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2016年12月

2016年12月31日 (土)

三つ子銀河。

愛知県春日井市のHUQ様から、南知多で撮影した「三つ子銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。ユーザー様の作例コーナー、今年最後の作品です。
 M65m66

 

M65m66_2

●三つ子銀河
2016年12月29日早朝 ボーグ 55FL+マルチフラットナー1.08×+ニコン2×テレコン 合成焦点距離540mm/F10 ニコン D810A ISO1600 露出16分×6+8.5分×1 合計7枚コンポジット SWAT-350+ SS-one mini 2軸ガイド 撮影地 愛知県南知多
 
■コメント
BORG 55FL は専用レデューサー無しでも中央は非常にシャープなので、これにニコンの高性能2×テレコンを付ければ遠方銀河もイケるのではないかと思い、試してみました。流石に直焦点では周辺像が悪化するため マルチフラットナー1.08×DGを入れ、そのうしろにニコンの2×テレコン TC-20E III を入れました。カメラは D810A です。f=540mm F10 となります。鏡筒長はわずか 34 cmです。1枚目はノートリミングです。2枚目は中央部の約50%トリミングです。良像範囲は約50%前後、マイクロフォーサーズぐらいの範囲だと思います。今回の南知多行きでは本来、レデューサー仕様の 55FL で冬の散光星雲を撮りまくることが目的でした。しかし冬の星座が撮り頃の時間帯は上空を雲が右往左往し、結局2時過ぎには諦めてしまいました。代わりに、普段はやらないことですが、今年の天候からすると万が一と思い忍ばせておいたテレコン仕様の 55FL に換装し、早朝の晴れ間の時間帯の全てを三つ子銀河に捧げることにしました。ピントに納得がいかず1時間ほど費やしてしまいましたが、最終的には上々な結果を得られました。ノートリミング画像では細かい銀河が沢山写っていて愉しいです。これだけF値が暗いと1コマ当たりの露出時間が掛かりますが、ガイドの信頼性さえ十分であれば、後の画像処理は格段に楽です。F値が暗いため、気温の変化に伴うピント移動に鈍感なのも利点です。
 
■係より
早くも春の天体、しし座の三つ子銀河の登場です。上がNGC3628、左下がM66、右下がM65です。しかし凄い写りですね。口径わずか55mmの望遠鏡とは思えないような出来です。さすがに評価の高いボーグ55FL。もちろん、その性能をフルに引き出すHUQさんのテクニックがないと、ここまでの作品はものにできませんね。M66やM65のハイライト部分も白飛びさせずに階調を残しています。画像処理も見事です。
しし座、おとめ座、かみのけ座付近は天の川から離れた遠くの宇宙まで見渡せる窓のような領域で銀河の宝庫になっています。それらを短焦点レンズで一網打尽にするのも楽しいですね。そういえば反対側の窓はちょうこくしつ座あたりなのですが、有名なNGC253を中心とした銀河群があります。他にもNGC55という巨大な銀河もありますが、東京での南中高度が15度しかなく、見えにくいのであまり注目されません。秋の透明度のよいときには狙ってみたいものです。ご投稿ありがとございました。ぜひまたお送りください。

今年も今日で最終日ですね。このコーナーにもこの一年、たくさんの作品が集まり、大いに盛り上がりました。みなさんのテクニックもどんどん上達して、作品のレベルも大幅にアップしています。素晴らしいことです。こういった上級者の見事な作品はもちろんですが、初心者の方も遠慮なくどんどんご投稿ください。一緒に天体写真を楽しみましょう。
一年間、本当にありがとうございました。来年も皆さまの作品をお待ちしております。どうぞよろしくお願いします。それでは、よいお年を!
 Photo

 

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設置場所が軟弱だと三脚の石突をある程度地面に突き刺しても、撮影中に動いてしまうことがあります。HUQさんは金属プレートを敷いて面で荷重を受けるようにして、撮影中の極軸ズレを防いでいます。

2016年12月29日 (木)

オリオン座モザイク合成。

東京都八王子市の関原謙介様より、オリオン座をモザイク合成した力作をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Orion_northOrion_south

