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2016年5月

2016年5月19日 (木)

さそり座といて座付近の天の川。

東京都八王子市の関原謙介様より、無光害地の離島で撮影した天の川をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
Photo

●さそり座といて座付近の天の川
2016年5月12日 AFニッコール 28mm F2.8 絞り開放 ニコン D810A ISO1600 120秒露出  ニコンキャプチャーNXDとNX2にてホワイトバランスおよびレベル調整 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 鹿児島県トカラ列島平島
 
■コメント
鹿児島県トカラ列島の平島にて撮影した「さそり座と天の川」です。東シナ海に浮かぶ人口60人程度の島で、光害の無い漆黒の夜空を楽しみました。ただこの夜は雲が取りきれず、この写真も下部、特に右下周辺は雲が写ってしまい、また明るい星はにじんでしまいましたが、天の川周辺の複雑に入り組む暗黒星雲の様子はかなり良く写っていると思います。今回の旅行は野鳥撮影が主目的だったため機材も相当な量になり、SWATを持って行くかどうか最後まで迷いましたが、持って行って正解でした。これからは旅行には必ずSWAT持参になりそうです。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。無光害地の離島に遠征しての撮影です。主目的は野鳥撮影とのことですが、ポータブル赤道儀のSWAT-350もお持ちいただき、満天の星空を楽しまれたようです。今回は28mmの広角レンズで、さそり座からいて座にかけての天の川の中心部を2分露出で撮影しました。空の条件が極上だけに、厚みのある天の川をコントラスト良く捉えました。これ以上は望めないんじゃないかというくらいの素晴らしい作品です。ここまで写るとはくちょう座くらいまでをモザイクでつなげてみたいですね。お送りいただいた画像はもっと高解像なのですが、ブログの制限で掲載できずに残念ですが、係が中心部をトリミングしましたので、下に掲載します。光学系とカメラの高性能ぶりがわかります。またのご投稿、お待ちしております。
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係が中心部を切り出しました。見事というほかないですね。

2016年5月18日 (水)

えび星雲とM11付近の暗黒星雲。

和歌山市にお住まいの福田将之様より、さそり座のえび星雲とたて座のM11付近の暗黒星雲をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

Prawn_nebula_ic4628

●えび星雲(Prawn Nebula IC4628)付近
2016年5月13日 ボーグ45EDII+レデューサー0.66×(214.5mm F4.8) IDAS HEUIBⅡ EOS MFAフィルター キヤノン EOS Kiss X6i改 ISO1600 露出 150秒×34枚 30秒×4枚 SWAT-200にて自動追尾 撮影地 護摩壇山
 M11

●M11付近の暗黒星雲
2016年5月13日 ボーグ45EDII+レデューサー0.66×(214.5mm F4.8) IDAS HEUIBⅡ EOS MFAフィルター キヤノン EOS Kiss X6i改 ISO1600 露出 150秒×15 SWAT-200にて自動追尾 撮影地 護摩壇山
 
■コメント
凄い揺らぎでピント位置も判らなくなるくらい。星が膨らんで酷い写りですが…
えび星雲周辺はNGC6281、6242、6231など見応えのある散開星団や暗黒星雲が入り混じる面白い領域ですね。高度が低く大気の影響を受けたのか、周辺像が回転してしまったように写りました。バンビの上、M16、M17を離れるとあまり筒先を向ける人が少ないようですが、M11周辺は暗黒星雲のウネウネと連なるのを見ているととても面白いです。天の川にはたくさんの暗黒星雲が散らばっていますが、あまり注目されないようですね。暗黒星雲も輝度差が激しく段階露光もしくはマスク処理が必要ですし、ただ黒いだけではなく暗部にも構造がありじっくり露光しないと出てきません。M42やM31のようになかなか手強い対象です。
 
■係より
今回も護摩壇山での撮影ですね。上の画像「えび星雲」は、さそりの尻尾が丸まった中にあります。右上の二重星がμ星、下辺やや右の二重星がζ星で、その間に挟まれた赤い散光星雲がそれです。多くの散開星団も写っています。下の画像の下辺やや右の散開星団がたて座のM11です。非常に密集度が高いので、まるで球状星団のようです。この付近も天の川の濃いエリアで、暗黒帯が複雑に入り組んだ様子がわかります。両作品ともボーグ45EDII+レデューサーによる撮影ですが、APS-Cサイズ周辺までシャープな星像を保っていて、なかなか高性能なことがわかります。ご投稿、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。お待ちしております。
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前回と同じく、護摩壇山での撮影です。この日も、透明度がよかったようで、低空まで天の川が写っています。

