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2016年6月23日 (木)

「天蝎宮毒針之図」と「ケフェウス王の石榴石」。

昨日に続いて、愛知県春日井市のHUQ様から、「天蝎宮毒針之図」(さそり座の散開星団M6M7付近)と「ケフェウス王の石榴石」(ケフェウス座μ星付近)の作例をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 

M6m7●天蝎宮毒針之図(さそり座の散開星団M6M7付近)
2016年6月3日1時16分~3時9分 ツアイス ApoSonnar T* 2/135 ニコン D810A ISO800 8分露出×11枚コンポジット SWAT-350による自動追尾 撮影地 南知多
 Garnet●ケフェウス王の石榴石(ケフェウス座μ星付近)
2016年6月3日3時28分~ ツアイス ApoSonnar T* 2/135 ニコン D810A ISO800 4分露出×3枚コンポジット SWAT-350による自動追尾 撮影地 南知多
 
■コメント
D810A は ISO400 で撮る予定だったのですが、設定を間違って ISO800 で撮ってしまいました。よって原画はかなり露出過多です。1枚目はおどろおどろしいタイトルを付けましたが、要するにさそり座のしっぽの領域です。肉眼では散開星団 M6、M7 と、さそり座の特徴的な星の並びが目立つ領域ですが、天の川の中心部でもあり、暗黒星雲が所狭しと走っている場所でもあります。M6、M7 の西にあるのは「彼岸花星雲」と呼ばれる NGC6357、「出目金星雲」と呼ばれるNGC6534です。しかしこの写真では、「出目金」というよりむしろ「髑髏」、「三途の川の向こう側に咲く彼岸花と、髑髏」というイメージで仕上げました。天文雑誌の読者投稿の常連でもある三本松氏が取り組んでおられる、全天パノラマ撮影の蠍座周辺のイメージからインスピレーションを頂きました。実はこの写真は、ステライメージや DeepSkyStacker ではうまく星が重ならず、処理を諦めていたものです。しかし PixInsight ではうまいこと星を重ねてコンポジットしてくれたので、画像化することができました。
2枚目は、実は航海薄明(3時35分)が始まる直前に撮影した3コマをPixInsightに突っ込んで無理矢理炙り出したものです。全体的に若干黄色み掛かっているのは、背景が既に青空になっているコマを含めてバックグラウンド調整を行ったからです。元画像をLightroom でストレート現像すると、下の画像のような有様です。ここも散光星雲IC1396と色とりどりの星が美しい領域なので、後日再挑戦したいと思います。
 
■係より
いつもご投稿いただきまして、ありがとうございます。昨日に引き続き、HUQ様の作品ですが、今回はツアイス アポソナー135mm/F2での撮影です。ボーグ55FLもシャープですが、アポソナーも同様にシャープな星像です。上の画像のM7は、どこだかわからないくらいに天の川に埋もれてしまっています。彼岸花、出目金と呼ばれる赤い散光星雲もよく写っていますね。そして薄明開始後のわずかな時間で撮影したガーネットスター(ケフェウス座μ星)付近は、薄明中の短時間撮影にもかかわらず、色彩も豊富でとてもきれいです。赤い散光星雲IC1396は北アメリカ星雲よりちょっと暗めですが、大きさは同じくらいあるので、焦点距離が短くても迫力ある姿で写せます。次回、本気で撮影したらどうなるのか、今から楽しみです。ぜひ、またお送りください。お待ちしています。
 Garnet_straight薄明開始後に撮影したガーネットスター付近の元画像3枚。それでもμ星付近の散光星雲がわかりますね。

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