作例写真

2020年8月 4日 (火)

みなみのかんむり座・北部周辺。

愛媛県にお住まいの山田浩之様より、「みなみのかんむり座・北部周辺」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 
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●みなみのかんむり座・北部周辺
2020年6月22日, 23日 ニコン Ai-S 180/2.8 ED 絞りF4 ニコン D7200(フィルター換装) ISO1600 露出180秒×70枚コンポジット SWAT-310V-specによるノータッチ追尾 RSacker, dcraw, DSS, Afphoto, CNX2等で画像処理 撮影地 愛媛県東温市
 
■コメント
かねてより撮りたかった対象なのですが、撮影の頃合いが梅雨時期となるため、ずっと見送りとなっていました。今年は時宜を得ることができ、ようやく撮影することができました。この対象は当地での南中高度が約19度と低いため、一夜で数時間の露出をかけることができず、二日間に渡って撮影を行いました。露出時間の割りにS/Nが稼げず、ノイジーな結果となったのが残念です。
 
■係より
これまたマニアックな対象ですね。いつもながらの見事な処理で、たなびく暗黒帯と分子雲を描出しました。立体感があって素晴らしい出来栄えです。 みなみのかんむり座はいて座の南、さそりの尻尾の東側ですから、南中高度が低く、撮影の条件はよくありません。そのエリアの分子雲を狙うには適切な時期と透明度などの条件が揃うことが必要です。山田さんは梅雨の晴れ間に二日間にわたって撮影して、3.5時間分の露出を得ました。青い反射星雲の上の星がR星でその左下の反射星雲にNGC6729のナンバーが振られています。R星の右上の分子雲からちょっと離れたところにある星っぽいのは球状星団のNGC6723です。このエリアはみなみのかんむり座といて座の境界で、NGC7623はいて座に属しています。ご投稿ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2020年7月31日 (金)

石垣島での彼岸花星雲と出目金星雲。

横浜市にお住まいの渡辺潤様より、石垣島シリーズ第四弾!「彼岸花星雲と出目金星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
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●彼岸花星雲と出目金星雲
2020年7月19日23時00分~24時15分 コーワ PROMINAR 500mm F5.6 FL + TX07-T (350mm F4.0) ニコン D850(HKIR改造) ISO3200  露出時間120秒×15枚コンポジット(周辺を約5%ほどトリミング) SWAT-350V-spec+MGEN-3による一軸オートガイド ステライメージ8, PixInsight, Photoshopにて画像処理 撮影地 石垣市 久宇良周辺
 
■コメント
石垣島らしい対象という事で、彼岸花星雲と出目金星雲を撮影してみました。左下のさそり座レサートを見て頂くとわかる通り、時折薄雲が流れる状況だったため、ベストな条件とは言えませんが、それなりに満足のいく結果が得られました。ただ、背景が意外と汚いですね、作例をあまり見かけないのは、低緯度に加えて、今ひとつ見栄えがしない点にもあるのでしょうか。今回、PROMINAR用には別途2軸ガイドの赤道儀を用意していて、SWATのSIGMA 105mmと平行して撮影予定だったのですが、現地にてこの赤道儀が低緯度に対応していない事が判明し、急遽PROMINARもSWAT-350で撮影する事になりました。無風であればノータッチでも大丈夫な350mm/2分のガイドですが、そこは風の強い石垣、常時体感2~3m/sの風が吹いており、頻繁に5m/s強の風に煽られる状況の中、1軸ガイドはしていても半分程度使えれば思っていましたが、結果的には雲が掛かったカットを除いた16枚中、15枚が許容範囲内(ステライメージでガイド状態1.06以下)と想像以上でした。実際、ガイドグラフを見ていても振動の収束が非常に早く、改めて剛性の高さを実感させられます。ダブル雲台ベースからマルチ赤緯ブラケットにアップグレードしたおかげもあるのでしょうか。常に期待を上回る結果を残してくれるSWAT-350は正に信頼の置けるパートナーという感じです。
 
