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2018年5月

2018年5月23日 (水)

月齢6.9、上弦の月。

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■撮影データ
2018年5月22日19時34分~ ボーグ 107FL+ボーグ1.4×テレコン+ケンコー3×テレプラス (合成焦点距離/2520mm F23.6) キヤノン EOS 6D ISO400 1/25秒×15枚コンポジット RegiStax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒
 
昨夜の「上弦の月」です。シーイングもよかったようで、なかなかシャープなイメージが得られました。今回は「月面X」が現れるため、注目していた人も多いかもしれませんが、残念ながらピークはまだ明るい16時半頃。ただ、この「月面X」は、かなり長時間みられるので、のんびり構えていても大丈夫です。上の画像はピークから4時間過ぎた19時半過ぎの撮影ですが、まだXを確認できますね。「月面V」もよく見えてます。下に17時半に青空のもとで撮影した月齢6.8の月面も掲載します。
 X

■撮影データ
2018年5月22日17時34分~ ボーグ 107FL+ボーグ1.4×テレコン+ケンコー3×テレプラス (合成焦点距離/2520mm F23.6) キヤノン EOS 6D ISO400 1/100秒×15枚コンポジット RegiStax6 Photoshopで画像処理 SWAT-350にて自動追尾 撮影地 東京都目黒
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気象庁ホームページより転載、22日午後6時の天気図。
 
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2018年5月21日 (月)

PixInsightで画像処理を始めよう「第4回」を更新しました。

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「PixInsightで画像処理を始めよう」の4回目とその補足(4.5回)を更新しました。第4回は月面の画像処理の続き(2回目)、補足の4.5回でLayerとDeconvolutionについて解説してます。第4回はこちら、補足はこちらからどうぞ。

2018年5月14日 (月)

ボーグ107FLによるM8干潟星雲とM20三裂星雲。

M8m20

M20

M8

●M8干潟星雲とM20三裂星雲
2018年5月10日23時55分~ ボーグ 107FL+フラットナー1.08×+ HEUIB-IIフィルター 合成焦点距離 648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 3分露出×36枚コンポジット Photoshopで画像処理 SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド 撮影地 千葉県大多喜町 ※下の2枚は拡大トリミング
 
10日の夜、300mm望遠+SWAT-350でアンタレス付近を撮りながら、もう一台のSWAT-350では干潟星雲付近を狙いました。こちらは焦点距離650mmになりますから、M-GENでオートガイドしています。ほとんど無風な上に、透明度も高かったので、比較的良質な元画像が得られました。そのため、昨年の干潟星雲三裂星雲より少し画質がよくなったようです。ところで、この日は気温が6.5℃まで下がりました。真冬よりはマシとはいえ、さすがに寒さがこたえました。まだしばらく、夜の冷え込みには注意した方がよいでしょう。
 M82017

せっかくなので、昨年の干潟星雲に今回の分を加算して仕上げてみました。トータル220分露出になります。あえて、強烈に炙って彩度も上げてみました。ちょっとどぎついでしょうか。
 
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2018年5月11日 (金)

シグマ APO 300mm F2.8によるアンタレス付近。

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●アンタレス周辺
2018年5月10日23時32分~/2017年3月29日0時25分~ シグマ APO 300mm F2.8 EX HSM キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO3200 絞りF2.8開放 60秒露出×145枚+ISO800 絞りF3.5 180秒露出×9枚+絞りF2.8開放 240秒露出×12枚 総露出 220分 Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 千葉県大多喜町/鋸南町
 
昨日は平日でしたが、この週末も天気が悪そうなので、仕事を終えた19時過ぎにいつもの房総へ向けて出発しました。現地には21時に到着。風もなく快晴で絶好のコンディションと思いきや、2台の機材を組み立てている最中に、西の方から雲が押し寄せてきて、空一面雲に覆われました。衛星写真を確認にすると、しばらく待てば東に抜けてくれそうだったので、しばしクルマの中で休憩。23時半前くらいに再び快晴になり、撮影を開始しました。狙ったのは梅雨入り前に撮っておきたかったアンタレス付近です。今回は昨年の分、75分露出に加算する形で145分を撮り増ししました。総露出220分となり、昨年の作例より、かなりディテールが描出できました。さそり座は南天に低いので、なかなか好条件で撮れるチャンスは少ないです。この美しいエリアを梅雨入り前にぜひ狙っていただければと思います。
 
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2018年5月 7日 (月)

PixInsightで画像処理を始めよう「第3回」を更新しました。

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「PixInsightで画像処理を始めよう」の3回目とその補足(3.5回)を更新しました。第3回は月面の画像処理と補足の3.5回でヒストグラムについてです。第3回はこちら、補足はこちらからどうぞ。

