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2014年1月

2014年1月 6日 (月)

SWAT-350による初作例

昨年12月に発売されたばかりのSWAT-350による作品を愛知県春日井市にお住まいのHUQ様よりご投稿いただきましたので、ご紹介します。オートガイダーを併用しての600mmという長焦点での撮影です。画像は係でトリミングさせていただきました。

M423 ●M42
 撮影日時 2014/1/5 1:50:36
 カメラ機種名 フジ X-E1(IRカットフィルタ除去改造済)
 レンズ名 タカハシ FS-60Q
 焦点距離 600mm
 F値 f/10
 ISO感度 3200
 露出時間 300秒×31枚コンポジット
 その他 光害カットフィルタ LPS-P2 使用/QHY5L-II にて赤経軸オートガイド
 撮影場所 自宅バルコニー

M1042 ●M104(ソンブレロ星雲)
 撮影日時 2014/1/5 5:05:42
 カメラ機種名 フジ X-E1(IRカットフィルタ除去改造済)
 レンズ名 タカハシ FS-60Q
 焦点距離 600mm
 F値 f/10
 露出時間 300秒×19枚コンポジット
 ISO感度 3200
 その他 光害カットフィルタ LPS-P2 使用/QHY5L-II にて赤経軸オートガイド
 撮影場所 自宅バルコニー

■コメント
 これまでのポタ赤を使った撮影での経験上、デジカメ時代のf=300~600mmの直焦点撮影は、高精度ピリオディックモーション(Pモーション)頼りのノータッチガイドは困難と感じており、オートガイダーへの対応が必要と考えていました。また、ターンテーブル上に5~6kgの機材を載せる予定であったため、ポタ赤としてはかなり多めな積載重量を必要としておりました。そこで、条件を満たすポタ赤を探していたところ、新製品のSWAT-350がその条件に合致し、SWAT-200のネット上での評判からPモーション精度の公称値の信頼性がありそうだったことと、ファインダーの代わりにオートガイダーを搭載する予定だったため、時角目盛り環がターゲットの導入時に重宝しそうだったことで購入に至りました。

 SWAT-350を実際に使用して感じたことをいくつか書きます。まず、肝心のPモーションですが、公称値の±7秒角前後という値が本当に実現されていることに驚かされました。また、筐体の剛性が非常に高いうえ、トルク重めのターンテーブルは重量のある機材を搭載している際、望遠鏡架台同様に安全性が高いと感じました。その結果、ターンテーブル上に搭載した5~6kgの機材の重心位置が刻々と変化する状況でも、オートガイダーが対応不能なガイドずれが発生することがなく、オートガイダー使用時の追尾性能は今回の撮影仕様のf=600mmのガイドでも十分満足いくものでした。オプションの極軸微動ユニットの出来が非常に良いことも特筆に値します。他社の微動ユニットを3種類ほど使っていますが、ガタの無さ、微調整時の動きの素直さ、微調整完了後の固定状態におけるズレの無さの面でユニテック製の極軸微動ユニットが最も優れていると感じました。
 検討していただきたい点としては、リモートコントローラーの端子が、かなり堅く、挿したつもりでも根元まで挿さりきっておらず、オートガイドが暴走してしまうことがあります。赤経軸ターンテーブルのクランプ力は少し弱いと思います。締めた状態でも不用意に機材に力を加えてしまうと赤経軸が回ってしまいます。判ってはいたことですが、徒歩での移動時はやはり重いです。できればバランスウェイトは持ち運びたくないと感じます。最後にUSB 5V 駆動にも対応してほしいと思います。

■係より
 SWAT-350は精度と剛性を大幅に高めたポタ赤の最高峰となりまして、これまでのポタ赤ではなし得なかったPモーション±7秒角前後の追尾精度を有しております。また、搭載重量は余裕の15kgを達成しており、撮影機材の幅が広がります。
 さて、お送りいただいた作品は、いずれもオートガイダーを併用して600mmで撮影されたものですが、5分間というデジタルとしてはやや長めの露出にもかかわらず、追尾エラーは見られません。いずれも光害カットフィルターを通しての作例となりますが、M42は淡い星雲の微妙な濃淡が見事に捉えられていて見応えのある作品に仕上がっています。それからM104ですが、視直径6×2.5′とM天体としては小さめの銀河ですが、中央の暗黒帯がきれいに分離している印象的な美しい姿の撮影に成功しました。M104などの小さい銀河は、これまではポタ赤で狙える対象ではなかったと思いますが、SWAT-350なら可能なんですね。
 このたびはポタ赤の作品とは思えない迫力ある画像をお送りいただき、ありがとうございました。これからもご活躍を期待しております。次回のご投稿、心待ちにしております。

Kizai01
Kizai03 HUQ様の撮影機材。光害カットフィルター併用とはいえ、ご自宅のベランダでこれだけの作品が得られると楽しみも増しますね。

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