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2025年5月

2025年5月18日 (日)

星の村天文台☆星まつり2025に出展します!

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6月6日(金)~8日(日)に福島県のあぶくま洞のすぐ隣で開催される「第13回 星の村天文台☆星まつり2025」に出展します。例年通り、安価な中国製アルカスイスパーツなどを販売します。イベントの詳細はこちらをご覧ください。

星まつりといえば毎年8月に開催される「胎内星まつり」が有名ですが、猛烈な炎天下の2日間は体力的に厳しく、残念ながら今年も参加は見合わせます。胎内は第2回から参加していて、初期の天文ガイダースで10年間、ドラムを担当していたこともあって、思い入れもありますが、とっくに還暦を過ぎた身であの猛暑はとても無理。そんなわけで今年のイベント出展も昨年と同様、この「星の村天文台☆星まつり」と9月に京都で開催される「星をもとめて」の2箇所を予定しています。SWATファンの皆さま、ぜひご来場ください!

※主催者サイトの弊社の紹介に「SWATのピリオディックモーション補正の実演」とありますが、実演はありません。
 
https://www.unitec.jp.net/

2025年5月 7日 (水)

シグマ 105mm F1.4 Artでアンタレス付近

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●アンタレス付近
2025年4月29日23時16分~ シグマ 105mm F1.4 Art 絞りF2.2 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO1600 90秒露出×101枚コンポジット(総露出2時間31.5分) SWAT-350V-spec Premiumによるノータッチ追尾 Photoshopによる画像処理 撮影地 千葉県南房総市(白浜海岸駐車場)

4月29日の房総半島遠征で一番気合いを入れて撮ったのが、カラフルタウンと呼ばれて人気の高いさそり座のアンタレス周辺です。お気に入りのシグマ 105mm F1.4 Artで約2時間半の露出を得ました。この焦点距離だとカラフルタウンの他に青い馬星雲(IC4592)も一緒に構図に入ります。天の川方向に伸びる暗黒帯やさそりのハサミ付近の淡い星雲もまとめて撮れるので、なんともちょうどよいレンズです。
写真中央やや下に写っているオレンジ色の星が一等星アンタレス。そのすぐ右に大型の球状星団M4があります。このエリアはとてもカラフルで画像処理できれいに表現するのがとても難しいです。さそり座は真夏の星座のイメージがありますが、撮影に関しては春の星座に入れてしまってもよいくらいで、梅雨に入る前までが撮影好機といえます。もちろん夏休みに入ってからも撮れますが、薄明が終わる頃に南中していてすぐに西に傾いてしまいます。意外と撮影時間が少なく、条件もよくないことが多いです。月末の新月期が好条件で撮れるチャンスです。ぜひ狙ってみてください。
この撮影に使ったシグマの105mm F1.4 Artも神レンズの一本で天体撮影に最適な性能です。それもそのはず、設計者のO氏は生粋の天文ファンで、おそらく天体撮影に適した贅沢な設計をしてくれたんだと思います。余談ですが、彼はSWAT-350のユーザーでもあります。
 
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PixInsightで天体名を貼り付け。ちょっとした写真星図になっていい感じです。

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上は試写を含めて撮影した101枚のJPGをピクセル等倍で切り出してGIF動画(1コマ0.1秒/トータル約10秒)にしたものです。全画像ガイドエラーなしのパーフェクト、歩留まり100%でした。左右が東西方向になります。約2時間半にわたる露出で約23回のピリオディックモーションが記録さているはずですが、SWAT-350は追尾精度が高いので、105mmレンズでは検出不可能でした。ちなみに105mmレンズの6Dでの解像度は1ピクセル12.8″です。極軸設置誤差のため、徐々に南に下がっていきます。極軸が少し東を向いていたようです。ピクセル等倍なので大きく動いて見えますが、実際には2時間半で13.5′くらいのわずかなズレです。低空のため大気差で見掛けの速度が遅くなり、キングスレート追尾で東に4.5′ほどズレました。画像処理しながらPremiumには低空追尾モードを搭載しているのを思い出しました。次回は忘れずに使いたいと思います。追尾速度のズレは極軸高度の設置誤差の可能性もあります。それから背景の暗さの違いもわかります。撮影終了時がアンタレスがほぼ南中した時刻で、地平高度が約30°、開始の時は20°ですから条件がよくなるとともに空の暗さが増していきます。加えて光害が落ち着くのもあると思います。

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2025年5月 5日 (月)

