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2021年12月

2021年12月31日 (金)

大晦日のC/2021A1 Leonard彗星。

Lonard
●C/2021A1 Leonard彗星
2021年12月31日17時55分~ シグマ 105mm F1.4 Art 絞りF2 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO400 20秒露出×19枚(彗星核基準でコンポジット) ステライメージ9、FlatAidPro、Photoshopにて処理 地上のシルエットは合成 トリミングあり SWAT-350V-specPremiumにてノータッチ追尾 撮影地 山梨県上野原市
 
コロナ禍でいろいろ制限された一年でしたが、みなさま無事にお過ごしになれたでしょうか。幸い天体撮影は三密とは無縁の趣味なので、比較的安全に楽しめるメリットはありますが、さすがに今年は遠征の回数が減ってしまいました。年末になって感染者もかなり落ち着いたので、遠慮なく撮影に出かけましたが、ここに来てオミクロン株がジワジワときてる感じで、来年もまた自粛と思うとなんともうんざりしてしまいます。来年はなんとか平穏な生活に戻りたいですね。
さて、大晦日の本日、飽きもせずにレナード彗星の撮影に行ってきました。日中から雲が多く、かなり厳しい感じでしたが、上野原付近のGPV予想は快晴。それを信じて出撃しました。結果は上の画像の通りで、雲に邪魔されてしまい、あえなく撃沈。それでもなんとか放置撮影したなかから使えそうな19枚(6分20秒)をコンポジットして、イメージ重視で仕上げました。本当は長い尾を撮りたかったんですが、天気には勝てません。
というわけで、今年も一年ありがとうございました。来年もどうぞよろしくお願いします。
 
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撮って出し。
  
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2021年12月30日 (木)

C/2021A1 Leonard彗星を撮ろう。

Leonard2
●C/2021A1 Leonard彗星
2021年12月28日17時51分~ シグマ 105mm F1.4 Art 絞りF2 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO800 3秒露出×99枚(彗星核基準でコンポジット) ステライメージ9、Photoshopにて処理 地上のシルエットは合成  トリミングあり SWAT-350V-specPremiumにてノータッチ追尾 撮影地 山梨県上野原市
 
300mm望遠とは別に105mmでも撮影しました。こちらは富士山に沈むレナード彗星を狙いました。もう少し長く伸びた尾を強調したかったのですが、私の画像処理スキルでは難しく、思い切ってイメージ重視で仕上げてみました。地上のシルエットは別撮りしたもを画像処理で合成してます。下に富士山の稜線に沈むレナード彗星のGIF動画を掲載します。地上を止めた動画にするなら本来は固定撮影すべきですが、追尾してたので、位置合わせは手動でやりました。16枚だったのでたいして手間じゃなかったですが、自動でやる方法を知らないので、こんど勉強したいと思います。タイムラプス動画も面白いのですが、なぜか一度やったら満足してやめちゃう人が多いですね。そんなに魅力的ではないかもしれないですが、作った動作を家族や友人に披露しても楽しめるかもしれません。SWAT-310/350は背面にもカメラネジを用意しています。ターンテーブルを真上に向けて、低速で回しながら撮影すると背景が微妙に動きながらの動画が作れます。まったくの固定撮影より、構図に変化があって面白いです。余裕のあるときにぜひチャレンジしてみてください。
  
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富士に沈むレナード彗星。シグマ 105mm シグマ 105mm F1.4 Art 絞りF2 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO200 20秒露出×16枚 トリミングあり SWAT-350V-specPremiumにてノータッチ追尾
  
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駐車スペースから富士山を望む。
 
Seizu
30日17時半(東京)でのレナード彗星の位置。地平高度9°弱。まだしばらくな同じような位置にいます。これくらい低いと太陽時追尾の方がマッチすると思います。SWATに搭載されていますので、ご活用ください。
   
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2021年12月29日 (水)

C/2021A1 Leonard彗星が面白い。

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●C/2021A1 Leonard彗星
2021年12月28日17時56分~ シグマ APO 300mm F2.8 絞り開放 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 15秒露出×45枚(彗星核基準でコンポジット) ステライメージ9、Photoshopにて処理 トリミングあり SWAT-350V-specPremiumにてノータッチ追尾 撮影地 山梨県上野原市
 
