840mm F7.9 IDAS HEUIB-IIフィルター キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO3200 240秒露出×62枚コンポジット SWAT-350 M-GEMで一軸オートガイド ステライメージ7 Photoshopで画像処理 千葉県鋸南町 下は拡大トリミング
 
M106はりょうけん座に属する銀河です。りょうけん座といえばM51子持ち銀河が有名ですが、このM106も負けずと立派な銀河ですので、ぜひ楽しんでいただきたい対象です。星図を下記に掲載しますので、参考にしてみてください。北斗七星のすぐそばにあります。このM106は比較的大きな銀河なんですが、撮影するとなるとちょっと大変で、中心部の明るい部分は簡単に写せても、周辺に広がった部分がとても淡く、なかなかの難物です。今回の撮影ではボーグ107FLに1.4×テレコンを使用してF8と暗くなったため、ISO3200に感度を上げ、4分露出を62枚でトータル4時間に及ぶ画像をコンポジットしましたが、まだまだ枚数不足を感じます。もう少し明るい光学系で狙った方がよいかもしれません。
夏の天体も撮影しやすくなってきました。今週末が梅雨入り前、最後の新月期となりますので、晴れたらぜひお楽しみください。
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しし座、おとめ座、かみのけ座、りょうけん座、おおぐま座は系外銀河の宝庫で、どこを向けて撮っても何かしらの銀河が写り込むようなエリアです。
 
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2017年5月23日 (火)

月齢24.2。

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■撮影データ
2017年5月21日03時21分~ ボーグ 107FL+ボーグ1.4×テレコン+ケンコー3×テレプラス (合成焦点距離/2520mm F23.6) キヤノン EOS 6D ISO800 1/30秒×40枚 RegiStax6でスタック Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 千葉県鋸南町

前回ブログ「M16わし星雲」を撮った日の月の出は午前一時半頃でした。わし星雲の撮影を終えた頃には月の高度も上がって来ていたので、せっかくなので、撮影してきました。低空でしたが、シーイングは良く、ゆらゆらと大きくゆっくりした揺らぎのため、けっこうシャープな画像が得られました。
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気象庁ホームページより転載、21日午前3時の天気図。
 
この日は全国的に高気圧に覆われ、等圧線の間隔も広く、シーイングが良かったようです。オマケ画像は19日に撮影した木星です。大赤斑がちょうど正面に向いてラッキーでした。
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■撮影データ
2017年5月19日21時00分~ ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL10mm QHY5III290C 1/20秒露出で1分間の動画を10枚撮影 AutoStakkert2で約500枚スタック×10 Registax6 WinJUPOS Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
 
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2017年5月22日 (月)

M16 わし星雲。

先週末の20日の晩は、久しぶりの週末の快晴とあって、遠征に出かけた方も多かったのではないでしょうか。私も朝から房総半島に出撃して、翌朝まで撮影を楽しみました。夏の天体の高度も上がってきたので、撮りやすくなってきましたね。
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●M16 わし星雲
2017年5月20日23時57分~ ボーグ107FL+リアコン1.4× 合成焦点距離840mm F7.9 IDAS HEUIB-IIフィルター キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO3200 240秒露出×31枚コンポジット SWAT-350 M-GEMで一軸オートガイド ステライメージ7 Photoshopで画像処理 千葉県鋸南町 下は拡大トリミング
 
へび座の尾部に位置するM16わし星雲は、M17オメガ星雲(白鳥星雲)と南北に並んでいて、2.5度程度しか離れてないので、焦点距離300mmくらいだと両方をちょうどよく構図に収めることができます。今回は主砲のボーグ107FLにリアコンバーター1.4×を併用して、焦点距離840mm/F7.9でM16の迫力ある姿を捉えました。上がフルサイズノートリミング画像です。これくらいの拡大率になると、「創造の柱」と呼ばれるあの有名な部分がよくわかりますね。F7.9と暗いため撮影感度をISO3200に上げ、露出も4分とたっぷり?かけています。さすがにノータッチは厳しいので、M-GENで一軸オートガイドしました。今回は、40枚撮影して最終盤の9枚が僅かに流れてボツにしました。歩留まり約80%で、まずまずといったところでしょうか。
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まだ日没前に房総入りしたので、カフェ岬に立ち寄りました。腹ごしらえにピザトーストを食べて、美しい東京湾のサンセットをのんびりと眺めました。富士山のシルエットが印象的です。黄金色に染まったときには金曜ロードショーの曲が頭をよぎります。「天体撮影って、いいものですねぇ」(笑)
 
