天体写真

2020年7月27日 (月)

惨敗…。

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昨日の日中は晴れたり曇ったりのよくわからない天気でした。晴れればネオワイズ彗星のラストチャンスかと思い、衛星写真やGPVとにらめっこしながら、天候の様子をうかがっていました。午後4時ころの予測では九十九里浜付近の21時前後は晴れとなっていて、可能性はあると判断。クルマで1時間半ですから、ダメモトで出かけることにしました。上の写真は到着時の様子。雲もありますが、青空も大きく広がっていて期待が膨らみます。
 
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ところが、西の空では雷雲がどんどん湧いてきます。稲妻が走り始め、かなり怪しい状況に…。
 
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ソーシャルディスタンスを確保しながら恨めしく空を見上げる人々。ちなみに左は陣馬写真工業の土生さん、右は外山電子の外山さん、真ん中がわたくし加曽利です。この芸術的なシルエット作品を撮ったのはSWATヘビーユーザーの上村さん。土生さんと外山さんは堂々としてるのに、意気消沈して双眼鏡片手に猫背な私が対照的です。(笑) この堂々としたお二人はSWAT V-specを開発するうえで重要な仕事をしていただいてます。陣馬写真工業さんにはPICマイコンのプログラムやこの夏から稼働するピリオディックモーション計測プログラムの開発でお世話になっています。土生さんはプログラミングも得意ですが、もともと画像処理、画像解析の専門家です。それからご存知の方も多いと思いますが、外山電子の外山さんは日本電産コパル電子を勤め上げて定年退職し、今は夢(?)の年金生活者(羨)ですが、モーター制御についてはプロ中のプロで、ポタ赤から据え付け型の大型機まで複数の天体望遠鏡メーカーの駆動装置開発にもかかわった実績があります。SWATではPEC部分の技術的サポートをお願いしてます。この二人なくしてSWATは成り立たないほどの重要な存在です。

これで終わると寂しいブログになってしますので、土生さん渾身の固定撮影を二題どうぞ。
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ネオワイズ彗星です! 決して諦めない土生さんの姿勢が、この奇跡的な作品を生み出しました。(笑) あの状況で、彗星が写ったのは本当に奇跡です。おそらく関東で撮影できたのは土生さん以外いない(確証はないですが)のではないでしょうか。ただし、土生さん自身、作品の出来に納得できないとのことで、著作権は放棄するということです。ということで、昨日の惨敗の遠征レポートでした。
 
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2020年7月20日 (月)

霞ヶ浦で撮るC/2020 F3 ネオワイズ彗星。

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●C/2020 F3 ネオワイズ彗星
2020年7月19日20時41分17秒~ シグマ 40mm F1.4 Art 絞り F2 キヤノン EOS 6D(SEO SP-4改造) ISO400 15秒露出×21枚 Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 茨城県行方市
  
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●C/2020 F3 ネオワイズ彗星
2020年7月19日20時53分33秒~ シグマ 105mm F1.4 Art 絞り F2 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO400 15秒露出×87枚 Photoshopで画像処理 SWAT-350V-specノータッチ追尾 撮影地 茨城県行方市
 
北半球では久々の大彗星がまさに見頃(ちょっと過ぎちゃいましたが)を迎えていますが、生憎の梅雨空でまったく見ることができませんでした。昨夜は関東近郊でも晴れ間が広がり、ようやく話題のネオワイズ彗星を捉えることができました。残念ながらすべて薄雲越しの撮影で、本来の性能は発揮できませんでしたが、素晴らしく尾を引いた大彗星の片鱗を捉えることができました。いちばん上の画像は21枚コンポジットですから、そのままでは地上部分がぶれてしまいますが、水平線が平行になった一枚から地上部分を切り出して重ねました。梅雨明けしたら、もっとクリアーな空で撮影したいと思います。
 
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湖岸の駐車場には20人くらいの天文ファンが集いました。これからの季節、虫除けスプレーは必須です。
 
話しは変わりまして、SWAT-350V-specの生産状況です。梅雨入り前に20台ほどご用意しましたが、天文ガイドの記事で紹介された効果と思われるご注文が殺到して、あっという間に売り切れてしまいました。現在、バックオーダーとなっております。梅雨の間に10台ほど組み上げまして、梅雨明け後に実際の星で追尾テストしてから出荷します。順調にいけば8月上旬にはお渡しできる見込みです。店頭在庫していただいてる場合もございますので、お急ぎの方は各販売店様にお問い合わせください。
 
