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2018年4月23日 (月)

PixInsightで画像処理を始めよう ~ 第2回 PixInsightの導入

2-1. 画像処理にはプログラムが必要

前回は、画像処理をすると天体写真が見違えるほど綺麗になるというお話をしましたが、そもそも画像処理をするにはプログラムが必要です。

世の中には様々なプログラムがありますが、画像処理プログラムと言えば、まず Photoshop が有名ですね。天体写真の画像処理にも Photoshop を使っている人は大勢います。しかし、Photoshop は一般的な写真を修正・加工(レタッチ)するプログラムであって、天体写真専用に作られた画像処理プログラムではないので、これだけで天体写真の画像処理を全部行うことはできず、どうしても他のプログラムの力を借りなければなりません。また、料金は月額制なので、長期間使用するとかなりな高額となります。

天体写真の画像処理専用のフリーソフトもあります。例えば、DeepSkyStacker、AutoStakkert!、Registax などが有名です。ユーザも非常に多く、むしろ天体写真ファンの中でこれらを使ったことが無い人の方が少数派ではないか言えるほどです。しかし、これらのフリーソフトは、ある特定の目的や機能だけに限定した処理プログラムで、これだけですべての処理を行うことはやはりできません。

一方、天体写真専用の総合的な画像処理プログラムもあります。日本では StellaImage(ステライメージ)が有名で、ユーザも多いと思いますが、私が使っているのは、PixInsight (以下、「PI」と略します)というヨーロッパのプログラムです。前回ご覧いただいた写真もすべて1から PI で画像処理したものです。

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図2-1. PixInsight ホームページ

PI は、StellaImage に比べて日本ではまだまだユーザ数が少ないのですが、世界的にはむしろ PI を使っている人の方がはるかに多いです。先駆的で秀逸な処理ツールが揃っていて、非常に強力なプログラムと言えます。

この連載では、この PI を使った基礎的な画像処理方法をお教えしたいと思います。

ちなみに、上記ホームページの背景に凄い天体写真が次々と表示されてちょっとビビりますけれども(笑)、つい最近まで大きな天文台の望遠鏡でないと撮れなかったような写真がアマチュアレベルでも撮れるようになりました。めざましい技術の進歩の賜物ですね。

2-2. PixInsight をインストールしよう

PI をダウンロードするには、まずライセンスを入手する必要があります。

正式な商用ライセンス(Commercial License)とトライアルライセンス(Trial License)の2種類がありますが、ここではトライアルライセンスの入手方法をご紹介しましょう。

トライアルライセンスの有効期間は45日間。トライアルとはいえフル機能を使えます。また、他のプログラムの試用版でよくあるような、画像の保存ができないとか、保存した画像に妙な透かしが入るとか、そのような厄介なこともありませんので、まずはこちらで試用してみて、気に入ったら商用ライセンスを購入するというのが良いでしょう。

ちなみに、商用ライセンスの価格は 230ユーロ。130円/ユーロなら、約3万円ですね。決して安価とは言い難い価格ですが、望遠鏡やカメラ、赤道儀といった物理的な機材に比べれば、数分の一から数十分の一程度の価格ですし、一度購入すれば追加料金は不要で、複数台のパソコンにインストールできます。また、将来的なメジャーバージョンアップでない限り、アップデートは無償で受けられます。

(1) ライセンスを入手

まず、pixinsight.com のホームページのメニューバーにある LICENSES から Request Free Trial License をクリックします。
商用ライセンスを入手したければ、Purchase Commercial Licese を選択して、指定された手続きに従って購入してください。

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図2-2. Request Free Trial License

Request Free Trial License を選択すると、次のようなリクエストフォームが表示されますので、これに必要事項を入力し、一番下の Submit ボタンを押します。

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図2-3. Trial License Request Form

すると、リクエストフォームに入力したメールアドレスにメールが届きます。
1通目は、リクエストを受け付けたという内容のメールで、これはすぐに届くと思います。そして、ライセンスが発行されると2通目のメールが届きます。ただし、申請内容に対して Pleiades Astrophoto社で人の手による簡単な確認が行なわれるようなので、2通目のメールが届くまで数時間程度かかると思います。2通目のメールには、プログラムをダウンロードしてライセンスを有効にする手順等が書かれていますので、確認してください。

(2) プログラムをダウンロード

ライセンス発行を知らせる2通目のメールが届いたら、ホームページのメニューバーの DOWNLOADS から Software Distribution をクリックします。

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図2-4. Software Distribution ページへ

すると、次のようなログインページが表示されます。
Username と Password は、先ほどの2通目のメールに書かれていますので、それを入力してログインします。

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図2-5. Software Distribution ログインページ

ログイン後に表示されたページから、お使いの PC の OS に合ったプログラムをダウンロードします。
ダウンロードが終わったら、インストールしてください。

(3) ライセンスを入力

初めて PI を起動すると、以下の情報を入力するよう要求されます。

 - User identifier
 - Activation code

これらも先ほどの2通目のメールに書かれていますので、それを入力します。
入力すると、PI が使えるようになるはずです。

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図2-6. PixInsight 1.8.5

最初はどうやって使うのかわからないと思いますが、よく考えれば、初めて使うプログラムというのはみんなそういうものです。この連載では、初めて使う人でも操作できるように解説するつもりです。

それでは、次回からいよいよ PI で画像処理を始めましょう。

<つづく>

 

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