SWAT-350V-specPremiumモニターレポート。
久しぶりのブログ更新です。今回はSWAT-350V-specPremiumモニターユーザーのKY様より作例を含めて使用レポートをお送りいただきましたので、ご紹介します。
●はくちょう座 北アメリカ星雲
コーワ プロミナー 焦点距離 350mm キヤノン EOS 6D(IR改造) SWAT-350V-specPremiumによるノータッチガイドで撮影
●SWAT-350 V-spec Premiumを選んだ理由
これまで様々なスタイルの赤道儀を使ってきましたが、満足いく星像を出すにはオートガイドが必要であったりそれなりの労力が必要で持ち出すのが億劫になっていました。そこで可能な限り気楽に撮影できるシステムを目指してSWAT-350 V-spec Premiumを選ばせて頂きました。
決め手になったのは下記の通り。
・ノータッチガイドで6D+350mm(1ピクセルあたりの画角FOVpp=3.84")を追尾する精度がある。
・剛性が高く、多少重い機材でも載せられる。
・フォーク式にすれば子午線越えを気にすることなく撮影できる。

アリミゾレールをL型に組み合わせてフォーク式に組み、コーワ プロミナーを搭載しています。
●機材構成
アリミゾレール2を2本L字に結合し、フォーク式としました。少し長めのアリミゾレール2でフォークとしたことで、EOS 6D + プロミナーを載せた際に北極まで干渉なくフリーに構図をとれます。(※アリミゾレール2をAS補強ブラケットでL字につなぐ際は1mmの隙間が出来るのでスペーサが必要になります。ワッシャーで可)なぜ北極まで向けるようにしているかというと、DPPA(Digital Photographic Polar Alignment)で極軸合わせをするためです。DPPAとは望遠鏡を極軸方向に向けて赤道儀を高速駆動させながら撮影して、撮影した画像から赤道儀の軸と極軸のズレを測って補正するものです。極望で極軸合わせをするだけでは6D+350mm(FOVpp=3.84")をガイドするには極軸精度が不十分であり、満足のいく星像を得ることが出来ませんでした。さらに極軸精度を上げるならPoleMasterを使うのが一般的だと思いますが、PCレスで運用できるようにしたかったため、DPPAでの極軸追い込みを採用しました。
●感想
何度かテスト撮影を重ねた結果、3分程度の露光であれば問題なく点像を保つことが出来るようになりました。1分露光で安定運用できればいいだろうと想定していたので、大満足の結果でした。スペシャルモードで追尾していれば、6D+350mm(FOVpp=3.84")の単写ではピリオディックモーションによる星像の伸びが気になることはありませんでした。

↑のような写真を撮影して、赤道儀の極軸がどこを向いているか確認して、極軸を補正しています。

↑透明な下敷きに真の北極付近の星を書いたスケールを作って、極軸合わせの補助に使っています。
●要望事項
①アリミゾレール2とAS補強ブラケットをスペーサ無しで組めるようにしてほしい。僅か1mmだけ隙間ができて組めないというなんともむずがゆい作りだったため、できれば改善してほしいと思いました。
②アリミゾキャッチャーの噛みこみを改善してほしい。東側偏荷重を作るためのバランス取りの際にアリミゾキャッチャーが噛みこんで外れなくなることがあったので、スムーズに外れるようにしておいてほしかった。アリミゾの噛みこみを外すためにせっかく合わせた極軸がズレてしまうことがしばしばありました。
■係より
このたびは、モニターレポートをお送りいただきまして、誠にありがとうございました。SWAT-350V-specPremiumは、スペシャルモードの追尾精度が±2.8″という、市販赤道儀で最高クラスの性能を持ったポータブル赤道儀です。天体撮影用に人気のキヤノンEOS 6D(画素サイズ6.5μm)と組み合わせた場合、赤道付近の天体で2ピクセルまでのズレを許容すると焦点距離480mmまで追尾できる精度です。ただし極軸設置誤差(極軸望遠鏡の設置精度は10′ほどなので、3分露出で約5″程度のズレが生じる )、大気差、機材の剛性などを考慮しない理論的な値ですので、実際には2~3分が実用範囲と思います。フィルム時代は±7″で300mmは余裕だったのですが、デジカメになってその精度ではまったく歯が立たなくなりました。作例画像は北アメリカ星雲ですが、完璧な星像でPremium仕様の性能を引き出した見事な作品になっています。
要望事項のアリミゾレール2を2枚、ASブラケットで組み合わせたときの隙間は次回ロットで改善いたします。(現仕様で組み合わせるときは1mm厚のワッシャー等のスペーサーをご使用ください。)なお、アリミゾレール2にアルカスイスレールLを組み合わせるときはピッタリ適合します。アリミゾキャッチャーで機材を搭載したままスライドさせてバランスを微調整すのは、軽量機材でしたらそこそこ機能しますが、重たくなるとなかなかスムーズにいかないです。だいたいの位置でしっかり固定して、支柱になるレールにカウンターウェイトを取り付け、それでバランス調整するのがストレスがなくおすすめです。運搬機材が重たくなって心苦しい限りですが、ご検討いただければ幸いです。
今後もPremium仕様の追尾精度を活かして、素晴らしい作品をものにしてください。よろしければ、作例コーナーにお送りください。お待ちしております。
https://www.unitec.jp.net/
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