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2020年4月18日 (土)

2軸オートガイドで撮るしし座のトリオ銀河。

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●しし座のトリオ銀河
2020年4月14日19時33分~ ボーグ 107FL+フラットナー1.08×+ HEUIB-IIフィルター 合成焦点距離 648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 180秒露出×82枚コンポジット(短時間露光をHDR合成) SI7、Photoshop、DeNoise AIで画像処理 SWAT-350×2+M-GENによる2軸オートガイド 撮影地 千葉県大多喜町 ※下は拡大トリミング
 
2軸オートガイドの動作テストで撮影したしし座のトリオ銀河です。露出時間は無理のない3分に設定して82枚コンポジット、総露出4時間6分です。無風快晴の好条件だったこともあるかもしれませんが、撮影中のトラブルは何もなく、歩留まりはなんと100%。一枚のロスも出さないパーフェクト撮影でした。ただ、2軸に限ったことではないですが、オートガイドしていても、ごくわずかに東方向にズレていく現象が見られました。3分露出では何の影響もありませんが、一定の動きなので、オートガイダーの補正パラメータを追い込めば解決しそうな気がします。それから、撮影途中でピントを合わせ直したり、電池交換の時に機材に触ると、その時点で大きく暴れて構図が少しズレてしまい、手を離すと元の位置まで完全には戻らず、多少ズレた位置のままオートガイドが継続されるようです。いったんオートガイドを停止して、操作が終わったら、再スタートするといった手順が必要なのかもしれません。これも焦点距離650mm程度ではたいして影響ないですが、もっと長焦点になると気になるかもしれません。このあたりは今後の課題とします。さて、撮影したトリオ銀河のカタログナンバーは、上がNGC3628、左下がM66、右下がM65になります。F6.1で4時間露出してNGC3628から左に伸びるしっぽを密かに狙っていたのですが、ほんのわずかに確認できるだけで、まだまだ露出が足りないようです。もっと空の条件がよい撮影地なら、炙り出せたかもしれませんね。ひとまず2軸ガイドはうまく動作したので、今後の楽しみが増えました。ちなみに前回、山梨県上野原町で撮影したトリオ銀河よりは遙かによい出来です。総露出も倍以上ですし、空の条件も房総の方がかなりいいです。
 
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参考にJPG撮って出しも掲載します。
  
Tail
強引に炙るとNGC3628の左方向にヒョロヒョロと長く伸びるしっぽが確認できます。画像処理が得意な蒼月さんが天城高原で撮影したトリオ銀河は、F6.1で2時間ちょっとの露出ですけど、この尻尾を上手に描出しています。さすがです。画像はこちらをご覧ください。
 
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二段重ねのSWATも見慣れるとけっこう格好いいですね。ただ一軸でも煩雑なケーブル類が二軸ではさらに増えてしまい、もはやケーブル地獄といった感じです。このケーブル、低温で柔軟性を失い、カチカチになるのは困ったものです。もう少しスマートに組み上げられるといいのですが…。
 
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2020年4月16日 (木)

赤緯対応SWAT-350で2軸オートガイド撮影。

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●マルカリアンチェーン
2020年4月15日0時17分~ ボーグ 107FL+フラットナー1.08×+ HEUIB-IIフィルター 合成焦点距離 648mm/F6.1 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO800 12分露出 FlatAidePro、DeNoise AI、Photoshopで画像処理 SWAT-350×2+M-GENによる2軸オートガイド 撮影地 千葉県大多喜町
 
気持ちよく晴れ渡った14日の夜、発売予定の赤緯対応SWAT-350の動作テストのため、いつもの房総へ出かけてきました。結果、何の問題もなく動作しました。2軸ガイドのテストなので、極軸合わせはあえて電子極望を使わず、光学極望だけですませました。だいたい10′くらいの設置精度になります。南天の対象の場合、東西の設置ズレは赤緯方向の動きに出ますので、オートガイドでうまく補正できるかのテストになります。撮影したのはおとめ座のマルカリアンチェーンと呼ばれる銀河団です。ボーグ107FLにフラットナーをつけて焦点距離648mm/F6.1とし、12分もの露出を敢行しました。デジタル時代となった現在では長時間露出といえるでしょう。画像は一枚物ですが、星像は点像を保っており、2軸ガイドが機能していることを確認しました。もう少し、テストを重ねて発売にこぎつけたいと思います。
 