●オリオン座
2016年11月3、5、29日、12月25日 AI AFニッコール180mm F2.8D 絞り開放 ニコン D810A IDAS LPS-D1フィルター使用 ISO2000 120秒露出×20~30枚をStellaImage7でコンポジットした8区画をモザイク合成 ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 静岡県西伊豆町、山梨県甲州市 画像の合成はautostitchとphotoshopのphotomergeを使用
※解像度を活かすために係が画像を上下二枚に分割して掲載しました。上下それぞれクリックすると大きく表示されます。
 
■コメント
11月初旬の新月期から取り始めた画像を用いてオリオン座のモザイク合成を試みました。とは言っても適当に見当を付けた位置で撮影を行ったので、重複の大きな部分や足りない部分が出てきてしまいました。各画像の色調合わせも難しく、色調がズレてしまっている部分も有りますし、左右の余白も計算に入れてなかったため、合成後が細長い画像になってしまいました。さらに合成の副作用か星像の周囲に影が出来てしまった部分も有ります。(ですので、あまり拡大して細部を見ないでください(笑)) また、オリオン座の上部を撮影したのは12月25日で、うす雲が取りきれず、上部の2つの星(ベテルギウスともう1つ)は滲んでしまいました。などなど、モザイク合成はけっこう難しいということがよく理解できました。しかし、何枚もの画像を合成する事で星像が非常に細かくなるのは大きな魅力ですね。最後に皆様にとって来年もよい年でありますようお祈り致します。
 
■係より
なんとも立派なオリオン座ですね。この大迫力はモザイクの威力といっていいです。画像処理の苦労も多いですが、仕上がったときの喜びもひとしおですね。赤い散光星雲や分子雲も自然に描き出されています。特にオリオン大星雲からバーナードループにかけての分子雲は微妙な濃淡まで表現されていて見事です。また、モザイクの効果もあって、星像が一段とシャープになっていて見応えがあります。ご投稿、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2016年12月28日 (水)

カリフォルニア星雲~すばる周辺。

東京都八王子市の上村裕様より、シグマの85mm/F1.4 Artによる「カリフォルニア星雲~すばる周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 

California_subaru

●カリフォルニア星雲~すばる周辺
2016年12月24日19時14分52秒~ シグマ 85mm F1.4 DG HSM Art (絞りF2.8) キヤノン EOS 5D Mark IV(改造なし) ISO800 240秒露出×25枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 山梨県北杜市

■コメント
先日の遠征で撮影した画像をお送りします。今回は、カリフォルニア星雲からすばるにかけて撮影しました。当初、房総での撮影を予定していましたが、天気予報では曇り。それでも、山梨から長野にかけては、夜半頃まで晴れ間が期待できそうでしたのでダメ元で出発しました。空の状態はあまり良くなく、少し霞んだ感じでした。予報通り、だんだんと雲が増えていく中、なんとか30枚ほど撮影できました。おまけ画像は、コンポジット前の1枚をストレート現像したものと、その画像の周辺部等倍切り出しです。IR改造なしのカメラで、どこまで赤い星雲が写るのかお分かりいただけると思います。また、シグマの85mm Artがとても高性能なこともわかります。開放では、輝星の周りに青ハロが出ていましたが、F2.8まで絞り込むと中央とほぼ遜色ない星像が得られました。大きくて重いですが、解放F1.4のメリットは大きいです。
 
■係より
いつもご投稿いただき、ありがとうございます。今回はシグマの85mm/F1.4 Artレンズによる2回目の作品です。ペルセウス座のカリフォルニア星雲からおうし座のすばる(プレアデス星団)にかけての領域を最新の光学系で撮影しました。このレンズの星像のシャープさは特筆に値しますね。また、漂う分子雲の炙り出しも見事です。撮影に使ったキヤノンEOS 5D Mark IVはフィルター改造してないノーマル機ですが、赤い散光星雲も意外によく写し出せています。ISO800で25枚コンポジットと充分な枚数を重ねたため、これだけ強力な画像処理をしても階調が維持されていて、素晴らしい仕上がりになりました。
 California_subaru_raw

コンポジットに使用した一枚をストレート現像した画像。シグマ85mm F1.4 ArtをF2.8まで絞って撮影。
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右上の周辺部を等倍で切り出した画像。最周辺でも星像の破綻がなく、シグマ 85mm F1.4 Artの高性能ぶりがわかります。

2016年12月27日 (火)

サンタクロースの落とし物。

愛知県春日井市のHUQ様から、南知多で撮影した「サンタクロースの落とし物」と題した「クリスマスツリー星団からバラ星雲周辺」の作品をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Xmas