2016年5月16日 (月)

たて座~いて座の天の川、ハイライト。

愛知県春日井市のHUQ様から、天の川中心付近を撮影した作例をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

M16m17

●M16、M17
2016年5月5日1時32分29秒~3時49分17秒 BORG 55FL + 0.8×レデューサー(f=200mm F3.6) IDAS HEUIB-II フィルター ニコン Df(天体改造) ISO3200 4分露出×25枚 8分露出×2枚 合計27枚コンポジット SWAT-200 + Higlasi-3B + SS-one オートガイダー 撮影地 香川県
 
M8m20

●M8、M20
2016年5月8日1時37分40秒~3時41分29秒 BORG 55FL + 0.8×レデューサー(f=200mm F3.6) IDAS HEUIB-II フィルター ニコン Df(天体改造) ISO1600 8分露出×3枚 6分露出×16枚 156秒露出×1枚 合計20枚コンポジット   SWAT-200 + Higlasi-3B + SS-one オートガイダー 撮影地 香川県
 
■コメント
GWは5月4日、 5日、 8日の3日間、晴天に恵まれました。月齢が良かったので、手持ちの機材全てを組み合わせた3セットを携えて、香川へ行きました。その中から、SWAT-200とボーグ55FLで撮った「たて座~いて座にかけての夏の天の川、ハイライト」をお送りします。Hα散光星雲が沢山写っています。上の画像の中央上から下に、SH2-54、 ワシ星雲(M16)、 ω(白鳥)星雲(M17)、 下の画像、左上から中央下へ、バンビ、 バンビの首飾り、猫の手(Sh2-31,32)、三裂星雲(M20)、 干潟星雲(M8)、左下がM28です。調べるとキリが無いほど、沢山の散光星雲、散開星団、球状星団、暗黒星雲が写っています。
 
■係より
いつもご投稿いただきまして、ありがとうございます。ゴールデンウィークは星降る里(係が勝手に名付けました)の香川で天体写真三昧だったようですね。低空の対象がこれだけ写るのは、よっぽど透明度もよかったのでしょう。星、星、星、ですね。もうため息しか出ません。(笑) この二枚をモザイク処理した画像もお送りいただきましたので、下に掲載させていただきます。梅雨入りが近づいてきましたけど、次の新月期も晴れるといいですね。よい写真が撮れたら、ぜひまたお送りください。お待ちしております。
 

Photo

二枚をモザイク処理。
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今回、HUQさんが香川遠征に持って行った機材一式。凄すぎて何が何だかわかりません。(笑) これだけ載せても大丈夫なのが、SWAT!ということにしておきます。

2016年5月15日 (日)

SWAT-350ノータッチによるM8、M20。

兵庫県宝塚市にお住まいの吉田隆行様から久しぶりにご投稿いただきました。SWAT-350ノータッチによるM8干潟星雲とM20三裂星雲です。

M8m20_2

●M8、M20
2016年5月5日 コーワ PROMINAR 500mm F5.6L TX07使用(350mm,F4) ニコンD810A、ISO1600、180秒×4枚 SWAT-350にて自動追尾、岡山県備前市八塔寺にて撮影 
 
■コメント
Pole MasterでSWAT-350の極軸を合わせた後、ノータッチ追尾で夏の天の川の中で輝く干潟星雲をプロミナーで撮影しました。極軸をしっかりと合わせたおかげで、星は、ピクセル等倍で見ても、ほぼ点像を保っていました。時折、強い風が吹き付けたのですが、その影響もなかったようです。PoleMasterとSWATを組み合わせれば、天頂付近なら、ノータッチ追尾で、300秒露出も実現可能という印象を受けました。次回は、リモコンとオートガイダーを使い、
一軸ガイドで夏の天体を撮影してみたいと考えています。
 
■係より
いつもSWATをご愛用くださいまして、ありがとうございます。PoleMasterで極軸を追い込み、焦点距離350mm、露出3分のノータッチ撮影です。星像も点像を保っており、超高精度追尾が自慢のSWATの能力を引き出した作品といえるでしょう。M8干潟星雲とM20三裂星雲付近を天の川の星屑とともに色彩豊かに表現しています。さすがにベテランの吉田様らしい見事な仕上がりです。この夏、SWATにPoleMaster+M-GENという最強コンビを組み合わせて、個々の天体をクローズアップしていただけるとのこと、次回のご投稿が楽しみです。期待しております。
 Swat350

今回の撮影機材。いつもは大型機を使いこなす吉田様ですが、SWATでのお気軽撮影もお気に入り。小型でも超高性能なSWATならベテランのサブ機としても充分に機能します。

