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2016年6月

2016年6月27日 (月)

北アメリカ星雲。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、SWAT-200+M-GEN一軸オートガイドによる「北アメリカ星雲」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 
Photo

●北アメリカ星雲
2016年6月26日22時22分~ キヤノン EOS60Da ツアイス Apo-Sonnar T* 2/135 ZE 絞りF2.8 ISO400 露出時間5分 SWAT-200+M-GENによる一軸オートガイド 撮影地 和歌山県
 
■コメント
梅雨の晴れ間に北アメリカ星雲を撮影しに行きました。透明度が低くコントラストが低い星空でした。前回は開放絞りだったため、今回はしっかり絞って露出時間をかけました。オートガイダーを使用したところ、ガイド成功率がかなり上がりました。今回の撮影機材では、Lブラケットを使用してカメラにオートガイダーを固定しています。小型軽量のオートガイダーならではの方法です。
 
■係より
いつもありがとうございます。撮影ホヤホヤの北アメリカ星雲ですね。昨晩は貴重な梅雨に晴れ間でした。日曜日ということもあって、月が昇るまでのわずかな時間ですが、撮影を楽しまれた方も多かったと思います。さて、SI様の撮影手法が進化しまして、このたびM-GENオートガイドを導入されました。ポールマスターSWATによる正確な極軸設定とM-GENによるオートガイドの相乗効果で、35mm換算200mm超えで5分露出しても、星像は見事に点像を保っています。撮影感度もISO400と低めですから、一枚撮りでもノイズは気になりません。このシステム、これから大いに活躍しそうですね。またのご投稿、お待ちしております。
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SI様の最新の撮影システム。カメラ保持のアルカスイスL型ブラケットにM-GENオートガイド用のカメラも固定して、格好良くまとめています。

2016年6月23日 (木)

「天蝎宮毒針之図」と「ケフェウス王の石榴石」。

昨日に続いて、愛知県春日井市のHUQ様から、「天蝎宮毒針之図」(さそり座の散開星団M6M7付近)と「ケフェウス王の石榴石」(ケフェウス座μ星付近)の作例をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

M6m7●天蝎宮毒針之図(さそり座の散開星団M6M7付近)
2016年6月3日1時16分~3時9分 ツアイス ApoSonnar T* 2/135 ニコン D810A ISO800 8分露出×11枚コンポジット SWAT-350による自動追尾 撮影地 南知多
 Garnet●ケフェウス王の石榴石(ケフェウス座μ星付近)
2016年6月3日3時28分~ ツアイス ApoSonnar T* 2/135 ニコン D810A ISO800 4分露出×3枚コンポジット SWAT-350による自動追尾 撮影地 南知多
 
■コメント
D810A は ISO400 で撮る予定だったのですが、設定を間違って ISO800 で撮ってしまいました。よって原画はかなり露出過多です。1枚目はおどろおどろしいタイトルを付けましたが、要するにさそり座のしっぽの領域です。肉眼では散開星団 M6、M7 と、さそり座の特徴的な星の並びが目立つ領域ですが、天の川の中心部でもあり、暗黒星雲が所狭しと走っている場所でもあります。M6、M7 の西にあるのは「彼岸花星雲」と呼ばれる NGC6357、「出目金星雲」と呼ばれるNGC6534です。しかしこの写真では、「出目金」というよりむしろ「髑髏」、「三途の川の向こう側に咲く彼岸花と、髑髏」というイメージで仕上げました。天文雑誌の読者投稿の常連でもある三本松氏が取り組んでおられる、全天パノラマ撮影の蠍座周辺のイメージからインスピレーションを頂きました。実はこの写真は、ステライメージや DeepSkyStacker ではうまく星が重ならず、処理を諦めていたものです。しかし PixInsight ではうまいこと星を重ねてコンポジットしてくれたので、画像化することができました。
2枚目は、実は航海薄明(3時35分)が始まる直前に撮影した3コマをPixInsightに突っ込んで無理矢理炙り出したものです。全体的に若干黄色み掛かっているのは、背景が既に青空になっているコマを含めてバックグラウンド調整を行ったからです。元画像をLightroom でストレート現像すると、下の画像のような有様です。ここも散光星雲IC1396と色とりどりの星が美しい領域なので、後日再挑戦したいと思います。
 