■係より
石垣島シリーズ第四弾は、緯度の低さを活かして、彼岸花星雲と出目金星雲をコントラストよく捉えました。今回はコーワのプロミナー+レデューサーの組み合わせで、350mm F4でクローズアップです。とてもシャープな光学系をガイドの乱れもなく、完璧に追尾しました。若干薄雲があったとのことで、左下の輝星に滲みがみられますが、かえってソフトフィルターのような雰囲気を醸し出していて、なかなかいいですね。コメントに「背景が汚い」と書いてますが、、そんなとこなくて、これで正解じゃないでしょうか。天体写真の名手、吉田隆行さんの作品と比べても特に不自然さは感じません。出目金星雲の右下方向にエビ星雲があります。高度が低く本土ではなかなか撮りにくい対象です。次回石垣島へ行った際に、ぜひ狙ってみてください。連投していただいた「石垣島シリーズ」はなんとも羨ましい星空でした。どうもありがとうございました。ぜひまたお気軽にご投稿ください。お待ちしております。

2020年7月29日 (水)

石垣島でのアンタレス付近。

横浜市にお住まいの渡辺潤様より、石垣島シリーズ第三弾!「アンタレス付近」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
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●アンタレス付近
2020年7月21日22時25分~23時41分 シグマ 105mm F1.4 DG HSM 絞り F2.5 ニコン D850(HKIR改造) ISO800  露出時間120秒×27枚コンポジット SWAT-350V-specにてノータッチ追尾 PixInsight, Photoshopにて画像処理 撮影地 石垣市 久宇良周辺
 
■コメント
石垣島で撮影した、アンタレス付近の星雲です。緯度が低く、光害が極めて少ない石垣という事で、今回最も撮影したい対象の一つでした。ただ条件が良い石垣と言っても、撮影地から南西側は市街地があってその影響は避けられず、また湿度が高い為か低空は想像以上に背景が赤カブリしてしまうため、比較的高度が高い時間帯に撮り直しています。最高の条件を求めるならば、もう少し早い時期に市街地が被らない場所を選ばないといけないですね。この日は比較的穏やかでしたが、時おり体感5m/s強の風に煽られる状況で、2分間と若干長めの露出時間だった事もあってどの程度の追尾状態か気になっていましたが、結果全ての画像が点像を保っていました(今回の画像処理には使用していませんが、ステライメージでガイド状態を見ると1.07以下)。今回の撮影にはHKIR改造したD850を使用しています。D810Aと比較しても実効感度が高く、長時間露光のノイズが極めて少なく(画像処理エンジンで消していると思われるため、賛否意見が分かれると思いますが)、ライブビューも見やすいため、マウントの減光を除けば天体撮影に非常に向いたカメラだと思います。ただ、天体改造している影響なのか、青が出づらいのが悩みです(青い馬星雲も青白くなっています)。
 
■係より
石垣島シリーズ第三弾はアンタレス付近です。石垣島のアンタレス付近の地平高度は東京より10°ほど高くなった約40°ですから、条件的にかなり有利です。今回はその好条件をフルに活かした作品となります。アンタレス付近のカラフルな星雲が、見事に描出され、銀河方向に伸びる暗黒雲も立体感を持って表現されています。素晴らしい出来栄えです。ネオワイズ彗星いて座のスタークラウド付近、そしてこのアンタレス付近と、うっとりするような作品を投稿していただき、どうもありがとうございました。次回作もお待ちしております。

2020年7月27日 (月)

石垣島でのいて座のスタークラウド付近。

前々回に続いて横浜市にお住まいの渡辺潤様より「いて座のスタークラウド付近」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
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●いて座のスタークラウド付近
2020年7月23日00時24分~1時27分 シグマ 105mm F1.4 DG HSM 絞り F2.5 ニコン D850(HKIR改造) ISO800  露出時間120秒×29枚コンポジット SWAT-350V-specにてノータッチ追尾 ステライメージ8, PixInsight, Photoshopにて画像処理 撮影地 石垣市 久宇良周辺
 