昨日の夕方もよく晴れて彗星の撮影に絶好の日和となりました。前回、市川市から撮影したレナード彗星が意外とよく写ったので、俄然やる気が出てきました。で、今回はもう少し条件のよい山梨県の上野原へプチ遠征することにしました。空の条件は房総より2ランクぐらい劣りますが、西が大きく開けていることと、自宅から至近距離なので、移動が楽なのが魅力です。それでも市川よりは何倍もよい空です。(笑) 画像は市川のときと同じレンズとカメラです。条件がよくなったので、露出を大幅に伸ばせましたが、それでもトータル11分ちょっとですので、充分とはいえません。無理を承知であぶり出しました。かなり荒れ気味ですが、尾の迫力を少しは出せたかと思います。
 
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撮って出し。
  
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シグマの300mmと105mmの2台体制で挑みました。彗星が沈むまでわずかな時間しかなく、手際よくやらないと露出が確保できません。まだしばらく楽しめますので、ぜひ撮影してみてください。
 
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2021年12月26日 (日)

まだ撮れるC/2021A1 Leonard彗星。

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●C/2021A1 Leonard彗星
2021年12月26日17時58分~ シグマ APO 300mm F2.8 絞り開放 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO400 3秒露出×99枚(彗星核基準でコンポジット) ステライメージ9、Photoshopにて処理 トリミングあり SWAT-310V-specにてノータッチ追尾 撮影地 千葉県市川市
 
西に回ったレナード彗星を撮影してみました。今回は千葉県市川市からなので東京越しに低空の彗星を撮ることになりますが、強風のせいか、透明度が抜群で意外に写りました。ただ尾を描出するために強烈に画像処理したので、やや破綻気味ですが、ご容赦ください。北を上にしてますので、右下が地上です。東京のビル群の明かりが迫っています。まだしばらく撮れますので、ぜひ狙ってみてください。
 
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撮って出し。
 
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2021年12月27日17時半(東京)のレナード彗星の位置。
 
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2021年12月13日 (月)

撮り増しの効果、M31アンドロメダ銀河。

M312019
●M31アンドロメダ銀河
2021年12月4日18時46分~/2019年9月26日22時07分~ シグマ APO 300mm F2.8 絞りF2.8 開放 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造/HKIR改造 ) ISO1600 120秒露出×61枚/180秒露出×52(総露出4時間38分) 高輝度部分に短時間露出をHDR合成 ステライメージ9、FlatAidePro、Photoshopで画像処理 トリミングあり SWAT-350V-spec Premium/ SWAT-350V-specにてノータッチ追尾 撮影地 千葉県大多喜町
 
前回ブログの過去データに加算した馬頭星雲付近に気をよくして、今回は12月7日にブログアップしたM31アンドロメダ銀河に、2019年に同じ光学系で撮影したデータを加算して再処理しました。 F2.8で総露出4時間38分となって、低ノイズ化と炙り耐性が向上し、淡い部分も滑らかな階調で描出できました。焦点距離300mm望遠+フルサイズでの撮影ですが、かなりトリミングして、500mmくらいの画角になってます。それでも細部が荒れずにすみました。馬頭星雲付近のような分子雲が広がるエリアの方が加算効果が高いですが、こういった銀河も淡い部分がそれなりに出てくるで、見栄えが増してきますね。
時間はかかりますが、高画質化を目指すには長時間露光が必要です。ノータッチの気軽な撮影でも高画質を目指せるのがSWATの魅力です。この冬の撮影にSWATを一台いかがでしょうか? メイン機材としてはもちろん、複数台運用のサブ機としてもおすすめです。
 
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左が2021年、右が2019年撮影。それぞれの総露出時間に大きな差はないのですが、仕上げには大きな差が出てしまいました。最近は恒星を抑えるように処理するようになったので、そのあたりの違いだと思います。
 
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2021年12月10日 (金)

SWAT-330+ボーグ71FLノータッチで馬頭星雲付近。

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●馬頭星雲付近
2021年12月4日22時23分~/2017年10月27日1時49分~ ボーグ 71FL+レデューサー0.72× 合成焦点距離 288mm/F4.1 IDAS HEUIB-IIフィルター キヤノン EOS 6D(HKIR改) ISO3200 90秒露出×158枚/120秒露出×66枚コンポジット(総露出6時間9分) SWAT-330にてノータッチ追尾(2021年)/SWAT-350+M-GENにて一軸オートガイド(2017年) ステライメージ9、Photoshopで画像処理 千葉県大多喜町
 