●クリスマスツリー星団からバラ星雲周辺
ボーグ 55FL+レデューサー 200mm/F3.6 ニコン D810A ISO800 露出4分×25枚コンポジット SWAT-350+ SS-one mini 2軸ガイド 撮影地 愛知県南知多
 
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クリスマスツリー星団の切り出し。
 

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バラ星雲の切り出し。
 
■コメント
クリスマスの晩に南知多に行ってきました。前日のGPVでは一晩中真っ黒の予報だったのですが…行ってみれば夜中絹雲で覆われているという有様。高度を問わず、飛行機雲がなた引き続けていました。こんなときは雰囲気写真。薄雲は極めて優秀なソフトフォーカスフィルター、というのは定説ですが、星雲写真でそれをやったらどうなるか、試してみました。…賑やかです。2晩遅れとなりますが、日本のクリスマスのお祭り騒ぎの雰囲気をお楽しみください。

■係より
いや~、なんとも美しい領域ですね。クリスマスツリー星団からバラ星雲にかけての壮大なHα領域を55FLで狙っていただきました。薄雲で輝星が滲んだとのことですが、それがかえって雰囲気を醸し出しました。青い星、赤い星、白い星、星雲の微妙な色の違い…思わず見とれてしまう仕上がりです。それにしても55FLの性能は凄いですね。切り出した拡大画像でも充分にシャープな星像で驚かされます。素晴らしい画像、どうもありがとうございました。ぜひまたお送りください。
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Swat3501

 

20161226

設置、撤去に掛かる時間は15~20分程度です。全重量は12kg程度ですが、今回、砂場での沈み込み対策のため脚下に3~5mm厚のアルミ板を敷きました。一晩を通じて、極軸は至極安定していました。風が強くなる時間帯もありましたが、風ブレは全く発生しませんでした。

2016年12月15日 (木)

エンゼルフィッシュと冬の大三角。

東京都八王子市の関原謙介様より、「エンゼルフィッシュ星雲」と「冬の大三角」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo

●オリオン座エンゼルフィッシュ星雲
2016年11月29日 AI AFニッコール180mm F2.8D 絞り開放 ニコン D810A IDAS LPS-D1フィルター使用 ISO2000 160秒露出×19枚をStellaImage7でコンポジット 露光時間合計50分 ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 山梨県甲州市
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●冬の大三角形
2016年12月2日 AI AFニッコール28mm F2.8 絞りF3.5 ニコン D810A ISO2000 160秒露出×25枚をStellaImage7でコンポジットおよびカブリ補正 露光時間合計66分 25枚中12枚はLee Soft Filter No.3使用 ニコンキャプチャーNX2にて画像処理 SWAT-350にてノータッチガイド 撮影地 山梨県甲州市
 
■コメント
エンゼルフィッシュ星雲は非常に淡い星雲で、別の日に取った18枚をさらに追加して加算処理を行うつもりだったのですが、StellaImageのコンポジットで別の日に取った画像とうまく位置合わせが出来ず、結局19枚の加算処理となりました。星雲のコントラストをもう少し上げたかったのですが、これが限界でした。冬の大三角形は、28mmレンズにソフトフィルターを付けて撮った画像をコンポジットしてみました。広角レンズによる画像のコンポジットは初めての試みですが、かぶり補正なども行わなければならず、望遠レンズによる画像の処理より難しく感じます。加算画像枚数を増やして再チャレンジしたいと思います。

■係より
冬の星座の王様ともいえるオリオン座付近から望遠と広角の二作品をお送りいただきました。エンゼルフィッシュはオリオン座の上の方に位置していて、広角の画像にも写っています。ニコンの180mmはとてもシャープな星像で、微光星が画面いっぱいに敷きつめられていますね。エンゼルフィッシュも微妙な濃淡が表現されていて申し分ない仕上がりです。28mm広角の作品は、冬の大三角とオリオン座をバランスよく配しています。ソフトフィルターを使って、輝星をボカし、星座の形が強調されています。D810Aですから、赤い散光星雲もよく写っていて、それぞれ適した長さの望遠で狙いたくなりますね。
ご投稿ありがとうございました。冬の対象をぜひまた狙ってください。お待ちしております。

2016年12月13日 (火)

