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2016年6月18日 (土)

光害地で撮る北アメリカ星雲。

横浜市にお住まいの蒼月様より、横浜の中心部で撮影した北アメリカ星雲の作例をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 Photo_3

●北アメリカ星雲
2016年5月18日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ(288mm, F4.1) IDAS LPS-P2フィルター キヤノン EOS6D(SEO-SP4改造) ISO1600 露出120秒×10枚コンポジット SWAT-200ノータッチガイド PixInsightで画像処理 撮影地 横浜市内
 
■コメント
5月半ばの快晴の日、横浜駅近くのいつもの公園に出かけて、そろそろ観測好期に入りつつあるデネブ周辺に狙いを定めました。しかし、このときデネブは北東方向30度くらいにしか昇っていません。しかも、公園から北東方向といえば、川崎・横浜の大工業地帯があって最も光害が酷い方角です。それでも「光害に負けるな!」とばかりに撮影を開始。このときは、ISO1600で2分露出の設定。288mmで2分間であれば、SWATならガイドも不要で、まさにお手軽撮影です。撮れたばかりの画像(下に掲載)は一見真っ白ですが、画像処理ソフトで前処理後の画像をR/G/Bに分解して、それぞれDynamic Background Extraction(PixInsightの機能の一つ)で光害の影響を除去。その後、R画像をL画像にも転用してL画像を軽く画像復元し、LRGB合成すると、そこそこイケてる画像に仕上がります。大阪のおばちゃん(失礼な!)に怒鳴られて、しょんぼりとしたペリカンの姿もなんとかわかりますね(笑)。改めて、画像処理技術とSWATの追尾精度の高さに感謝です。本来はナローバンドフィルターを使うところでしょうが、それをやるとお手軽感が薄くなりますから、それは時間があるときにでもやってみましょう。都市部は光害が酷いからと、端から撮影を諦めている人も多いと思いますが、今では画像処理という強い武器がありますし、SWATをはじめとしたポタ赤の登場で徒歩で機材を持ち運べるようになりましたから、都市部でも気軽に撮影して楽しむことができます。
 
■係より
いつもご投稿いただきまして、ありがとうございます。横浜駅周辺といえば一等地ですが、光害も超一等地です。そんな駅近くの公園で撮影した「北アメリカ星雲」です。IDASの光害カットフィルターを併用して、ISO1600、120秒露出で撮影に挑みました。参考のために下に掲載した元画像は、ご覧の通り真っ白です。この元画像から、星雲を浮かび上がらせる蒼月様の画像処理テクニックも素晴らしく、まるで暗い空に遠征して撮影したようなレベルで仕上がっています。SWAT-200で2分間のノータッチ撮影ですが、ボーグ71FL+レデューサーの極めてシャープな星像にもガイドミスは見られず、とても見応えのある作品になりました。蒼月様やHUQ様の「光害地シリーズ」は、都会に住む天文ファンのよい目標になります。また撮れたら、ぜひお送りください。お待ちしております。
 Photo_2

元画像がコレ。驚きの白さ!(笑)
ISO1600、F4で2分露出は、 空の暗いところだと、ちょうど適正露出な感じですが、さすがに超光害地だとフィルターを使っても、これだけ露出オーバーになります。あとは画像処理テクニックでいかに対象を炙り出すかということでしょうか。

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