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2017年5月19日 (金)

月齢22.2、下弦の月。

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■撮影データ
2017年5月19日03時29分~ ボーグ 107FL+ボーグ1.4×テレコン+ケンコー3×テレプラス (合成焦点距離/2520mm F23.6) キヤノン EOS 6D ISO400 1/20秒×30枚 RegiStax6でスタック Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
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■クラビウス付近
2017年5月19日04時04分~ ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL15mm QHY5III290C 1/125秒露出で2分間動画撮影 AutoStakkert2で約700枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
 900

■コペルニクス付近
2017年5月19日04時07分~ ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL15mm QHY5III290C 1/125秒露出で2分間動画撮影 AutoStakkert2で約900枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
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■虹の入り江
2017年5月19日03時59分~ ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL15mm QHY5III290C 1/125秒露出で2分間動画撮影 AutoStakkert2で約600枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
 
早起きして撮影した下弦の月です。機材は前日の夜からベランダに出しっ放しにしておきましたから、気温への順応もバッチリです。透明度が悪く、かなり黄色っぽい月でした。シーイングは前回ブログの「月齢8.9」の時より、若干良かった感じ。月全体の撮影では、まったく問題ない揺らぎですが、拡大だとごく僅かですが常時チリチリ動いていて、まだパーフェクトなシーイングではありませんでした。それでも、仕上がりは今シーズンのベストかもしれません。クラビウスとコペルニクスは月齢8.9の時と、ちょうど逆から照らされています。
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気象庁ホームページより転載、19日午前3時の天気図。
 
天気図的には今夜もシーイングは良さそうです。夜半頃までは木星、続いて土星、明け方に月が狙えます。
  
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2017年5月 6日 (土)

月齢8.9、シーイングさらに良好。

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■撮影データ
2017年5月5日19時12分~ ボーグ 107FL+ボーグ1.4×テレコン+ケンコー3×テレプラス (合成焦点距離/2520mm F23.6) キヤノン EOS 6D ISO200 1/25秒×30枚 RegiStax6でスタック Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
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■クラビウス付近
2017年5月5日20時32分~ ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL15mm QHY5III290C 1/60秒露出で2分間動画撮影 AutoStakkert2で約250枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
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■コペルニクス付近
2017年5月5日20時36分~ ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL15mm QHY5III290C 1/30秒露出で2分間動画撮影 AutoStakkert2で約250枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
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■アルプス谷付近
2017年5月5日20時39分~ ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL15mm QHY5III290C 1/60秒露出で2分間動画撮影 AutoStakkert2で約250枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
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■ティコ付近
2017年5月5日19時46~48分、49分~51分 ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL20mm QHY5III290C 1/60秒露出で2分間動画撮影×2 Registax6で500枚スタック×2 2枚モザイク合成 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
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■中央火口列付近
2017年5月5日19時54分~ ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL20mm QHY5III290C 1/60秒露出で2分間動画撮影 Registax6で500枚スタック  Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
 
昨夜のシーイングは前日の「月齢7.9」と比べて、さらに良好な状態でした。まず、全体の撮影は手慣れたテレプラスでササッと撮り終え、PCカメラでの拡大撮影に移ります。当初、拡大用のアイピースは前日と同じPL20で始めました(最後の2枚)が、シーイングが良好なため、もう少し強拡大できるPL15に取り替えて撮り直しました。口径10cmで、クレーターチェーンの詳細な分布、そしてアルプス谷の中のさらに細い筋が写っています。これには驚きました。もっとシーイングがよければ、さらにクッキリ写せると思います。今回は良好なシーイングのおかげもあって、大満足な結果を得ることが出来ました。せっかくの好シーイングなので、引き続き木星でも撮ろうかと思ったのですが、慣れない月の拡大撮影で精根尽き果てました。(笑)
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気象庁ホームページより転載、5日午後6時の天気図。
 
関東地方の南の海上に小さな低気圧があったので、雲の発生や気流の乱れを心配しましたが、影響はなく、好シーイングでした。
  
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2017年5月 5日 (金)

月齢7.9、好シーイング。

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■撮影データ
2017年5月4日19時06分~ ボーグ 107FL+ボーグ1.4×テレコン+ケンコー3×テレプラス (合成焦点距離/2520mm F23.6) キヤノン EOS 6D ISO200 1/25秒×20枚 RegiStax6でスタック Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
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■撮影データ
2017年5月2日19時44分~ ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL20mm QHY5III290C 1/60秒露出で2分間動画撮影 AutoStakkert2で約900枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
 