■コメント
石垣島で撮影したいて座のスタークラウド付近です。南側は市街地の影響が若干あると思いますが、それでもこのクオリティの空です。今回は30枚程スタックしていますが、10枚も撮れば十分な画質を確保できると思います。この日は比較的穏やかでしたが、時おり体感5m/s強の風に煽られる状況で、2分間と若干長めの露出時間だった事もあってどの程度の追尾状態か気になっていましたが、結果全ての画像が点像を保っていました(ステライメージでガイド状態1.05以下)。周辺減光補正とスケアリングが狂っている影響でしょうか、画像下部、特に右下隅の星に強い青ハロ、青カブリ出ていました。フリンジ除去で補正できますが、完全に補正しようとすると三裂星雲の周りの反射星雲がおかしな事になってしまいます。適正なマスク処理を行えば両立できるのでしょうが、現状そこまでの技術が追いついておらず、どの程度補正を掛けるか悩みましたが、今回は全体のバランスを優先しました。なお、PixInsightのArcsinhStretchは本当に優れていて、技術の無い私でも適正に補正してくれます。蛇足ですが、石垣北部だと干潟星雲はハッキリと肉眼で確認でき、わずか20mmの双眼鏡があればオメガ星雲、ワシ星雲もハッキリと見えます。衝撃的な体験でした。
 
■係より
前々回のネオワイズ彗星に引き続き、渡辺さんの作品です。今回も新月期の石垣島とあって素晴らしい出来栄えです。最高の星空、最高のレンズ、最高の赤道儀(笑)に加えて、画像処理も上等で、ハイコントラストで彩度豊かな天の川の中心部を捉えました。中央やや下にバンビの横顔、その上にM16、M17、下にM8干潟星雲とM20三裂星雲のHα星雲を配し、銀河と複雑に入り組んだ暗黒帯が怖いくらいの迫力です。極軸の設置精度と大気差の影響を受けますが、105mmでしたら、もっと露出を伸ばしても大丈夫でしょう。石垣島シリーズ、まだ続くのでしょうか。期待してます。

2020年7月25日 (土)

フランクフルト郊外でのC/2020 F3ネオワイズ彗星。

ドイツのフランクフルトにお住まいの黒田健一様より、話題の「ネオワイズ彗星」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
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●ネオワイズ彗星
2020年7月19日23時19分(現地時間)~ ニコン AF-S NIKKOR 24mm F1.4G ED 絞りF2.2 ニコンD810A ISO1600 露出3秒 固定撮影 撮影地 ドイツ フランクフルト郊外
 
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●ネオワイズ彗星
2020年7月22日0時3分~0時10分(現地時間)~ シグマ 135mm F1.8 DG HSM Art 絞りF2.2 ニコンD810A ISO3200 露出10秒×24枚コンポジット SWAT-350にてノータッチ追尾 Deep Sky Stacker、Stellaimage7、Nik Collectionで画像処理後(トリミングあり) 撮影地 ドイツ フランクフルト郊外
 
■コメント
先日、SWAT-350でネオワイズ彗星を撮影しましたので、ご報告させていただきます。フランクフルトも、青空は見えるものの雲の多い日が続いていました。幸い、20分もクルマを走らせれば、光害の影響はあるものの地平線が見渡せるくらいの広大な畑が広がっています。会社で仕事を終えた後、ほぼ毎日彗星を見に出かけてました。SWAT-350はコンパクトなので、出し入れがとっても簡単です。こういうのって、遠征回数に効いてくるのですよね。それにしても、とっても見応えのある彗星でした。何度か友人や会社の同僚とその家族と一緒にミニ観望会を行いましたが、みんな肉眼で見えるとは思ってなかったようです。ドイツ人も何人か見にきていて、”ヘールボップ彗星や、日本人が発見した百武彗星は凄かったねー”なんて話で盛り上がりました。この夏は日本に一時帰国できそうもないので、ちょっと遠出して天の川でも見に行きたいと思っています。
 
■係より
久しぶりのご投稿、ありがとうございます。ネオワイズ彗星は大彗星になりましたね。日本では生憎の梅雨と重り、充分に彗星を楽しめない状況で、天文ファンはやきもきさせられてますが、それでも晴れたところを狙って、長距離遠征する方も多く、ネットには素晴らしい写真があふれています。ドイツでは毎日楽しめたとのことで、なんとも羨ましい限りです。さて、画像は固定撮影での星景写真とシグマ135mm Artによるクローズアップ写真です。星景の方は、畑が広がる撮影地の情景とネオワイズ彗星がまだ明るさの残る背景とともに美しく描写されています。135mmの作品は圧巻のネオワイズ彗星です。まっすぐ伸びたイオンテールと大きく広がるダストテールが見事です。ヨーロッパもコロナでたいへんですが、日本もこれから第2派で感染拡大しそうです。どうぞ気をつけてお過ごしください。またのご投稿、よろしくお願いします。