2016年5月14日 (土)

さそり座と天の川中心部。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、SWAT-200ノータッチで撮影した「さそり座と天の川中心部」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
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●さそり座と天の川中心部
2016年5月13日1時34分 キヤノン EOS60Da シグマ 18-35mm F1.8 DG HSM(29mmで使用) 絞りF2.8、ISO400、露出時間4分 ケンコープロソフトンA(W)フィルター使用 SWAT-200でノータッチガイド 撮影地 和歌山県
 
■コメント
一昨日は空の透明度が高かったので郊外まで行って来ました。先月も同じ構図で撮りましたが、さそり座と天の川付近は星が華やかで好きな構図です。800gと重いレンズでもSWAT-200赤道儀で安定して撮影できています。
 
■係より
見事な天の川ですね。前回と比べ、一段とよく写っています。一昨日の晩は、とても透明度が高かったようで、淡い天の川の広がりを撮るには理想的な夜でした。天の川の微妙な濃淡、入り組む暗黒帯、そして、Hα域がとてもよく描写されています。夏の天の川が低空までこれほどよく写る日は少ないです。チャンスをものにできました。
このたびは、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。お待ちしております。次回、もう少し高解像度(今の3倍くらい)でお送りいただけると、さらに迫力ある画像を拡大して見られるようにできますので、よろしくお願いします。

2016年5月13日 (金)

光害地で撮るM13。

横浜市にお住まいの蒼月様より、ヘルクレス座の球状星団M13をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

M13

●M13
2016年5月12日 BORG71FL + マルチフラットナー1.08xDG(432mm, F6.1) LPS-P2フィルター キヤノン EOS6D(SEO-SP4改造) ISO1600 露出180秒×10枚コンポジット フラット81フレーム、ダーク6フレーム、バイアス20フレーム PixInsightで 2×Drizzle SWAT-200にて一軸オートガイド 撮影地 横浜市内
 
■コメント
私の自宅は横浜駅にほど近いマンションで、星は見えません。それでも、普段から気軽に星を眺めたい派なので、近くの公園まで徒歩で簡単に機材を持ち運ぶことができるよう、とにかく小型かつ軽量な機材をということで、4年ほど前に、発売されたばかりのSWAT-200を購入しました。なにぶん第一級の光害地なので、普段はその公園で月を撮影することが多いのですが、ときには星野写真も撮っています。
今回のM13は、途中で雲が沸いてきてしまったため、枚数の少ないdrizzleで少々汚くなってしまいましたが、お気軽撮影ですし、こんなものかと。
星野写真は、星をきっちり点に写せるかがキーポイントで、長時間露光と高い精度の追尾システムが必要になってきます。ポタ赤は基本的に片軸しか動かないため、不利と思われがちですが、極軸を正確に合わせることができれば赤緯方向にはほとんどズレないため、400~500mm程度なら、片軸オートガイドでも十分な長時間露光が可能です。(最近、簡単に正確な極軸合わせができる仕組みを導入したのですが、それはまた別の機会にでも。)
片軸でもオートガイド可能なSWATは、市街地での気軽な観望にも、遠征地での本気の撮影にも耐えられる機材として、購入当初から大変重宝しています。画像処理にはいつも結構な時間をかけてしまっているのですが、そもそも画像処理に正解はないのですから、好きなように楽しんで処理するようにしています。今後は遠征時の画像も投稿したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
 
■係より
横浜の蒼月様より初投稿いただきました。光害がたっぷり残る横浜の中心地域での撮影ですが、光害カットフィルターを併用して、コントラストよくM13を捉えました。球状星団は光害地でも意外とよく写る対象のひとつですね。今回、BORG 71FLにフラットナー1.08倍で432mmという長焦点にもかかわらず、SWAT-200を一軸オートガイドさせて見事に点像を保ちました。星像のシャープさはもちろんですが、画像処理にも時間をかけて、通常白飛びしてしまうM13の中心部も潰れずに分解していて、見応えのある作品に仕上っています。このたびは、ご投稿いただき、どうもありがとうございました。ぜひまた素敵な作品をお送りください。お待ちしております。

2016年5月 7日 (土)

アンタレス付近。

和歌山市にお住まいの福田将之様より、さそり座のアンタレス付近をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 Photo

●アンタレス付近
2016年5月5日 キヤノン EF100mm F2.8マクロ 絞り開放 キヤノン EOS Kiss X6i改 ISO1600 露出 180秒×30枚 30秒×4枚 2枚モザイク SWAT-200にて自動追尾 撮影地 護摩壇山
 