■係より
いつもご投稿いただきまして、ありがとうございます。昨日に引き続き、HUQ様の作品ですが、今回はツアイス アポソナー135mm/F2での撮影です。ボーグ55FLもシャープですが、アポソナーも同様にシャープな星像です。上の画像のM7は、どこだかわからないくらいに天の川に埋もれてしまっています。彼岸花、出目金と呼ばれる赤い散光星雲もよく写っていますね。そして薄明開始後のわずかな時間で撮影したガーネットスター(ケフェウス座μ星)付近は、薄明中の短時間撮影にもかかわらず、色彩も豊富でとてもきれいです。赤い散光星雲IC1396は北アメリカ星雲よりちょっと暗めですが、大きさは同じくらいあるので、焦点距離が短くても迫力ある姿で写せます。次回、本気で撮影したらどうなるのか、今から楽しみです。ぜひ、またお送りください。お待ちしています。
 Garnet_straight薄明開始後に撮影したガーネットスター付近の元画像3枚。それでもμ星付近の散光星雲がわかりますね。

2016年6月22日 (水)

北アメリカ星雲と網状星雲。

愛知県春日井市のHUQ様から、北アメリカ星雲と網状星雲の作例をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 Photo

●北アメリカ星雲とペリカン星雲
2016年6月3日0時37分~ ボーグ55FL+0.8×レデューサー(f=200mm F3.6) +HEUIB-IIフィルター ニコン Df クリアフィルタ改造 SWAT-200 + SS-one mini 2軸オートガイド ISO800 8分露出×16枚コンポジット 撮影地 南知多
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●網状星雲
2016年6月3日2時29分~ ボーグ55FL+0.8×レデューサー(f=200mm F3.6) +HEUIB-IIフィルター ニコン Df クリアフィルタ改造 SWAT-200 + SS-one mini 2軸オートガイド ISO800 8分露出×14枚コンポジット 撮影地 南知多 ※なるべく高解像度で掲載するために係が上下を若干カットしました。
 
■コメント
遅ればせながら、6月2日~3日に掛けて南知多で撮ってきた写真をお送りします。この日は「感度を落として長時間露出する」という方向性で写りがどう変わるかを探るのが目的でしたが、ステライメージ7 ではうまく処理できず、ペンディングにしておりました。一週間ほど前からPixInsight という画像処理ソフトを習得し始め、これが非常に高機能で細かな調整が効くことがわかったので、練習を兼ねて、同日撮った全ての画像を処理しなおしました。
PixInsightの操作については、Webサイトのチュートリアル動画を見たあと、このソフトを日本語で解説されている tantan さんのホームページ「胎内よいとこ、星見に行くぞ」の「PixInsight」にて、コンポジット、カブリ除去、RGB調整、トーン調整、HDR処理、星マスクを使った処理等を学びました。PixInsight によるカブリ除去、炙り出し処理により、暗黒体がよりハッキリし、周りの沢山の微光星が白一辺倒ではなくなったと思います。また網状星雲は、星雲の繊細な構造が沢山の微光星に埋もれがちだったので、星マスクを作って微光星の輝度を抑えました。実は星マスクを使って画像処理するのは初めてでしたが、PixInsightにより簡単に星マスクの生成・合成ができました。何れも「Df をISO800で使うことにより、階調豊に星雲を表現する」という目的を果たせたと思います。

※上の作品のステライメージ7で処理したものをボーグさんのブログ(2016/06/06)に掲載していただいてます。
 
■係より
シャープな星像、コントラストの効いた画像処理で、解像感が高く、見事な仕上がりです。思わず見とれてしまいました。新たに導入した画像処理ソフト「PixInsight」の練習作とのことですが、いきなり使いこなすHUQさんの処理技術も見事です。こういった作例に触れると、画像処理の重要性を改めて感じます。このPixInsightのチュートリアル動画を見てみましたが、ヒゲのおじさんの背景画像とか笑っちゃうほど凄いですね。私もいつかはああいう写真を撮ってみたいけど無理そうです。とうことでHUQさんに期待してます。(笑)

2016年6月21日 (火)

M16わし星雲とM17オメガ星雲。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、SWAT-200ノータッチで撮影した「M16わし星雲とM17オメガ星雲」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 M163

●M16わし星雲とM17オメガ星雲
2016年6月11日0時49分 キヤノン EOS60Da ツアイス Apo-Sonnar T* 2/135 ZE F2絞り開放 ISO800 露出時間1分 SWAT-200でノータッチガイド 撮影地 和歌山県
 
■コメント
先日撮影したわし星雲とオメガ星雲です。定番の構図で、下にはバンビの横顔も見えます。ISO800で1分露出だったため星雲の細部の描写が少なめになりました。次回は、もっと透明度の高い夜にしっかり露出をかけてみたいです。
 