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2軸構成SWAT-350+ボーグ107FL。オートガイドはM-GENを使用しました。M-GENはさらに使いやすくなった新製品が協栄産業さんから発売されました。吉田隆行さんのブログでも高評価です。画像のリモコンは2軸対応の新製品。DEC対応SWAT-350と同時発売予定です。
 
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JPG撮って出し。
 
東京ではコロナウィルスの広がりで非常事態宣言が発せられ、協栄産業さんやシュミットさんなどの大手販売店も営業自粛するなど、たいへんな自体となってしまいました。感染を避けるためにできるだけ人と接しないようにするのが肝要だそうですが、幸い、三密と無縁の天体撮影はこの状況でも楽しめそうです。星空のもとへ出かけるだけでもストレス解消にもなりますね。今回は自宅を出発して帰宅するまで、人と接したのは、高速のパーキングでトイレに立ち寄った時にひとりとすれ違っただけでした。いつもはひとりぼっちで寂しさを感じることもありますが、このときばかりはひとりぼっちの安心感がありました。(笑) とにかく早く終息して欲しいものです。
 
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2020年3月25日 (水)

BORG 72FL+SWAT-350ノータッチで撮るIC2177。

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●IC2177カモメ星雲
2020年3月21日19時25分~ ボーグ 72FL+レデューサー×0.72 + HEUIB-IIフィルター 焦点距離288mm F4 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 90秒露出×71枚 FlatAidePro、Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 千葉県大多喜町
 
21日の遠征で、アトラス彗星を撮る前に撮影したのが、このIC2177カモメ星雲。薄明終了直後から撮り始めて、総露出1時間46分です。当初風が強く、約15%のロスが出ました。ポータブル赤道儀はある程度の焦点距離になると風が天敵になりますね。光学系は今回もBORGさんの新製品72FL+×0.72レデューサーで、焦点距離288mm、口径比F4です。カタログ値では288mmですが、実際に撮影された画角から逆算すると焦点距離300mmちょうどくらいと思います。星像は全面にわたって極めて鋭く、この対物レンズの素性の良さがよくわかります。最周辺像も四隅のうち一方向(上の画像では左下)のみ、わずかな流れがあるだけで、他はほぼ点像を保っていて、とても優秀な結果となりました。この流れは個体差がありますので、参考程度に捉えてください。
 
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今回の撮影システムなら、機材の組み立て、極軸調整、ピント合わせまで、30分もかからないと思います。あとは撮影対象に向けてシャッターを切るだけ。なんともお気楽な撮影ですが、SWAT-350なら300mmクラスをきっちり追尾できる魅力があります。

SWAT-350はピリオディックモーション±7″前後の追尾精度を実測して保証しています。この精度はフィルム時代なら300mmクラスを追尾するのに充分でしたが、最近の高画素デジカメやそれに対応した極めてシャープな光学系ですと、もう少し厳しくみないといけません。ただし、撮影対象が極に近づけばもっと甘くてすみますので、実際に何枚か試写して、ピントや星像の流れを確認してから、本番撮影に入るとよいでしょう。数分露出のときの赤経方向の流れはピリオディックモーション、赤緯方向の流れは極軸設置誤差(赤経にも影響しますが)が主因のことが多いです。さらに機材の剛性なども絡んで、それらが複合して、星像の流れにつながります。また大気差の影響や恒星時(キングスレート)と合わない領域でもズレます。なかなか点像にならない場合は、それらをひとつひとつつぶして行くことが肝要になります。感度を上げて露出時間を切り詰めるのも効果大。ピリオディックモーションの測定についてはこちらこちらをご覧ください。
余談になりますが、ノータッチ撮影では一般的に恒星時(キングスレート)だけの追尾になります。すると、撮影開始から終了まである程度の時間がかかったときなど、星の位置が撮り始めと最後で、かなりズレていることもあると思います。これは大気差の影響が大きいのですが、恒星時だけでは完璧には追えないことを表しています。つまり、いくらピリオディックモーションが優秀でも、露出時間には限度があるということです。ある程度、焦点距離が長くなる場合、極軸の設置精度や機材の剛性、大気差を考えれば、星が点像を保てる数分(一般的には2~3分)以内の露出で多枚数撮影がお勧めです。ノータッチ撮影の限界はありますが、それでもお気軽に撮れる魅力は大きいですし、充分に高画質な天体写真を得ることができます。こまごま書きましたが、もっとパーフェクトに追いたいときには、ひと手間かけてオートガイドすれば解決します。もちろんSWATはオートガイド撮影にも対応しています。まもなく2軸ガイドにも対応します。まだまだ発展するSWATにどうぞご期待ください。
 