■コメント
5日未明に護摩壇山で撮りました、さそり座の頭部から心臓部をモザイクしてみました。強風にも関わらずノータッチでもうまくいってくれました。いつも通りウエイトを東に偏らせていますが、撮影仲間たちが風が吹くたびに悲鳴を上げる中、不思議なことに全カット流れていませんでした。コンパクトであることは風の影響も緩和されるのでしょうか。おかげでPhotomergeもすんなり繋がってくれました。USMも付いていない古いマクロレンズですが気に入っています。フラットが合わなくて難儀していますが・・(^^;
 
■係より
いつもご投稿くださいまして、ありがとうございます。今回はアンタレス付近の散光星雲と暗黒星雲が入り組んだ部分をモザイクで仕上げていただきました。古いレンズとはいっても、このシャープな星像は魅力的ですね。球状星団のM4もよく分解しています。ちょうど火星がいてくれて、賑やかになりました。ぜひまたお送りください。
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護摩壇山での撮影風景。天の川が低空まで写っていて、なかなかの撮影地のようです。

2016年5月 1日 (日)

光害地で撮るM16、M17とM83。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害地で撮影した作例をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

M16m17●M16、M17
2016年4月30日 タカハシ FS-60Q(f=600mm F10) + クリアフィルタ改造ニコン Df フィルタ無し SWAT-350 + SS-one mini 2軸オートガイド ISO3200 1分露出×172枚 撮影地 愛知県春日井市
 
M83_2●M83
2016年4月30日 タカハシ FS-60Q(f=600mm F10) + クリアフィルタ改造ニコン Df フィルタ無し SWAT-350 + SS-one mini 2軸オートガイド ISO3200 1分露出×168枚 撮影地 愛知県春日井市
 
■コメント
久々に晴れた一昨日の夜、比較的透明度が良く、名古屋にほど近い街中の自宅ベランダにて撮影しました。透明度が良いとはいえ光害は強く、天の赤道南中付近の星で肉眼で確認できたのは、3等台まででした。
M16・M17 はともかく、M83は露出が足りなさすぎました。でも自宅ではこれが精一杯。1コマ2分掛けると完全に白飛びします。GW中にはふたたび香川へ行く予定なので、再チャレンジしたいと思います。天候が思わしくなさそうですが…
実は、M83 は撮ったことがあるどころか、筒先を向けたのすら初めてです。場所は「スピカの下」ぐらいしか知りませんでしたが、電子ファインダーを使うことで6等台の星まで余裕で視認できました。電子ファインダーに付けたCマウントレンズは標準レンズの写野なので、星図との同定も簡単で迷うこと無し。スピカから南へ5等台の星を伝って、一発でf=600mm の写野ど真ん中に手動導入できました。昨夜の空では、夜半過ぎにはこの電子ファインダーで天の川まで確認することができました。もちろん肉眼では何も見えません。赤い星雲は、M8はハッキリ確認できましたが、南東の高度15°前後にある M16・M17 の視認は難しかったです。しかしガイダー QHY5L-II + f=100mm F2.8 コマ露出2秒の PHD2 画面上では、M17 の白鳥のような姿がハッキリ判りました。M16 は、ハッキリとはわかりませんでした。

Capture画面下辺中央やや左寄りのモヤッとしたものがM17。 導入中のスクリーンショットであるため、ガイドグラフは暴れまくっています。光害で白飛びするため、これ以上はガイダーの露出時間を増やせませんでした。
電子ファインダー、絶対お勧めです。自動導入しかやったことない方も、もし眠っているガイダーや惑星用カメラがあれば、標準レンズ画角相当のCマウントレンズを付けてファインダー脚に挿し、PHD2の画面で手動導入試してみてください。「自分で導入した」という実感を味わえますし、自動導入の天頂跨ぎで導入に無駄に時間を食われることもありません。自動導入の無いポタ赤星雲写真派は、特に必携です。
 
■係より
いつもご投稿いただきまして、ありがとうございます。4月は天気が安定せず、なかなか撮影のチャンスもなかったですね。晴れたら、光害地だろうが何だろうが、撮りたくて我慢できなくなったのではないでしょうか。(笑) とういうわけで、名古屋の光害がひどいご自宅での撮影です。M16、M17はこんなによく写るんですね。びっくりしました。まるで、空のよいところに出かけて撮ったようです。M83もHUQさんの苦心の跡がわかる作例ですね。腕の構造が写っていて、なかなかの作品に仕上がっています。香川では晴れるといいですね。ぜひまた投稿ください。お待ちしております。

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