特注パーツ

2019年8月 9日 (金)

ワンオフでアイピースホルダー製作。

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カメラマンの飯島裕さんからのご依頼で、アイピースホルダーを製作しました。作ったのはいちばん左の黒アルマイトのパーツです。持ち込まれたのはツアイス双眼鏡の接眼レンズとビクセンの31.7サイズスリーブ。これを合体して天体用のアイピースにしたいというご要望です。通常、双眼鏡の接眼レンズは、対物レンズとプリズムも含めて光学設計するので、接眼レンズ単体を外して天体望遠鏡につけても性能は出ないのですが、この接眼レンズはかなりよく見えるということで、あえて天体眼視用に流用することにしたそうです。右が組み上がったアイピース。まるで既製品のような美しい仕上がりです。
ワンオフパーツは1個しか作らないため、試作品と同じような扱いで、かなり高額になります。図面を引き、製造現場と打ち合わせ、持ち込まれたパーツと現物合わせで確認しながら削り、アルマイト処理も1個ですから割高になります。今回のホルダーも2万円弱になりました。もし、それくらいかかっても使っていきたいというようなこだわりの品があれば、ワンオフでお受けすることも可能です。お手もとの眠っているパーツが甦るかもしませんよ。
 
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2018年6月19日 (火)

特注大径ウォームギアセット。

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梅雨に入りまして、連日曇りや雨となっています。完全に戦意喪失で、ブログ更新も滞っておりました。昨日は大阪で大地震があり、被害もかなり出てるようで心配ですが、幸いユニテックの関係先は人的、物的な被害はなかったとのことで、ひと安心でした。被災された皆さまが、一日も早く日常生活に戻れることをお祈りしています。
さて、上の画像は特注で製作したウォームギアセットです。画像では伝わりにくいですが、かなりの大きさです。砲金製のホイールは直径212mmもあります。比較のために上にフタのように載せてあるのが、ちょうど半分の直径(106mm)のSWAT-310/350用ジュラルミン製ウォームホイールです。ちなみに重さは、砲金製が7.2kg、SWAT用が0.07kg(70g)。(笑) 今回、お客様からのご要望に添って製作したものですが、中心軸のザグリを見ると巨大なベアリングが入るようで、かなりの大型赤道儀と思われます。どんな赤道儀なのかと想像してしまいます。そんなわけで、ブログネタもないので、ユニテックの裏仕事をご紹介しました。

SWAT-310/350は梅雨の時期にもかかわらず、たくさんのご注文をいただき、現在バックオーダーとなっています。嬉しい悲鳴です。どうもありがとうございます。お待ちいただいているお客様には、大変ご迷惑をお掛けしておりますが、梅雨明けに追尾テストに合格した製品から順次出荷を再開して、8月上旬にはバックオーダーを解消できる見込みです。今しばらく、お待ちください。
 
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2017年3月22日 (水)

特注Cマウント用テーパーシステムの希望者募集。

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先日、ブログでご案内した「ワンオフ製作Cマウントレンズ用テーパーアダプター&キャッチャー」ですが、別のユーザー様からも欲しいとのご要望をいただきまして、再度特注にて製作することになりました。現在、3名の方から、キャッチャー3個、アダプター10個のご注文をいただいております。出来るだけ、価格を抑えたいので、もし欲しい方がいらっしゃいましたら、メールにてお申し込みいただければ、まとめて製作いたします。現在の価格はキャッチャーとアダプター1セットで20,000円(税別)、追加のアダプター1個4,000円(税別)です。さらにお申し込みが増えますと価格は下がりますので、最終金額は締め切り後となります。お申し込み、お問い合わせは、こちらからメールでお願いします。募集の締め切りは3月26日22時とさせていただきます。発送は5月中旬の予定です。
 
※募集終了致しました。どうもありがとうございました。
 
※カメラにはCSマウント用アダプターを付けてください。CSマウントのカメラにCマウント規格のレンズを組み合わせます。
※CSマウント規格のレンズでは合焦しないので使えません。
※レンズの形状によって適合しない場合があります。フジノン12Mピクセルレンズは物理的に使えません。基本的にC/CSマウントアダプターが使えれば、問題ないと思います。
※ローレットツマミは2本止めで充分な固定力が得られます。3箇所に付いていますが、カメラに装着したときにビスの位置がどこになるか分からず、1本は鏡筒や取り付けレールと干渉して使えないことが想定されるため予備で設けています。たまたま3本とも使える位置になることもあるかもしれません。
※そのほか、問題点があれば、追記していきます。
 