南房総で撮るすばると三ツ星周辺。

愛知県春日井市のHUQ様から、南房総で撮影した「M45プレアデス星団(すばる)周辺」と「オリオン座三ツ星周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 M45

●M45プレアデス星団(すばる)周辺
ボーグ 55FL+レデューサー 200mm/F3.6 ニコン D810A ISO800 露出4分×5 + 6分×3 + 8分×4 SWAT-200 赤経1軸オートガイド 撮影地 千葉県鋸南町
 M42

●オリオン座三ツ星周辺
ボーグ 55FL+レデューサー 200mm/F3.6 ニコン D810A ISO1600 露出4分×14枚 + 2分48秒×1 + 1分×1 SWAT-200 赤経1軸オートガイド 撮影地 千葉県鋸南町
 
■コメント
12月2日~3日、南房総での撮影です。当日は晴れたり曇ったりで、なかなかスカッと全天快晴とはいきませんでしたが、雲間にて撮れた冬の定番をお送りします。コンポジット枚数が少なく粗さは否めませんが、心ゆくまで淡い分子雲を炙り倒してみました。夜、周囲が暗い中でに画像処理するとどうしてもクドくなりますね。
 
■係より
いつもありがとうございます。当日は私もご一緒させていただきましたが、なんとも微妙な天気でした。風もかなり強かったですが、星が流れずに撮影できてますね。いずれの作品もボーグ55FLの鋭い星像が画面いっぱいに広がり、分子雲も見事に炙り出されています。適度なコントラストと彩度があって、分子雲が漂っている姿がとても印象的ですね。さすがHUQさんといった出来です。それにしても南房総でもこれだけの写真が撮れるんですね。東京からクルマで1時間半の距離ですから、身近な撮影地として好適です。
ご投稿ありがとうござしました。この冬の作品、ぜひまたお送りください。お待ちしております。

2016年12月12日 (月)

アンドロメダ銀河と馬頭星雲。

プロカメラマンの飯島裕様より、オリンパス ZUIKO DIGITAL ED 300mm F2.8で撮影した「アンドロメダ銀河」と「馬頭星雲」をお送りいただきましたので、早速ご紹介します。
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●アンドロメダ銀河
オリンパス ZUIKO DIGITAL ED 300mm F2.8(絞りF3.2) オリンパス OM-D E-M5 Mark II ISO3200  90秒露出×14枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 野辺山
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●馬頭星雲
オリンパス ZUIKO DIGITAL ED 300mm F2.8(絞りF3.2) オリンパス OM-D E-M5 Mark II ISO3200  90秒露出×11枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 野辺山
 
■コメント
ご無沙汰しております。先日野辺山で撮影した「アンドロメダ銀河」と「馬頭星雲」をお送りします。レンズはオリンパスのフォーサーズ「ZUIKO DIGITAL ED 300mm F2.8」です。すでに生産終了のレンズですが、縁があってようやく入手できました。ファーストライトでさっそく霜の洗礼です。アンドロメダ銀河も馬頭星雲も、SWAT-350でノータッチ恒星時追尾です。できればコンポジット枚数はもっと増やしてみたいですね。ところで「星ナビ」1月号の「銀ノ星」にSWAT-350がチラッと登場しています。15cmニュートンを載せて観望にも活躍中です。
 
■係より
いつもありがとうございます。これまた高性能なレンズを手に入れましたね。定価100万円くらいしたかと…(凄) 星像も文句なしですし、開放F2.8の明るさはは、なんといっても魅力あるスペックです。焦点距離300mmを超えると望遠鏡の方がいいと思いますが、300mmまでは望遠レンズの方が何かと便利だなぁと思うこともありますね。
さて、今回はファーストライトということで「アンドロメダ銀河」と「馬頭星雲」を撮影されました。35mm換算600mmとなり、イメージサークル中心部のいいとこ取りですから、周辺部までシャープな星像の迫力ある作品になりました。アンドロメダ銀河は最周辺の淡い部分や暗黒帯もコントラスト良く写っていて、90秒露出とは思えない写りです。馬頭星雲にいたっては、90秒露出11枚コンポジットで周辺の分子雲まで浮かび上がっていて見応えがあります。反射系の超シャープな星像もいいですが、アポクロマート屈折系のちょっとハロが残る星像も雰囲気があって素敵です。それからSWAT-350に観望用の15cm反射を載せて楽しまれているとのことで、その画像も下に掲載しました。
このたびはありがとうございました。このレンズでの作品をもっと見たいので、ぜひまたお送りください。よろしくお願いします。
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極寒の野辺山で霜まみれになったサンニッパ。
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沈む夏の天の川と15cm反射を搭載したSWAT-350。星ナビ1月号もご覧ください。