2018年5月 3日 (木)

SWAT-310モニターレポート、その2。

Swat310_01front

Swat310_02back

SWATユーザー様のフォトギャラリーにいつもハイレベルな作品をご投稿いただいたり、天体画像処理入門でPixInsightの使い方を連載中の蒼月様が、これまで愛用していたSWAT-200に追加して、SWAT-310を導入されました。今回、そのSWAT-310の使い勝手などをレポートしていただきましたので、ご紹介します。

【SWAT-310ユーザーレポート、その2】

これまで5年以上にわたって、SWAT-200を使ってきましたが、先日新たに購入したSWAT-310を初めて使いましたので、その時の雑感等を報告いたします。

◆外観等について

SWAT-200と比べて、ひと回り以上大きくなっているだけあって、やはり重くもなっていますね。長い間 SWAT-200を愛用している私には、「ずっしり重い」という印象です。ゆえにこれを「延べ棒」と呼ぶことにします。(笑)
極軸微動ユニットと合わせた重量を考えると、個人的には一軸のみの「ポタ赤」として許されるギリギリの線ではないかと思います。こうなると三脚は従来のカメラ三脚ではもはや危険なので、VIXENの APP-TL130に変えました。

組み上がった機材一式は、上の写真(前方からと後方から)の通りで、SWATから上は従来と変わらない構成なのですが、SWATから下は従来のシステムから合計3kg近く重くなりました。おかげで確かに安定感は増しましたが、近所の公園まで5分も歩いて持ち運ぶにはやや大きく重いですね。

私のようなライフスタイルで軽さとフットワークを重視し、それに加えてある程度の追尾精度も欲しいという方には、生産終了になったSWAT-200の方が適していると思います。
 
◆使用雑感

一方、基本的な操作感は SWAT-200とほとんと変わりませんので、新しいものを導入したという緊張感は特になく、ほぼ従来通りの感覚で使えました。

使ってみると、やはり初期の SWAT-200からは改良されている点がいくつもあることに気づきます。まず、極軸望遠鏡用のネジ穴が上部左右2か所についているのは、地味に嬉しいことです。SWAT-200にはこれが真ん中に1つしかなく、機材が邪魔になってしまうことが多々あったのですが、そういうストレスから開放されました。それと、L字型クランプは思った以上に使いやすくて、機材と干渉するかと思いきや、そんなこともなく、極軸合わせの際に暗い中でクランプの位置を見失うこともないので便利だと感じました。

速度設定ダイヤルが大きくて操作しやすいツマミであるということも評価ポイントの一つです。SWAT-200ではこれが小さくて黒いツマミだったので、夜間に厚手の手袋をしていると回しづらい等、操作しづらいうえに見づらかったのですが、これなら設定を間違えることはなさそうです。

極軸合わせの際にクランプを開け締めすることで懸念されるガタツキについては、検証はできていないものの、少なくとも135mm程度の光学系を搭載するうえで、まったく問題になることはありません。普段よく使用する300mm程度でも、問題になることはないだろうという印象です。
 
◆その他

今回搭載したのは135mmの明るいカメラレンズであったこともあって、SWAT-310の目玉機能(?)である恒星時目盛環を使う機会はありませんでしたが、今後は使うことになるかもしれません。自動導入機能の無いポタ赤にとって、対象天体をいかに素早く写野に入れるかというのは、非常に大きな課題ですから、少しでもアシストしてくれるのであればと期待しています。

追尾精度の高さと故障しにくい堅牢さについては、SWAT-200の頃から信用していますが、SWAT-310でもそこを疑う必要はなさそうですね。

それから、SWAT-310に関することではありませんが、極軸微動ユニットのネジのピッチがもう一段細かくなると更に嬉しいと思っています。最近は PoleMaster等のおかげで非常に正確な極軸合わせが可能となってきており、今のネジピッチだとやや粗いと感じることがあります。
 
■係より

このたびは、SWAT-310を買い増ししていただきまして、ありがとうございました。高画質を得るために、じっくり総露光時間を確保すると、撮影中、けっこう手持ち無沙汰になることもありますが、2台体制だと別に短焦点でお気軽撮影ができたりして、遠征がより充実したものになりますね。さて、SWAT-310はアルミ無垢材からの削り出しボディで剛性を確保してるため、アルミダイキャストのSWAT-200と比べると、正直かなり重たくなっています。天体撮影の場合、ある意味「重さも性能のうち」といえないこともないので、安定感が増した分、微風でしたら、ほとんど影響を受けずに撮影できると思います。極軸微動ユニットのネジピッチについては、検討課題とさせていただきます。
 
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