■係より
前回に引き続き、Apo-Sonnar T* 2/135 ZEによるシャープな星像の作品です。F2の明るさがありますから、ISO800でもわずか1分露出でここまで写せます。カメラも天文用のEOS 60Daですから、赤い散光星雲の写りもバッチリで、バンビの首飾りと呼ばれる領域も美しく捉えることができました。作品の下半分が昨日のitorium様の作品と重なっていますので、見比べてみると面白いです。天の川周辺は魅力的な撮影対象の宝庫ですね。このたびは、どうもありがとうございました。またのご投稿、お待ちしております。

2016年6月20日 (月)

昇る天の川。

東京都足立区にお住まいのitorium様より、房総半島南端で撮影した「天の川」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

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●昇る天の川
2016年6月10日 シグマ 35mm F1.4 DG HSM(絞りF3.2) ソニー α6000 ISO400 180秒露出 SWAT-300による自動追尾 撮影地 千葉県南房総市
 
■コメント
6月10日夜の房総半島は晴れ予報でしたので、ポールマスターSWATを載せたSWAT-300を持って試写に行ってきました。私は天体写真については、どちらかというと星景写真派で、行きたいところに行って眺めた星空を撮りたいときに撮ることができるように、極力簡易で軽量な装備で考えています。SWAT-300は機動力あるしっかりとした機材で、そんな要求にいつも応えてくれています。ポールマスターSWATは、デルのInspiron11/3000エントリー・プラス/windows10という低価格なものを使用しましたが、特に問題なくスムーズに動きました。初めての使用で、いろいろと手こずる事もありましたが、一回最後まで操作が出来れば、次からはスムーズに極軸を導入できそうです。今まではポラリエタイプの極軸望遠鏡を使っていましたが、時間的には短縮され、精度高く導入ができそうですし、腰も痛めなさそうです。(笑)
私は、星雲、星団等をコンポジットで何枚もじっくり撮るというよりは、空と地上の風景として気に入ったシーンを何枚も撮りたいため、1枚撮影で若干絞りめ、感度をあまり高くせず、ノータッチ長時間露光というやり方(もしくは固定撮影)が好きです。ポールマスターSWATで、しっかりと極軸を合わせる方法には向いているかもしれません。また、ポールマスターSWATの効用として、低いアングルからの撮影もできそうです。草むらの中からや、人物をシルエットにした等々、どんなシーンに出会えるか楽しみです。
 
■係より
ポールマスターSWATのテストを兼ねて、房総半島南端で撮影した天の川をお送りいただきました。ISO400という画質優先の感度で、絞りF3.2、180秒露出の一枚撮りです。基本に忠実な撮影スタイルで、夏の天の川中心部を見事に捉えています。暗黒帯の描写も素晴らしいです。シグマの35mm/F1.4はArtラインのハイグレードなレンズですが、それをF3.2まで絞って、最周辺まで針の先でついたようなシャープな星像です。F1.4の開放だとどれくらいの星像になるのか興味がありますね。6月10日は貴重な梅雨の晴れ間でした。私も房総半島の真ん中あたりで撮影してましたが、やはり透明度がよかったようで、itorium様の作品でも地平高度10度以下のさいだん座やぼうえんきょう座の星も確認できます。このたびは素晴らしい作品をご投稿くださり、ありがとうございました。ぜひ、またお送りください。お待ちしております。
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観測風景。シグマ 19mm F2.8DN/ART(絞り開放) ソニー NEX5N ISO1600 固定撮影 露出30秒。南国の島のような雰囲気で、素敵な撮影地ですね。

2016年6月18日 (土)

光害地で撮る北アメリカ星雲。

横浜市にお住まいの蒼月様より、横浜の中心部で撮影した北アメリカ星雲の作例をお送りいただきましたので、ご紹介します。
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●北アメリカ星雲
2016年5月18日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ(288mm, F4.1) IDAS LPS-P2フィルター キヤノン EOS6D(SEO-SP4改造) ISO1600 露出120秒×10枚コンポジット SWAT-200ノータッチガイド PixInsightで画像処理 撮影地 横浜市内
 