2020年7月22日 (水)

石垣島でのC/2020 F3 ネオワイズ彗星。

横浜市にお住まいの渡辺潤様より、シグマ105mm F1.4 Artで撮った「C/2020 F3 ネオワイズ彗星」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
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●C/2020 F3 ネオワイズ彗星
2020年7月20日21時07分~21時15分 シグマ 105mm F1.4 DG HSM 絞り F2 ニコン D850(HKIR改造) ISO800  露出時間60秒×8枚コンポジット(周辺を10%ほどトリミング) SWAT-350V-specにてノータッチ追尾 PixInsight, ステライメージ8, FlatAidePro, Photoshop CC 2019にて画像処理 撮影地 石垣市伊原間 船越漁港にて撮影
 
■コメント
4月に予定していた宮古島での撮影が緊急事態宣言によりキャンセルになり、6月に県外移動自粛解除となったため改めて7月17日~22日の日程で石垣島を予約し、撮影に行ってきました。7月に入って首都圏の感染者数が急増したため再度キャンセルも考えましたが、偶然にもネオワイズ彗星撮影の絶好のチャンスであったため、感染対策の徹底と、観光は一切無しという縛りを入れて、決行した次第です。幸いにも天気に恵まれ、特に7月20日は雲一つ無い快晴の空でネオワイズ彗星を撮影できました。SIGMA 105mmを使用したのですが、テールが想像以上に伸びており、特にイオンテールは北斗七星まで達していて(画像上部の明るい星がMerakとDubheです)、105mmでは全く画角に収まりませんでした。石垣島らしく強風が吹く中での撮影でしたが、SWAT-350にとって100mm、 1分露出程度はどんな状況でも安心して任せられる条件で、今回も全くブレる事無く、点像を保っていました。なお、石垣島は湿度が高いためでしょうか、低空の空は赤カブリが酷く、またf2.0での撮影のため周辺減光補正もやっかいで、背景ムラを十分取りきていませんが、初心者という事で大目に見て頂ければと思います。
 
■係より
これは感動! なんと美しいネオワイズ彗星でしょう! 画像処理も適正で文句のつけようがない素晴らしい作品になりました。青く伸びたイオンテイルと明るくたなびくダストテイルが見事で大彗星の迫力を感じます。空の条件もよいのでしょうが、撮影テクニック、画像処理も上等です。同じレンズを使って霞ヶ浦で撮った私の作品と比べて、写りの違いは一目瞭然です。ご投稿、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2020年7月 9日 (木)

C/2020 F3 ネオワイズ彗星。

北海道にお住まいの斎藤雅也様より今話題の「ネオワイズ彗星」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
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●C/2020 F3 ネオワイズ彗星
2020年7月9日2時27分41秒~ オリンパスED150mm F2.0 絞りF2.2 オリンパスE-M5markⅡ ISO800  露出時間21秒 SWAT-350V-specにてノータッチ追尾 撮影地 北海道伊達市
 
■コメント
お久しぶりです! 夜中に何気なく窓の外を見ると、お月様(月齢18)が薄い雲のカーテンにつつまれて輝いていました。これはもしや!?と思い、北東方向地平線上の空に目をやると雲の切れ目に見知らぬ星が! 慌てて撮影準備に取り掛かりましたが、時間がない!…で、急遽室内から北東方向の小窓を開けての撮影となりました(笑)極軸合わせはスマホのアプリを活用しての簡易法です。今夜から明日にかけて当地は快晴の予報が出ていますが、どうなることやら?? とりあえず、ホットな?写真をお送りします。
 
■係より
いや~、これは素晴らしい! 超ホットなネオワイズ彗星の撮れたてです。このところ期待外れの彗星が多かったですが、今度は正真正銘の大彗星になりました。マイナス等級?と思えるような明るさと見事に延びた尾が美しいです。たまたま目が覚めて外を見たら、そこに大彗星が…。窓際にサッと組み立てて、チャッと撮る、この速写性はSWATならではです。北海道は今夜も晴れそうですね。梅雨のない北海道がなんとも羨ましいです。撮れたて彗星、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2020年6月 8日 (月)

