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2016年12月31日 (土)

三つ子銀河。

愛知県春日井市のHUQ様から、南知多で撮影した「三つ子銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。ユーザー様の作例コーナー、今年最後の作品です。
 M65m66

 

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●三つ子銀河
2016年12月29日早朝 ボーグ 55FL+マルチフラットナー1.08×+ニコン2×テレコン 合成焦点距離540mm/F10 ニコン D810A ISO1600 露出16分×6+8.5分×1 合計7枚コンポジット SWAT-350+ SS-one mini 2軸ガイド 撮影地 愛知県南知多
 
■コメント
BORG 55FL は専用レデューサー無しでも中央は非常にシャープなので、これにニコンの高性能2×テレコンを付ければ遠方銀河もイケるのではないかと思い、試してみました。流石に直焦点では周辺像が悪化するため マルチフラットナー1.08×DGを入れ、そのうしろにニコンの2×テレコン TC-20E III を入れました。カメラは D810A です。f=540mm F10 となります。鏡筒長はわずか 34 cmです。1枚目はノートリミングです。2枚目は中央部の約50%トリミングです。良像範囲は約50%前後、マイクロフォーサーズぐらいの範囲だと思います。今回の南知多行きでは本来、レデューサー仕様の 55FL で冬の散光星雲を撮りまくることが目的でした。しかし冬の星座が撮り頃の時間帯は上空を雲が右往左往し、結局2時過ぎには諦めてしまいました。代わりに、普段はやらないことですが、今年の天候からすると万が一と思い忍ばせておいたテレコン仕様の 55FL に換装し、早朝の晴れ間の時間帯の全てを三つ子銀河に捧げることにしました。ピントに納得がいかず1時間ほど費やしてしまいましたが、最終的には上々な結果を得られました。ノートリミング画像では細かい銀河が沢山写っていて愉しいです。これだけF値が暗いと1コマ当たりの露出時間が掛かりますが、ガイドの信頼性さえ十分であれば、後の画像処理は格段に楽です。F値が暗いため、気温の変化に伴うピント移動に鈍感なのも利点です。
 
■係より
早くも春の天体、しし座の三つ子銀河の登場です。上がNGC3628、左下がM66、右下がM65です。しかし凄い写りですね。口径わずか55mmの望遠鏡とは思えないような出来です。さすがに評価の高いボーグ55FL。もちろん、その性能をフルに引き出すHUQさんのテクニックがないと、ここまでの作品はものにできませんね。M66やM65のハイライト部分も白飛びさせずに階調を残しています。画像処理も見事です。
しし座、おとめ座、かみのけ座付近は天の川から離れた遠くの宇宙まで見渡せる窓のような領域で銀河の宝庫になっています。それらを短焦点レンズで一網打尽にするのも楽しいですね。そういえば反対側の窓はちょうこくしつ座あたりなのですが、有名なNGC253を中心とした銀河群があります。他にもNGC55という巨大な銀河もありますが、東京での南中高度が15度しかなく、見えにくいのであまり注目されません。秋の透明度のよいときには狙ってみたいものです。ご投稿ありがとございました。ぜひまたお送りください。

今年も今日で最終日ですね。このコーナーにもこの一年、たくさんの作品が集まり、大いに盛り上がりました。みなさんのテクニックもどんどん上達して、作品のレベルも大幅にアップしています。素晴らしいことです。こういった上級者の見事な作品はもちろんですが、初心者の方も遠慮なくどんどんご投稿ください。一緒に天体写真を楽しみましょう。
一年間、本当にありがとうございました。来年も皆さまの作品をお待ちしております。どうぞよろしくお願いします。それでは、よいお年を!
 Photo

 

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設置場所が軟弱だと三脚の石突をある程度地面に突き刺しても、撮影中に動いてしまうことがあります。HUQさんは金属プレートを敷いて面で荷重を受けるようにして、撮影中の極軸ズレを防いでいます。

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