ボーグ71FLによる曲玉星雲付近。
●曲玉星雲付近
2021年11月28日21時30分~ ボーグ 71FL+レデューサー×0.72 + HEUIB-IIフィルター 焦点距離288mm F4 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 120秒露出×54枚(総露出1時間48分) 短時間露光をHDR合成 FlatAide、Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 千葉県大多喜町
28日の遠征で、ボーグ71FLで撮った二つ目の対象は「曲玉星雲付近」です。将棋のコマの形をしたぎょしゃ座の下半分に大きく広がる赤い散光星雲と左上の散開星団M38が印象的です。前回のカリフォルニア星雲と同様、これらの対象も巨大なので、焦点距離200mmから300mmくらいで充分に迫力ある姿で写せます。
このボーグ71FLを搭載したSWAT-350はデモ用に組み立てたものですが、追尾精度は±7″程度です。撮影したコマの3分の1は、ピクセルを拡大すると、わずかに流れていましたので、300mmクラスで2分間ノータッチするには、もう少し追尾精度が欲しいと感じました。1分露出にして枚数を稼いだ方が良かったかもしれないです。フィルム時代なら点像になる追尾精度でしたが、画素ピッチが細かくなった今のデジカメでは、さすがに厳しくなってしまいました。それでもノーマルのSWAT-350でも、ここまでは撮れるという実証試験としては、まずまずの成果と思います。
JPEC撮って出し。23時を過ぎて、空の条件は最高になりました。
焦点距離288mm、2分露出、ノータッチ追尾のピクセル等倍画像。左はガイド良好ですが、撮影全コマの3分の1に右くらいの流れがありました。運悪く、ピリオディックモーションのちょうど山から谷、またはその逆になったときには、追尾精度が足りてないということです。これくらいなら許容してもよいですが、より点像を求めるなら、露出時間を少し短縮すれば大幅に改善します。
ダム湖のほとりで、SWAT-350とボーグ兄弟のシルエット。北方向ですが、東京の光害が天頂に迫るほど広がっています。北の空を撮るのは房総では厳しいです。
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