2016年12月11日 (日)

モザイク合成による冬の天の川。

東京都八王子市の上村裕様より、最近発売されたばかりのシグマの85mm/F1.4 Artによる「冬の天の川」をお送りいただきましたのでご紹介します。
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●モザイク合成による冬の天の川
2016年12月7日0時37分8秒~ シグマ 85mm F1.4 DG HSM Art (絞りF2.0) キヤノン EOS 5D Mark IV(改造なし) ISO400 180秒露出×3枚コンポジット×6枚モザイク SWAT-350ノータッチ追尾 長野県諏訪郡

※上の画像は一枚でお送りいただきましたが、解像度がブログの制限を大きく超えていたので、係が上下に二分割して解像度を活かしました。上下それぞうれクリックすると大きな画像でご覧になれます。
 Photo_3●ぎょしゃ座
 Photo_4●オリオン座
 
■コメント
最近、都合があわずに撮影できていなかったので、平日でしたが仕事終わりに遠征しました。夜半前には月も沈み快晴のもとじっくり撮影できましたが、冷え込みが厳しかったです。撮影後に車の温度計を見ると、マイナス5度になってました。(笑) 今回は、85mmで複数カット撮影し、ぎょしゃ座からオリオン座にかけてモザイク合成しました。カットごとのわずかな色被りが強調処理の邪魔をするので、最終的にモノクロで仕上げています。IR改造はしていませんが、バーナードループをはじめとした赤い散光星雲も炙り出せてお気に入りの1枚になりました。ぎょしゃ座とオリオン周辺の切り出しも合わせてお送りします。これでも、まだ縮小しています。SIGMAの85mmは、これまでのArtシリーズ同様、開放で周辺までビシッと解像してくれます。明るい恒星の周りに滲みが出ますが少し絞れば改善します。歪みも少ないのでモザイクには好適でした。
 
■係より
いつもありがとうございます。発売されたばかりのシグマの85mm/F1.4 Art レンズによる作品です。シグマのArtラインのレンズは、どれも高性能で天体用に最適ですね。星像はシャープですし、ほとんど歪曲もないので、モザイクもやりやすいと思います。開放F値が1.4というのも魅力的です。しかもこの性能でお値段がリーズナブルなもの嬉しいですね。現在、最高レベルのレンズでしょう。そのシグマ85mmで、ぎょしゃ座からオリオン座にかけて、6枚をモザイクで仕上げていただきました。手間のかかった力作です。針の先で突いたような星像と淡く浮かび上がったHαが素晴らしいです。カメラはノーマルとのことですが、けっこう赤い星雲が写りますね。関東地方は、これから晴れる日が多くなると思います。冬の天体を撮影されたら、ぜひまたお送りください。お待ちしております。

2016年12月10日 (土)

エンゼルフィッシュと勾玉星雲付近。

東京都目黒区にお住まいの峰村建二様より、半年ぶりにご投稿いただきました。早速ご紹介します。
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●エンゼルフィッシュ
2016年11月25日23時48分~ カールツアイス Apo-Sonnar T* 2/135(135mm/F2)絞りF2.5 LPS-D1フィルター キヤノン EOS 60Da ISO2000 120秒露出×30枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 清里
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●勾玉星雲付近
2016年11月26日1時26分~ カールツアイス Apo-Sonnar T* 2/135(135mm/F2)絞りF2.5 LPS-D1フィルター キヤノン EOS 60Da ISO2000 120秒露出×15枚コンポジット SWAT-350ノータッチ追尾 撮影地 清里
 
■コメント
半年ぶりのご無沙汰です。先月いつもの清里に遠征しました。撮影日時は11月25日から26日にかけてですが、この前日24日は東京で11月としては54年ぶりの雪、観測史上発の積雪、清里でも初雪、積雪量は10センチほど。標高1400メートルの当地ではに中でも氷点下でサラサラの軽い雪で、なんとなく心ウキウキです。(雪国のみなさん、すみません)
今回の撮影はエンゼルフィッシュ星雲とぎょしゃ座の星雲に絞り撮影。当日の気温は最低マイナス11度、透明度は良、ただしシーイングは悪く、シリウスがギラギラと瞬いているのが印象的でした。

