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2016年7月 8日 (金)

光害地で撮る網状星雲。

横浜市にお住まいの蒼月様より、横浜の中心部で撮影した網状星雲の作例をお送りいただきましたので、ご紹介します。
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●網状星雲
2016年7月6日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ(288mm, F4.1) Astronomik UHCフィルター キヤノン EOS X5(改造) ISO1600 露出300秒×10枚コンポジット SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) PixInsightで画像処理(ダーク10フレーム、フラット140フレーム、バイアス10フレーム) 撮影地 横浜市内
 
■コメント
7月に入って梅雨の晴れ間に恵まれる日が何日かありましたが、遠征に行く余裕はなかったため、いつもの通り近所の公園で我慢です。5月に北アメリカ星雲を撮影したときには、デネブは夜半近くになってようやく30度ほどの高さに昇ってきたのに、今はもう夜8時過ぎには同じくらいの高さに昇ってきます。季節の移ろいを感じますね。
今回のターゲットは網状星雲です。UHCフィルターを使いました。超新星残骸や惑星状星雲など、輝線星雲と呼ばれる星雲は、主に特定の波長の光だけで光っています。そのため、その波長の光以外の光を極力カットするようなフィルターを使うと、そうした星雲の明るさはあまり変わらずに写るのに対して、周りの星は、光がカットされている分、暗く小さく写ります。その結果、星雲が相対的に目立って写るようになります。光害地での撮影にも有利なので私も時々使いますが、長時間の露出を伴うので、ある程度の焦点距離になるとSWATといえどもオートガイドが必要になるでしょう。また、夏場の長時間露出はセンサ温度が高くなるため、ノイズが非常に多くなります。Non-Cooledカメラには厳しい季節がやってきましたね。今回は比較的ノイズの多い機種だったこともあって、かなりノイジーな仕上がりになったうえ、ピントが甘かったのでシャープさにもかける画像となってしまい、お恥ずかしい限りです。ピントくらいはきちんと合わせたいですね(苦笑)
 
■係より
蒼月様の「光害地」シリーズです。まず都会のど真ん中で網状星雲が撮れるのにびっくりですが、ボーグ71FL+レデューサーでF4.1という明るさのレンズを使い、干渉フィルターを併用しているとはいえ、横浜の超光害地で5分も露出して撮影しています。ちょうど同じ時に私が房総半島で撮った90FL+レデューサーの作例より、赤い星雲がよく写っているようです。蒼月様独特の彩度の効いた仕上げも美しく、赤と青の星雲が絡み合った網状星雲の姿がよくわかります。梅雨明けも近くなってきました。ぜひまたお送りください。

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