作例写真

2020年3月29日 (日)

初撮影!M51&マルカリアンチェーン。

神奈川県横浜市にお住まいの丹羽雅彦様より、初めての天体写真撮影で捉えた「M51子持ち銀河」と「マルカリアンチェーン」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
M51s
●M51子持ち銀河
2020年3月22日2時10分22秒~ ビクセン R130Sf反射  焦点距離 650mm/F5 富士フイルム X-T30 露出90秒×20枚コンポジット(総露出30分) SWAT-310V-specノータッチ追尾 PixInsight、Adobe Lightroomにて画像処理 トリミング有り 撮影地 神奈川県三浦市城ヶ島近辺
 
Markarianss
●マルカリアンチェーン
2020年3月22日1時02分04秒~ ビクセン R130Sf反射  焦点距離 650mm/F5 富士フイルム X-T30 露出60秒×25枚+90秒×10枚コンポジット(総露出40分) SWAT-310V-specノータッチ追尾 PixInsight、Adobe Lightroomにて画像処理 トリミング有り 撮影地 神奈川県三浦市城ヶ島近辺
 
■コメント
ようやく晴れた先週に、神奈川県三浦市の城ヶ島公園近くで撮影してきました。ベテランの方から見ると突っ込みどころ満載と思いますが、私としては生まれて初めての天体写真で言葉にならない嬉しさがあります。とにもかくにも撮影はできたので、これから経験を積んで上達したく思います。初心者の写真ですが何かの参考になるかもしれないので、お送りします。
撮影は惑星の観望にこれまで使ってきたビクセン130sf(13cm反射 650mm F/5)をSWAT-310V-specに載せました。M51は90sec×20枚、マルカリアンの鎖は60sec×25枚、90sec×10枚をコンポジットしています。ISOはともに6400です。ユニテックさんのホームページにあった蒼月さんの連載「画像処理入門」を参考にPixInsightで画像処理しました。当日は北の空が曇っていて北極星がどうにか見えるレベルだったので、極軸の合わせはあまりできていないせいか、少し流れています。
 
■係より

丹羽さんよりの初投稿は驚愕の作品で、なんとこれが初めての天体撮影だそうです。撮影地が城ヶ島公園近くなので、東京横浜方面の光害がひどい中で、よくこれだけ写せました。デジタル技術の進歩だけでなく、丹羽さんのセンスも光ります。多くの方の初撮影はだいたい月で、星野だったとしてもアンドロメダ銀河とかオリオン大星雲なんですけど、いきなりM51とマルカリアンチェーンとは、なかなか渋いチョイスです。それも焦点距離650mmですから凄いです。V-specなのでノータッチ追尾だと思いますが、星像の流れもほとんど気になりませんし、ピントや画像処理も上出来で素晴らしい。わずかな星像の流れは赤経赤緯両方向の成分を含んでいるので、様々な要因が複合している可能性があります。でも650mmでこの程度なら大成功です。これだけの初作品にあえて注文をつけさせていただくなら、何か特別な意図がない限り、北を上にして撮影した方がいいでしょう。海外ではまったくこだわらない人も多いですが、 他の作品や星図と見比べるときに便利ですし、上手な人はだいたい北を上にしてます。これからも、SWAT-310V-specでお気軽に撮影を楽しんでください。次回作もぜひお送りください。お待ちしております。

2020年3月22日 (日)

深夜の森にバラが咲く。

東京都八王子市の関原謙介様より、「深夜の森にバラが咲く」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
Bara_20200322082901
●深夜の森にバラが咲く
2019年2月23日 Tamron SP 70-200mm f2.8 Di VC USD G2 焦点距離200mm 絞り開放 IDAS LPSD1フィルター ニコン D810A ISO3200 星画像90秒露出×25枚 総露出32.5分 SWAT-350V-specによるノータッチ追尾撮影 地上画像 90秒露出×2枚を比較暗合成 ステライメージ8、PixInsight、PhotoshopCS6でで画像処理 撮影地 静岡県西伊豆松崎町
 
■コメント
前回掲載いただいた「バラ星雲とその周辺」の後に、木立の向こうに沈んでいくバラ星雲を撮影したものです。星空はSWAT-350による追尾撮影、地上風景(木立)は固定撮影、(いわゆる)追尾・固定撮影による星空風景写真です。星画像は90秒露光32フレームをコンポジット、地上画像は2フレームを比較暗で作成したものをphotoshopで合成しました。合成した画像は2020年2月24日0時41分26秒の星空を基準にしたものです。このTamronレンズとSWATの組み合わせは、このような望遠レンズを用いた星景写真の撮影に打って付けと思います。この組み合わせで色々な対象を撮影したいと思っています。最後になりますが新型ウィルスによるこの異常な状況が早く収束することを願っています。
 