■コメント
5月半ばの快晴の日、横浜駅近くのいつもの公園に出かけて、そろそろ観測好期に入りつつあるデネブ周辺に狙いを定めました。しかし、このときデネブは北東方向30度くらいにしか昇っていません。しかも、公園から北東方向といえば、川崎・横浜の大工業地帯があって最も光害が酷い方角です。それでも「光害に負けるな!」とばかりに撮影を開始。このときは、ISO1600で2分露出の設定。288mmで2分間であれば、SWATならガイドも不要で、まさにお手軽撮影です。撮れたばかりの画像(下に掲載)は一見真っ白ですが、画像処理ソフトで前処理後の画像をR/G/Bに分解して、それぞれDynamic Background Extraction(PixInsightの機能の一つ)で光害の影響を除去。その後、R画像をL画像にも転用してL画像を軽く画像復元し、LRGB合成すると、そこそこイケてる画像に仕上がります。大阪のおばちゃん(失礼な!)に怒鳴られて、しょんぼりとしたペリカンの姿もなんとかわかりますね(笑)。改めて、画像処理技術とSWATの追尾精度の高さに感謝です。本来はナローバンドフィルターを使うところでしょうが、それをやるとお手軽感が薄くなりますから、それは時間があるときにでもやってみましょう。都市部は光害が酷いからと、端から撮影を諦めている人も多いと思いますが、今では画像処理という強い武器がありますし、SWATをはじめとしたポタ赤の登場で徒歩で機材を持ち運べるようになりましたから、都市部でも気軽に撮影して楽しむことができます。
 
■係より
いつもご投稿いただきまして、ありがとうございます。横浜駅周辺といえば一等地ですが、光害も超一等地です。そんな駅近くの公園で撮影した「北アメリカ星雲」です。IDASの光害カットフィルターを併用して、ISO1600、120秒露出で撮影に挑みました。参考のために下に掲載した元画像は、ご覧の通り真っ白です。この元画像から、星雲を浮かび上がらせる蒼月様の画像処理テクニックも素晴らしく、まるで暗い空に遠征して撮影したようなレベルで仕上がっています。SWAT-200で2分間のノータッチ撮影ですが、ボーグ71FL+レデューサーの極めてシャープな星像にもガイドミスは見られず、とても見応えのある作品になりました。蒼月様やHUQ様の「光害地シリーズ」は、都会に住む天文ファンのよい目標になります。また撮れたら、ぜひお送りください。お待ちしております。
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元画像がコレ。驚きの白さ!(笑)
ISO1600、F4で2分露出は、 空の暗いところだと、ちょうど適正露出な感じですが、さすがに超光害地だとフィルターを使っても、これだけ露出オーバーになります。あとは画像処理テクニックでいかに対象を炙り出すかということでしょうか。

2016年6月12日 (日)

光害地で撮るM27亜鈴状星雲パート2。

愛知県春日井市のHUQ様から、前回に続いて光害地で撮影したM27亜鈴状星雲の続編をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

M27

●M27 亜鈴状星雲
2016年6月10日 タカハシ FS-60Q+Nikon 2xテレコン TC-20E III(f=1200mm F20)  ニコン D810A ISO800 32分露出9枚 8分露出1枚 計10枚をDeepSkyStacker  2xDrizzleでコンポジット SWAT-350 + SS-one mini 2軸オートガイド撮影地 愛知県春日井市
 
■コメント
10日の夜は名古屋も晴れ、自宅から2kmの庄内川の堤防上で飽きもせずM27を狙っていました。前回よりだいぶ周りの淡い部分が出てきました。実際にはこの倍ぐらい広がっているそうなので、コマ数を増やして、そこまで炙り出したいですね。露出時間が長くなるほどガイドミスのリスクが増えるので、ISO6400、3分で大量コンポジットしたものをL画像、ISO800で十数枚コンポジットしたものをRGB画像としてLRGB合成する手法を試してみます。
 
■係より
前回の投稿でもびっくりしましたが、今回は2×テレコンを加え、1200mm F20での大作です。カメラもD810Aに変更されています。前回に比べて、明らかに星の数が増えていますし、星雲も微細構造の写りがアップしていて、さらにびっくりです。口径6cmの限界と思える作品です。HUQさんのSWATの仕様はスペシャルなものですが、ポータブル赤道儀でここまでの作品が得られるようになったのは、作っている側からすると、とても嬉しいです。これからも凄い作品をものにしてください。またのご投稿、お待ちしています。ありがとうございました。

2016年6月11日 (土)

M8干潟星雲とM20三裂星雲。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、SWAT-200ノータッチで撮影した「M8干潟星雲とM20三裂星雲」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 M8m203

●M8干潟星雲とM20三裂星雲
2016年6月11日0時35分 キヤノン EOS60Da ツアイス Apo-Sonnar T* 2/135 ZE F2絞り開放 ISO400 露出時間2分 SWAT-200でノータッチガイド 撮影地 和歌山県
  
