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2018年12月

2018年12月31日 (月)

やっぱり今年の締めもオリオン大星雲!

M42

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●M42オリオン大星雲
2018年12月15日23時06分~/2017年12月22日21時31分~ ボーグ 107FL+フラットナー1.08×+ HEUIB-IIフィルター 合成焦点距離 648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) 3分露出×81枚コンポジット+ISO1600 3分露出×86枚(昨年撮影分)を25%で加算 高輝度部に短時間露光をHDR合成 SWAT-310/350+M-GENによるオートガイド 撮影地千葉県大多喜町/山梨県上野原町 ※下は拡大トリミング
 
今年も最後のブログは「M42オリオン大星雲」です。昨年も一昨年もこのオリオン大星雲が締めのブログでした。その時の画像はこちら(昨年)とこちら(一昨年)をご覧ください。
15日の夜は半月でしたが、今年最後のチャンスと思い、房総まで遠征しました。月没が23時半。まだ沈む前の23時6分から撮影を始めました。西に大きく傾く3時半まで、約4時間分の露出を得ることができました。この日は撮り始めてから気温がほとんど変化せず、ときどきチェックしましたが、結局最後までピントはそのままでした。これだけ長時間では珍しいことです。終始無風快晴でシーイングもまずまずだっようで、星像もシャープでした。昨年、上野原で撮影した画像(258分)も加算してあります。トータル501分ですが、昨年のはシーイング(あるいはピント)が悪かったのか今回に比べて星像がやや甘く、光害の影響も大きいので25%で加算しました。

今年も一年、SWATブログをご覧いただきまして、ありがとうございました。来年は新製品も控えていますので、もうちょっと頑張らないとと思っています。これからもどうぞよろしくお願いします。
 
https://www.unitec.jp.net/

2018年12月27日 (木)

ボーグ107FLによるかもめ星雲。

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●IC2177かもめ星雲
2018年12月16日3時58分~ ボーグ 107FL+フラットナー1.08×+ HEUIB-IIフィルター 合成焦点距離 648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 3分露出×27枚コンポジット(ハイライト部分に短時間露光をHDR合成) Photoshopで画像処理 SWAT-350+M-GENによる1軸オートガイド 撮影地 千葉県大多喜町

15日の房総遠征にて、シグマ300mm望遠での「かもめ星雲付近」撮影と平行して、主砲のボーグ107FLでもかもめ星雲を拡大して狙いました。低空な上に、薄明開始まで1時間ちょっとしかなく、ダメ元で薄明開始後まで粘ってみました。結果、無理に暗部を持ち上げるような処理をしなければ、なんとか見られる画像になりそうな感じ。サッと仕上げてみました。この対象も高度のあるうちにじっくり露出を稼ぎたいですね。そうすれば周辺の淡いHα域がもっと浮き出てくると思います。
いよいよ今年も残すところわずかとなって参りました。ブログもあと一回更新できそうです。どうぞお楽しみに。
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撮って出し元画像も掲載します。
 
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2018年12月24日 (月)

シグマ APO 300mm F2.8によるかもめ星雲付近。

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●IC2177かもめ星雲付近
2018年12月16日3時37分~ シグマ APO 300mm F2.8 DG HSM 絞り開放 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 2分露出×32枚コンポジット+短時間露光をHDR合成 ステライメージ7、Photoshopで画像処理 SWAT-310によるノータッチ追尾 撮影地 千葉県大多喜町
 
15日の房総遠征では、新製品の開発テストも兼ねてSWAT-310を2台持って行きました。ノータッチ追尾のサブ機の方は、始めにシグマ105mmマクロで46Pウィルタネン彗星、続いて40mm Artでオリオン座付近を撮影し、そして最後にシグマの300mm F2.8でこのかもめ星雲付近を撮りました。対象はすでに南西の空、地平高度30度に傾いており、ちょっと欲をかきすぎた撮影です。薄明開始まで1時間半ありますが、その時には地平高度15度で光害の影響も大きくなり、質の良い元画像は得られないですから、せいぜい1時間くらいの露出時間しかとれません。おまけと思って撮影しました。そんなことで、あまり強烈に炙るとすぐに破綻するので、控えめに仕上げてみました。フルサイズ300mmの画角だとトールの兜星雲も構図に取り込めます。左下に青緑の星雲が華を添えてくれました。いずれ撮り増しして、画質を高めたいと思います。
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撮って出し元画像です。
 
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2018年12月20日 (木)

シグマ 40mm F1.4 Artによるオリオン座付近。

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●オリオン座付近
2018年12月16日2時3分~ シグマ 40mm F1.4 DG HSM Art 絞り F2.5 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO1600 2分露出×27枚コンポジット+高輝度部分に短時間露光をHDR合成 ステライメージ7、FlatAidePro、Photoshopで画像処理 SWAT-310ノータッチ追尾 撮影地 千葉県大多喜町
 