■係より
いつもご投稿いただきまして、ありがとうございます。今回は沈みゆくバラ星雲です。SWATで撮った星画像に固定撮影の木立を合成して、星景写真として仕上げました。赤道儀で追尾した場合、地上の木立が流れてしまいますが、最後に固定で撮影した地上部分を比較暗合成して、自然な感じに仕上げています。 なかなか雰囲気のあるの作品になりました。次回作もぜひお送りください。よろしくお願いします。

2020年3月 3日 (火)

バラ星雲とその周辺。

東京都八王子市の関原謙介様より、「バラ星雲とその周辺」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
Rosette_s
●バラ星雲とその周辺
2019年2月23日 Tamron SP 70-200mm f2.8 Di VC USD G2 焦点距離200mm 絞り開放 IDAS LPSD1フィルター ニコン D810A ISO3200 90秒×94枚 総露出135分 SWAT-350V-specによるノータッチ追尾撮影 PixInsightとPhotoshopCS6でで画像処理 撮影地 静岡県西伊豆松崎町
 
■コメント
タムロン SP70-200mm f2.8での初めての撮影です。200mm程度のレンズを入手したく、Red Cat51やFL55SSなどの天体望遠鏡も検討したのですが、結局「写真レンズ星空実写カタログ」で評価の高いこのレンズを購入しました。この撮影ではIDASのlpsd1フィルターを77mm→72mmのステップダウンリングを介して用いています。もう1時間ぐらいは露光をしたかったのですが、星雲は足早に西の空に沈んで行ってしまいました。SWAT-t350V-specのE-pecモードによる「放置撮影」を行いましたが、追尾不良により星の流れたコマは無く、取得した94枚の画像全てを用いることができました。ところで、2月23日は雲の全くない「終夜晴れ」の夜で、これは実に11ヶ月ぶりのことでした。
 
■係より
焦点距離200mmの画角でバラ星雲からクリスマスツリー星団付近に広がるHα散光星雲を構図いっぱいに捉えました。このレンズは開放でも最周辺まで充分にシャープですね。好条件の伊豆最南端付近でF2.8開放2時間15分露出ですから、相当に良質な元画像が得られるとはいえ、その後の画像処理も素晴らしく、淡い散光星雲が見事に浮かび上がって見えます。なんとも非の打ち所がない優れた作品になりました。いつもありがとうございます。またのご投稿、お待ちしております。

2020年2月27日 (木)

勾玉星雲と超新星残骸。

横浜市にお住まいの蒼月様より久しぶりにご投稿です。今回はシグマ135mm Artによる「勾玉星雲と超新星残骸」です。
 
Simeis147s
●勾玉星雲と超新星残骸
2020年2月23日 22時55分~ シグマ 135mm F1.8 DG Art 絞りF2.2 キヤノン EOS 6D(SEO-SP4改造) ISO3200 露出 120秒×30枚コンポジット SWAT-310V-spec(PHD2で一軸オートガイド) PixInsightで画像処理 撮影地 静岡県朝霧高原
 
■コメント
大変ご無沙汰しております。久しぶりの投稿になりますが、今回お送りするのは、勾玉星雲と超新星残骸のSimeis147(Sh2-240)です。Simeis147は、海外ではスパゲッティ星雲とも呼ばれています。最近はナローで撮影する方が多くなってきましたが、ブロードバンドな私は今まで撮ったことがなかったので、一度は撮ってみたいと思っていたのです。でも、もうシーズンは終盤ですので、来シーズン以降に向けて感覚をつかむための試し撮りとして撮ってみました。135mmの画角だとSimeis147と勾玉星雲が一度に撮れますので、撮ったことがある方も多いかもしれません。でも、この写真は妙な構図ですよね。実は先の2つに加えてもう一つの超新星残骸「かに星雲」(M1)も入れることができると気づいて欲張った結果がこの有様です(笑)。かに星雲はまるで星のように写っていてワンポイントにすらなっていないので、次回からは素直に外しましょう。
さて、肝心の写真ですが、勾玉はともかく、Simeis147はやはり淡いですね。露出時間はわずかに60分。しかも西にだいぶ傾いてからの撮影ということで条件は良くありません。ただ、天頂付近にある頃にじっくり時間をかけて撮影したとしても、これ以上詳細なフィラメント構造の描出は、135mmと6Dの組み合わせではそもそも難しいかもしれませんね。なお、今回も高解像度版をこちら(https://flic.kr/p/2ixwKT2)に置いてあります。お時間があればご覧ください。
 