さそり座

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●さそり座
2025年4月30日02時05分~ シグマ 40mm F1.4 Art 絞りF2.2 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 90秒露出×18枚コンポジット(総露出27分) SWAT-350V-spec Premiumによるノータッチ追尾 Photoshopによる画像処理 撮影地 千葉県南房総市(白浜海岸駐車場)

梅雨入り前に晴れたら、好条件でさそり座を撮影できるチャンスです。今回は50mm標準レンズより画角が広い40mmですから、余裕をもってさそりのS字を取り込めました。もっと露出時間を稼げば、淡い散光星雲や青い反射星雲もさらに描出できそうです。この日の白浜は風が強かったのですが、その分透明度もよかったようで、目視でも天の川が濃く見えました。低空を狙うには、湿度がそこまで高くないこの時期の快晴は貴重です。それにしてもカラフルで賑やかなエリアですね。美しいです。話しは変わって、房総半島には勝浦とか白浜とか紀伊半島と同じ地名があります。関東に住んでる人は勝浦といえば千葉ですが、関西の人は和歌山になるのでしょう。両者を区別するのに勝浦は「安房勝浦」「那智勝浦」、白浜は「安房白浜」「南紀白浜」と呼ばれることもあるようです。これは昔、紀伊半島の漁師たちが魚を追って東に移動し、よい漁場を房総にみつけてそこに移り住みました。そしてふるさとを懐かしんで似た景色の場所に同じ地名を付けたらしいです。千葉も和歌山も東京や大阪の大都市から適度に離れていて、天体撮影に好適な場所が多いというのも似ているもしれませんね。

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PixInsightで星座線と天体名を書き込みました。

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前回の「天の川中心部」と構図が重なる部分が大きかったので、2枚をモザイク合成してみました。
 
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2025年5月 3日 (土)

シグマ 40mm F1.4 Artで天の川中心部

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●天の川中心部
2025年4月30日03時00分~ シグマ 40mm F1.4 Art 絞りF2.2 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO1600 60秒露出×10枚コンポジット(総露出10分) SWAT-350V-spec Premiumによるノータッチ追尾 Photoshopによる画像処理 撮影地 千葉県南房総市(白浜海岸駐車場)
 
シグマの生産終了になった神レンズ「40mm F1.4 Art」で撮った天の川中心部です。前回ブログの14mmによる天の川の前に撮っています。この日は低空まで比較的透明度もよく、さそりのしっぽあたりまでスッキリ写ってくれました。カメラはフィルター改造を施していますので、点在する赤い星雲もよくわかります。バンビの横顔の上(北)にM16、M17、すぐ下(南)にM20(三裂星雲)とM8(干潟星雲)、さらに南に下がって、彼岸花星雲、出目金星雲、えび星雲が写っています。40mmレンズはけっこう画角(対角約57°)が広く、こういった天の川を切り取るのに最適なほか、オリオン座やさそり座などの全景を狙うのにもうってつけと思います。星像は極めてシャープなうえ、周辺減光も小さいので天体撮影にお勧めできるレンズなのですが、いかんせん中古でしか入手できないのが残念です。

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天の川中心部の星雲星団の位置をPixInsightで画像に書き込みました。
 
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2025年5月 1日 (木)

立ち昇る夏の天の川

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●夏の天の川
2025年4月30日03時24分~ シグマ 14mm F1.8 Art 絞りF2.2 キヤノン EOS 6D(HKIR改) ISO1600 60秒露出×9枚コンポジット(総露出9分) SWAT-350V-spec Premiumでノータッチ追尾 Photoshopで画像処理 トリミングあり 撮影地 千葉県南房総市(白浜海岸駐車場)
 
昨年11月3日の紫金山アトラス彗星以来、半年ぶりに撮影に出かけました。撮影地は房総半島先端の白浜です。梅雨入り前にぜひ狙いたいのが「さそり座」。南の空に低いのでなかなか好条件で撮れるチャンスが少なく、この時期で月に邪魔されない日は特に逃したくないエリアです。画像はシグマの超広角14mm F1.8で撮った天の川です。白浜の空はとても暗く、東京都心から2時間で行ける場所としてはトップクラスの暗さではないでしょうか。前回の大多喜町での天の川撮影と同様の1分×9枚という短時間露出ですが、元画像のS/Nがよいので、あっさりした画像処理でも充分に見応えのある仕上がりになりました。白浜は海沿いのため内陸より風が強いことが多く、この日もいつもの大多喜町では2m/sほどの予想でしたが、白浜では常時6m/sほどの風が吹いていました。雲だけでなく風の予測もよく確認して、風の強い日は短い焦点距離にとどめておくことをお勧めします。それから海からの風の日はやめた方がよいでしょう。

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