15日の遠征でシグマ40mm F1.4 Artのテスト撮影を兼ねて最初に撮ったのがオリオン座付近です。50mmと同じ標準レンズのカテゴリーですが、画角がずいぶん広く感じます。対角で50mmより10度近く広いので、周辺の有名どころも一緒に取り込めました。撮影はF2.5まで絞って行いました。1時間にも満たない総露出ですが、明るさとシャープさのおかげもあって、そこそこ満足いく仕上がりが得られました。欲をいえば、もっとたっぷり露出して分子雲を描出してみたいところですね。それから、周辺部とのモザイクにもチャレンジしたいです。結論として、シグマ 40mm F1.4 Artは、買って後悔しないレンズと思いました。
 
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2018年12月18日 (火)

シグマ 40mm F1.4 ART レビュー。

シグマの最新Artレンズ「40mm F1.4 DG HSM ART」を入手しましたので、その性能を一端をご紹介します。

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蒼月様の70mm Macro ARTのレビュー記事にならって、同様に検証しました。以下、撮影画像を交えて簡単に記しますので、ご参考にしていただければ幸いです。キヤノン EOS 6D(SEO-SP4)にて、絞りを F1.4(30秒)、F2.0(60秒)、F2.8(120秒)と段階的に変えて撮影し、周辺減光や四隅の星像等を検証しました。
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●周辺減光
各F値での周辺減光の様子です。さすがにF1.4開放だとかなり大きく、最周辺で約2段分のアンダーです。F2.0まで絞れば1段分くらいまで改善され、実用できる画質。F2.8で文句なし。
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●四隅の星像
周辺減光の写真の中央と四隅をピクセル等倍で並べたものです。F1.4からF2.8までピント位置は触らず連続して撮影しています。結果はご覧の通り、神レンズと呼んでも差し支えないパーフェクトな星像といえるでしょう。特筆すべきは開放の四隅の星像で、F1.4でここまでシャープなレンズはこれまで見たことないレベルです。中心星像は一段絞るとキュッと引き締まり、文句のつけようがないほどシャープ。 F2.0とF2.8では、星像にほとんど変化はなく、周辺減光の違いで絞りを選ぶ感じです。色収差や非点収差、歪曲収差などもまったく気にならないレベルで恐ろしいほどの性能です。いや~、シグマさん、凄いレンズを作ってくれます。
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●隅の輝星
左上のシリウスのピクセル等倍画像です。開放だと光芒が大きく二つに割れますが、F2.0で目立たなくなり、F2.8まで絞るとトゲトゲの光条をともなった真円になります。
 
●総評
シグマの最新ARTレンズ「40mm F1.4 DG HSM」は、フローライトまたはSDレンズ相当の光学ガラス6枚と非球面レンズ1枚を使用し、プロ用シネレンズの要求を満たす水準で設計された最新のARTシリーズレンズです。これだけ贅沢な硝材を惜しみなく投入すれば、悪かろうはずがありません。中心から最周辺まで、期待以上の素晴らしい星像でした。標準レンズカテゴリーで高評価の50mm F1.4 Artを凌駕するといってもいい高性能です。50mm Artも所有してますが、この先、出番が減りそうです。ただ、重さが唯一の欠点で、なんと1.2kgもあります。50mm Artが800gちょっとですから、その重さたるや三脚座が欲しいレベルです。気軽さでは50mmに分がありますね。それから、一般撮影で気になるオートフォーカス速度やボケ味などの評価はまったくしてません。この構図のまま、F2.5にして撮影を続けましたので、処理を終えたら次回ブログで掲載します。

※今回、蒼月様のレビューフォーマットがとても優れていたので、そのまま踏襲させて(パクらせて)いただきました。どうもありがとうございました。(笑)
 
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2018年12月17日 (月)

シグマ 105mm F2.8 マクロによる46Pウィルタネン彗星。

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●46Pウィルタネン彗星
2018年12月16日0時25分~ シグマ 105mm F2.8 Macro DG OS HSM 絞り F3.5 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO1600 2分露出×30枚コンポジット ステライメージ7、Photoshopで画像処理 SWAT-310ノータッチ追尾 撮影地 千葉県大多喜町
 
なんだかスッキリ晴れませんが、一昨日15日の夜の房総半島は一晩中快晴予報でした。これから月も大きくなるし、これを逃すと今年はもう行けないと思って、気合いを入れて遠征してきました。同じことを思った人も多かったようで、撮影地は多くの天文ファンが集いました。天気は予報が当たって、朝まで快晴。おまけに無風で条件はよかったです。ただ、けっこう寒くて、車載の温度計はずっと0℃に張り付いたままでした。
さて、今回も2台体制で臨みましたが、まずは話題の46Pウィルタネン彗星です。肉眼で見えるという報告も多く、期待してましたが、房総の空では目をそらせばボッーとしてる感じがなんとなく分かる程度で、そんなに明るく感じませんでした。でも写真には簡単に写せました。ただ彗星核基準(写真下)でコンポジットしても尾は現れなくて、ちょっと残念な気分です。撮影に使用したシグマ 105mm F2.8マクロはArtシリーズほど明るくないですが、周辺までとてもシャープな星像を結び、天体撮影におすすめできます。
ウィルタネン彗星はこれからぎょしゃ座のカペラの方向に進んで行きます。あいにくの月齢ですが、双眼鏡でエメラルドグリーンの彗星が楽しめると思います。
 
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