天リフ山口編集長によるレナード彗星。
天文リフションズの山口編集長は、SWAT-310V-specPremiumとSWAT-350V-specPremiumをお使いです。今回はその2台を駆使して話題の「レナード彗星」に挑みました。
●レナード彗星
2021年12月9日5時20〜45分ごろ キヤノン EF300mm F2.8 絞り開放 EOS6D(SEO-SP4) ISO3200 1分露出×24枚 SWAT-310 V-spec Premiumノータッチ追尾/4時55分〜05時45分ごろ RedCat51 F4.9 ソニー α7S(フィルターレス)UV/IRカットフィルター ISO12800 30秒露出×100枚 SWAT-350 V-spec Premiumノータッチ追尾 撮影地:大分県釈迦ヶ岳
画像処理手順 彗星基準:シグマクリップ(σ=1.0) で各々をコンポジット後、1:1で加算平均/恒星基準:EOS 6Dの画像を恒星基準でコンポジット、StarExterminatorで星のみ画像を生成し彗星基準画像を比較明合成/流星はα7Sの1コマに写ったものを比較明で切り貼り
■コメント
久しぶりにSWAT兄弟で撮影してきたレポートです。先日、レナード彗星を撮影してきました。SWAT-310と350の2台体制です。彗星のように、限られた時間で確実に成果を出すには、スイッチオンだけで確実に追尾できるSWATのありがたみを感じました。3時ごろに現地に到着し、2台の赤道儀と望遠鏡、カメラをセットアップして試写、連続撮影を開始したのが4時15分ごろ。撮影を開始すると、あとは何もやることはありません^^; 双眼鏡で彗星を眺めたり、機材写真を撮影したり、のんびりコーヒーを飲んだりして過ごしました。朝焼けが息をのむほど美しく、彗星が薄明にかき消されるまで堪能できました。撮影は楽々だったのですが、画像処理は翌日いっぱい苦労しました^^; 彗星基準画像にどうしても背景の恒星のスジが残ってしまいます。でも、苦労の甲斐あってテールの微細構造(細い細い1本の構造)を出すことができました。
■係より
山口編集長が丸一日苦労した甲斐があって、ものすごい彗星の姿を写し出せましたね。背景基準と彗星核基準を別々に作成し、それを比較明で合成するという手順で処理したそうです。華を添えた流星も比較明で切り貼りしたそうですで、その結果、彗星核も恒星も両方とも点像という見事な作品に仕上がりました。さすが編集長、撮影技術も画像処理技術も上等で素晴らしいです! こうやってひとつの成果が出ると画像処理の苦労も楽しみのうちですね。
撮影風景もお送りいただきました。SWAT兄弟がかっこいいですね。
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