●レンズ交換作業
https://vimeo.com/209164959

●撮影した動画
https://vimeo.com/209561379

(動画撮影 愛知県春日井市HUQ様)
 
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2017年3月17日 (金)

ワンオフ製作Cマウントレンズ用テーパーアダプター&キャッチャー。

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写真はSWATユーザー様から特注でご依頼いただいたCマウントレンズ用の「テーパーアダプター」と「テーパーキャッチャー」です。複数のCマウントレズをお持ちなのですが、暗闇でのねじ込み交換が不便なので、ワンタッチで脱着できるようにとのご希望をいただき設計しました。真鍮削り出しにクロームメッキをつけましたので、ピカピカな仕上がりとなっています。特筆すべきは、その薄さで、C/CSマウント変換リングと同じ5mm厚(ネジ部を除く)ですので、CマウントレンズをCSマウント規格のカメラで使えば、きっちり合焦します。今回のワンオフ製作では、設計費、アダプター4個、キャッチャー2個、ローレットツマミは特殊な先丸タイプをご用意、クロムメッキ仕様で、お値段は58,000円となりました。ワンオフ製作はどうしても高額になってしまいますが、世界に一つだけのオリジナルパーツとなりますので、満足度は高いと思います。ちなみに、1セットだけだと、設計費およびプログラム代などの初期費用込みで4万円くらいかかりますので、製作個数が増えると単価はかなりお安くなります。
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Cマウントレンズのネジ部にテーパー形状のアダプターリングを取り付けて、キャッチャーに勘合させます。固定はローレットツマミで行います。
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キャッチャーの厚み(ネジ部を除く)はC/CSマウント変換リングと同じですので、変換リングとしても使えます。ちょっと贅沢ですが…(笑)
 
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2015年11月19日 (木)

特注パーツ加工。

このところ天候が安定せず、天体撮影には厳しい状況が続いております。今日は久しぶりに晴れてますが、まだしばらくは曇りがちのようです。冬型が定着してくれると、太平洋側は透明度のよい快晴となって、星野撮影にもってこいの季節なんですが、まだしばらく先のようです。さて、本日ご紹介するのは、特注のパーツ加工についてです。いずれも既存のパーツに簡単な穴開け程度の加工なので安価でお受けできます。
 

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最初は、部分微動ユニットのモニター募集にご参加いただいたユーザー様ですが、ビクセンさんのアリミゾキャッチャーを取り付けて欲しいということで、サクサクっとタップ加工して組み上げました。モニターにご協力いただけるお礼として、加工費はサービスいたしました。
 

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こちらは、SWAT-200からSWAT-350へグレードアップのお客様です。SWAT-350にタカハシのFSQ-85EDを搭載して、星野撮影を楽しみたいとのご要望で、お送りいただいたタカハシの専用プレートに、SWATに適合させるための穴開け加工をさせていただきました。バランス調整を考慮して、複数の穴をご用意いたしました。加工費は通常2千円くらいで承っておりますが、SWAT-350本体とオプションパーツ群を同時にご購入ということでサービスさせていただきました。
 

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こちらは、TOAST-Proをお使いのユーザー様からお寄せいただいた「極軸に粗動機構が欲しい!」とのご要望にお応えして加工した「テーパーキャッチャー」となります。画像のように粗動と微動を同時に実現できる 「粗動付微動回転ユニット」を極軸に固定するために使います。TOAST-Proやポラリエの極軸は、構造上、荷重が掛かるとスムーズに回せません。自由雲台でお使いいただく分には問題ないですが、普通の赤道儀のようにスムーズに回して、撮影対象に向けるような使い方の場合には別途回転ユニットが必要になります。こちらのユーザー様は、「ドイツ式赤緯ユニット」を組み合わせて2軸化して運用されるとのことですので、これまでより快適な天体導入が実現できると思います。テーパーキャッチャーの加工費は、ステンレス製のイモネジとキャップボルト付で、2,000円(税別)でお受けいたしました。
 
このたびは、特注加工をご依頼いただきまして、誠にありがとうございました。今後とも、SWAT本体、および、パーツ群を末永くご愛用いただきますようお願いいたします。
 
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2015年8月29日 (土)