4日の遠征で、もう一台の方のSWAT-330にはボーグ71FL+レデューサーを搭載。これでも、3年前に同じ構成で撮った「馬頭星雲付近」を撮り増しして、さらに高画質を目指しました。比較すると暗部のノイズ低減と分子雲描出に効果てきめんなのがわかります。炙り出し耐性がアップするので、かなり強引な処理でも破綻せずに処理できます。今回の撮影は、SWATの末弟「SWAT-330」です。SWAT-350より若干追尾精度は劣ります。それでも露出を90秒に抑えたことで、160枚撮影してロスは2枚でした。
 
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約4時間にわたる撮影の最終盤(撮影終了20分前)に荷重移行が起きました。自分のブログでは、撮影終了予定時間まで「東側偏荷重が維持されていることを確認」なんて書いておきながら、このときは適当にバランスを崩して撮影してました。左右方向が赤経で左が東です。途中、左(東)方向にピョンと飛んでます。東側偏荷重だったのが、極軸の回転に伴って、徐々にバランスが合い、ついには西側偏荷重に移行する瞬間です。ですので、ウォームギアの反対の面に向かってスッと動いて、レンズがバックラッシュの量だけ、西に向いたわけです。流れているのは2コマですから、1コマ1.5分露出なので、今回は2~3分程度(ロスタイム?)で荷重移行が完了してます。移行時間は赤道儀のそのときのコンディションによって異なります。長いときは10~20分にわたって安定しないこともありますので、やはり撮影前に東側偏荷重が維持されていることを確認してから撮影に入る方がいいです。ちなみに荷重移行が起きた時間は2時20分。このときのオリオン座は南中を約2時間経過してます。小刻みに左右に動いているがピリオディックモーションです。今回はちょっとしたテストのためPECを効かせてないので、素のギアの精度が出てます。東側偏荷重の時が±9″、西側偏荷重で±14″です。この精度でもSWAT-330の公称値(±14″前後)をクリアしてますが、製品は東西偏荷重の差が少なくなるようにプログラムされています。一般的に赤道儀は東西偏荷重時で追尾精度が異なります。通常は東側偏荷重を重視して作られています。お持ちの赤道儀がどちらが精度がよいか調べてみるのも面白いかもしれません。メーカーとしては東側偏荷重でのご使用を推奨しております。
 
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SWAT-330/350にはボーグ71FLのような6~8cmクラスの短焦点鏡筒がベストマッチです。
 
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11日5時(東京)薄明開始直前のレナード彗星の位置。地平高度10°ですから、真東の低空が開けた場所が条件です。薄明開始後でも充分撮影は可能です。ぜひ狙ってください。
※当初掲載した天体情報の座標に誤りがあったため、10日14時50分に更新しました。申し訳ありませんでした。星図内の位置表示は正しいです。
  
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2021年12月 9日 (木)

300mmノータッチ追尾でM78とLND1622。

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●M78とLND1622
2021年12月4日21時47分~/2020年11月21日22時57分~  シグマ APO 300mm F2.8 絞り開放 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO1600 120秒露出×189枚コンポジット(総露出6時間18分)+短時間露光をHDR合成 ステライメージ9、Photoshopにて画像処理 SWAT-350V-spec Premiumにてノータッチ追尾 撮影地 千葉県大多喜町
 
4日の夜、アンドロメダ銀河の次にレンズを向けたのは、オリオン座の三つ星の上(北)にあるM78星雲付近です。バーナードループの上の方の両岸に対峙するように暗黒星雲のLND1622があります。焦点距離300mmで狙うとちょうどいい構図になるため、人気のある対象です。昨年11月21日に撮った同構図同機材の画像も加算して仕上げました。F2.8でトータル6時間半に迫る総露出で、よりノイズが減り、分子雲もいい感じになってきました。過去のデータに加算して、より高画質を目指すのも楽しい作業です。デジタル時代ならではの面白さです。
 
20212020
左が今回撮影、右が2020年に同機材で撮影した同エリア。これを加算合成してさらに炙り出しました。
 
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10日4時半(東京)のレナード彗星の位置。11日は5時で地平高度10°くらい。最後のチャンスか。夕方に回っても南西の空で地平高度(5°程度)が上がらないため好条件での撮影は難しそうです。超低空の撮影では「太陽時」のほうがマッチする場合があります。
   
