作例写真

2020年1月 1日 (水)

久しぶりの星空撮影、オリオン座中心部。

東京都八王子市の関原謙介様より、「久しぶりの星空撮影、オリオン座中心部」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
Orion_20200101095401
●オリオン座中心部
2019年12月23日、27日 Kowa Prominar500+レデュサーTX07 焦点距離350mm/F4 ニコン D810A ISO3200 露出時間 180秒×48枚 トータル露光時間144分 SWAT-350V-specによるノータッチ追尾 PixInsightでダーク、フラット補正、スターアラインメントと加算処理 ステライメージ8、PhotoshopCS6(Nik collection,StarSpike)で画像調整処理 撮影地 静岡県富士宮市および西伊豆松崎町
  
■コメント
今年は天候に恵まれず、夏から秋にかけてわずかに有ったチャンスも他の都合とぶつかり、先週の撮影が7ヶ月ぶりになりました。撮影対象は撮影手順を思い出すリハビリを兼ねて定番構図のオリオンとしました。しかし、先週の両日とも昼間は快晴だったのですが、機材をセットし、いざ撮影を開始すると雲が出始め2時間後には完全な曇り空に。薄雲が入ったコマを除き、2日間のトータルで3分露光で48枚を確保するのがやっとでした。来年は安定した快晴の夜が多くありますよう祈るばかりです。ところで、改造していただいたSWAT350 Vspec快調です。なるべくたくさん使用機会がありますように。
 
■係より
新年最初のユーザー作品は関原さんのオリオン座中心部です。V-specにアップグレードしていただいてからの初作品ですが、焦点距離350mm、3分間のノータッチ追尾でも完璧な星像です。これくらいの焦点距離ならV-specでガイドエラーの心配もなく安心して放置撮影できますね。その間、双眼鏡で星を眺めてもいいし、もう一台の機材で撮影を楽しんでもいいです。ゆとりが生まれます。ここ数年、新月期の晴れが貴重になってきましたので、有効に使いたいですね。さて、作品はいつもながらのナチュラルな仕上げでお見事です。ハイライトからシャドーまで階調豊かで、色彩も整っていて、素晴らしいです。今年も収穫があれば、ぜひお送りください。よろしくお願いします。

2019年12月22日 (日)

1200mm、光害地で撮るNGC253。

愛知県春日井市のHUQ様から、光害地のご自宅ベランダから1200mmで撮影した「NGC253」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 
Ngc253  
●NGC253
2019年10月26日~12月15日 タカハシ FS60Q + ニコンTC-20EIII + QHY367C(-10℃) 合成焦点距離1200mm(F20) L:ノーフィルター57.6時間 RGB:HEUIB-II 19.5時間 総露出約77.1時間 SWAT350V-spec + SWAT350V-spec DECモード搭載試作機による2軸オートガイド 自宅ベランダにて撮影
 
■コメント
トータル77.1時間掛けたマチドリNGC253、これにて完了です。今年の天気ではこのへんが限界。残念。
 
■係より
前回の投稿からさらに露出を加算して仕上げたNGC253です。総露出はなんと77時間超。すごいです。わずか口径6cm、しかも光害地でここまで写せるのにびっくりしました。前回見えてなかったHαっぽいのがポツポツと浮かんできた感じですね。また来年加算しましょう。次は何をベランダ撮りされるのでしょうか。次回作も期待しております。

2019年12月19日 (木)

M42オリオン大星雲。

大阪府池田市にお住まいの井上英郎様より、SWAT310V-specにて540mmをノータッチ追尾で撮影したオリオン大星雲をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 
M42_20191217153301
●M42オリオン大星雲
2019年11月30日21時46分~ BORG90FL+フラットナー(×1.08) 合成焦点距離 540mm/F6 キャノンEOS 6D HKIR改造 ISO3200 露出120秒×50枚コンポジット SWAT-310 V-specノータッチ追尾 ステライメージ8で画像処理 撮影地 奈良県御杖牧場
 