■コメント
梅雨の合い間に撮影に出かけました。湿度が高くて空の透明度も悪かったので、写真も濁った感じになってしまいました。フルサイズ換算で216mmの焦点距離になるため、Polemasterで極軸合わせをしてノータッチガイドで撮影しました。初めてPolemasterを使いましたが、セッティングに思わぬ時間がかかってしまい、ガイドミスも多かったため、使いこなすには慣れが必要なようです。天体写真で評価の高いApo-Sonnar 2/135を初めて使いましたが、わずか2分の露出でこれだけの写真が撮れることに驚きました。しかしピントをわずかに外してしまったことなど反省点も多く、またリベンジしたいと思います。
 
■係より
さすがにアポソナーの写りはシャープですね。F2の明るさを活かして、高画質なISO400でも、僅か2分露出で、ここまで写ります。天の川に付近の暗黒星雲を狙うのにも好適ですね。今回、電子極望PoleMasterを使って極軸セッティングされましたが、これまでの光学式極望より、さらに追い込んだ設定が可能なので、より長焦点撮影にチャレンジできます。このたびは、ありがとうございました。またのご投稿、お待ちしております。
 Kizai

干潟星雲と三裂星雲を撮影したときの機材です。770gのバランスウェイト1個でバランスが取れ、軽量なシステムです。赤経回転軸の中心とポールマスターの位置がずれてセッティングしていますが、Polemasterの使用には問題ないようでした。

2016年6月 9日 (木)

夏の星雲星団。

東京都目黒区にお住まいの峰村建二様より、久しぶりにご投稿いただきました。早速ご紹介します。
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●アンタレス付近
カールツアイス Apo-Sonnar T* 2/135(135mm/F2)絞りF2.8 キヤノン EOS60Da ISO1600 100秒露出×15枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 清里
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●M8干潟星雲、M20三裂星雲
カールツアイス Apo-Sonnar T* 2/135(135mm/F2)絞りF2.8 キヤノン EOS60Da ISO1600 100秒露出×15枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 清里
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●北アメリカ星雲
カールツアイス Apo-Sonnar T* 2/135(135mm/F2)絞りF2.8 キヤノン EOS60Da ISO1600 120秒露出×12枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 清里
 Ngc6940

●網状星雲と散開星団NGC6940
カールツアイス Apo-Sonnar T* 2/135(135mm/F2)絞りF2.8 キヤノン EOS60Da ISO1600 180秒露出×10枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 清里
 
■コメント
前回の投稿から一年半ぶりになります。久々にいつもの清里に遠征し、夏の星雲撮影、観望を楽しんできました。今回は撮影機材がコンパクトになったので、観望用のコーワのTSN883を持参、日中は鳥見、夜は撮影をSWAT君にお任せして、星空を堪能。撮影は6月2日21時ころから3日3時頃まで、3時半になると薄明の中、月齢27の細い月が山影より現れ、一幅の水墨画を見るようでした。このあたりで機材の撤収です。その後、温泉につかり、身体も気持ちもほっこりほっこり…。今後も、諸事情(主に体力…笑)の許す限り遠征したいと思いますが…
 
■係より
久しぶりのご投稿、ありがとうございます。ちょっと間隔が空いていたので、心配しておりましたが、天体撮影をバリバリに楽しまれているようで安心しました。今回は清里まで遠征して、星以外にも野鳥や温泉も楽しまれたとのことで、充実した撮影旅行になったようです。画像はいつもながらの素晴らしい出来で、アポソナーのシャープな星像が画面全体に広がり見応えがあります。空の条件も良かったようで、低空のアンタレス付近もコントラスト良く写っています。北アメリカ星雲と網状星雲は、昨日のはくちょう座の作例写真にも写っていますので、見比べてみると面白いです。またのご投稿、お待ちしております。

2016年6月 8日 (水)

はくちょう座。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、SWAT-200ノータッチで撮影した「はくちょう座」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
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●はくちょう座
2016年6月3日0時25分 キヤノン EOS60Da シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM 絞りF2.8 ISO400 露出時間4分 ケンコープロソフトンA(W)フィルター使用 SWAT-200でノータッチガイド 撮影地 和歌山県
 
■コメント
先日撮影したはくちょう座の写真を送ります。デネブの近くの北アメリカ星雲の位置がよくわかります。はくちょう座は星座の形がきれいで、天の川の暗黒帯の様子も美しいです。宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」で最初に出てくるのがはくちょう座です。ジョバンニが訪れた、はくちょう座から南十字までの星座を並べて銀河鉄道の夜を表現したいと思っています。