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2021年12月 7日 (火)

300mmノータッチ追尾でM31アンドロメダ銀河。

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●M31アンドロメダ銀河
2021年12月4日18時46分~ シグマAPO 300mm F2.8 絞り開放 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO1600 120秒露出×61枚コンポジット 短時間露光をHDR合成 ステライメージ9、Photoshop、FlatAideProにて処理 SWAT-350V-spec Premiumにてノータッチ追尾 撮影地 千葉県大多喜町
 
4日は久しぶりの新月期の快晴で、薄明終了から開始まで11時間もあります。光害の影響は午後10時くらいには落ち着いてきますが、限られた時間ですから、薄明終了直後からの時間も有効に活用したいです。天頂付近は低空に比べて光害の影響が少ないので、まず最初は天頂近くまで昇っていたM31アンドロメダ銀河を狙いました。このときの地平高度は80°です。レンズは300mm F2.8と明るいので、短時間でもよく写ります。露出は2分にセットして試写し、追尾が良好なことを確認してから60枚撮影しました。追尾はSWAT-350V-spec Premium、当然ノータッチ追尾です。試写を含めて、全コマ良好のパーフェクト達成です。このあたりはPremium仕様の面目躍如といったところです。
さて、M31アンドロメダ銀河は超巨大銀河で、視直径は満月5~6個並べたサイズです。上の画像は周辺部を若干トリミングしてますが、焦点距離300mmでもご覧の迫力で写せます。撮影好機は逃しましたが、滑り込みセーフで作品に出来ました。
 
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最初(左)と最後(右)のコマのピクセル等倍画像。撮影時間は約2時間ですが、撮影途中でピントチェックしなかったので、気温の低下でピント位置がずれました。クルマから出して短時間で撮影を始めたため、余計にズレが大きくなっています。特にEDレンズやフローライトレンズは外気温に充分なじませてから、撮影を開始しましょう。撮影中も徐々に気温が下がっているときは、ピントチェックが必要です。
 
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この日も一軸2台体制です。2軸で精密オートガイドもできます。一軸でも2軸でも高性能なのが、SWATの魅力のひとつです。
 
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2021年12月 5日 (日)

C/2021A1 Leonard彗星。

Leonard
●C/2021A1 Leonard彗星
2021年12月5日03時27分~  シグマ APO 300mm F2.8 絞り開放 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO1600 90秒露出×10枚(彗星核基準でコンポジット) Photoshop、FlatAideProにて処理。SWAT-350V-spec Premiumにてノータッチ追尾 撮影地 千葉県大多喜町
 
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●C/2021A1 Leonard彗星
2021年12月5日03時47分~  シグマ APO 300mm F2.8 絞り開放 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO3200 60秒露出×30枚(彗星核基準でコンポジット) Deep Sky Stacker、Photoshopにて処理。SWAT-350V-spec Premiumにてノータッチ追尾 撮影地 千葉県大多喜町
 
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●C/2021A1 Leonard彗星 30分間の動き
2021年12月5日04時32分~  シグマ 105mm Art F1.4 絞りF2 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO1600 60秒露出×30枚 Photoshopにて画像処理 SWAT-350V-spec Premiumにてノータッチ追尾 撮影地 千葉県大多喜町
 
昨夜は貴重な快晴の週末、しかも新月期。この組み合わせは滅多に重ならないですよね。(笑) このチャンスを逃すわけにもいかず、話題のレナード彗星の撮影にいつもの房総へ出かけてきました。久しぶりにオールナイトで楽しみましたが、還暦を迎えた身体にはだんだん厳しくなってきました。気温は5℃とそんなに下がらなかったのですが、日付が変わる頃から風が強くなってきて、体感温度はかなり下がりました。そんな中でも、なんとか焦点距離300mmのノータッチ追尾は成功しました。ササッと仕上げて速報としてブログアップします。
 
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今回、導入は目盛環を使いました。まず、基準星におおぐま座η(アルカイド)を入れて、目盛環の指標を回してアルカイドの座標に合わせます。合わせた直後は、恒星時目盛環と同じように使えますので、その時点のレナード彗星の座標に向ければ、簡単に導入できます。赤経は10分、赤緯は1°きざみ程度のかなりザックリした合わせ方です。上の画像は、目盛環導入して確認のための一発目の試写です。焦点距離300mmでもこれくらいのズレで導入できます。SWAT-350/310をお使いの方は、ぜひご活用ください。
 
