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2020年10月17日 (土)

V-spec Premiun 開発中。

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赤道儀の性能を表す指標のひとつが追尾精度(ピリオディックモーション)で、誤差が角度で表されます。ユニテックではSWATをシリーズ発売当初より、このピリオディックモーションに徹底的にこだわりをもって開発に取り組んできました。2013年に発売したSWAT-300/350は±7″前後という超高精度を保証して評価をいただいてますが、昨年、さらに高性能なV-specを発売して、ポータブル赤道儀としては孤高の±4.5″(スペシャルモード)を実現。上級天文ファンも驚く高性能で評価を高めています。ユニテックではさらなる高みを目指して技術開発を続け、この秋、驚愕の追尾精度±2.5″(スペシャルモード)を達成することに成功しました。

上の画像は開発中の2台の「V-spec Premium」のピリオディックモーションを測定したものです。焦点距離1200mmで2周期ちょっと(約15分間)撮影しています。一周期(約7分)がわかりやすいように階段状に撮影しました。測定結果(Pモーション)はなんと±2″前後! 驚異的な追尾精度となりまた。この精度は市販赤道儀で最高クラスの追尾精度になります。画像の通り、1200mmで撮影しても赤経方向(写真の上下方向)の動きはわずかですから、一周期(約7分間)の露出でもほとんど流れないことを表しています。2周期目も直線ですからつなげて考えるともっと露出しても流れはわずかです。実際には、極軸の設置精度や大気差によるズレ、搭載機材の撓みなどで流れてしまいますが、500mmクラスで5分露出程度までは充分に使える精度と思います。
基本的な技術開発は終了しており、これから社内試作機で実証試験やβユーザー様やモニターユーサー様によるテストで検証して、問題がなければ来年中には発売できる見込みです。ただし、ものすごく手間がかかるので、生産台数は月数台が精一杯です。受注生産のような形を取らざるを得ないかもしれません。 どうぞご期待ください!
 
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上はV-spec Premiumのテストをお願いしている吉田様のブログです。初回撮影は無事にうまくいったようです。ブログには焦点距離500mmで5分間ノータッチ追尾したM31アンドロメダ銀河が掲載されていますので、ぜひこちらをご覧ください。高精細なニコンD810Aで撮影されたピクセル等倍画像も掲載されています。完璧な追尾です。
 
https://www.unitec.jp.net/

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