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2016年4月

2016年4月22日 (金)

バラ星雲とM51。

東京都八王子市の関原謙介様より、SWAT-350+M-GEN一軸オートガイドによるバラ星雲とM51子持ち銀河をお送りいただきましたのでご紹介します。
 

Photo_3

●バラ星雲
2016年4月6日 コーワプロミナー500+TX10T 合成焦点距離500mm F5.6 ニコンD810A ISO1600 IDAS HEUIB-IIフィルター使用 150秒露出×15枚+190秒露出×13枚 合計28枚をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350+M-GENにて一軸オートガイド 撮影地 西伊豆松崎町
 
■コメント
コーワプロミナーのマウントアダプターをフィルターの付けられるTタイプに変更し、早速IDAS社のHEUIB-IIフィルターを使用して定番のバラ星雲を撮影してみました。星雲の細部まで描写でき、効果があったと思います。この週の伊豆は夜半を過ぎる頃から曇り始める天気のパターンで、夏の散光星雲も狙ったのですがお預けとなりました。
 

M51_2

●M51子持ち銀河
2016年4月8日 コーワプロミナー500+TX10T 合成焦点距離500mm F5.6 ニコンD810A ISO1600 IDAS LPS-D1フィルター使用 200秒露出×34枚をStellaImage7でコンポジット ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350+M-GENにて一軸オートガイド 撮影地 西伊豆松崎町
 
■コメント
次は光害除去フィルターLPS-D1を使ってM51を撮影してみました。このフィルターはネビュラフィルターを兼ねています。そのせいかどうか、星雲のHα領域が、以前に撮影したものと比べてよく写っているように思えます。撮影地の西伊豆も道路照明や駿河湾対岸の都市からの光害で最高の条件でも4等星が見えるかどうかです。今後はこのフィルター、あるいはHEUIB-IIフィルターを常用して行くつもりです。ちなみに、これらフィルター使用に際しホワイトバランスのくずれで背景色の調整に苦労すると言われてますが、StellaImage7のオートストレッチを使う限り特に問題はありませんでした。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。SWAT-350にM-GENオートガイダーを組み合わせて、一軸オートガイドした作品です。焦点距離500mmともなると個々の天体の迫力が格段に上がってきます。その分、星を点像に写すのが難しくなってきますが、M-GENオートガイドガイダーを併用して、歩留まりを向上させ、効率よく撮影しています。バラ星雲は、ISO1600で撮影した28枚をコンポジットして、ノイズを大幅に低減させ、星雲の微妙な濃淡や紐状の暗黒星雲がとてもよく写りました。子持ち銀河で有名なりょうけん座のM51も34枚コンポジットの力作です。口径約90mmのコーワプロミナーの能力を引き出した見事な作品に仕上がりました。伴星雲周辺の淡い広がりも写り始めていて、まるで20cm級の作品を見ているようです。あまりにもよく写っているので、係が北を上にして拡大トリミングさせていただきました。この感じで、ぜひ夏の星雲・星団も撮ってください。またのご投稿、お待ちしております。

2016年4月16日 (土)

さそり座。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、SWAT-200ノータッチで撮影した「さそり座」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

R

●さそり座
2016年4月16日2時56分 キヤノン EOS60Da シグマ24mm F1.4 DG HSM(絞りF2.8) ISO400 露出時間4分 ケンコープロソフトンA(W)フィルター使用 SWAT-200でノータッチガイド 撮影地 和歌山県
 
■コメント
今年初めて夏の天の川を撮影しましたのでお送りします。火星と土星がさそり座の近くにあるので華やかです。今回、新しい極軸望遠鏡PF-Lを使用しましたが、精度、使い勝手とも良好で、極軸セッティングにかける時間が短縮されました。
 
■係より
SWAT-200ノータッチによる作例です。東の空から昇るさそり座と天の川の一番濃い部分、そして散光星雲のM8干潟星雲、M20三裂星雲の他、M16、M17も24mmで上手に構図に収めています。ソフトフォーカスフィルターを使って、明るい星がやんわりと強調されていて、さそり座がよくわかります。火星と土星も華をそえてくれました。明け方の星空は、もう夏がそこまで来てることを感じさせてくれますね。このたびは、ありがとうございました。またのご投稿お待ちしております。

2016年4月14日 (木)

春の銀河とM13。

愛知県春日井市のHUQ様から、春の銀河三態と球状星団M13をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

M81m82

●M81、M82、NGC3077
2016年3月22日 ボーグ55FL+0.8×レデューサー+ニコン 2×テレコン TC-20E3 ニコン D810A ISO3200 5分露出×48枚コンポジット(2×Drizzle) SWAT-200+Higlasi-3Bによる2軸オートガイド 香川県にて撮影 ※ガイドズレをステライメージ7にて補正。撮影時月齢13。
 

M51_2

●M51
2016年3月23日 ボーグ55FL+0.8×レデューサー+ニコン 2×テレコン TC-20E3 ニコン D810A ISO3200 5分露出×50枚コンポジット(3×Drizzle) SWAT-200+Higlasi-3Bによる2軸オートガイド 香川県にて撮影 ※撮影時月齢14。
 