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2021年12月 4日 (土)

ボーグ55FLによるすばる。

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●すばる
2021年11月28日18時20分~ ボーグ 55FL+レデューサー×0.8 焦点距離200mm F3.6 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 180秒露出×98枚(総露出4時間54分) 短時間露光をHDR合成 FlatAide、Photoshopで画像処理 SWAT-350V-spec Premiumノータッチ追尾 千葉県大多喜町
 
28日の遠征で、もう一台のSWAT-350(こちらはデモ機をV-spec Premium相当にチューニング)には、ボーグ55FL+レデューサー付きを搭載。焦点距離200mm、F3.6なので、V-spec Premiumなら余裕のノータッチ圏内です。薄明終了20分後から、3分露出で、撮影開始。気温の変化に応じて、時々ピントチェックを挟み、0時ころまで放置撮影しました。パーフェクトといきたかったのですが、残念ながら流れたコマが5枚ありました。撮り始めやピントの合わせ直し、電池交換などで触った後に、しばらく不安定になるのは仕方がないところです。撮影成功の98枚をコンポジットしました。総露出5時間近いですが、前半はまだ充分に暗くなってないため、バックグランドがかなり明るく、コンポジット時にウェイトを下げたため、実質3時間露出くらいの感じです。もう少し分子雲を炙り出せるといいのですが、すでに破綻気味なので、いずれ撮り増して、炙り出したいと思います。
今夜(12月4日)の関東一円は、一晩中快晴予報です。新月期で週末ですから、どこも賑わいそうですね。私も、今年最後になるかもしれないで、遠征するつもりです。予報では、やや風があるようなので、短焦点メインで考えています。結果はブログで。寒さが厳しくなってきましたから、防寒対策をしっかりして出かけましょう。
 
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ボーグ55FLは軽量コンパクトで、シンプルフォークに搭載するのにピッタリです。東側偏荷重を維持するため、カウンターウェイトを取り付けてバランス調整しました。
 
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左が19時、右が23時半頃のJPEG撮って出し。まったく同じ露出ですが、こんなに違います。

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12月5日3時のレナード彗星の位置(東京)です。(軌道要素は天文ガイド12月号より)
  
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2021年12月 2日 (木)

ボーグ71FLによる曲玉星雲付近。

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●曲玉星雲付近
2021年11月28日21時30分~ ボーグ 71FL+レデューサー×0.72 + HEUIB-IIフィルター 焦点距離288mm F4 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 120秒露出×54枚(総露出1時間48分) 短時間露光をHDR合成 FlatAide、Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 千葉県大多喜町

28日の遠征で、ボーグ71FLで撮った二つ目の対象は「曲玉星雲付近」です。将棋のコマの形をしたぎょしゃ座の下半分に大きく広がる赤い散光星雲と左上の散開星団M38が印象的です。前回のカリフォルニア星雲と同様、これらの対象も巨大なので、焦点距離200mmから300mmくらいで充分に迫力ある姿で写せます。
このボーグ71FLを搭載したSWAT-350はデモ用に組み立てたものですが、追尾精度は±7″程度です。撮影したコマの3分の1は、ピクセルを拡大すると、わずかに流れていましたので、300mmクラスで2分間ノータッチするには、もう少し追尾精度が欲しいと感じました。1分露出にして枚数を稼いだ方が良かったかもしれないです。フィルム時代なら点像になる追尾精度でしたが、画素ピッチが細かくなった今のデジカメでは、さすがに厳しくなってしまいました。それでもノーマルのSWAT-350でも、ここまでは撮れるという実証試験としては、まずまずの成果と思います。
 
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JPEC撮って出し。23時を過ぎて、空の条件は最高になりました。
 
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焦点距離288mm、2分露出、ノータッチ追尾のピクセル等倍画像。左はガイド良好ですが、撮影全コマの3分の1に右くらいの流れがありました。運悪く、ピリオディックモーションのちょうど山から谷、またはその逆になったときには、追尾精度が足りてないということです。これくらいなら許容してもよいですが、より点像を求めるなら、露出時間を少し短縮すれば大幅に改善します。
 
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ダム湖のほとりで、SWAT-350とボーグ兄弟のシルエット。北方向ですが、東京の光害が天頂に迫るほど広がっています。北の空を撮るのは房総では厳しいです。
 
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