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2020年10月28日 (水)

SWAT-350V-spec Premium作例、M42オリオン大星雲。

SWAT-350V-spec Premiumのβテストをお願いしてますAramis様より、ノータッチ追尾で撮った「M42オリオン大星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
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●M42オリオン大星雲
2020年10月21日 BORG90FL+レデューサー7872 焦点距離360mm F4 ソニー α6300(ノーマル機) ISO800 180秒露出×19枚コンポジット(総露出57分) SWAT-350V-spec Premiumノータッチ追尾 ステライメージ7、Photoshopで画像処理 撮影地 長野県茅野市 ※下の画像はピクセル等倍切り出し
  
■コメント
アップグレードいただいた9月は天候に恵まれませんでしたが、10月下旬になってやっと撮影に出かけることができました。SWAT-350 V-spec Premium に組み合わせたのはBORG90FL+レデューサー7872+Sony α6300です。APS-Cカメラですのでフルサイズ換算540mmとなります。もちろんガイダーは使っていません。露光時間は3分としましたが、20枚計1時間の撮影で使えなかったカットは1枚だけ。おそらく赤道儀のそばを歩いた際の振動によるものだと思います。この焦点距離で3分露光ができるのは本当に素晴らしい性能です。
一方で極軸はPolemasterでかなり精密に合わせる必要があり、その後の導入の際にも赤道儀本体に触れないよう細心の注意を払う必要があります。自動導入はできませんので、暗い天体を狙うのであれば目盛環を使った導入に慣れていないといけませんね。今回はM33も撮影しようとしたのですが、苦労して導入して撮影してみたら極軸がずれていた、という失敗に見舞われました。やはり微動装置はSWAT純正がよさそうです。以前販売店で触ってみて剛性の高さにびっくりした覚えがあります。
無理に焦点距離を延ばすのではなく、ある程度短い焦点距離の鏡筒を使って1枚あたりの露光時間を延ばす方向で使うのが賢い使い方なのかもしれません。また、ある程度バランスが崩れても使えるというのは意外と助かる点でした。通常であれば完全にバランスさせた後にわずかに東側荷重に調整しなおすところですが、それほど神経質にならなくてもいいというのは助かります。この時はウェイト側を重くすることで東側荷重を実現しています。
 
■係より
SWAT-350V-spec Premiumのβ版のテストをお願いしてるAramis様から作例をお送りいただきました。焦点距離360mmで露出3分、1時間のノータッチ追尾ですが、失敗カットは1枚だけとのことで、追尾精度の高さを感じさせます。APS-Cですから、画角はフルサイズの540mm相当になります。画素ピッチが細かいのとレデューサーでシャープになった星像ですから、焦点距離360mmを追える基準精度よりもう少し厳しく見る必要がありそうです。ただし多枚数コンポジットだと若干流れていても問題ないことが多いです。極軸の設置誤差は360mmで3分露出なら計算上20′くらいズレていても大丈夫なはずですが、Polemasterだと1~2′には設置できますので充分な精度です。作例はこれから撮影好機を迎えるM42オリオン大星雲です。ソニーのノーマル機のため赤い星雲が写りにくいですが、M42は青い成分も含まれているため、とても見ごたえのある作品に仕上がりました。真っ赤な仕上げばかり見ているので、こういったノーマル機の色調も新鮮に感じて、なかなか良いものですね。F4で約1時間露出なので、周辺の分子雲もモクモクと描出されていて、素晴らしいです。拡大画像は追尾の状態を示すためのピクセル等倍です。完璧な点像で、まったく問題ないです。これからもPremiumの性能を引き出して、納得ゆく作品を生み出してください。また撮れたらぜひお送りください。お待ちしております。
 
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Aramisさんの撮影風景。低空まで透明度がよいようです。こういった日はコントラスト良く写せますので、気合いが入りますね。

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