■コメント
大阪の井上と申します。初めて投稿させていただきます。10月にイの一番に改造していただいたSWAT310 V-specでM42を狙ってみました。焦点距離540mm、2分の露出ですがほぼ点像を保ってくれました。画像処理が下手で、もっと細かなところが描出できると思いますが今のところこれぐらいしか処理できていません。
 
■係より
V-specユーザー井上さんの初投稿はM42オリオン大星雲です。とてもナチュラルな仕上げで、羽を広げたようなオリオン大星雲の姿がとても美しく表現されています。F6で総露出100分ですから、暗部のノイズも少なく、星雲の細部までよく捉えています。さらに炙れば分子雲ももっと描出できそうですが、これくらいに抑えたほうが自然な感じでいいですね。今回、焦点距離540mmで赤道近い天体を2分間ノータッチ撮影してますが、ほぼ点像を保っています。V-specの追尾精度の高さを感じます。わずかな流れも主に赤緯方向ですから、極軸の設置精度や機材の撓みが疑われます。極軸がズレると赤緯方向の流れと追尾がわずかに遅れて、作例のような星像になることがあります。次回そのあたりを再度確認してみるのもいいかもしれません。高精度なV-specのスペシャルモードを使って、ぜひいろんな天体にチャンレンジしてください。また撮れたら、お気軽に投稿してください。お待ちしております。

2019年12月16日 (月)

Sh2-278付近。

愛媛県にお住まいの山田浩之様より、オリオン座の「Sh2-278付近」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 
191201s
●Sh2-278付近
2019年12月1日01時14分~ ニコン Ai-S 180/F2.8 ED 絞りF4 ニコン D7200(フィルター換装) 1.3×クロップ ISO2500 露出240秒×40枚コンポジット SWAT-310V-specによるノータッチ追尾 DNG変換→Adobe DNG Converter ダーク・フラット→RStacker 現像→dcraw スタック→DeepSkyStacker 調整→Capture NX2等 撮影地 愛媛県砥部町
 
■コメント
この対象はあまり作例がありませんので、自分の処理に妥当性があるのかどうか悩ましいところです。ヒストグラムを見てみるとBが強いのですが、他の方の作例を見ても同様の傾向でした。これはすぐ南にあるリゲルの影響とのことです。Sh2-278の周辺から北側にかけて漂う、青白色というか青灰色の星雲は、LBNのナンバーが入っているようです。Bright Nebula ということですが割と淡い対象です。スタック終了後の画像はDSSのパラメータの影響もあり、ほぼモノクロ画像のような状態でしたが、ImageJで閾値を調整して確認してみると、データの取得はできていました。とはいうもののこの状態まで強調すると、ややノイジーな傾向があります。今回は南中過ぎから撮影を開始したため、スケジュールの中盤以降、高度が低くなるにつれ画像のS/Nが悪化しました。当地の南半分は光害の影響はさほど大きくないのですが、低空だと大気減光や諸々の散乱等は無視できないですね。DSSのスコアも低空ではかなり悪化していました。(撮影地にもよりますが) 南中前後の4時間くらいで撮影するのが良いだろうと思います。なお1.3×クロップモードで撮影していますので、43の場合とほぼ同程度の画角になります。
  
■係より
Sh2-278はオリオン座の一等星リゲルの上(北)に広がる赤い散光星雲です。このエリアは魔女の横顔星雲やSh2-245といった星雲や分子雲が周囲に大きく広がっています。この作品は、Sh2-278と青白い分子雲とが階調豊かに表現され、画像処理も上等で素晴らしい作品に仕上がりました。ピントも申し分ないです。またのご投稿、お待ちしております。

2019年12月11日 (水)

アンドロメダ大銀河。

神奈川県川崎市にお住まいの樫原昭一様から、M31アンドロメダ星雲をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 
M31_20191211204501
●アンドロメダ大銀河
2019年11月29日23時44分~ EF100-400mm F4.5-5.6L IS II USM 焦点距離400㎜ F5.6 EOS6D2(ノーマル) 10秒露出×20枚コンポジット(ステライメージ7) SWAT-200ノータッチ追尾 撮影地 ハワイ島KOHALA COAST ザ フェアモント オーキッドホテル庭先
 