雪山に沈むオリオン座とバラ星雲。

東京都八王子市の関原謙介様より、星景作品を二題お送りいただきましたのでご紹介します。
 
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●甲斐駒ケ岳と沈むオリオン
2020年2月18~19日 Tamron SP 70-200mm f2.8 Di VC USD G2 焦点距離70mm 絞りF4 ニコン D810A ISO2200 星画像30秒露出×108枚 総露出54分 SWAT-350V-specによるノータッチ追尾撮影 地上画像 30秒露出×6枚 PixInsight, PhotoshopCS6で画像処理 画像は2月19日0時59分17秒の星空を再現 撮影地 山梨県韮崎市
 
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●南アルプス鋸岳の山稜に沈むバラ星雲
2020年3月14日 Tamron SP 70-200mm f2.8 Di VC USD G2 焦点距離70mm 絞り開放 ケンコー スターリーナイトフィルター使用 ニコン D810A 星画像40秒露出(ISO3200)×12枚+30秒露光(ISO1600)×23枚 総露出19.5分 SWAT-350V-specによるノータッチ追尾撮影 地上画像 30秒露出×6枚を合成 PixInsight、PhotoshopCS6で画像処理 撮影地 山梨県韮崎市
 
■コメント
ふたつとも本年2月と3月に撮影したものです。コロナでの自粛で新しい撮影ができず若干季節外れですが紹介させていただきます。私は以前から山岳写真にも興味がありましたので、山と星を組み合わせた山岳星景写真を目指そうと思い立ち、とりあえず、手近な南アルプスを対象に写して見たのがこの2枚です。手法は高精細の星画像をSWATを用いた追尾撮影で撮り、SWATをオフにして固定で撮った地上風景と重ねる、いわゆる追尾・固定撮影法です。やってみると意外と難しく、山岳部分の山の斜面がきれいに描出できない、無理に明度を上げると不自然さが強調されるなど、色々問題が出てきました。今回の2例は最初の試みということで、あまりあら探しをせず、このあたり大目に見ていただきたくお願いします。なお、レンズはTamron SP 70-200mm f2.8 Di VC を70mmで使っています。
 
■係より
コロナ自粛で撮影にも出かけづらい状況ですが、それ以前に撮影された星景作品2題です。星と地上のどちらも流れないように、追尾撮影した星画像に固定撮影した地上を画像処理ソフトで合成してます。この手の作品は最近よく目にするようになりました。当初は違和感がありましたが、頻繁に見ているうちに慣れて、これもなかなかいいのではないかと思うようになってきました。さて、作品は雪山の稜線に沈むオリオン座とバラ星雲です。安定した撮影と画像処理で美しく仕上げています。季節的にはさそり座あたりが旬ですが、この時局、撮影にも出かけられません。蔵出し画像も大歓迎です。いよいよ梅雨入り間近となりました。梅雨明け後はコロナも落ち着いて、安心して撮影に行けるといいですね。ご投稿、ありがとうございました。ぜひまたお送りください。

2020年5月31日 (日)

横浜で撮影したM8干潟星雲。

神奈川県横浜市にお住まいの丹羽雅彦様より、横浜市街からナローバンドで捉えた「M8干潟星雲」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
M8
●M8 干潟星雲
2020年5月30日2時49分44秒~ ビクセン R130Sf反射  焦点距離 650mm/F5 富士フイルム X-T30 STC Astro Duo-Narrowband filter  自作コマコレクター (スマホ天体望遠鏡 mAmANDA UD*ecoの接眼レンズを利用) ISO6400 露出30秒×49枚コンポジット(総露出24分30秒) SWAT-310V-specノータッチ追尾 PixInsightにて画像処理 トリミング有り 撮影地 横浜市街
 