■係より
マイナス11度ですか! さすがに清里です。気温を聞いただけで、絶対無理と思ってしまう私は天文ファン失格ですね。房総だと真冬に下がっても、僅かに氷点下になるだけですけど、それでもめげちゃいますから…(笑)
さて、今回は代表的な冬の星座のオリオン座とぎょしゃ座から、赤い散光星雲二題をお送りいただきました。左下の赤い星がベテルギウスです。右下の青い星がベラトリクスです。APS-Cで135mmだと画角いっぱいで迫力がありますね。ぎょしゃ座の勾玉星雲は将棋の駒の形の下の方です。いま、撮影しやすい時期ですので、次の新月期に私も狙ったみたいと思っています。ご投稿ありがとございました。ぜひまたお送りください。お待ちしております。
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おまけ画像は本物のエンゼルフィッシュ。峰村さんの家で生まれて7歳になったそうです。

2016年12月 9日 (金)

SWAT-350ノータッチによる大マゼラン。

ユニテックと提携関係にある株式会社輝星の代表、高槻幸弘さんから「大マゼラン」の画像をお送りいただきましたので、ご紹介いたします。
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●大マゼラン
撮影レンズ オリンパス100mm F2(絞りF4) キヤノン EOS Kiss X5 ISO1600 6分露出×6枚コンポジット キヤノン EOS Kiss DigitalX(IR改造) ISO1600 6分露出×5枚コンポジット キヤノン EOS Kiss DigitalX(IR改造)にHα干渉フィルター(天文ガイド製半値幅20nm) 絞りF2.8 7分露出×4枚コンポジット Photoshopで画像合成と強調処理  SWAT-350+自由雲台でノータッチガイド 撮影地 オーストラリア ゴールドコースト
 
■コメント
ポータブル赤道儀SWAT-300/350と弊社のJILVA-170は、1台ずつ実際の星でPモーションのテストを行なって合格品のみを出荷しています。ウォームホイールは高性能なギヤを外注で作るのは難しいので、特殊な手法で自社生産してウォームネジとの摺合せも時間をかけて慎重に行なっています。これにより高性能なポタ赤を安価に安定供給できます。
この度は南半球(ウォームホイールが逆回転する)でも、北半球と同じ精度が出るかどうかの2回めテストで、オーストラリアのゴールドコーストに遠征しました。様々なテストを行なった後で、趣味の鑑賞写真として大マゼラン雲を試写してみました。南半球での極軸設置は、アケルナルとカノープスで極望の時角を合せ、はちぶんぎ座σ星の周囲の台形を形成する星で微修正できるので、むしろ北半球よりも精密に行なえます。大マゼラン雲近傍のタランチュラ星雲などは、Hαの赤色光に加えてHβの緑色光が強く、赤味が明瞭に写りにくいので、ノーマルカメラで撮影した画像に天文改造カメラの画像を加え、さらにHαフィルターで撮影した画像も加えて、Hαの赤色を強調しています。

ホームページ http://www.ne.jp/asahi/sky/bird/index.html
ブログ(星爺から若人へ) http://tentai.asablo.jp/blog/
 
■係より
高槻さんとは天文ガイド編集部にいらしたときからですから、もう30年以上のお付き合いになります。SWATの製造においても、心臓部であるギアまわりの組み立て調整をお願いしています。普段、ご自身で天体撮影をするこもないようですけど、休暇を兼ねて出掛けたオーストラリアで、SWATによる撮影を楽しまれたようです。SWAT関係者ですが、ユーザーさんの作例コーナーで紹介させていただきます。画像については、さすがによく写っていますね。とても美しい仕上がりです。

2016年12月 6日 (火)

M42オリオン大星雲からNGC1999、パート2。

和歌山市にお住まいの福田将之様より、「M42オリオン大星雲からNGC1999、パート2」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 M422nd

●M42オリオン大星雲からNGC1999、パート2
2016年11月24日、12月3日 ビクセン ED81S+TSRED80+75mm絞り環(500mm F6.7)  キヤノン EOS Kiss X6i改 IDAS HEUIBⅡ EOS MFA ISO1600 90秒露出×82枚コンポジット 総露出時間123分 SWAT-200にて自動追尾 撮影地 のかみふれあい公園
 