■コメント
毎年ハワイ島で星見を楽しんでおり、毎回SWAT200を持参しますが、なかなか写真を撮るのができませんでしたが、今回11月29日にアンドロメダ大銀河
を撮ってみました。風が強かったので400㎜のズームレンズで秒数を10秒と短くしISOを51200まで高くし20枚合成しました。風が強かったにもかかわらず星がブレずSWAT200の小型で高性能の良さに感激しました。今回のを教訓に次回は秒数と枚数をもっと多くして撮ってみようと思います。
 
■係より
お久しぶりのご投稿となります。毎年ハワイにSWAT-200をお持ちになって撮影を楽しまれている樫原さんですが、今年はなんと400mmにて撮影です。前回の200mmより迫力がグンとアップして見応え抜群ですね。SWAT-200だと400mmのノータッチ追尾は厳しいのですが、高感度短時間露出で20枚コンポジットすることで、素晴らしい成果を得ています。風が強い日にはこういった短時間露光が効果的です。次回、風が弱い日に、どこまで流れずに露出できるか、ぜひお試しください。またのご投稿お待ちしています。
 
Kizai
樫原さんの撮影機材。SWAT-200もドイツ式赤緯ユニットも生産終了ですが、まだまだ現役で活躍しています。

2019年12月 7日 (土)

M45周辺。

東京都八王子市の上村裕様より、「M45周辺」をお送りいただきましたので、早速ご紹介します。
 
M45
●M45周辺
2019年11月29日22時10分~ BORG 55FL+レデューサー0.8xDGQ 合成焦点距離 200mm F3.6 キヤノン EOS 6D(HKIR) ISO3200 露出 60秒×179枚コンポジット SWAT-350 V-spec ノータッチ追尾 PixInsight、Photoshopで画像処理 撮影地 静岡県富士宮市
  
■コメント
ご無沙汰しております。最後に撮影したのは5月なので、なんと半年ぶりです。(笑) 新月期に好天に恵まれることが少なくなっているように感じます。そんな中、先月末は久しぶりの快晴予報でしたので遠征しました。今回は、お気軽ノータッチで撮影したM45周辺です。Borg55FL+レデューサーでは200mmとなり、すばる周辺の分子雲の広がりを一度に捉えることができます。SWAT-350V-specでのノータッチ撮影ですが、この程度の焦点距離と露出時間ではノーマルでも十分な精度でしょうか。撮影には、まもなく発売となるマルチ赤緯ブラケットをテストで使用しています。赤緯側の荷重を極軸に寄せられるため、従来のドイツ式に比べてウェイトも少なくて済みます。写真で見る以上の剛性感があり今後メインの撮影スタイルになりそうです。
 
■係より
どうも天候不順が長引いていて、なかなかスカッと晴れてくれませんね。そんな中、先月末には久しぶりの新月期の快晴となって、どこも賑わったようです。私も出かけたいところだったんですが、V-specの生産とアップグレード改造をこなすのに精一杯で撮影どころではなくなってしまいました。今はこうしてユーザーさんのご投稿を待っていることが多くなりました。さて、上村さんからのご投稿も久しぶりです。今回はV-specアップグレード改造したSWAT-350によるノータッチ追尾ですばるを撮影していただきました。200mmで1分露出はスタンダードモデルでも余裕ですが、V-specなら安心感がさらにアップですね。3時間もの総露出ですばる周辺の分子雲を豊かな階調で表現してます。微妙な色彩の違いも判って、見応え抜群の作品に仕上がりました。この冬こそ、一晩中快晴のもとで、腰を据えて撮影したものです。また、お送りください。よろしくお願いします。
 
Swat
新発売の「マルチ赤緯ブラケット」で組み上げた上村さんのSWAT-350V-spec。見た目以上に剛性が高く、今後はこのスタイルがメインになるそうです。

2019年11月22日 (金)