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2020年3月23日 (月)

C/2019Y4 アトラス彗星。

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●C/2019Y4アトラス彗星(彗星核基準、トリミング)
2020年3月21日22時19分~ ボーグ 72FL+レデューサー×0.72 + HEUIB-IIフィルター 焦点距離288mm F4 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 90秒露出×18枚 FlatAide、Photoshopで画像処理 SWAT-350ノータッチ追尾 千葉県大多喜町
 
この3連休は新月期の好天とあって、どこも賑わったのではないでしょうか。私も昨年9月以来、半年ぶりに遠征(近場ですが)して、SWATで撮影を楽しみました。秋からV-specの生産でずっと忙しく、ようやく撮影に出かけられるゆとりができました。撮影については、すっかり手順を忘れてしまっていて、難しいことをやるとポカしそうだったので、ノータッチと決めて出発しました。鏡筒は新製品のボーグ72FL。好評だった71FLの後継機とあって、性能は折り紙付きです。 さて、撮影したのは話題のC/2019Y4アトラス彗星で、上の画像は彗星核基準で約27分間分をコンポジットしています。左下に尾が見えている感じですね。ほぼピクセル等倍です。
 
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●C/2019Y4アトラス彗星とM81M82(恒星基準、ほぼノートリ)
2020年3月21日22時19分~ ボーグ 72FL+レデューサー×0.72+ HEUIB-IIフィルター 焦点距離288mm F4 キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO3200 90秒露出×18枚 FlatAidePro、Photoshopで画像処理 SWAT-350V-specノータッチ追尾 千葉県大多喜町
 
こちらは恒星基準でコンポジットして、ズレた部分だけトリミングしています。ボーグ72FLにレデューサー×0.72を使いましたが、中心像は極めてシャープです。最周辺はやや流れますが、充分に許容範囲といえます。フラットは撮らなかったので、周辺減光はFlatAideProで補正しました。ご参考にJPG撮って出し画像と撮影システムを載せておきます。
 
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実際に使ってみて感じたことですが、SWAT-350とボーグ72FLを組み合わせたノータッチ撮影は、使い勝手が抜群で、かなりお勧めできます。今回は、マルチ赤緯ブラケットでエルボータイプのドイツ式に組みましたが、カメラが本体や三脚と干渉しないので、長時間ガイドでも安心です。撮影時には極望は外しています。
※画像のSWAT-350は社内の機能試験機で製品版とは外観が異なります。
    
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2020年3月11日 (水)

M51子持ち銀河、再処理。

前回ブログのM51子持ち銀河を「天体画像処理入門」でおなじみの蒼月さんに再処理していただきました。手抜きでFlatも撮らなかったため、Lightフレームのみでの依頼でしたが、PixInsightを使った高度な処理で、ひどい露出不足のM51が見事に生まれ変わりました。さすが蒼月さんです。私の処理では到底ここまで描出できません。画像処理はまだまだ奥が深いと思い知らされる結果となりました。画像処理でここまで差がつくというよい見本ですね。ぜひ私の処理と見比べてください。蒼月さんの凄さがわかります。高度な画像処理を目指す方は、ぜひ「天体画像処理入門」をご一読ください。私もですね…(笑)
  
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●M51子持ち銀河
2020年2月24日0時51分~ 宇治天体精機 60cm 準リッチークレチアン 焦点距離 5,400mm キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO6400 30秒露出×60枚コンポジット PixInsight、Topaz DeNoise AI、Photoshopで画像処理 宇治天体精機スカイマックス60cmドイツ式赤道儀 ノータッチ追尾 撮影地 宇治天体精機敷地内
 
■蒼月様のコメント
画像処理ソフトはいつもの通りPixInsightで行いましたが、かなりざらざらだったので、最後に Topaz Denoise AIを使ってノイズリダクションしました。しかし、結果的には、あまりきれいな画像は得られませんでした。第一に、露出が短すぎるため、淡い部分はバイアスに埋もれるような格好となって充分に炙り出すことができませんでした。加えて、かなり星像が流れていたので画像復元も十分ではなく、この60センチ鏡の性能の1割程度しか発揮できていないのではないかと思います。それでも、親銀河の腕に沿ってHII領域(ややマゼンタ色に見える点が全部そうです)が沢山点在していることがわかりますし、親銀河の青い腕が子銀河を貫いていることも辛うじて確認できます。これで完璧な追尾をしてたっぷり露光できればいったいどれだけの画像が得られるのか、本当に楽しみですね。次に宇治天体精機さんで撮影するときには、しっかり追尾して、たっぷり露光し、フラットフレームも撮ってください。今回は三重苦(露出不足、ガイド不良、フラットなし)の画像処理でした(笑)。
 