■コメント
前回の初撮影以降、どんどん撮っていこうと張り切っていたところに今回のコロナ騒動があり、ちょっともやもやしていましたが、皆さんベランダ撮影を楽しんでいらっしゃるのを見て、私もチャレンジしてみました。横浜の空は灰色で、ベランダからは空に木星、土星、アークトゥルス、スピカくらいしか見えませんでしたが、ファインダー越しに赤い星雲が写ってきたときは大感動でした。ベランダは南西向きのためドリフト法で極軸あわせをしました。ちょっと星が卵形になっているのは、次回の宿題にしようとおもっています。望遠鏡にフィルターをつけるのは難しいため、カメラに直接つけられるクリップオン型フィルターを見つけて使っています。コマコレクターもスマホ望遠鏡の対物レンズで自作してみました。また撮影を始めてから覚えたことをブログにまとめ始めました。お時間のあるときにでも訪問ください!
https://masahiko.me/
 
■係より
コロナ自粛もあって、作例コーナーも閑古鳥ですが、そんな中、貴重な作品をお送りいただき、ありがとうございます。今回は光害が激しい横浜市街からナローバンドで撮影したM8干潟星雲です。30分に満たない総露出にもかかわらず、星雲が自然な色調で描出されていて見応えがあります。横浜で撮ったとは思えないほどの出来ですね。画像処理も上等。650mmノータッチはV-specならではとった感じですが、追尾もほぼ問題ないようです。ドリフト方で設置したとのことですが、南北に若干流れてしまったのは方位の設置精度がやや甘かったか、SWAT-310に13cm反射は、モーメント荷重を考えるとややオーバーウェイトな感じなため、各部の撓みを疑ってみる必要があるかもしれません。ホームページはとてもよくまとまっていて参考になります。
このところ、天気が安定せず、このまま梅雨入りしそうですね。次は梅雨明けの安定した快晴を期待することにしましょう。よい作品が撮れましたら、ぜひまたお送りください。お待ちしております。

2020年5月 4日 (月)

月齢7.0。

東京都八王子市の上村裕様より、「月齢7.0」をお送りいただきましたので、早速ご紹介します。
 
Moon70s
●月齢7.0
2020年4月30日19時9分~ ボーグ107FL+フラットナー1.08×+キヤノンEF 2×III+ケンコー2×テレプラス 合成焦点距離 2592mm/F24.2 ソニー α7RIII ISO800 1/50露出 品質上位50枚(179枚中)をAutoStakkert!3で合成 RegiStax6、Photoshop 2020で画像処理 SWAT-350 V-specノータッチ追尾 撮影地 東京都八王子市
 
■コメント
ご無沙汰しております。例年であれば、夏の天の川を狙うシーズンですが、新型コロナウィルスが猛威を振るっています。この事態が早く収束することを願っていますが、全国的な広がりを見ると長期化することも念頭に置かなければなりません。遠征には行けませんが、久しぶりに月面の撮影をしました。ベランダからのお気軽撮影です。シーイングはまあまあといったところでしょうか。実はこの翌日にも撮影したのですが、その日のシーイングは極上でした。両日とも、天気図、Windyで比較的期待できそうと思っていましたが、実際に撮影してみないとわかりません。こればかりは運ですね。2018年3月にお送りした月齢7.6とともに、ピクセル等倍で比較したものをおまけでお送りします。(下に掲載) 同じ光学系でもこれだけ変わります。手持ちの機材でどこまで解像できるか試してみるのも面白いですね。
 
■係より
お久しぶりのご投稿となりました。コロナの蔓延で天体撮影にも出かけづらくなり、投稿コーナーもすっかり閑古鳥です。この状況下、しばらくは家撮りがよさそうですね。そんなときは、光害のある地域なら月惑星が最高のターゲットです。上村さんも上弦一日前の月をご自宅から狙いました。シーイングはまずまずとのことですが、なかなかシャープな月面に仕上がりました。翌日はさらにシーイングよかったとのこと。極上シーイングは滅多にないので、月惑星ファンなら逃さずに撮りたいところです。私も両日とも星を撮っていましたが、製品の追尾テストだけしかしてませんでした。月面ファン失格ですね。(笑) 実は月の地平高度が高くて、ベランダからでは捉えられないんです…。このたびは、ありがとうございました。自宅撮り作品、ぜひまたお送りください。
 
Compare
同一光学系にて、シーイングによる写りの違い。4月30日よりシーイングが良好だった5月1日の方が、大きなクレーター周りのシワシワの地形がよく解像してます。口径10cmとは思えないほどの写りです。

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