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2019年10月

2019年10月24日 (木)

SWAT V-specノータッチ作例「オリオン座中心部」。

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●オリオン座中心部
2019年9月27日1時44分~ シグマ APO 300mm F2.8 絞りF2.8開放 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 180秒露出×47枚 高輝度部分に短時間露出をHDR合成 Photoshopで画像処理 SWAT-350V-spec(試作機)ノータッチ追尾 千葉県大多喜町
 
V-specノータッチ撮影第2弾はオリオン座中心部です。画像上端がほぼ赤道になりますから、前回のアンドロメダ銀河より追尾精度が必要とされます。ここでも焦点距離300mm、3分露出は問題なく成功しています。画像自体は分子雲を強調しようと、ちょっと無理に炙った感が強く、暗部が荒れ気味で、さらに枚数を重ねたいところです。今回は話題のStarnet++を使ってマスクを作りました。処理途中で星を消した画像が下です。けっこうきれいに消してくれるので便利で助かります。なかなか晴れず、V-specのテスト撮影もこのときが最後です。次回晴れたら、ノータッチでお気軽撮影を楽しみたいと思います。
 
Orion_

V-specアップグレード改造ですが、12月分も予約で埋まりました。以後、1月以降の作業となります。改造は各月の新月期を避けて満月前後2~3週間で行う予定です。けっこう手間がかかる作業なので、満月前後に10台程度仕上げるのが精一杯です。もし新月期に改造に出してもかまわないという場合は、11月でも受け付け可能ですので、ご相談ください。ただ、新月期にこれだけ晴れないと次にいつ晴れるか、みなさん虎視眈々と狙っていらっしゃるので、その時期は手元に置いておきたいですね。一応、改造中にどうしても使う必要がある場合に備えて、貸出機を3台ご用意しています。必要なときはご相談ください。空きがあればお貸し出しします。あと、改造するSWAT本体をお送りいただく前に、外観の傷などをあらかじめチェックしておいてください。こちらでは丁寧な作業を心がけていますが、戻った際に「この傷はなかったはず」なんていう無用なトラブルは避けたいです。どうぞ、よろしくお願いいたします。
 
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2019年10月22日 (火)

SWAT V-specノータッチ作例「M31アンドロメダ銀河」。

 M312

●M31アンドロメダ銀河
2019年9月26日22時07分~ シグマ APO 300mm F2.8 絞りF2.8開放 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 180秒露出×52枚 高輝度部分に短時間露出をHDR合成 Photoshopで画像処理 SWAT-350V-spec(試作機)ノータッチ追尾 千葉県大多喜町
 
V-spec発表以来、多数のご予約とV-specアップグレード改造へのお申し込みをいただいております。V-specアップグレード改造はあまりの反響大きさに作業を前倒しして行うことにしましたが、すでに11月の改造のお申し込みは一杯になりました。引き続き、12月分を受け付けておりますので、早めにご連絡ください。
さて、追尾精度が高いV-specはノータッチ撮影の可能性を大幅に広げます。極軸設定してすぐに超望遠の撮影をお楽しみいただけます。オートガイドしないですむ気軽さは大きなメリットだと思います。初心者の方の撮影成功率アップはもちろん、ベテランの方が大型機でメイン撮影に集中している間、V-specをサブ機として運用していただければ、追尾精度に頼った「ほったらかし撮影」が可能になります。V-specの追尾精度があれば、焦点距離、露出時間の自由度が大幅に高まりますので、メイン機より高品質な作品になるやもしれません。上のアンドロメダ銀河は焦点距離300mmで3分間のノータッチ露出してますが、星像が流れることなくトータル2時間半の露出を成功させています。大気差や極軸設置の誤差がありますから、V-specといえども限界はあります。これからいろいろノータチ撮影して、そのあたりを確認していきます。SWAT V-specノータッチの世界、どうぞお楽しみに。
 
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2019年10月17日 (木)

SWAT-350/310V-spec、11月15日発売!