Ngc2903

●NGC2903
2016年3月26日 ボーグ55FL+0.8×レデューサー+ニコン 2×テレコン TC-20E3 ニコン D810A ISO3200 6分露出×21枚コンポジット(3×Drizzle) SWAT-200+Higlasi-3Bによる2軸オートガイド 香川県にて撮影 ※撮影時月齢17。
 

M13_2

●M13
2016年3月23日、26日 ボーグ55FL+0.8×レデューサー+ニコン 2xテレコン TC-20E3 ニコン D810A 露出 ISO1600 2分×36枚 1分×1枚 ISO1000 1分×1枚 ISO800 1分×48枚 合計86枚コンポジット SWAT-200によるノータッチガイド 香川県にて撮影
 
■コメント
今回お送りするのは、3月22日~26日の満月期、薄曇りが続く香川にて撮ったものです。露出面でもガイド面でも元画像の品質が悪いので、納得の出来はありませんがお送りします。いつか 55FL + 1.08xレデューサー + TC-20E3 か、FS-60Q でリベンジします。品質悪いのにお送りしたのは、Deep Sky Stacker によるコンポジット時に設定出来る Drizzle 機能が割と使えそうだと思ったからです。今までコンポジットには Stella Image 7 ばかり使ってきましたが、銀河のような小さな被写体でトリミング前提の鑑賞とするなら、DSS で Drizzle を効かせてコンポジットし、ステライメージ7 で炙り出し&マルチバンドシャープネスを掛け、最後に縮小リサイズ、という手順は非常に有効だと思いました。

■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。今回は満月期の作例として参考になります。HUQさんのテクニックもあると思いますが、意外と淡い部分まで写し出せるのに驚きました。しかも、口径55mmとは思えないような銀河の迫力にもびっくりです。ボーグ55FL、うわさに違わぬ高性能ですね。今回、コンポジットするためのソフトウェアをDeep Sky Stacker に変えてDrizzle機能を使ったとのことです。Drizzle機能は解像度を高める機能で、私はその原理がよくわかってないですが、星雲の撮影でに効果が期待できるそうです。フリーウェアですので、下記のサイトからダウンロード可能です。
http://deepskystacker.free.fr/english/index.html

2016年4月 8日 (金)

アンタレス付近、ω星団、M101。

愛知県春日井市のHUQ様から、春から夏にかけてのメジャーな星雲・星団をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

Photo

●アレス&アンタレス
2016年4月2日 ボーグ55FL+0.8×レデューサー ニコン D810A ISO1600 6分露出×15枚コンポジット SWAT-200+Higlasi-3Bによる2軸オートガイド 長崎県白木峰にて撮影
 
■コメント
月夜の夜桜&菜の花にうつつを抜かしている間に、ポタ赤2台の合体ロボで撮った、アレス(火星)&アンタレス(アンチ - アレス) 周辺です。ド派手に仕上げてみました。
ここはオリオン座同様、ホワイトバランスの調整に苦しむ領域ですが、暗黒星雲の一番濃い部分がグレーになるよう、色温度調整を行いました。まだまだ露出が足りず、炙り出しを行うと背景の荒れが目立ったため、モノクロ化して暗黒星雲を強調した画像に、強めの輝度ノイズ&バンディングノイズ除去を掛け、これをL画像として、元のカラー画像と LRGB 合成してみました。
BORG 55FL + 0.8xレデューサーでの星像は非常に鋭像ですが、若干倍率色収差が目立ちます。そこで今回は、カラー画像を一旦 RGB 分解し、Gに対するRとBの周辺星像位置から「BはGの100.1%のサイズ」「RはGの99.995%のサイズ」が適正であることを求め、BとRをそれぞれリサイズした後、位置合わせをして RGB 再合成してみました。これで倍率色収差はだいたい補正できたと思います。また、炙り出しを行うと微光星が肥大し、輝星(特に火星とアンタレス)が白飛びするため、コンポジットに使ったうちの1枚を、星の色重視で再現像し、背景カブリを除去した後、ガンマを落とした炙り出し画像に Photoshop でレイヤに重ねて合成しました。
 

Photo_2

●ω星団(中央部トリミング)
2016年4月2日 ボーグ55FL+ 1.08xマルチフラットナー + ニコン 2xテレコン TC-20E3  ニコン D810A ISO6400 10~30秒露出×5枚 ISO1600 30~120秒露出×7枚 合計12枚コンポジット SWAT-200+Higlasi-3Bによる2軸オートガイド 長崎県白木峰にて撮影
 
