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2018年6月 6日 (水)

PixInsightで画像処理を始めよう ~ 第5.5回 【補足】 Image Processing Tips

【目次】

5.5-1. Image Processing Tips のご紹介
5.5-2. BackgroundNeutralization(BN)
5.5-3. LocalHistogramEqualization(LHE)


5.5-1. Image Processing Tips のご紹介

この連載をご覧の方の中には既にご存知の方もいらっしゃるかも知れませんが、私は Google+ に Image Processing Tips というコレクションを作っています。

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図5.5-1. Image Processing Tips

(上図をクリックするとページを開きます。)

これは、天体写真の画像処理方法の例を Tips 形式でまとめたコレクションでして、その中に 「PixInsightでの画像処理」 と銘打ったシリーズ記事を書いています。初期のころは大した内容は書いていませんでしたが、だんだんとプロセスのアルゴリズムを絡めた詳細な解説を載せるようになってきました。今ではもう、すっかり天体写真の画像処理経験者向けの内容になっています。

この「画像処理入門」で紹介するプロセスの幾つかは、その中でやや詳細に解説しています。より詳しい解説に興味をお持ちの方は、こちらをご覧ください。

この入門の第5回に出てきたプロセスのうち、次の2つのプロセスについては Image Processing Tips でも紹介しています。

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5.5-2. BackgroundNeutralization(BN)

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図5.5-2. PixInsightでの画像処理(その14) - BackgroundNeutralization
 
(上図をクリックするとページを開きます。)

BNは、任意の指定領域のピクセルの中央値が R/G/B で同じになる、つまりニュートラルになるように画像全体の色を調整するプロセスです。指定領域の中に星や星雲が含まれてしまっている場合には、「この値以上明るいピクセルはバックグラウンドではないから除外しなさい」という閾値を設定することもできます。

通常、RAWデータを debayer(カラー画像化)しただけの画像は、色合わせが全くできていません。したがって、何らかの基準に基づいて色合わせをしないといけないのですが、その基準の一つが「バックグラウンドはニュートラルなはず」というものです。

このプロセスによってバックグラウンドをニュートラルにするだけで、画像が見違えるほど自然な色合いになることがあります。天体写真の画像処理においては、一度はこのプロセスを使うことになるはずですので、皆さんもお手持ちの色んな画像で試してみてください。

なお、このプロセスは、画像がリニアな状態のうちにやっておくべきプロセスです。つまり、かなり早いうちにやっておく処理です。また、一度バックグラウンドをニュートラルにしたら、以降の処理でこれを崩すような処理をするべきではありません。

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5.5-3. LocalHistogramEqualization(LHE)

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図5.5-3. PixInsightでの画像処理(その16) - How to enhance constrast

(上図をクリックするとページを開きます。)

LHEは、いわゆる「ローカルコントラスト」を上げるためのプロセスです。「ローカルコントラスト」という言葉は、天体写真の画像処理で時々耳にする言葉ではありますが、その意味をきちんと理解して話をしている人は果たしてどれほどいるでしょうか。「ローカル」も「コントラスト」もそれなりに意味が解るのに、その2つが合わさると意味がよく解らなくなる。そんな言葉の好例かもしれませんね。

一般的に、同じ画像であれば、ヒストグラムの山がなだらかであるほど(山の幅が広いほど)コントラストが高い画像になります。であれば、いっその事ヒストグラムを真っ平にしてしまおう、というのが Histogram Equalization(HE)という処理で、それを発展させた Contrast Limited Adaptive Histogram Equalization(CLAHE)という処理が LHE のベースとなっています。任意のピクセルを中心とした局所的な領域でヒストグラムをとって、その領域で HE を行おう、というのが CLAHE の根本的な発想です。世の中にある、ローカルコントラストを操作するツールは、大抵この CLAHE の派生形でしょう。

それはともかく、LHE は BN と同様にパラメータの種類が比較的少ないので、いろいろと試して自分なりの使い方を模索してみてください。ただし、2点ほど注意点があります。まず、Kernel Radius を大きくすればするほど処理に時間がかかるようになります。もっとも、大抵は Real-Time Preview を見ながらやりますし、最近はハイスペックなパソコンも多くなってきましたから、あまり問題にはならないかもしれません。

2つ目は、この処理を施すとノイズが一気に目立つようになるということです。あまりノイズが目立つようなら、後でノイズリダクションも実行すると良いでしょう。

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<つづく>

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