特注テーパーキャッチャー延長筒

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胎内星まつりで、SWAT-200を展示してくださったHUQ様のご依頼で製作していた特注の「テーパーキャッチャー延長筒」が出来ましたので、納品させていただきました。今回、5cmと10cmの2種類を作りました。HUQ様より早速組み上げた写真をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

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■HUQ様よりコメント
昨夜、色々試行した結果、まずは上の形でいくことにしました。一式で8kgです。カメラ(Nikon Df)+レンズ(TAMRON 15-30mm F2.8)の重量(計1951.3g)を除き、バッテリ(800g)を含めると、カメラ・レンズ別で7kgとなります。極望の接眼部まで70cm強。あぐらをかいて座ると、ちょうど目の位置に接眼部が来ます。携帯時の重量減らすのに一番有効なのは、三脚の重量を減らすことでした。軽いけれど強度の弱い三脚を使えるようにするため、これまで三脚上に載せる機材の重量を、極力減らすよう努力してきました。水平微動のみの軽量水平微動装置の製作をお願いしたのも、その流れに沿ったものです。しかし、ReallyRightStuff の超コンパクトな三脚 TP-243 が想像を超えた強度を持っていることが判ったため、三脚上に載せる機材重量を気にする必要がなくなりました。あとは、携帯時の総重量を如何に減らすか、だけが課題です。とはいえ、使いやすさをあまりに犠牲にし過ぎると、何かと不自由します。一番使い勝手に影響するのは、極望接眼部と、カメラ背面液晶の地上高です。極望接眼部が地上高70cm、カメラ背面液晶は天頂だけ我慢して地上高60cmほどあれば、地べたに座り込む前提でほぼ不自由なく使えます。この高さを維持する前提で、ゴニオ式極軸微動に5cm延長筒を組み合わせたもが使いやすく、当面このスタイルでいくことにしました。
 

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運送時は、上の写真のようにコンパクトになります。自転車のシートポストに固定できる最大のバッグは、私の知る限り RIXEN &KAUL のフリーパックメタ2です。このリュック状のバッグに収まる最大長は、40~45cmです。つまり自転車で移動する際は、全てのパーツの長さが40cm以内である必要があります。5cm延長筒により、全パーツが35cm以内の長さに納まったため、使いやすさと自転車移動を両立させることができました。

■係より
このたびは、特注パーツをご注文いただきまして、ありがとうございました。ReallyRightStuff の超コンパクト三脚は、胎内星まつりで触らせていただきましたが、これだけ小さいのにまったく撓ることなく、搭載重量20kg以上というのも納得しました。ただ、超コンパクトだけに全高も抑えられていて、そのままだと極軸調整やピント合わせのときにアクロバティックな姿勢を強要されるため、極望やカメラまでの高さを確保するのに、延長筒を発注されたそうです。
今回、延長筒部分のみで1個2万5千円ほどになりました。ワンオフ製作だと、どうしてもコスト高になってしまいますが、組み合わせるパーツと同様の梨地アルマイト仕様で、外観にもこだわって作っています。
このたびは、どうもありがとうございました。

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2015年4月 6日 (月)

極軸微動ユニットのアッパープレート変更

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4日の皆既月食は楽しめましたか? 私は、先日購入したボーグ90FLで撮影しようと、わくわくしながらスタンバイしていたのですが、結局曇ってしまってダメでした。まぁ、こればかりは仕方ないですね。

さて、発売以来たいへんご好評をいただいているゴニオ式極軸微動ユニット。機器の搭載に付属のテーパーキャッチャーではなく、直接カメラネジで固定したいというユーザー様から、改造のご依頼を受けました。写真は、アッパープレートをガイドマウント用のものに交換して、1/4インチカメラネジ仕様に変更した極軸微動ユニットです。

このような、加工を伴わない既存パーツの流用も可能ですので、ご希望のユーザー様はメールにてお問い合わせください。今回の仕様変更は、9,000円(税別)で承ります。

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2015年3月 2日 (月)

特注テーパーアダプター太ネジ仕様

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写真手前は、ユーザー様のご要望により特注で製作したカメラ太ネジ(UNC3/8-16)仕様のテーパーアダプターです。通常の1/4インチカメラネジ仕様(写真左)をステンレス製の太ネジに換装しています。このような既存パーツに既製品のネジを組み込むような簡単な特注でしたら、比較的リーズナブルなお値段でご提供可能です。今回の追加工費は、ネジを含めて2,000円程度(テーパーアダプターは含みません)となります。