■コメント
全天で最も大きな球状星団です。日本からでは南に低い高度までしか昇ってこないため、緯度の低い九州で撮る機会があれば、是非撮りたいと思っていた対象です。実は導入するのも初めてで、α7Sを使った「星雲見えちゃうファインダー」で捜索するも…なかなか見当たらず。よくよく見ると、辿るための基準星だと思っていたのがω星団そのものでした。探すのに無駄に時間を掛けてしまったため、撮影時間を長く取れず、構図確認のため撮った数枚の短時間露出写真も、コンポジットに加えています。普段なら FS-60Q(f=600mm F10)で狙うところですが、SWAT-200 に十分余裕で載る BORG 55FL ベースに、1.08xマルチフラットナーと2xテレコンを併用してf=540mm F9.8 ならどの程度のものが撮れるだろうか、と試してみました。フルサイズでは周辺のコマ収差と像面湾曲が目立ちますが、中央部分1/4ほどの面積をトリミングして使う前提であればそこそこ使えると思います。
 

M101
M101_2

●M101(下は拡大トリミング)
2016年4月2日 ボーグ55FL+ 1.08xマルチフラットナー +ニコン 2xテレコン TC-20E3 ニコン D810A 露出はISO3200 8分+12分+16分×2+24分×3 ISO6400 6分×9枚 合計16枚コンポジット SWAT-200+Higlasi-3Bによる2軸オートガイド 長崎県白木峰にて撮影
 
■コメント
夏の天の川が昇ってくるまで、暇潰しに撮っていた M101 です。露出24分で延々撮り続けよう、という思惑でしたが、鏡筒バンド付近かカメラマウント部、もしくはヘリコイド部に課題があるようで、オートガイダーは正しくガイドを続けているのに、露出12分を超えると星が赤経・赤緯両方に流れてしまう、という現象が出てしまいました。このため、矮小な沢山の銀河や、銀河の腕の相当細かい部分まで写っているのですが、星像がイマイチです。問題を解決し、来年またリベンジしたいと思います。
 
■係より
いつもご投稿いただきありがとうございます。どれも力作揃いで圧倒されます。アンタレス付近の複雑に入り組んだ暗黒星雲やカラフルな分子雲が見事に写し取れていますね。ω星団は低空なので、限られた時期にしか撮影するチャンスがないですが、全天一の巨大球状星団だけあって、F9.8で2分露出でもとてもよく写っています。M101は55FLでもここまで写せるのかと思わず唸ってしまう出来栄えです。私が先日撮ったなさけない90FLの作例よりも遙かに写っていて、私ももっと頑張らねばと思いを新たにしました。(笑) ぜひまたご投稿お願いします。

2016年4月 5日 (火)

リニア彗星(252P)。

愛知県春日井市のHUQ様から、話題のリニア彗星(252P)の作例をお送りいただきましたので、早速ご紹介します。
 

Linear1

●リニア彗星(252P)
2016年3月26日 ボーグ55FL+0.8×レデューサー ニコン D810A ISO1600 30秒露出×3枚コンポジット SWAT-200一軸オートガイド 香川にて撮影
 
■コメント
撮影開始直前から運悪く雲の通り道になってしまい、航海薄明過ぎまで短時間露出で連写し続けたものの、姿が写っているのは僅か2枚、我慢して3枚でした。さそり座の毒針付近であるこの場所は、散開星団M6・M7 や彼岸花星雲、骸骨星雲などで賑やかな場所ですが、残念ながら饗宴は叶わず。記録写真レベルです。
 
■係より
予想外の増光を見せたリニア彗星ですが、雲が押し寄せるなか、わずかな時間で撮影に成功しました。中央やや左の二つの明るい恒星、左がさそり座λ星、右がυ星、リニア彗星はそのυ星の右上にある緑の光芒です。
 

Linear2
Linear3

●リニア彗星(252P) ※下は拡大トリミング
2016年4月2日02時36分27秒~03時03分59秒 ボーグ55FL+0.8×レデューサー+HEUIBII(外し忘れ) ニコン D810A ISO1600 3分露出×9枚コンポジット SWAT-200+Higlasi-3Bによる2軸オートガイド 長崎県白木峰にて撮影
 
■コメント
上が全景、下が部分拡大です。画面の上が北です。拡大画像を見ると、向かって右、すなわち西へ流れる細い尾が見えます。全景では眼を細めて眺めると、コマは北東側に淡く広い範囲で広がっている様な?

余談ですが、白木峰は標高300mほどと低い山ですが、南に雲仙を望む美しい景勝地です。当日は桜と菜の花が満開でした。リニア彗星とアンタレス付近の f=200mm 撮影を SWAT-200 + Higlasi-3B に任せた後、私は月夜の夜桜に夢中になることができました。春の夜の夢のような景色でした。
 
■係より
4月2日のリニア彗星です。このころはへびつかい座にいますね。前回と同じ光学系ですが、たっぷり露出をかけてエメラルドグリーンの彗星らしい姿を捉えました。リニア彗星は6日にM14と大接近するそうです。晴れたらぜひ狙いたいですね。リニア彗星についてはこちらをご覧ください。それから、HUQさんが星景写真に目覚めたようです。情緒たっぷりな美しい作品をご覧ください。どうもありがとうございました。
 
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