■係より
この冬は例年になく天気が悪く、撮影のチャンスに恵まれなかった地域も多いようです。その影響もあってか、投稿写真も減ってしまって寂しい限りです。23日は新月期の貴重な晴れとなって、蒼月さんもそのチャンスを活かして、難しい対象にチャレンジされました。今回M1かに星雲を取り込んだための構図失敗とのコメントですが、そのM1は下辺中央やや左にかわいらしく写っていますね。いつもながらの安定した画像処理で、全面に漂う分子雲の描出も見事です。超新星残骸はかなりの難物ですので、露出時間をたっぷりかけたいところですね。次回作も期待しております。ご投稿お待ちしております。

2020年2月 5日 (水)

M78とバーナードループ(再処理)。

東京都八王子市の関原謙介様より、「M78とバーナードループ(再処理)」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
Orion_m78_s
●M78とバーナードループ(再処理)
2019年2月2日 Kowa Prominar500+レデュサーTX07(焦点距離350mm、F4) IDAS HEUIB-IIフィルター Nikon D810A ISO3200 80秒露光×50枚、100秒露光×56枚 SWAT-350によるノータッチ追尾撮影 撮影地 静岡県西伊豆松崎町
2018年1月13日 Kowa Prominar500+レデュサーTX07(焦点距離350mm,F4) IDAS HEUIB-IIフィルター Nikon D810A,ISO3200 3分露光×39枚 SWAT-350とMGENによる1軸ガイド追尾撮影 PixInsightで画像処理 Nikon Capture2で微調整 撮影地 静岡県西伊豆松崎町
 
■コメント
天候不順のため撮影がなかなかできずにいますが、天候をぼやいても仕方がないので、昨年までの画像を再処理してみることにしました。実は昨年秋にPCを買い替えメモリーを64GB積みましたので、PixInsightでD810aの36Mピクセルの画像を150枚程度同時処理できるようになりました。(以前のPCでは60~70枚程度が限界でした) これを用いて、2018年1月に撮影した3分露光39枚の画像と2019年2月に撮影した80秒露光50枚、100秒露光56枚の
画像を同時処理してみました。トータルの露光時間は275分です。このような場合、1年を挟んだ2つの撮影で、どうしても視野が正確には一致せず、若干ずれてきますが、PixInsightは同時処理することで、この視野ずれの影響をかなり目立たなくしてくれるみたいです。
 
■係より
冬だというのに太平洋側の晴天が続かず、作品のご投稿がすっかり減ってしまいました。そんな中、関原さんは僅かな晴れ間を活かして、素晴らしい作品をものにされています。今回は昨年のデータと今年のデータを合算して、総露出4時間35分にも及ぶ大作で、オリオン座のM78付近です。バーナードループを挟んで対峙する暗黒星雲LDN1622との対比が見事で、背景に広がる淡い散光星雲もよく描出さています。画像全体の階調も申し分ありません。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2020年1月26日 (日)

オリオンと冬の天の川。

東京都八王子市の関原謙介様より、「久しぶりの星空撮影、オリオン座中心部」をお送りいただきましたのでご紹介します。
Photo_20200126084701
●オリオンと冬の天の川
2020年1月21日 サムヤン35mm F1.4 絞りF4 ニコン D810A ISO1600 露出時間 90秒×58枚 トータル露光時間87分 SWAT-350V-specによるノータッチ追尾 2017年9月に同じ構図を撮影した48分の画像データを合わせて処理 PixInsightで画像処理 Nikon Capture2で微調整 撮影地 静岡県富士宮市および西伊豆松崎町
 