ユニテックは、ユーザー様のアイデアをカタチに変えるお手伝いをさせていただきます。特注パーツのお問い合わせは、メールにてお願いします。

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2014年11月26日 (水)

ワンオフ軽量赤緯部分微動。

Photo_4 画像は、ユーザー様よりワンオフにてご注文いただいた「軽量赤緯部分微動」です。前回製作した「軽量方位微動」が、思いのほか具合がよく、ぜひ赤緯微動にも使いたいとのとことでご依頼いただきました。基本構造は同じですが、アルカスイス規格のプレートとキャッチャーに挟み込むための改造を施してあります。また、仕上げは現物合わせでお送りいただいたプレートやキャッチャーに合わせて、ツヤ消しアルマイト仕上げとしています。早速、ユーザー様にテスト撮影していただいた画像を作例ページに掲載しましたので、ぜひご覧ください。

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3_2 ユーザー様よりお送りいただいたセットアップしたところです。SWAT-200にアルカスイス規格のパーツを組み合わせて、フォークユニット構成としています。部分微動は、ガタが発生しにくい押し押しネジ式を採用しています。今回もワンオフ製作ですので、値は張りますが、ご満足度は高いかと思います。

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2014年10月 4日 (土)

ワンオフ軽量方位微動、完成。

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2 先日のブログに掲載した「ワンオフ軽量方位微動」ができましたのでご紹介します。仕上げは梨地の黒アルマイトにしました。お客様が重視していた重さも、ご希望だった190gを余裕でクリアする177gを達成しました。上面にはテーパーキャッチャーを装着するとのことで、それに合わせたネジ穴加工をしてあります。底面は3/8インチカメラ太ネジに1/4インチカメラネジに変換するステンレス製アダプターを装着してあります。

3 テーパーキャッチャーを装着してSWAT-200を搭載してみました。非常に軽量コンパクトで、微動もスムーズです。もう一枚板を追加して、三脚のアジャスターのような蝶番式の上下微動をつけても面白そうだと感じました。

今回の加工は、およそ3万円にて承りました。ワンオフの特注品ですので、どうしてもお値段は高くなってしまいますが、ユーザー様のご希望を形にできて、ご満足度も高いと思います。

と、ブログを書いていたところ、ちょうどご依頼のお客様からメールが届きました。システムを組み上げた画像もお送りいただいたのでご覧ください。

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■ユーザー様からのコメント
特急での製作、誠にありがとうございました。
早速組み付けてみました。固定はしっかりしており、微動も滑らか、かつガタの発生は皆無です。方位微動雲台の上に載っている重量は 4,112g、三脚(GITZO GT1542T)+ 方位微動雲台の重量が 1,326g、三脚アジャスターの重量が 347g です。USBリチウムイオンバッテリ、オートガイドのため PHD2 を動作させるWindows 8.1タブレット、レリーズリモコン、各種ケーブル込みで、このセットの総重量は約 7.5kg です。高度調整は三脚アジャスターで行います。

南向きベランダでドリフト法による極軸調整をするため、三脚アジャスターは北側に配置しています。北極星を用いて極軸調整する際は、北に2本、南に1本脚を置き、南側の脚の下に三脚アジャスターを配置します。

このタイプのポタ赤では全体の重量がどうしても北側に寄るため(特に天頂より北側の写野を撮る際)、三脚の固定ねじ位置に対するSWAT-200 の配置位置を、南に10cmほどオフセットできると、方位粗動がより安全かつ円滑になると思います。オフセット調整機構があると、より良いかと思います。

■係より
このたびは、ありがとうございました。「ワンオフ軽量方位微動」の使い心地にもご納得いただけたようで安心しました。ワンオフ特注は費用がかかるため、お客様に満足いただけなかったらどうしようと、いつも心配しながら作業しております。写真を見ますと、なるほどスッキリまとまってますね。上下微動は、どうするのかと思っていたのですが、三脚アジャスターを使うのは気づきませんでした。お見事です。
これからも、SWAT-200とともに、どうぞ末永くご愛用ください。作例写真のご応募もお待ちしております。

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