1200mmで撮る迫力のバラ星雲。

愛知県春日井市のHUQ様から、ご自宅ベランダから1200mmで撮影した「バラ星雲」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 
Bara
●バラ星雲
2019年11月20日夜半から明け方にかけて タカハシ FS60Q + ニコンTC-20EIII + QHY367C(-10℃) 合成焦点距離1200mm(F20) 露出16分×15枚コンポジット(総露出時間4時間) SWAT350V-spec + SWAT350V-spec DECモード搭載試作機による2軸オートガイド 自宅ベランダにて撮影
 
■コメント
テスト中の低緯度ブロックを赤緯体に転用して撮影した街撮り薔薇星雲です。満月を過ぎてから、まるで晴れないまま新月期に突入してしまいましたが、久方ぶりの晴れ間は一晩中、透明度バッチリな吉日でした。街中でも宝石箱を引っ繰り返したような色とりどりの恒星が撮れるのは、焦点距離の長さの成せるわざです。マルチ赤緯ブラケットの強度も文句無しでしたが、低緯度ブロックの強度は見た目の安心感がたまりません。今後はマルチ赤緯ブラケットは弟分のSWAT-200用にして、SWAT-350は低緯度ブロックで赤緯体を組むことにします。取り付けは六角穴付きボルト2本で簡単ですが、頻繁に脱着するのはちょっと面倒なのが欠点かもしれませんが、逆にSWAT-350を赤緯体だけに使うなら一番スマートな搭載方法と思います。
 
■係より
HUQさんからのご投稿は、これがちょうど50回目の記念作品です。初めてのご投稿はこちらのオリオン大星雲です。5年の歳月が過ぎて、撮影機材もテクニックも大きく変わってますが、撮影場所の自宅バルコニーからは同じです。お送りいただいたバラ星雲はわずか?に4時間の露出とはいえ、なかなかの大迫力で、赤いバラの花とカラフルな恒星たちの美しさをよく引き出しています。光害地とは思えないような仕上がりでびっくりです。現在の機材でオリオン星雲も狙っていただいて、5年前と比べてみたいですね。さて、コメントにありますように今回、試作の低緯度ブロックをテストしていただきました。低緯度ブロックはSWATの底面の35°傾斜をキャンセルするパーツで低緯度地域へ行くときには大いに役立ちます。それを赤緯体搭載に流用した形でお使いいただいてます。実際に取り付けたときの機材一式が下の画像です。この低緯度ブロックの需要はそんなにないと思いますので、量産するかどうかまだ決めかねてます。もし欲しい方がいらっしゃるようならメールでリクエストいただければ、少量生産になっても前向きに検討します。よろしくお願いします。
 
Dp2m0023
赤緯体として搭載しているSWAT-350の35°傾斜をキャンセルするアルミ削り出しのパーツが「低緯度ブロック(価格未定)」です。本来は、赤道に近い低緯度地域でSWAT-350/310をご使用になる時に、充分な剛性を確保したまま35°傾斜を除去するために設計したものですが、画像のように赤緯体としてお使いのときにも役立ちます。アリミゾキャッチャーに固定する際のプレートは「マルチ赤緯ブラケット」のベースプレートを流用しています。このプレートまたは同じ機能の新型プレートも開発予定です。どうぞご期待ください。

2019年11月14日 (木)

SWAT-350V-spec、590mmノータッチによるアンドロメダ銀河。

兵庫県宝塚市にお住まいの吉田隆行様から、発売直前のSWAT-350V-specでノータッチ撮影していただいた「アンドロメダ銀河」をお送りいただきました。
 
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●M31アンドロメダ銀河
2019年10月31日 タカハシ FC-76DC+FC/FSマルチフラットナー1.04x使用 合成焦点距離 590mm F7.8 ニコンD810A ISO3200 300秒露出×12枚コンポジット SWAT-350V-specによるノータッチガイド 岡山県備前市吉永町にて撮影 ※下画像はガイド精度確認のための中央部拡大
  