■係より
前回撮影された「夏の大三角」の直前に撮影した「はくちょう座」です。同じレンズですが、少しズームしてはくちょう座だけを構図に収めました。個別に撮影されることが多いHα散光星雲の北アメリカ星雲、ペリカン星雲、γ(サドル)星付近、そして網状星雲なども確認できます。はくちょう座付近もまるで宝石をちりばめたような美しいエリアですね。このたびは、ありがとうございました。またのご投稿、お待ちしております。

2016年6月 7日 (火)

光害地で撮るM27 亜鈴状星雲。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害地で撮影したM27亜鈴状星雲の作例をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 M27

●M27 亜鈴状星雲
2016年6月5日 タカハシ FS-60Q(f=600mm F10)  ニコン Df クリアフィルタ改造 SWAT-350 + SS-one mini 2軸オートガイド ISO100 32分露出×4枚コンポジット 撮影地 愛知県春日井市
 
■コメント
昨夜は風も静かで透明度も良く、「入梅直前最後の星天かも」と自宅マンションの北側非常階段に SWAT-350+ SS-one mini+FS-60Q を出し、PHD2 による2軸ガイドのパラメータ追い込みをやってきました。カメラは天文改造済み Nikon Df です。これを基準感度 ISO100 で使いました。鏡筒がF10と暗い上、ISO100 なので、1コマあたりの露出は32分です。午後8時頃から撮影を開始し、4枚撮ったところでM27は立ち入り禁止の屋上へと続く非常階段の床の下に隠れてしまいました。コンポジット枚数が少ないので炙り出して荒れてはいますが、淡い部分までしっかり出てきました。北側の赤い部分にあるとげとげも、若干写りかけています。この構成で、一晩中撮りっぱなしにして処理したいものです。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。前回に続いて、お得意の光害地シリーズです。惑星状星雲は意外とよく写りますが、そうはいってもこの迫力には驚きました。口径6cmでここまで写るとは…。今回はISO100まで下げ、2軸オートガイドで32分という長時間露光しています。低感度ならではのノイズが少なく、豊かな階調の元画像を4枚コンポジットして、炙り出しました。これだけ拡大撮影できるなら、徒歩移動しない自宅専用と割り切り、解像度アップを狙って、もう少し大口径が欲しくなりますね。(笑) 光害地シリーズ、またお願いします。

2016年6月 6日 (月)

アンタレス周辺とバンビの横顔から干潟星雲周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、さそり座のアンタレス周辺といて座のM8干潟星雲周辺の作例をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 Antares

●アンタレス周辺
2016年6月2日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ(288mm, F4.1) キヤノン EOS6D(SEO-SP4改造) ISO3200 露出360秒×12枚コンポジット SWAT-200+PHD2にて一軸オートガイド 撮影地 富士見高原スキー場
 

M8_m20_bambi

●バンビの横顔、三裂星雲、干潟星雲
2016年6月2日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ(288mm, F4.1) キヤノン EOS6D(SEO-SP4改造) ISO3200 露出180秒×10枚コンポジット×2シーンをモザイク合成 SWAT-200+PHD2にて一軸オートガイド 撮影地 富士見高原スキー場
 
■コメント
2回目の投稿となる今回は、夏の人気の天体です。夏の天体とは言っても、これらの天体は梅雨が明けるともうシーズン終盤となってしまうため、天気が良好だった6月2日、梅雨前最後のチャンスとばかりに横浜から富士見高原まで弾丸遠征してきました。弾丸遠征でも、SWATはセッティングが楽なので貴重な時間が有効利用できます。
「アンタレス周辺」は明るい火星が少し離れて、いつもの姿を取り戻していましたが、8月下旬にはまた火星が近づいてきます。しかも今度は、この桔梗紋の中にまで入ってくるということで、嬉しいやら迷惑やら複雑ですね。今回はフレームあたり6分露光でしたが、時間があればもう少し露光したいところでした。「バンビの横顔や干潟星雲」などは、天の川の中心部にあるため全体的に明るい領域で、しかも主役級の天体が沢山あるので、撮影していて楽しいですね。
それから、今回は撮影機材の写真もお送りします。普段から徒歩で持ち運べるよう、軽量化を最優先に考えているため、構成は極めてシンプルで、逆に驚かれることが多いです(笑)。ただひとつ工夫している点と言えば、ガイドカメラの取り付け方でしょうか。普段はカメラを天の赤道付近に向けてオートガイダーとして使いますが、テーパーキャッチャーとテーパーアダプターで極軸方向に回転できるようにし、極軸合わせの際の電子極望としても利用できるようにしています。最近、知り合いの方が PoleMasterに似た極軸合わせ支援ソフトPoleNavigatorを開発してくださったので、このような構成としています。これにより、短時間で高精度な極軸合わせができ、一軸ガイドでもある程度の長時間露光が可能となりました。PoleMasterでも同様の効果が期待できるでしょうから、今後はポタ赤での撮影のレベルも一気に上がることでしょう。
 