■コメント
今週末が雨予報だったので、なんとか都合をつけて21日に遠征しました。この日も夕方までは雲ひとつない快晴だったのですが、機材をセットし撮影を開始する頃から雲が出始め、その後一旦は回復するも10時半ごろには完全な曇り空になってしまいました。この日はレンズ前面にオプトロンのクリアスカイフィルターを付けて撮影を始めたのですが、途中からフィルターが結露し、Amazonで購入した強力なレンズヒーターも歯が立たず結局取り外すことに。こんなことで時間を無駄にしてしまいトータル露光時間87分を確保するのがやっとでした。そのため、2年半前に同じ構図を撮影した48分の画像データを合わせて処理しました。これが理由でベテルギウスは現在より少し明るく写っています。期待したほどには赤い星雲の写りが良くなく、冬の天の川をきれいに撮るにはもっと空の暗いところで十分な露出をかける必要がありそうです。
 
■係より
例年なら関東地方のこの季節は毎日快晴なんですが、今年は晴れが続きません。1月の新月期もずっと天気が悪そうで、透明度のよい冬の星空を期待していた天文ファンのみなさんもがっかりといった感じですね。そんな中、貴重な晴れ間を活かして伊豆の松崎で撮影したのがこの作品です。途中、夜露と雲に邪魔されて約1.5時間の露出ですが、以前の画像とブレンドして華やかな冬の星座を描き出しました。銀砂を撒いたような冬の銀河とオリオンの勇姿、赤い星雲の描出も見事です。天候に恵まれないせいか、投稿写真が減ってしまいました。また撮影されましたら、お気軽にお送りください。お待ちしております。

2020年1月 1日 (水)

久しぶりの星空撮影、オリオン座中心部。

東京都八王子市の関原謙介様より、「久しぶりの星空撮影、オリオン座中心部」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
Orion_20200101095401
●オリオン座中心部
2019年12月23日、27日 Kowa Prominar500+レデュサーTX07 焦点距離350mm/F4 ニコン D810A ISO3200 露出時間 180秒×48枚 トータル露光時間144分 SWAT-350V-specによるノータッチ追尾 PixInsightでダーク、フラット補正、スターアラインメントと加算処理 ステライメージ8、PhotoshopCS6(Nik collection,StarSpike)で画像調整処理 撮影地 静岡県富士宮市および西伊豆松崎町
  
■コメント
今年は天候に恵まれず、夏から秋にかけてわずかに有ったチャンスも他の都合とぶつかり、先週の撮影が7ヶ月ぶりになりました。撮影対象は撮影手順を思い出すリハビリを兼ねて定番構図のオリオンとしました。しかし、先週の両日とも昼間は快晴だったのですが、機材をセットし、いざ撮影を開始すると雲が出始め2時間後には完全な曇り空に。薄雲が入ったコマを除き、2日間のトータルで3分露光で48枚を確保するのがやっとでした。来年は安定した快晴の夜が多くありますよう祈るばかりです。ところで、改造していただいたSWAT350 Vspec快調です。なるべくたくさん使用機会がありますように。
 
■係より
新年最初のユーザー作品は関原さんのオリオン座中心部です。V-specにアップグレードしていただいてからの初作品ですが、焦点距離350mm、3分間のノータッチ追尾でも完璧な星像です。これくらいの焦点距離ならV-specでガイドエラーの心配もなく安心して放置撮影できますね。その間、双眼鏡で星を眺めてもいいし、もう一台の機材で撮影を楽しんでもいいです。ゆとりが生まれます。ここ数年、新月期の晴れが貴重になってきましたので、有効に使いたいですね。さて、作品はいつもながらのナチュラルな仕上げでお見事です。ハイライトからシャドーまで階調豊かで、色彩も整っていて、素晴らしいです。今年も収穫があれば、ぜひお送りください。よろしくお願いします。

2019年12月22日 (日)

1200mm、光害地で撮るNGC253。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害地のご自宅ベランダから1200mmで撮影した「NGC253」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 
Ngc253  
●NGC253
2019年10月26日~12月15日 タカハシ FS60Q + ニコンTC-20EIII + QHY367C(-10℃) 合成焦点距離1200mm(F20) L:ノーフィルター57.6時間 RGB:HEUIB-II 19.5時間 総露出約77.1時間 SWAT350V-spec + SWAT350V-spec DECモード搭載試作機による2軸オートガイド 自宅ベランダにて撮影
 
■コメント
トータル77.1時間掛けたマチドリNGC253、これにて完了です。今年の天気ではこのへんが限界。残念。
 
■係より
前回の投稿からさらに露出を加算して仕上げたNGC253です。総露出はなんと77時間超。すごいです。わずか口径6cm、しかも光害地でここまで写せるのにびっくりしました。前回見えてなかったHαっぽいのがポツポツと浮かんできた感じですね。また来年加算しましょう。次は何をベランダ撮りされるのでしょうか。次回作も期待しております。

