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2014年10月10日 (金)

皆既月食 ~茜色の空の影

愛知県春日井市にお住まいのHUQ様より、一昨日の皆既月食の作品をお送りいただきました。SWAT-350に6cmフローライトを搭載しての撮影です。

Photo ●皆既月食
鏡筒:タカハシFS-60Q
カメラ:Nikon V1(1/1.3s以上の露出を掛けられるようにするため、純正Fマウントアダプタ FT-1 の電子接点を絶縁して装着)
赤道儀:SWAT-350月モードにて自動追尾
三脚:GITZO 5542LS

■コメント
当地では、最大蝕分を過ぎてすぐ雲が広がりましたが、それまでは月の周りはなんとか晴れ間が続いてくれました。写真は、最大蝕分前後の 19:44:50~20:02:40 の間に撮影した120コマを、Registax 6 にてスタックしたものです。SWAT-350、Moon追尾モードにて、ノータッチガイドです。
月食の前夜、月を用いてドリフト法を行い、月の赤緯方向の移動をある程度キャンセルしておきました。下の画像は、」このとき撮影した14日月(100枚スタック)。日中ベランダを占有すると妻からどやされるため、昼間は三脚位置にマーキングして一式を撤去しました。皆既当夜に再びマーキング位置に三脚を展開し、即、食開始時刻を迎えました。結果的に、35mm版換算 f=1620mmの画角内に、月を4時間ホールドできる精度で追尾することができました。しかし、月の位置を固定した、食全行程の微速度動画を作るには、多少トリミング処理が必要なようです。目下、計1700枚弱もの膨大な画像からどうやって月を中心にトリミングするか、頭を悩ませているところです。

■係より
いつも、ありがとうございます。赤銅色が美しい皆既中の月です。今回の月食は、ニュース番組で事前に取り上げてくれたこともあって、夜空を見上げた方も多かったようです。これを機に天文に興味を持ってくれる人が増えることを期待したいです。
さて、HUQ様はいつも素晴らしい星野写真でこのコーナーの常連なのですが、今回は皆既月食の撮影にチャレンジしていただけました。月は見かけの速度が恒星時より少し遅く、通常の極軸設定では赤緯方向にもズレてしまいます。事前にドリフト法で月を追って、かなり正確に追尾出来る状態にしての撮影です。ドリフト法を月に応用するあたり、さすが理論派のHUQ様と感心しました。長時間に渡る撮影の他、クレーターなどの強拡大の時にも威力を発揮しそうです。月と惑星は光害があっても楽しめますので、これからもぜひお楽しみいただければと思います。

Photo_2 ●月食前日の月

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