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2016年2月

2016年2月23日 (火)

おとめ座銀河団。

愛知県春日井市のHUQ様より、SWAT-350と Higlasi-3B による2軸オートガイドでのおとめ座銀河団を送りいただきましたので、ご紹介します。
 

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Photo_3

●おとめ座銀河団
2016年2月4日3時10分29秒~ タカハシ FS-60CB +レデューサー  f=255mm F4.2 ニコン D810A ISO6400 露出120秒×77枚コンポジット SWAT-350 + Higlasi-3B による2軸オートガイド 撮影地 南知多桜公園 ※モノクロ反転画像は係が作成しました。
 
■コメント
おとめ座銀河団、最近はマルカリアン・チェーンと呼ばれる領域です。カラフルさや派手さはありませんが、一つ一つの光芒は、我々の天の川銀河より遥かに巨大な銀河です。Google map のように拡大して、一つ一つの銀河の光芒の多様性をお楽しみください。我々が住むこの天の川銀河は、おとめ座銀河団の辺境に位置します。
ウルトラマンの故郷はオリオン座方面にあるM78星雲、ということになっていますが、当初はこのおとめ座銀河団の団長である超巨大銀河M87だったそうです。それがどこかで誤って "M78" に変わってしまったとのこと。そんなわけで、私にとっての宇宙の中心は「おとめ座銀河団」なのです。(笑)
撮影日の現地は強風の予報だったため、SWAT-350 + 両持ちフォーク に FS-60CBを載せた重装備(といってもバッテリ・三脚・カメラ等々込み込みで12kg) で臨みました。しかし、予想以上に風が強く、D810A の高画素では風ブレが目立つコマが多くなったため、ISOを常用している 1600 から 6400 に上げ、露出時間を2分と切り詰めて、大量にコンポジットする作戦に変更しました。ISO6400 でも D810A のノイズはそう目立つものではなく、なんとか形にすることができました。
 
■係より
いったいいくつの銀河が写っているんでしょう。星図と見比べて、おもな天体の番号を入れてみましたけど、かなり時間がかかりました。(笑) おとめ座からかみのけ座にかけてのこの領域は銀河の宝庫です。特にM84からM88にかけての円弧状に連なる銀河はマルカリアンチェーンと呼ばれて人気があります。光学系はタカハシFS-60CBフローライト屈折+レデューサーで255mm F4.2。カメラはニコンD810Aで撮影。光学系のシャープさとカメラの高画素、低ノイズのおかけで、広い画角を高精細に写しています。まるでモザイク合成したような感じで、一枚撮りとは思えない仕上がりです。反転画像に色を敷いた部分を下に拡大トリミングしましたので、ご覧ください。HUQ様、いつもご投稿ありがとうございます。ぜひまたお願いします。
 

M100

●M100付近(青エリア)
 

M86

●マルカリアンチェーン(緑エリア)
 
M90

●M90付近(赤エリア)
 
Photo_4

最後におまけ画像。月火水木金土が一堂に会した夜明け前の賑やかな星空を掲載します。SAMYANG 12mm F2.8 ED AS NCS FISH-EYE + HEUIB-II + 天文改造 α7Sにて固定撮影したものです。2016年2月4日5時39分27秒~ ISO12800 露出3.2秒×19枚コンポジット(星位置合わせて中央値) 南知多にて。

2016年2月22日 (月)

月齢10.8の見どころ。

千葉県浦安市にお住まいの阿部政夫様より、セレストロンC5による月面をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
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■データ
2016年2月19日 セレストロンC5(口径127mm f=1250mm) ZWO社製ASI174MM-Cool(冷却稼働なし) 月面全体は2枚モザイク 拡大写真は5×バローレンズ使用 動画からRegistax6でスタック処理 SWAT-350による自動追尾 撮影地 千葉県浦安市
 
■コメント
久しぶりに作例写真を送ります。輝星さんのBT三脚にSWAT-350を載せて撮影してみました。これまでのカメラ用三脚では若干の不安がありましたが、BT三脚と組み合わせることで、全体の重量を低減できかつ頑丈なシステムとすることができました。
 
■係より
いつもSWATをお使いいただき、ありがとうございます。前回はタカハシFS-60フローライト屈折による作品でしたが、今回はセレストロンC5による月面です。C5は口径127mm、焦点距離1250mm F10のシュミットカセグレンです。ZWO社製C-MOSカメラで動画撮影し、Registax6にてスッタク処理しました。月齢10.8の月全体をイメージ的に背景に敷いて、ハイライトともいえるクラビウス、コペルニクス、虹の入り江をクローズアップしています。月面のシワのような地形、クレーターチェーンなど、なかなかの解像度で写っていますから、シーイングが良くなるこれからの季節が大いに楽しみですね。またのご投稿、お待ちしております。
 

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撮影機材近景。

2016年2月14日 (日)

バーナードループ付近とM46、M47散開星団。

和歌山市にお住まいの福田将之様より、オリオン座のバーナードループ付近ととも座の散開星団M46、M47をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 
M78

●M78とLDN1622
2016年2月11日 ボーグ45EDⅡ+0.66×DGTレデューサー(208mm/F4.6) キヤノン EOS KissX6i ISO3200 150秒露出×90枚コンポジット SWAT-200にて自動追尾 撮影地 和歌山県すさみ町
 
M46m47

 

M46m47_2

●M46 M47(下は惑星状星雲が判るように中央部を拡大トリミング)
2016年2月11日 ボーグ45EDⅡ+0.66×DGTレデューサー(208mm/F4.6) キヤノン EOS KissX6i ISO3200 15秒露出×10枚+30秒露出×8枚+150秒露出×8枚 合計26枚コンポジット SWAT-200にて自動追尾 撮影地 和歌山県すさみ町
 

■コメント
前日の10日は強風で三脚が倒れそうなくらいでしたが、この日は風も穏やかで暖かく、透明度もなかなか。帰途に就くまで雲一つない満点の星空が広がってくれました。望遠鏡をM78とバーナードループを挟んで反対側にある暗黒星雲LDN1622に向けて追尾はSWAT-200に任せ、12倍7cm双眼鏡でいくつもの球状・散開星団を観ました。太平洋に面する南は漆黒の闇夜、その闇に浮かぶ星々はとても美しく吸い込まれそうでした。中でもM46&M47がとても印象に残ったので、撮影してみました。フラットに使っている光源の不調でフラットが合わず難航しましたが、結局フラットなしで処理しています。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。SWAT-200にボーグの45EDIIを搭載してのノータッチ撮影です。とも座の散開星団M46とM47は密集度の高いM46と明るい星が疎らなM47の対比がとても美しいです。M46の中には惑星状星雲NGC2438も確認できます。そして、バーナードループを挟んで散光星雲M78と暗黒星雲LDN1622を構図に収めた作品は、150秒露出90枚コンポジットという力作です。オリオン座を周辺の淡い分子雲まで見事に炙り出しました。見応えのある作品です。またのご投稿、お待ちしております。
 
Photo

撮影風景
2016年2月10日 キヤノン EOS KissX4mod. SAMYANG 14mm F2.8 F2.8 ISO6400 15秒露出 撮影地 和歌山県すさみ町

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