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2021年1月17日 (日)

撮影画像からPモーションを計測してみよう。

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購入した赤道儀がどれくらいの追尾性能を持っているかは、だれでも気になりますよね。でも、わざわざピリオディックモーション(Pモーション)を測定するのは面倒だという方は、すでに撮影した画像から計測してみてはいかがでしょうか。上の画像は、手もとにあったSWAT-350のデモ機にボーグ72FL+レデューサー(288mm)を載せてノータッチ撮影した画像です。露出は90秒です。(GIFが動かないときはクリックしてみてください)撮影したのはIC2177かもめ星雲ですが、本来は南中前後の赤道付近がいいです。それを外れると結果が甘くなったり、大気差で正確性が落ちることがあります。ま、あまり細かいことは気にせずにやりましょう。ウォーム一回転分の時間の連続して撮影した画像を用意します。恒星時で極軸一回転分の時間(86164秒、キングスレートでは86190秒)をウォームホイールの歯数で割ります。144歯なら10分間分、SWAT-350は210歯なので、6分50秒分が必要です。今回用意したのは90秒露出で4枚、トータル6分間の画像ですが、インターバルが約4秒×3で12秒あるので6分12秒間分です。少し足りてませんが、だいたいの計測なのでこれで進めます。4枚を位置合わせしないでそのまま比較明合成したのが下の画像です。赤経方向は左右です。青いラインを引いてみましたが、2ピクセルのズレがあります。次に1ピクセルの画角を求めます。求め方はこちらのブログに書いてありますのでご覧ください。で、1ピクセルは4.7″になります。2ピクセルのズレでトータル9.4″ですから、Pモーションは±5″くらいと計算できます。露出が若干足りてないことと、赤道から外れていますので、実際にはもう少し悪くて、±6″くらいと思います。そのほか、極軸設置誤差、大気差、機材の剛性不足による撓みなどが複合して影響してきますので、Pモーションがすべてではないですが、数周期分連続撮影して赤経方向に行ったり来たりしてる成分はPモーションとみて間違いないといえましょう。撮影途中にピント確認などで一時的に機材に触ると少しズレるので、精度測定の時には気をつけましょう。30分以上放置撮影した後半が安定してて良いと思います。この冬、赤道付近の馬頭星雲やオリオン大星雲を撮影した方は、その画像から計測してみてはいかがでしょうか。
 
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