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■追尾精度を極めた超高性能SWAT-350/310V-specが遂に発売。
「V-spec」はSWAT-310/350をベースに追尾精度を向上させた特別仕様です。スタンダード仕様のピリオディックモーション(Pモーション)は±7″前後ですが、V-specにはユニテック独自のPEC(Periodic Error Correctionの略 )を搭載して、約20%精度アップし、なんと±5.5″前後まで向上させました。荷重方向限定で±4.5″前後とさらに追尾精度を向上させるスペシャルモードも搭載。これまでのポータブル赤道儀のイメージを打ち破る画期的な製品となっています。下に焦点距離450mm、ノータッチ追尾5分露出の作例を掲載していますので、その追尾精度の高さをぜひご覧ください。(作例対象は緯度が高く5分もの露出に成功していますが、赤道に近づくと露出時間の調整が必要になる可能性があります。)

一般的な赤道儀は、そのギア構成上、東側偏荷重の方が安定した追尾が可能です。そのため通常のPEC制御は東側偏荷重で設定されているため、西側偏荷重時には東側より追尾精度が劣ることがあります。これは東西の偏荷重時のPモーションが異なるためにおこる現象で、これを完全に一致させるのは現在の機械加工精度では不可能といえます。特に東と西でPモーションが逆位相だったときは、東側のモーションで補正してしてしまうと、西側偏荷重になったときに、元のモーションに補正分が加算されてしまうため、PEC補正する前より追尾精度が悪化してしまう現象がおきます。通常、北半球では西側偏荷重での運用はおすすめしてませんが、このギア当たり面は南半球での推奨偏荷重方向になるため、疎かにはできません。V-specは、ウォームネジ選別の初期計測でPEC適性を判断。西側偏荷重時に悪化してしまうウォームネジをこの段階で排除しています。さらに東西両方向の偏荷重データを不揮発メモリに記憶することで、どちらでも高精度を発揮するバランスが取れたモード(ノーマル起動)や、東西それぞれの偏荷重方向に特化したPEC駆動(スペシャルモード)を起動時に選択することができます。その結果、荷重方向限定のスペシャルモードでは±4.5″前後という驚異的な追尾精度を達成。ポータブル赤道儀とは思えない高精度追尾を実現しています。このようにV-specは従来のPECとはひと味違った仕様となっています。もちろん、PEC設定は出荷前にメーカーにて行いますので、ユーザーはPECを意識することなくお使いいただけます。
 
SWAT-350V-spec 11月15日発売
追尾精度±5.5″前後、荷重方向限定モード±4.5″前後、時角目盛環搭載、耐荷重量約15kg
希望小売価格 158,000円 (税別)

SWAT-310V-spec 12月20日発売
追尾精度±5.5″前後、荷重方向限定モード±4.5″前後、赤経恒星時目盛環搭載、耐荷重量約10kg
希望小売価格 148,000円 (税別)

※ノーマル起動で±5″以下が出た個体については、荷重方向限定のスペシャルモードで追尾精度が向上しない場合があります。 ※V-specは組み立て調整に非常に手間がかかるため、月間生産数は5台程度を予定しています。早めに入手されたいお客様は、販売店様にご予約をお勧めします。

スタンダード仕様 → V-specへアップグレード改造 12月1日受付開始
お手持ちのユニテックSWAT-350/310/300/300SにPECを搭載し、V-spec相当までアップグレードします。改造費49,000円(税別)。2020年1月末までのお申し込みにつきましては特価39,000円(税別)にて承ります。お申し込みはメールにてお願いします。タイトルを「V-spec改造」として、こちらからメールしてください。
※改造費には完全オーバーホール(15,000円)を含みます。完全オーバーホールは全パーツを分解し脱脂洗浄後に再組み立てします。オイルシールも打ち直します。(製造後およそ1年以内で使用頻度の低い個体についてはウォームホイールの脱脂洗浄は行わず、グリスアップで対応します。その場合でもウォームネジまわりは脱脂洗浄、再組み立てします) ※交換部品は駆動回路、ウォーム軸受け、その他、製造時期によりますが、ウォームホイール、ウォームネジを交換する場合がございます。 ※スタンダード仕様のV-spec改造につきましては、東側荷重時をやや重視した調整とさせていただきます。西側荷重時には東側より若干追尾精度が劣る場合がございます。 ※SWAT-300SをV-spec改造した場合、荷重方向限定モードをご使用になるには別売のリモコンが必要です。 ※基本的にお申し込み順に改造作業いたしますが、製品をお送りいただく時期につきましてはご相談とさせていただきます。 ※輝星製SWAT-300には非対応。 ※2020年1月末までにお申し込みいただければ、改造がそれ以後になっても特別価格で承ります。
  