3日の「月面X」は残念ながら曇ってしまって見られませんでした。逆に昨夜はきれいな半月が、南の空にポッカリと浮かんでいて、撮影して欲しそうにしていました。ならばということで、ボーグ107FLを担ぎ出し、いつものようにベランダにSWAT-350を据えて、その主砲107FLをセットします。シーイングは2日よりも良いです。感度をISO200まで下げて、低ノイズの元画像を得ました。なかなかシャープな月面に仕上がり、満足です。PCカメラでの拡大撮影も少し慣れてきて、上の拡大画像くらいは簡単に仕上げられるようになってきました。あとはシーイング次第といったところでしょうか。
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気象庁ホームページより転載、4日午後6時の天気図。
 
定石通り、移動性高気圧の西側に入って、落ち着いたシーイングになりました。もう少し等圧線の間隔が広いとなお良いのですが、贅沢は言ってられないですね。文句のない最高のシーイングは年に数回しかないので、月、惑星撮影をするなら逃さないようにしたいです。
    
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2017年5月 4日 (木)

M8干潟星雲周辺。

先月30日の晩、日付が変わってから、高度が高くなったM8干潟星雲を撮影しました。当初、強風が吹き荒れる中、トリオ銀河の撮影をしてましたが、夜半前には風はかなり落ち着き、M8の撮影を始めた1時半過ぎには、ピタッと収まって、すっかり静まりかえりました。
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●M8干潟星雲周辺
2017年5月1日1時43分~ ボーグ107FL+フラットナー1.08×合成焦点距離648mm F6.1 IDAS LPS-D1フィルター キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO3200 240秒露出×28枚コンポジット SWAT-350 M-GEMで一軸オートガイド ステライメージ7 Photoshopで画像処理 千葉県鋸南町 下は拡大トリミング
 
焦点距離648mmだと、縦構図にすればM20三裂星雲も構図に収めることが出来ますが、M8の左(東側)に広がる散光星雲を一緒に撮りたかったので、横構図にしました。M20を後日撮影してモザイクしたいですね。それから、作例ページの上村さんのM8と望遠鏡からカメラまでまったく同じ機材です。SWAT-350やM-GENガイドまで一緒です。違いは私のはLPS-D1光害フィルターを入れたため、露出倍数を考慮してISO3200にしています。房総半島なら、光害フィルターはいらないですね。もしくはHα強調のHEUIB-IIの方がよかったと思います。M8のハイライト部分は別行程で暗く仕上げた画像を合成しました。拡大トリミングは星雲中心部の濃淡をより強調しています。
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ここで実験です。作例ページの上村さんの作品を若干処理して私の画像に50%で載せてみました。白枠内が合成した部分です。上村さんのはISO1600で38枚コンポジットのため、トーンが断然滑らかです。2枚を合成すると淡い部分がより滑らかになりました。似たような機材であれば、それぞれ別撮りした画像から一枚の作品に仕上げるということも充分に考えられますね。大勢でやれば、一晩でとんでもない作品が出来そうですよ。お仲間がいれば、分子雲の炙り出しとかを一緒にやってみるのも面白そうです。
 
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2017年5月 3日 (水)

月齢5.9。

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■撮影データ
2017年5月2日18時52分~ ボーグ 107FL+ボーグ1.4×テレコン+ケンコー3×テレプラス (合成焦点距離/2520mm F23.6) キヤノン EOS 6D ISO400 1/30秒×20枚 RegiStax6でスタック Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
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■撮影データ
2017年5月2日19時40分~ ボーグ107FL+1.4×テレコン+PL20mm QHY5III290C 1/30秒露出で2分間動画撮影 AutoStakkert2で約900枚スタック Registax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒区
 
昨夜の月です。気圧配置を見ると、もう少しシーイングは良いか思いましたが、まぁまぁといったところでした。PCカメラでの撮影を練習してみたいこともあって、デジイチでの撮影後にカメラを切り替えて、動画撮影しました。一度、木星でやっているので、手順は同じでスムーズに出来ました。シーイングが良いときには拡大率を上げても、もっとシャープに撮れそうです。
それから、本日(5月3日)は月面Xが見られる日です。気圧配置からするとシーイングはよさそうですよ。晴れたところは、ぜひお楽しみください。
 Photo_2気象庁ホームページより転載、2日午後6時の天気図。
   
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2017年5月 2日 (火)