■係より
このたびはご投稿いただきまして、ありがとうございます。今回は光害から逃れて富士見高原スキー場まで遠征しての撮影です。アンタレス周辺はとてもカラフルな領域ですが、コントラストと彩度の効いた仕上げは、思わず見とれてしまう美しさです。ボーグ71FLにレデューサーでF4.1の明るさですが、ISO3200で6分の露出をかけられるので、相当に空の条件も良さそうですね。バンビの横顔から干潟星雲にかけては天の川銀河の中心部ということもあって、星雲・星団の宝庫と呼べるような場所ですが、2枚をモザイク合成して、天の川の星屑と暗黒星雲の複雑な濃淡を狙いました。このままモザイクして写野を広げたいですね。梅雨入りして、しばらくはお休みかと思いますが、よい写真が撮れましたら、ぜひまたお送りください。お待ちしております。
 Photo

蒼月様の撮影機材。手前のオートガイド用カメラは、フリーソフトのPoleNavigatorによって電子極望としても機能しますので、手持ち機材を効率よく活用できます。アリミゾレールでバランスも取りやすく、非常に使いやすいシステムになっています。

2016年6月 5日 (日)

M7周辺の暗黒星雲。

和歌山市にお住まいの福田将之様より、さそり座の散開星団M7周辺の暗黒星雲をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 M7

●M7付近の暗黒星雲
2016年6月3日 ボーグ45EDII+レデューサー0.66×(214.5mm F4.8) IDAS HEUIBⅡ EOS MFAフィルター キヤノン EOS Kiss X6i改 ISO1600 露出 30秒×4枚 ISO6400 30秒×17枚 ISO12800 30秒×10枚 合計31枚コンポジット SWAT-200にて自動追尾 撮影地 護摩壇山
 
■コメント
梅雨入り前に撮影することが出来ましたので作例を送ります。最近は天の川の暗黒星雲ばかり撮影していますが、画面いっぱいに暗黒星雲だけだとあまりにもマニアックなので、不本意ながらM7も一緒にいれました。(笑)
現着2時半と遅くなってしまい慌ててセッティングしましたが、SWAT-200はこういう時はとても心強い赤道儀です。
 
■係より
不本意ながら(笑)右下に散開星団のM7が入ってしまいましたが、前回のM11付近同様、見事に暗黒星雲の入り組んだ様子を捉えています。M7の青白い星たちもアクセントになっていて、とてもいい感じです。ボーグ45EDII+レデューサー0.66×の性能をフルに引き出した作品です。いつもありがとうございます。またのご投稿、お待ちしております。
 Photo

現地到着2時半、護摩壇山での撮影。SWAT-200の機動性を活かして、薄明が始まるまでの僅かな時間で撮影しました。前回より天の川が直立してます。撮影中のスナップ画像も固定撮影でここまで天の川が写っていて見事です。

2016年6月 4日 (土)

夏の大三角。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、SWAT-200ノータッチで撮影した「夏の大三角」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
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●夏の大三角
2016年6月3日0時43分 キヤノン EOS60Da シグマ 18-35mm F1.8 DC HSM 絞りF2.8 ISO400 露出時間4分 ケンコープロソフトンA(W)フィルター使用 SWAT-200でノータッチガイド 撮影地 和歌山県
 
■コメント
夏の大三角を星座解説にも使いやすいようオーソドックスに撮影しました。広い範囲を撮影するので、光害や天候の影響を受けやすく、意外に難しい対象でした。この夜は透明度の高い日でした。気温が高かったためノイズは多めでしたが、夏場と比べるとだいぶましですので、夏の天の川を狙うにはいい時期です。もうすぐ入梅なので数少ないチャンスを逃さないようにしたいと思います。SWAT-200はこうした星座写真を撮影するのに最適で、愛用させていただいています。レンズが重くて不安定になりやすいので、ドイツ式ユニットを使ってバランスをきっちり取るようにしています。機材の総重量が軽いので車にポンと積み込んで撮影に行けるのがありがたいです。
 