■コメント
SWAT-350V-specにタカハシFC-76DCを載せて、アンドロメダ大銀河を狙いました。FC/FSマルチフラットナー1.04xを取り付けたFC-76DCの焦点距離は、約590ミリにもなります。V-specと言えども、約590ミリを300秒露光は難しいかなと思いましたが、東側偏荷重スペシャルモードで実際に撮影してみると、16枚中、12枚の画像はピクセル等倍にしても真円を保っていました(中央部の拡大画像も載せましたのでご確認ください)。
撮影当日は、季節はずれの黄砂やPM2.5の影響もあり、星空の透明度が悪くてやる気が失せ気味でしたが、約600ミリをノータッチガイド撮影できるV-specの追尾性能に驚かされ、一気に気合が入りました。今までは、SWAT-350と200ミリ前後のレンズで天体撮影を楽しんでいましたが、V-spec改造によって、今まで以上にSWAT-350の活躍の場が広がると感じています。
 
■係より
吉田様にはV-spec発売よりひと足早く、β版のテスト撮影をお願いしていました。その成果がこのアンドロメダ銀河です。590mmで5分露出して、ここまで点像を保てたのはびっくりです。もちろんノータッチでです。 V-specの開発当初はPECを搭載して500mmクラスで2~3分露出のノータッチができる追尾精度を想定してましたので、開発者も驚くほどの精度を発揮してくれたようです。ただし、アンドロメダ銀河の緯度が高いことを考慮すると赤道付近では時間調整が必要かもしれません。次回、オリオン座あたりで試していただければと思います。さて、吉田様のアンドロメダ銀河ですが、さすがに関西のレジェンド、申し分ない美しい仕上がりでお見事というほかありません。シャープなピント、豊かな階調、無理に炙らないナチュラルな仕上げ、どれも素晴らしいです。V-specがこれからも吉田様の片腕として、活躍してくれることを祈っております。吉田様の充実のサイト「天体写真の世界」もぜひご覧ください。ブログはこちらです。

2019年11月11日 (月)

1200mmで撮るNGC253。

愛知県春日井市のHUQ様から、ご自宅ベランダから1200mmで撮影した「NGC253」をお送りいただきましたので、ご紹介します。
 
Ngc2532
●NGC253
2019年10月26日~11月9日 タカハシ FS60Q + ニコンTC-20EIII + QHY367C 合成焦点距離1200mm(F20) 露出12分×6枚+16分×170枚コンポジット(総露出時間46.5時間) SWAT350V-spec + SWAT350V-spec DECモード搭載試作機による2軸オートガイド 自宅ベランダにて撮影
 
■コメント
SWAT-350 DEC モード試作機に対する秋の課題です。2週間ほど毎晩追い続けてみました。ガイドは上々。基本的に片側にしか動かない赤緯に対して、赤経は±の両側に振れるため、星像は赤経方向に伸びがちです。しかし赤経もだいたい±2~4"の範囲内に納まっているので、コンポジットした映像はご覧のようにほぼ真円です。(上が北)
新商品のマルチ赤緯ブラケットの強度は特筆モノで、ガイド中に赤緯体に振れたぐらいではガイドは揺らぎませんでした。幅広なため薄いように見えますが、アームの厚みは12mmあり、ネジ穴以外の肉抜きは無いため、ごく普通の2軸のドイツ式小型赤道儀並の強度があります。カメラ・ガイダー込みで5~7kgの鏡筒までは運用できそうです。ドイツ式に比べて、赤緯体が北にオフセットされているため、被写体が南中越えしても切り返すことなく一晩中追尾できます。片持ち式フォーク式赤道儀と比べると、赤経軸に垂直に伸びる腕の長さが極端に短いため、強度に不安がありません。両持ち式フォーク赤道儀と比べるとカメラが赤経軸上に無いため、M81/M82等の天の北極に近い被写体にも楽々鏡筒を向けることができます。来年は是非、星祭り会場等で実機に触って、頑丈さを体感していただきたいです。
 