■係より
テクニックを駆使した画像処理をしていただき、ありがとうございました。F9で僅かに30秒露出ですが、ここまで描出できることにびっくりです。超短時間でも枚数を稼げば長時間露光に迫れることを実証したような作品となりましたが、淡い部分はバイアスノイズに埋もれてしまうことから、やはりある程度の露出時間は必要なのでしょうね。次回はオートガイドさせてもう少し露出を稼ぎたいと思います。今回もSWATとは何の関係もない内容でした。(笑)
 
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2020年3月 1日 (日)

M51子持ち銀河。

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●M51子持ち銀河
2020年2月24日0時51分~ 宇治天体精機 60cm 準リッチークレチアン 焦点距離 5,400mm キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO6400 30秒露出×45枚コンポジット ステライメージ7、Photoshop、Topaz DeNoise AI、FlatAideProで画像処理 宇治天体精機スカイマックス60cmドイツ式赤道儀 ノータッチ追尾 撮影地 宇治天体精機敷地内
 
前回に引き続き、宇治天体精機製60cm反射による作例です。今回はM51子持ち銀河。暗い対象ですから、F9で30分にも満たない総露出ではさすがにつらいです。これも無理矢理炙り出してザラザラの画像をTopaz DeNoise AIで滑らかにして、それなりに見えるように仕上げました。当然、満足いく結果ではないですが、それでも大迫力ではあります。下にJPG撮って出しを掲載します。焦点距離5.4mのノータッチはなかなか厳しいものがあり、次回はオートガイドさせて5分程度の露出で挑めればと思っています。
 
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ISO6400で30秒露出です。シンチレーションで星像が大きくなったとしても、もう少し露出が欲しいところですね。
  
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2020年2月28日 (金)

M97ふくろう星雲とNGC3242木星状星雲。

M97
●M97ふくろう星雲
2020年2月23日23時58分~ 宇治天体精機 60cm 準リッチークレチアン 焦点距離 5,400mm キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO6400 30秒露出×42枚コンポジット ステライメージ7、Photoshop、Topaz DeNoise AI、FlatAideProで画像処理 宇治天体精機スカイマックス60cmドイツ式赤道儀 ノータッチ追尾 撮影地 宇治天体精機敷地内
 
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●NGC3242 木星状星雲
2020年2月23日23時36分~ 宇治天体精機 60cm 準リッチークレチアン 焦点距離 5,400mm キヤノン EOS 6D(HKIR改造) ISO6400 15秒露出×31枚コンポジット ステライメージ7、Photoshopで画像処理 宇治天体精機スカイマックス60cmドイツ式赤道儀 ノータッチ追尾 撮影地 宇治天体精機敷地内
 
久しぶりのブログ更新です。せめて月に一回くらい更新しないと忘れられてしまいそうなので…(笑) さて、今回はSWATとは何も関係ない天体写真です。この冬はV-specの生産で忙しく、まったく天体撮影に出かけてなかったため、たまには大口径で撮影でも楽しもうということで、快晴が予想された23日に外山(外山電子)さんと一緒に宇治天体精機まで行ってきました。当日の宇治天体精機では地元の同好会のみなさんの「シリウスの伴星を見よう!」という集まりがあって、我々もそれに参加しました。主砲の60cm反射や15cm屈折を使って眼視で確認しようと頑張りましたが、これがなかな難しく、「こっちの方向かなぁ」程度の怪しい結果でした。シーイングのパーフェクトなときなら、なんとか見えるかもしれませんね。その後、60cmを使って撮影を始めましたが、冬の星座はすでに西に傾き、対象は春の天体となりました。まず、惑星状星雲のM97ふくろう星雲とNGC3242木星状星雲を撮りました。木星状星雲は意外に明るく、F9の光学系でもわずか15秒露出でも充分なほどです。逆にM97ふくろう星雲は暗くて、ISO6400、30秒露出では不足でせめて1分くらいは欲しいところです。上の画像はかなり無理して炙り出し、今はやりのTopaz DeNoise AIで強力にノイズを抑えて処理しています。Topaz DeNoise AIはトライアル版が機能制限なしで使えますので、興味のある方はこちらから申し込んでみてください。設定項目も少なく割と簡単に使えます。私個人の感想ですが、NIKコレクションのDfineよりも好結果を得られるようです。またPhotoshopのブラグインとして機能しますので、Photoshopをお使いの方は便利に使えます。
話しは変わってV-specアップグレード改造ですが、特価受付期間が終わって、申し込みも一段落しました。ご予約ユーザー様の作業は梅雨前まで続きそうですが、頑張って高精度に仕上げます。製品は在庫がございますので、即納で対応出来ます。どうぞよろしくお願いします。
 
