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2014年11月26日 (水)

SWAT-200によるバラ星雲とバーナードループ

愛知県春日井市のHUQ様より、「ワンオフ赤緯微動」を使った作例をお送りいただきました。赤緯微動のテストを兼ねて、SWAT-200でバラ星雲とバーナードループを撮影していただきました。

Photo ●バラ星雲
Nikkor AF-S 70-200 f/2.8G VR2 + FUJIFILM X-E1、オートガイダー:V.S.Technology SV-10028H + QHY-5L-II、SWAT-200 にて1軸オートガイド ISO3200 露出3分 32枚 16枚1セットで加算コンポジットを2枚作成。2枚をモノクロ化して暗部炙り出したものを加算平均したものを L画像、同じ2枚をカラーのまま加算平均したものをRGB画像として、自家受粉的 LRGB 合成。

■コメント
事前の背景カブリ除去処理で画面下部の光害が除去しきれず、下に凸の弧状の薄青いカブリが残っていますが、画面上部の左側から右がへ生えているうねりは分子雲です。今回は赤緯微動の所感テストだったのでたった32枚しか撮っていませんが、L画像をもっと沢山コンポジットし滑らかなものにすれば、この処理手順で我が家からバーナードループやエンゼルフィッシュ星雲も撮れる気がしてきたので、チャレンジしてみたのが下の画像です。

Photo_2 ●バーナードループ
Carl Zeiss Apo-Sonnar T* 2/135 ZF.2 + 天体改造済 FUJIFILM X-PRo1(LPS-D1) SWAT-200 にて赤経1軸オートガイド F2.0 開放にて、ISO800 露出2分×96枚コンポジット 16枚1セットで加算コンポジット後、輝度データと色データを別々にトーン調整後、LRGB合成。

■コメント
バーナードループはもう少し色鮮やかに発色させたいところですが、流石に少々厳しいものがありますね。構造が写っただけでも良しという感じです。燃木星雲が馬頭星雲の背景の散光星雲並に赤いのは、光害カットフィルタ LPS-D1 の影響です。天体改造したカメラで撮影しており、散光星雲の炙り出しに伴い現れる輝星の周りの赤ハロを、充分に除去し切れませんでした。コンポジット時に写野が重なっていない領域を僅かにトリミングしていますが、Carl Zeiss Apo-Sonnar T* 2/135、開放で四隅まで極めてシャープな星像です。恐るべきレンズです。

■係より
このたびは、ワンオフ赤緯微動の製作ご依頼いただきまして、ありがとうございました。早速、テストを兼ねて撮影していただきました。光害の残る、自宅ベランダからの撮影ですが、光害カットフィルターとIR改造を施したカメラにより、Hα領域を含む赤い星雲を見事に捉えています。「炙り出す」と表現されていますが、まさにそんな感じの画像です。撮影機材はカメラとレンズで2キロ、トータルと9キロとのことです。なんとか担いで移動できる重さでしょうか。星像がとてもシャープなレンズですし、好条件の星空の下での撮影が楽しみですね。ぜひ、またお送りください。

Photo_3
2 ●撮影システム

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