■係より
新製品「マルチ赤緯ブラケット」の宣伝をしていただきまして、ありがとうございます。12mm厚で充分な剛性が得られることは、これまでの経験で判っていましたが、実際に実用してみないと安心できません。試作品をβユーザーのHUQさんにお願いしてテストしていただきました。DEC対応SWAT-350も何の問題もなく、1200mmもの2軸オートガイドを見事に成功させています。2軸対応であれば、低ノイズ化が可能なディザリング撮影など、高度なテクニックにも挑戦できます。今後のSWATの歩みに、ぜひご期待ください。さて、本題のNGC253はご覧の通りの迫力で、ガイドも完璧。申し分ありません。光害のひどい春日井市内の街中で46.5時間分の露出を重ねた結果は上々ではないでしょうか。空が暗い場所ならどんな作品になるんだろうと想像されますが、対象に向けててシャッターを切り、あとは朝までほったらかしで寝てしまうという撮影スタイルのため身体に負担がかからず、1コマ16分ですから枚数も増えない?ので、こういった楽しみ方もありでしょう。ウィークデーに露出を稼ぎ、週末に画像処理という人生も悪くないかも…(笑)
 
Photo_20191110134001
電源や夜露の心配がないのもベランダ撮影ならではといったところでしょうか。温度変化によるピント位置の移動はF20と暗いため、気にならないそうです。

2019年11月 9日 (土)

RedCat51によるM31アンドロメダ銀河。

神奈川県川崎市にお住まいの原田裕美様より、今話題のRedCat51で撮影した「M31アンドロメダ銀河」をお送りいただきましたのでご紹介します。
 
M31 M31_20191107092501
●M31アンドロメダ銀河
2019年11月1日22時55分~ RedCat51 口径51mm 焦点距離250mm F4.9 キヤノン EOS 6D(ノーマル)  90秒露出×87枚コンポジット SWAT-310ノータッチ追尾 撮影地 朝霧高原
 
■コメント
ご無沙汰しております。前回写真を投稿させていただいてから、もう3年も経ってしまいました。今まで広角レンズだけで撮影していましたが、今回初めて望遠レンズを使ってみました。4月に購入したRedCat51ですが、天候やら何やらでなかなか使う機会がなく、ようやくじっくりと撮影することが出来ました。低価格の望遠鏡ですが星像は大変シャープです。スクエアリング不良により周辺星像が悪化する個体があるらしいですが、幸い私の手に入れたものは周辺まで充分きれいな星像でした。これだけシャープな星像ですと赤道儀のガイド不良が目立つものですが、今回のアンドロメダ、90秒露出で90枚、2時間15分すべて完璧な追尾でした。90枚中、飛行機と人工衛星で3枚ロスしただけでした。SWATとRedCat51、大変相性が良さそうですので、楽しく使っていきたいと思います。
 
■係より
ようやく秋の長雨シーズンも終わって、これからは天体撮影が大いに楽しめそうですね。原田さんからはカシオペヤ座以来、3年ぶりのご投稿となります。いま人気のRedCat51をSWAT-310に搭載してのノータッチ追尾撮影となります。250mmで90秒露出で90枚中87枚が点像とのことで、この歩留まりの良さが、SWATの追尾精度の高さを示していますね。お送りいただいた秋の代表的天体「アンドロメダ銀河」ですが、上のノートリ画像では最周辺までシャープな星像で光学性能も高そうなことがうかがわれます。下の拡大トリミングではアンドロメダ銀河の暗黒帯や周辺の淡い部分の描出すばらしく、全体としてとてもバラスのよい美しい姿を捉えました。黄色みがかった中心部と青みがかった周辺部の色彩もナチュラルです。さすが長時間露出という感じです。Hαが通れば、ポツポツとピンクの星雲が写ったかもしれないですね。よい空で2時間超えの大作、ありがとうございました。この組み合わせで、いろいろな天体を狙ってみてください。次回作もぜひお送りください。期待しおります。

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