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V-spec実写サンプル 焦点距離450mm、ノータッチ5分露出でこの星像! 撮影 吉村 研 様 
Date & Time:2019.10.09 22:51~(JST)...
Location : Yuasa, Wakayama, Japan
Optics:FSQ-85ED w Flattener (f455mm F5.4)
Camera:EOS 6D(HKC)
Filter:Baader Hα 7nm
Exposure:ISO 3200, 24fr x 300s (120min)
Mount:SWAT-350 V-spec (normal mode)
Guiding:No touch
Processing:PixInsight、Photoshop CC

 
SWAT-350V-spec モニターユーザー募集のお知らせ
※モニターユーザーの募集は終了しました。どうもありがとうございました。
SWAT-350V-specをお得なモニター価格でご購入いただけるモニターユーザーを3名様募集いたします。お使いいただいたご感想やご要望などをメールにてお送りください。お送りいただいた内容はブログ等に掲載する場合がございます。(個人情報は掲載しません) モニター機については即納いたします。モニターご希望の方はメールにてお申し込みください。メールはこちらからどうぞ。
モニター価格 138,000円 (税別)
 
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2019年10月10日 (木)

中川室長のおすすめセット。

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トミーテックからサイトロンジャパンへ移籍されて、ますます精力的に情報発信されている中川室長に登場いただきました。これからボーグ製品の紹介に力をいていくそうですが、ボーグと抜群の相性を誇るSWATはショールームに欠かせないとのことで、展示していただけることになりました。中川さんとはトミーテック時代から協力関係にありまして、CP+で何年にも渡ってコラボ展示していただいたり、ユニテックとしてはすっかりお世話になりっぱなしです。私の作例にボーグ鏡筒が多いのもそういった理由からです。もちろん、ユーザーさんにおすすめして間違いないと思う製品をブログで紹介してますし、妙なフィルターはかかってませんのでご安心ください。(笑) ということで、シュミットさんへ行ったら、ぜひ奥の中川室長のコーナーへ足を運んでください。SWATとボーグの組み合わせについて実物をご覧いただきながら、室長から直接、説明してもらえます。シュミットさんの他、協栄産業(東京店大阪店)さん、スカイバードさんの店頭にもSWATの実物が展示されています。ぜひ足を運んでご覧いただけたらと思います。中川室長のブログと橋本店長のブログにも掲載いただきました。こちらこちらです。
 
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2019年10月 5日 (土)

シグマ40mm F1.4 Artによるカシオペヤ座。

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●カシオペヤ座
2019年9月26日22時36分~ シグマ 40mm F1.4 Art 絞りF2.8 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 120秒露出×61枚コンポジット+高輝度部に短時間露光をHDR合成 SWAT-350(V-spec β版)によるノータッチ追尾 ステライメージ7、FlatAidePro、Photoshop CC、撮影地千葉県大多喜町
 
40mmレンズによるカシアペヤ座です。以前、50mm F1.4 Artでもここを撮ってますが、40mmだとやっぱり画角が広いですね。房総でこのエリアは千葉や東京の光害の影響を受けるので、ちょっと厳しいですが、FlatAideProで カブリ処理をしてなんとかフラットに補正しました。あとソフトフィルター効果も使いました。実は最近ネットで同じ40mmとSWAT-350の組み合わせで素晴らしい出来のカシアペヤ座を見つけました。こちらがそのユーザーさんの作品です。アンドロメダ銀河まで取り込んだダイナミックな構図、秋の天の川の微光星やHα領域、漂う分子雲までコントラストよく描出していて、すべてが私の作品の遙か上を行く仕上がりです。いや~、お見事です。お手本にして行きたいと思います。
 
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