2019年12月19日 (木)

M42オリオン大星雲。

大阪府池田市にお住まいの井上英郎様より、SWAT310V-specにて540mmをノータッチ追尾で撮影したオリオン大星雲をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 
M42_20191217153301
●M42オリオン大星雲
2019年11月30日21時46分~ BORG90FL+フラットナー(×1.08) 合成焦点距離 540mm/F6 キャノンEOS 6D HKIR改造 ISO3200 露出120秒×50枚コンポジット SWAT-310 V-specノータッチ追尾 ステライメージ8で画像処理 撮影地 奈良県御杖牧場
 
■コメント
大阪の井上と申します。初めて投稿させていただきます。10月にイの一番に改造していただいたSWAT310 V-specでM42を狙ってみました。焦点距離540mm、2分の露出ですがほぼ点像を保ってくれました。画像処理が下手で、もっと細かなところが描出できると思いますが今のところこれぐらいしか処理できていません。
 
■係より
V-specユーザー井上さんの初投稿はM42オリオン大星雲です。とてもナチュラルな仕上げで、羽を広げたようなオリオン大星雲の姿がとても美しく表現されています。F6で総露出100分ですから、暗部のノイズも少なく、星雲の細部までよく捉えています。さらに炙れば分子雲ももっと描出できそうですが、これくらいに抑えたほうが自然な感じでいいですね。今回、焦点距離540mmで赤道近い天体を2分間ノータッチ撮影してますが、ほぼ点像を保っています。V-specの追尾精度の高さを感じます。わずかな流れも主に赤緯方向ですから、極軸の設置精度や機材の撓みが疑われます。極軸がズレると赤緯方向の流れと追尾がわずかに遅れて、作例のような星像になることがあります。次回そのあたりを再度確認してみるのもいいかもしれません。高精度なV-specのスペシャルモードを使って、ぜひいろんな天体にチャンレンジしてください。また撮れたら、お気軽に投稿してください。お待ちしております。

2019年12月16日 (月)

Sh2-278付近。

愛媛県にお住まいの山田浩之様より、オリオン座の「Sh2-278付近」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 
191201s
●Sh2-278付近
2019年12月1日01時14分~ ニコン Ai-S 180/F2.8 ED 絞りF4 ニコン D7200(フィルター換装) 1.3×クロップ ISO2500 露出240秒×40枚コンポジット SWAT-310V-specによるノータッチ追尾 DNG変換→Adobe DNG Converter ダーク・フラット→RStacker 現像→dcraw スタック→DeepSkyStacker 調整→Capture NX2等 撮影地 愛媛県砥部町
 
■コメント
この対象はあまり作例がありませんので、自分の処理に妥当性があるのかどうか悩ましいところです。ヒストグラムを見てみるとBが強いのですが、他の方の作例を見ても同様の傾向でした。これはすぐ南にあるリゲルの影響とのことです。Sh2-278の周辺から北側にかけて漂う、青白色というか青灰色の星雲は、LBNのナンバーが入っているようです。Bright Nebula ということですが割と淡い対象です。スタック終了後の画像はDSSのパラメータの影響もあり、ほぼモノクロ画像のような状態でしたが、ImageJで閾値を調整して確認してみると、データの取得はできていました。とはいうもののこの状態まで強調すると、ややノイジーな傾向があります。今回は南中過ぎから撮影を開始したため、スケジュールの中盤以降、高度が低くなるにつれ画像のS/Nが悪化しました。当地の南半分は光害の影響はさほど大きくないのですが、低空だと大気減光や諸々の散乱等は無視できないですね。DSSのスコアも低空ではかなり悪化していました。(撮影地にもよりますが) 南中前後の4時間くらいで撮影するのが良いだろうと思います。なお1.3×クロップモードで撮影していますので、43の場合とほぼ同程度の画角になります。
  
■係より
Sh2-278はオリオン座の一等星リゲルの上(北)に広がる赤い散光星雲です。このエリアは魔女の横顔星雲やSh2-245といった星雲や分子雲が周囲に大きく広がっています。この作品は、Sh2-278と青白い分子雲とが階調豊かに表現され、画像処理も上等で素晴らしい作品に仕上がりました。ピントも申し分ないです。またのご投稿、お待ちしております。

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