■コメント
先月末にふれあい公園で撮影したM42-NGC1999ですが、12月3日の夜に護摩壇山で撮り増しして重ねて処理しました。雲が不定期に通過するもどかしい夜でしたが、何とか90秒を43枚撮れました。いつものようにステライメージ7で下地処理したものをPhotoshop CS6に持ち込みレイヤーマスクで処理した後、先日Facebookで高槻さんにご紹介いただいた、天文ガイド1月号で西条先生が使い方を解説されているNik Collectionというフリーソフトで、ColorEfexProとDfineという2工程を追加処理しましたら、いとも簡単に周辺の分子雲が浮かび上がりました。しかしながF6.7で2時間ではまだまだザラつきは取り切れません。処理に耐えうる画像を得るにはもっと露光時間を増やさないといけません。
 
■係より
同じ構図で撮り増した画像を前回の作品に重ねて処理し、オリオン大星雲周辺の分子雲を見事に浮かび上がらせました。前回よりもノイズが大幅に減少して、階調も滑らかです。一段と見栄えのする作品に仕上がりました。それにしても、この分子雲、凄いですね。このような分子雲に囲まれているオリオン大星雲を写し出せるなんて、一昔前では考えられなかったです。時代の進歩を感じます。今回、Nik CollectionというフリーソフトのPhotoshopプラグインを利用して、分子雲を炙り出したそうです。この機能を無料で使えるのは、嬉しいですね。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2016年12月 4日 (日)

SWAT-200によるIC405(勾玉星雲)周辺。

横浜市にお住まいの蒼月様より、SWAT-200による「IC405(勾玉星雲)周辺」の作品を送りいただきましたのでご紹介します。
 Photo●IC405(勾玉星雲)周辺
2016年12月2日 ボーグ 71FL+レデューサー0.72×DGQ(288mm, F4.1) キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 露出300秒×21枚コンポジット SWAT-200(PHD2で一軸オートガイド) 撮影地 朝霧アリーナ
 
■コメント
朝霧高原は夜10時くらいから快晴に恵まれ、撮影を開始しましたが、途中でSWATの電池が切れたことに気付かずに暫く固定撮影をしてしまったり、三脚を蹴って極軸を狂わせたり(しかも2度)と、初心者にやってはいけないと教え聞かせることを一晩であらましやってしまいました(笑)。おかげで枚数が稼げないうえに、風が若干強くてぶれたのを修正処理したため、星雲の細かい模様まで精細に描写することはできませんでした。しかし、ぎょしゃ座のカペラからちょうど真南にあたるこの領域は、多くの星雲と星団が色彩豊かに輝いていて、冬の夜空の中でもオリオン座中心部に匹敵する美しさだと思います。是非多くの方に、自分のカメラに収めていただきたい領域ですね。
 
■係より
この日は金曜日の夜とあって、多くの天文ファンが撮影に繰り出したようです。私も房総へ出掛けましたが、他にも天文ファンの方がおみえになって、撮影を楽しんでいらっしゃいました。さて、今回お送りいただいたのは、将棋の駒の形をしたぎょしゃ座の下の方に広がる散光星雲です。カラフルで美しい領域を見事に捉えています。右下には分子雲も写っていますね。中央やや右の勾玉のような形をした大きな星雲がIC405勾玉星雲、左がIC410、その左上がIC417、上辺の散開星団がM38です。この領域は天の川の中なので、撮影対象が豊富です。ぎょしゃ座の美しい形はもちろん、周辺には、すばる、ヒアデス、ふたご座、オリオン座と冬のネオン街(笑)ですから、広角から望遠までたっぷり楽しめますね。それから、電池切れ。私も時々やってしまうので、気をつけてますが、事前にテスターで電圧を測って、7.5V(付属電池ケース9V用の時)以下の場合は数時間で切れるので、撮影には使わないようにしてます。弱った電池は月面撮影やセットアップ時の慣らし運転用にしてます。電池が切れる直前にはLEDが薄暗くなるので、明るさをこまめにチェックするとよいかもしれません。大事な遠征の時には、電源の心配がないように新品電池で臨むのがお勧めです。
晴れる日が増えてきました。冬の魅力ある天体を、ぜひまたお送りください。お待ちしています。このたびはどうもありがとうございました。

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