« 2020年11月 | トップページ

2020年12月

2020年12月24日 (木)

馬頭星雲とM78とLDN1622。

神奈川県川崎市にお住まいの原田裕美様より、RedCat51による「馬頭星雲とM78とLDN1662」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
Photo_20201224094401
●馬頭星雲とM78とLDN1622
2020年12月17日 23時18分~ RedCat51 口径51mm 焦点距離250mm F4.9 キヤノン EOS Ra 180秒露出×26枚コンポジット(総露出78分) SWAT-310ノータッチ追尾 撮影地 静岡県富士宮市朝霧アリーナ
 
■コメント
投稿が遅くなりましたが、今年最後の新月期、朝霧アリーナに遠征してきました。今回はいつものISO3200で2分露出を、ISO1600で3分露出にしてみました。ISO1600の方が星雲の描写は良いように思います。30枚中数枚に2ピクセルほど流れがありました。最小星像が3×3ピクセル程ですので、どうしても目についてしまいますが、コンポジットすれば全く問題ないレベルだと思います。デジタル化に伴って光学系もとてもシャープになってきたので、赤道儀には厳しい時代になりました。オートガイドにすれば良いのでしょうが、観測所のない遠征族の小型機材派としては、コンピュータなしでいけると大変ありがたいです。おまけに腰痛持ちなので機材は出来る限り軽く少なくしたいです。今回もダーク減算、フラット補正なしのナシナシ処理です。複数の対象を入れることが出来る焦点距離ですので、構図を考えるのも楽しみです。人工衛星が多いのですが、クリッピングでコンポジットをすると星雲の微妙な所に影響があるような気がするのですが・・・。本年もいろいろお世話になりました。良いお年をお迎えください。
 
■係より
今年も残すところ一週間となりました。コロナウィルスのせいでとんでもない一年になってしまいましたが、三密を避けられる天体撮影は比較的安心な趣味として、気を配りながらも楽しまれた方も多かったようです。来年はワクチンが行き渡って、一日も早く普段の生活に戻って欲しいですね。
さて、原田さんの作品はオリオン座のバーナードループの上部をとりまく天体です。今回はいつもより感度を下げて露出を延ばし、一枚のクオリティを上げての撮影です。ガイドエラーのリスクは上がりますが、枚数が減りますので後の画像処理が楽になりますね。2~3分露出は、そういった意味でのバランスが取れた露出時間と思います。総露出1時間18分で、赤い星雲もよく描出できていて、仕上げも申し分ありません。素晴らしい作品になりました。赤道領域は静止衛星銀座ですからσクリップはやむを得ないでしょう。個人的に画質の低下は気になったことはありませんが、σクリップありとなしで星雲の細部を比較してみても面白いかもしれません。影響があるようなら、衛星の軌跡部分を選択的に比較暗で合成すれば良いかと思います。追尾エラーについては、EOS Raに250mmレンズの組み合わせだと1ピクセル4.4秒角ですから2ピクセルの流れは8.8秒角となります。SWAT-350/310(スタンダードモデル)のピリオディックモーション±7″前後は、一周期(約7分)で14秒角のズレになります。これはRaと250mmレンズの組み合わせだと3.2ピクセルです。モーションのカーブを考慮しない単純計算では、3分露出だとすべてのカットに1~2ピクセルの赤経方向の流れが想定されます。撮影対象は赤道付近で一番Pモーションの影響が大きいエリアなので、30枚撮って2ピクセルの流れが数枚しかなかったということは、なかなか優秀な結果ともいえますね。今年は多くのご投稿、ありがとうございました。来年もよろしくお願いします!

« 2020年11月 | トップページ