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2014年11月14日 (金)

光害地で撮るオリオン大星雲

愛知県春日井市にお住まいのHUQ様より、「光害地で撮るオリオン大星雲」と題した作品をお送りいただきました。今回もSWAT-350にコーワプロミナー500mmを搭載しての撮影です。

Photo ■コメント
ただいま、SWAT-350 にて f=500mm を長時間露出するテストを行っております。長時間露出でどうしても発生する赤緯方向のズレを、三脚の北端脚下に置いた三脚アジャスターで手動補正するという手法です。天の子午線付近以外では、この修正では当然赤経方向にもズレを生じますが、この赤経方向のズレ修正は、赤経1軸オートガイドに任せます。

写真左は、KOWA PROMINAR 500mm F5.6 FL + 天体改造済 X-Pro1 (LPS-D1)にて、ISO200 にて 32分もの露出を掛けて撮影した画像です。右は、ISO6400 露出30秒 にて 300枚を撮影し、これらをコンポジットしたものです。色彩の豊かさはISO200の写真に劣るものの、星雲の微細構造は非常に良く出ています。そこで、前者の低感度写真を RGB とし、後者の高感度多枚数コンポジット写真
をL画像として合成し、整えてみたのが下の画像です。こんな写真が光害溢れる市街地から撮影できるんですね。撮影機材とデジタル写真の進化には驚かされます。

M42 ●オリオン大星雲

■係より
いつもありがとうございます。今回のM42は「光害地」ということで、お送りいただきましたが、ものすごい迫力の画像に仕上がりました。最初はバックにムラが多いと思ったのですが、これはムラではなくて「分子雲=レムナント」ですね! 光害のない夜空でないと撮影できないとされていた分子雲を、多数枚コンポジットとLRGB合成であぶりだした素晴らしい作品と思います。
500mmで32分もの長時間露出は、極軸を完璧に合わせられたとしても大気差などの要因により一軸で完全に追尾するのは困難です。どうしても発生する赤緯方向のズレを、HUQさんが独自に工夫した三脚アジャスターで手動補正する技で克服しています。三脚アジャスターの調整ネジは高精度ではないので、上下に動かしたつもりが左右にも少し動きますし、そもそも南中付近以外では赤経方向にも動いてしまいますが、その修正は1軸オートガイダーに任せるという手法ですね。
得られた画像は完全な点像になっています。すごい技術だと感心しています。今後もSWAT-350を使いこなして、ぜひまた素敵な作品をお送りください。

Photo_2 ●HUQさんの撮影機材。

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