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2020年1月27日 (月)

SWAT-350V-specノータッチ作例。

SWAT-350V-specノータッチ追尾による作例が中川光学研究室のブログに掲載されました。鏡筒は新発売のボーグ72FL。レデューサー0.72×を併用して焦点距離288mm、口径比F4という使いやすいスペックです。300mmクラスですが、V-specならノータッチ追尾で点像を確保できます。どうぞご覧ください。
 
72fl
■オリオン座中心部付近
BORG72FL+レデューサー0.72×DGQ【7872】+ニコンD810(HKIR)架台:SWAT350V-Spec ISO1600 3分露出 ノータッチ追尾 36枚加算平均 撮影: 渡邊耕平様
 
72fl2
■くらげ星雲付近
BORG72FL+レデューサー0.72×DGQ【7872】+ニコンD810(HKIR)架台:SWAT350V-Spec ISO3200 3分露出 ノータッチ追尾 24枚加算平均 撮影: 渡邊耕平様
 
どちらもシュミットの渡邉さんによる撮影です。オリオン座中心部付近はF4でトータル2時間近い露出で、華やかなオリオンの三つ星付近を横構図で捉えました。分子雲の描出も素晴らしく、見事な仕上がりです。くらげ星雲付近(右が北)には、散開星団M35やモンキー星雲も一緒に構図に取り込みました。画像処理が上手でカラフルな星の色が美しいです。ボーグ72FLと【7872】0.72×レデューサーの相性もよいようで、フルサイズの周辺までシャープな星像です。高解像カメラとの組み合わせでは高い追尾精度が要求されますが、SWAT-350V-specですからノータッチで点像を確保しています。
中川光学研究室のブログもぜひご覧ください。SWAT-350V-specも掲載されています。オリオン座中心部付近はこちら、くらげ星雲付近はこちらです。シュミットさんのスタッフブログはこちらです。
 
そしておなじみプロカメラマンの吉田隆行さんのサイト「天体写真の世界」にもSWAT-350V-specノータッチによる作品が掲載されています。こちらもぜひご覧ください。
Fl55
 
スタンダード仕様 → V-specへアップグレード改造、現在5月以降で受付中。1月末までにお申し込みいただければ特価にて承ります。
お手持ちのユニテックSWAT-350/310/300/300SにPECを搭載し、V-spec相当までアップグレードします。改造費49,000円(税別)。2020年1月末までのお申し込みにつきましては特価39,000円(税別)にて承ります。お申し込みはメールにてお願いします。タイトルを「V-spec改造」として、こちらからメールしてください。
※改造費には完全オーバーホール(15,000円)を含みます。完全オーバーホールは全パーツを分解し脱脂洗浄後に再組み立てします。オイルシールも打ち直します。(製造後およそ1年以内で使用頻度の低い個体についてはウォームホイールの脱脂洗浄は行わず、グリスアップで対応します。その場合でもウォームネジまわりは脱脂洗浄、軸受け交換、調整、再組み立てします) ※交換部品は駆動回路、ウォーム軸受け、その他、製造時期によりますが、ウォームホイール、ウォームネジを交換する場合がございます。 ※スタンダード仕様のV-specアップグレード改造につきましては、東側荷重時をやや重視した調整とさせていただきます。西側荷重時には東側より若干追尾精度が劣る場合がございます。 ※SWAT-300SをV-spec改造した場合、荷重方向限定スペシャルモードをご使用になるには別売のリモコンが必要です。 ※基本的にお申し込み順に改造作業いたしますが、製品をお送りいただく時期につきましてはご相談とさせていただきます。 ※輝星製SWAT-300には非対応。 ※2020年1月末までにお申し込みいただければ、改造がそれ以後になっても特別価格で承ります。
     
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