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2024年11月

2024年11月 6日 (水)

300mm望遠によるIC1396

Ic1396r
●IC1396
2024年11月3日20時31分~/2018年10月7日19時03分~ シグマ APO 300mm F2.8 DG HSM 絞り開放 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 2分露出×73枚コンポジット(総露出2時間26分)+短時間露光をHDR合成 ステライメージ9、Photoshop、SXT、BXT(PI)で画像処理 SWAT-350V-specノータッチ追尾(2018年はM-GENによる一軸オートガイド) 撮影地 千葉県南房総市/千葉県大多喜町
 
11月3日は紫金山・アトラス彗星を撮影後、そのまま帰るにはあまりにも惜しい星空だったので、続けてIC1396を撮りました。過去に同じ機材で撮った画像があったので、構図をだいたい合わせて2分露出で21枚撮りました。多少のズレは仕方ありません。ズレた部分はトリミングです。デジタル時代ですから、6年前のデータを引っ張り出して新たに撮影したデータを加算できるという技?が使えます。そのうえ画像処理ソフトウェアの進歩のおかけで2018年版よりも大幅に画質が向上できました。フィルム時代を体験してきた私としては、まるで天国です。半分冗談ですが、あの頃はいったい何をやっていたのだろうと思います。(笑)

今回のIC1396もベガから目盛環で一発導入しています。
●ベガ  赤経: 18h 36m 56.3s 赤緯: +38°47' 01"
●IC1396 赤経: 21h 39m 06.0s 赤緯: +57°30' 00"
ざっと、東へ3h 北へ18.5°振っただけで導入できました。自動導入は確かに便利ですが、目盛環を使えば暗い天体も簡単に導入できます。ぜひご活用ください。
※SWAT-310は赤経恒星時目盛環ですから、常に正しい赤経座標を示しており、その場合、差分計算は必要なく、天体の座標に合わせるだけで導入できます。SWAT-350の目盛環は恒星時で回らないので、今回の導入のように基準星からの差分で導入するのが便利です。SWAT-350も一度正しい座標に赤経目盛りをセットし、その後の経過時間(時計の時間で実用上問題ない)を次の天体導入前に西に回してやれば、直後は恒星時目盛環と同様に使えます。ちょっと面倒くさい裏技ですかね。
 
https://www.unitec.jp.net/

2024年11月 4日 (月)

まだ迫力ある11月3日の紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)

Photo_20241104170501
●紫金山・アトラス彗星(C/2023 A3)
2024年11月3日18時58分~ シグマ APO 300mm F2.8 絞り開放 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 60秒露出×30枚コンポジット(彗星核基準) SWAT-350V-specによるノータッチ追尾 ステライメージ9、DeepSkyStacker、Photoshopで画像処理 撮影地 千葉県南房総市

もうすっかり下火になった紫金山・アトラス彗星を300mm望遠で撮影してみました。彗星は地球から遠ざかっても拡大すれば、充分に迫力ある姿で撮れるのが面白いです。今回は300mm望遠で60秒露出ですが、SWATの追尾性能ならオートガイドすることなく点像に写せます。お気軽撮影といえども、星が流れてしまっては気分もがっかりですよね。ぜひSWATの高性能でお気軽でも本格的な撮影をお楽しみください。
 
Photo_20241104171901
上の画像は300mm望遠でベガを中心に入れて、目盛環を使って彗星を導入したときのズレです。一発でこれくらいの精度で導入できます。下の例のように座標をざっと引き算しただけですが、500mmクラスくらいまでならこれで充分な導入精度です。あとは微調整で構図を決めます。それぞれの座標は以下の通りです。

●ベガ
赤経: 18h 36m 56.3s 赤緯: +38°47' 01"
●C/2023A3 紫金山ATLAS彗星(11/3 19時頃)
赤経: 18h 09m 26.1s 赤緯: +03°48' 22"
※彗星は日々刻々と座標が変化しますので、星図ソフトなどでその日の位置を調べてください。

導入後に構図を調節するので細かい計算は必要なく、赤経は西へ27.5m、赤緯は南へ35°カメラを振って導入した結果です。自動導入がなくても天体の導入は意外と簡単です。ぜひご活用ください。
 
Photo_20241104180401
シグマ 20mm F1.4 Art 絞りF2 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO1600 10露出×10枚コンポジット 固定撮影
 
広角レンズで固定撮影した画像を恒星基準でコンポジットしました。周辺星像が流れてますが、固定撮影した画像(広角レンズは歪曲収差が大きい)を無理矢理合成したためです。一枚はずつはもっとずっとシャープな星像です。この日は自由雲台を忘れてしまったので、仕方なく固定撮影しましたが、赤道儀で追尾すれば周辺星像はこんなに流れません。
 
https://www.unitec.jp.net/

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