■係より
いつもありがとうございます。前回はいて座付近の天の川中心部でしたが、今回は夏の大三角を構図に収めていただきました。こういったソフトフィルターを併用した雰囲気ある星座写真をコレクションするのも楽しいですね。SWAT-200は星座写真のような広角撮影にもってこいの機動性が魅力ですが、ベテランのサブ機としてのニーズにも充分に応える高い追尾性能も兼ね備えています。これからもSWAT-200で素敵な星座写真を撮影してください。またのご投稿、お待ちしております。
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ドイツ式赤緯ユニットでまとめた今回の撮影機材。カメラの保持にはアルカスイス規格のL型ブラケットを使って、縦、横の構図を切り替えられるようにしています。

2016年6月 3日 (金)

光害地で撮る干潟星雲&三裂星雲。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害地で撮影したM8干潟星雲とM20三裂星雲の作例をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 M8m20_final

●M16、M17
2016年6月1日23時52分~ タカハシ FS-60Q(f=600mm F10)  ニコン D810A SWAT-350 + SS-one mini 2軸オートガイド ISO200 16分露出×10枚 撮影地 愛知県春日井市
 
■コメント
6月1日の夜は、久々に青空を拝むことができました。比較的透明度も良さそうだったので、自宅ベランダで三裂星雲&干潟星雲を狙ってみました。一晩中、暴風が吹き荒れており、星像が多少太ってしまいましたが、自宅撮りの夏の星雲ではベストの写りです。ちなみに、コンポジットに使った1枚をLightroom でストレート現像すると、下のような画像になります。F10/ISO200 露出16分は、F4/ISO1600 露出20秒弱に相当します。透明度が良かったとはいえ、その程度の露光でこんなに背景がカブる星空です。しかし、基準感度でジックリ露出を掛けることで、干潟星雲の東に広がる赤い星雲や、干潟星雲と三裂星雲の間を繋ぐように伸びる淡い赤い星雲まで炙り出すことができました。
私の場合、北極星が見えない南向きベランダからの撮影なので、2軸ガイドが必須ですが、北極星が見える環境なら、PoleMaster で正確に極軸を合わせてM-GEN等で赤経1軸ガイドすれば、BORG 55FL+0.8×レデューサー(f=200mm F3.6)や、f=300mm F2.8 のような明るい望遠レンズを使って、デジカメの基準感度で10分程度の露出を繰り返し、コンポジットして炙り出せば、光害下の住宅地からでも、これぐらいの星雲撮影ができるかもしれませんね。
 
■係より
いつもご投稿ありがとうございます。HUQさんお得意の「光害地」シリーズですね。といっても、とても光害地での撮影とは思えないような星雲の写りで、干潟星雲や三裂星雲の淡い部分までよく撮れてます。低感度長時間露出は光害地での撮影手法としてとても有効なようです。今後もぜひ頑張っていただきたいと思います。光害地シリーズ、ぜひまたお送りください。
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コンポジットに使った元画像のウチの一枚をストレート現像したものを参考のために掲載します。

2016年6月 2日 (木)

スタークラウド。

大阪府富田林市にお住まいのSI様より、SWAT-200ノータッチで撮影した「天の川中心部」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

Photo

●スタークラウド
2016年6月2日0時23分 キヤノン EOS60Da シグマ 50mm F1.4 DG HSM(フルサイズ換算:80mm) 絞りF2.8 ISO400 露出時間4分 ケンコープロソフトンA(W)フィルター使用 SWAT-200でノータッチガイド 撮影地 和歌山県
 
■コメント
フルサイズ換算焦点距離80mmでいて座のスタークラウドを撮影しました。わし星雲、オメガ星雲から三裂星雲、干潟星雲、M7までのたくさんの星雲・星団が密集しているカラフルで美しい領域です。風が強い日でしたので何枚かはガイドに失敗しました。中望遠になると三脚もカメラ三脚ではなく、望遠鏡用のがっしりしたものを使ったほうがいいことを実感しました。風の影響を除けば、SWAT-200はノータッチでも80mmを余裕で追尾できるので非常に撮影が楽でした。
 
■係より
昨晩撮影した天の川中心部です。撮影地の光害が少ない上に、風が強かったこともあると思いますが、低空まで透明度がよかったようで、とてもコントラスト良く写ってますね。見事な天の川です。このたびは、ご投稿ありがとうございました。良い写真が撮れたら、ぜひまたお送りください。

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