しし座のトリオ銀河。

一昨日の晩、ゴールデンウィーク2度目の遠征に出かけました。場所は前回と同じ房総半島です。だたし撮影条件は28日より大きく悪化してしまいました。まずは風。突風とまでは行きませんが、常時強めの風が吹き荒れてる感じです。それから透明度も大幅ダウン。22時過ぎまで月も出ています。風だけはどうしようもなく、ボーク107FLでの撮影は諦めて、105mmくらいの中望遠にしようかと、思い悩みましたが、風の時の参考になると考えて、107FLで撮ることにしました。対象はしし座のトリオ銀河です。
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●しし座のトリオ銀河
2017年4月30日19時59分~ ボーグ107FL+フラットナー1.08×合成焦点距離648mm F6.1 IDAS LPS-D1フィルター キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO3200 240秒露出×42枚コンポジット SWAT-350 M-GEMで一軸オートガイド ステライメージ7 Photoshopで画像処理 千葉県鋸南町 下は拡大トリミング
 
しし座の超有名なトリオ銀河です。上がNGC3628、左がM66、右がM65です。月はありますが、20時くらいから3時間ほどかけて撮影した42枚をコンポジットしました。風に煽られて星像がぼってりと膨らんでいます。輝星の周りのかすれたような光芒も風の影響です。そんな悪条件でしたが、意外と星雲の構造が写ってくれました。M66は渦構造が写り始めていますね。参考のために、下にこのときの撮って出し画像を掲載します。
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左が風の影響を受けたもので、右はかなりマシだったとき。撮影したほとんどのカットが左ようなの感じでした。同じ条件での撮影ですが、輝星の周りの滲み、微光星の大きさが、これだけ違います。風の影響がよくわかるのが、人工衛星の軌跡です。露出中に風に煽られたときは上下に震えたり、左端の方では消えそうなくらい乱れています。これじゃ星像が太るのもやむを得ないですね。人工衛星が寒くてブルブル震えたのかもしれないですが、たぶん違うと思います。(笑)
 Miikyway●夏の天の川
2017年5月1日19時59分~ シグマ 12-24mm F4.5-5.5 DG EX 12mm 絞りF5.6 キヤノン EOS 6Dノーマル ISO1600 240秒露出×11枚コンポジット SWAT-200にてノータッチ追尾 Photoshopで画像処理 千葉県鋸南町

オマケ画像は超広角12mmで撮影した夏の天の川です。前回28日夜は透明度が抜群で、ここは長野の山の上かと思うほど、コントラストよく天の川が見えていたのですが、残念ながら超広角を持ってきてませんでした。それで、今回は持参して狙っていました。うまく行かないものですね。この夜は28日比べると透明度がかなり落ちています。でも、せっかくなので、そのまま撮影しました。出目金レンズなので夜露がつきやすく、すぐに曇ってしまって天然ソフトフィルター併用となりました。(笑)
 
GW前半は、2日間も星空を満喫できて大満足です。後半は月が大きくなってきますので、月面撮影でも楽しみたいと思います。
 
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2017年5月 1日 (月)

夏近し、アンタレス周辺。

Antaresnatural

●アンタレス周辺
2017年3月29日0時25分~ シグマ APO 300mm F2.8 EX HSM キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO800 絞りF3.5 180秒露出×9枚+絞り開放 240秒露出 12枚 合計21枚コンポジット Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 千葉県鋸南町 下は拡大トリミング

夏の訪れを告げる「さそり座」のアンタレス付近。最近、すっかりおなじみになったカラフルなエリアです。28日の夜は透明度もよく、低空のさそり座もよく見えていましたので、コントラストよく仕上げることが出来ました。
撮影後、画像をパソコンに取り込むときに気づいたのですが、途中のコマから明らかに明るくなっています。すべて同じ設定で撮ったのにおかしいなぁと思って調べてみると、F3.5に設定したレンズの絞りが、開放のままになっていたようです。撮影中に「カチャ」っと変な音がするなぁと感じてたんですが、どうやらこれだったみたいです。このレンズ、開放から使える性能を持ってますが、ちょっと絞ると一段と星像がシャープになって、周辺減光も改善するので、速写性を求めるとき以外は、チョイ絞りで撮ってました。梅雨入りしたら、修理に出そうと思います。
せっかくなので、思い切り炙った画像も下に掲載します。分子雲の広がりがよくわかると思います。
 Antares2_3

Antares2_2

下はアンタレス付近の拡大トリミングです。大型の球状星団M4は比較的密集度の低いタイプなので、星がよく分離しています。

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